キャラクター/【ヴィクセン】

Last-modified: 2024-04-13 (土) 18:50:37

『いてつく学究』の称号を持つ、XIII機関のナンバー4(No.IV)。
属性は「氷」。
人間の頃の名前は「エヴェン」。ヴィクセン(Vexen)という名はエヴェン(Even)+Xのアナグラム。
かつての賢者アンセムの弟子の一人であり、機関の初期メンバー。
 
CVは故・野沢那智(~BbS)→千葉繁(KHIII~)。

  • 野沢氏は肺癌で死去したためKHIII以降では千葉繁が代役となった。
    • 科学者である点と声優からFF7の宝条を思い出す人も居るだろう。
      • FF7Rでの宝条の代役も同じく千葉氏であるあたり、レノとアクセル(リア)のような関係なのかもしれない。
    • ちなみに無印版COMで声を担当したのはスクエニ社員でモーションディレクターを務める神藤辰也。氏は他にもレクセウスとマールーシャの声も担当していた。

FM版及び北米版における声優はデレク・スティーヴン・プリンス。


髪型は長く薄い金髪を額で分けている。瞳の色は緑。
円卓の間での座り方は前のめりになっており、年配ゆえかかなりの猫背である。
KHIIFMのパッケージの彼はすごく不敵そうである。恐らくこの時の彼の左目は彼史上一番開いているのではなかろうか。


武器はシールド

左手に雪の結晶を集わせ盾を形成する。

学者タイプゆえ、戦闘能力は機関の中でも特別高いというわけではないが、戦う時はブリザド系の魔法をメインに操り盾による物理攻撃も得意としている。
彼自身はソラやリクに対し好戦的であり、リクをわざと怒らせて戦いながらリクの闇の部分のデータを収集し、さほど追い込まれずに退場する、といった芸当も見せている。また、レクセウスは本気のヴィクセンを打ち破ったソラに対して「ヴィクセンを倒すほどの勇者」と評している。
いかなる情報でも即座に収集する頭脳を持ち、隠れながら相手を試すように闘う。しかし彼を怒らせたら最期、存在すら凍てつかせる氷撃を受けることになる。


研究者である賢者アンセムの弟子時代だけでなく、XIII機関でも研究者としての立ち位置にあり、機関では「レプリカ」の研究をしている。
機関内の序列にこだわり、自分がナンバー4であることをたびたび鼻にかけるが、にバカにされることが多い。

  • ヴィクセンよりもナンバーが下のゼクシオンから挨拶をしなかったことを指摘され「ナンバー6の分際で」と突っかかろうとするが、同様にナンバーが下のレクセウスに止められた際には何も言えず、身を引くという場面もある。
    • レクセウスは賢者アンセムの城の親衛隊だったが、同じく親衛隊だったシグバールザルディンの2名はヴィクセンより上のナンバーを与えられている。XIII機関の項目にもある通り、ナンバーは機関加入順に与えられるため、地位や実力と関係があるというわけではないのである。

しかし、彼の研究成果は機関の重要な計画の基盤になっており、実際に機関の重要人物である。
 
初登場時からかませ臭プンプンでやっぱり最期も仲間に引導を渡されるなどかわいそうな立ち位置の悪役であるが、彼の研究成果は後々まで物語に大きく作用していく。総合してなんとも評しづらい活躍である。

  • ナミネの項目でも触れられているが、実際本当に優秀で、本人の暗躍や戦闘能力ではなく、研究成果が評価されるという最も研究者らしい活躍の仕方をしているといえる。

キングダムハーツの漫画を手掛ける天野シロ氏はヴィクセンを「一番好きなキャラ」と語っており、漫画版ではとりわけコミカルな見せ場が多い。
COM編の後日談である描き下ろしの四コマ漫画には、彼の墓標があったり、彼が遺したヴィクセンのレプリカが大量に存在していた事実が判明したりする。
Days編では執拗なまでの警戒心をロクサスに教え込み、描き下ろしの漫画で理不尽な疑いをかけられる哀れな役回り。
さらに、すでに彼が消滅した後の話であるKHII編にも彼のレプリカが登場し、「我々が心の何を理解したというのか」と研究者然りな言葉を告げながら機関の一員にとどめを刺すといった活躍までしてのけている。
漫画版COMでははっきり戦闘シーンが描かれなかったが、この時「凍りたまえ!!」というゲーム内のセリフも発せられている。

  • レプリカは当初本物がしていた心の研究を引き継ぐ予定だったが機関が研究を必要としなくなったことに対し失望。そのまま機関を抜け姿を消した。カイリの覗き魔、44人もいる、実はカツラ(人造人間であるということを示唆する描写だがストレスを疑われた)などネタ要素の塊である。
    • 上述のレプリカは、最終的にソラたちの前に姿を現すことなく最終話まで生き残り、ちゃっかりエンディングに登場している
    • この機関を離反した理由はある意味「研究さえさせておけば満足」という彼の人柄を現しているとも言える。

COM

忘却の城の地下の管理を担当するメンバーとして登場。実験を、科学者としての「本能」と称していた。
城の主のマールーシャとの仲はレクセウスが懸念するほど悪かったが、ゼクシオンに不審な動きをする地上組の偵察に向かわされる(ゼクシオン曰く「面倒を引き受けてもらうため」)。

リク=レプリカを創り出しソラと戦わせるものの、自分勝手な行動をし始めた彼の行動を咎められ、「指導者に報告されたくないのならば、ソラを倒せ」とマールーシャから言い渡される。ヴィクセンはこの命令に否応なしに従う。
また、リクを自分が操っているとソラに思わせていた。
しかしソラには敵わず、最期はマールーシャの命令を受けたアクセルによって消され、XIII機関最初の犠牲者となる。

「や…やめろ…消えたくな…」
「じゃあな、センパイ」

  • このアクセルのあまりに軽いセリフは一部でカルト的人気を誇っている。
  • 対となるハートレスが消滅しているかどうかによるが、ノーバディは消滅しても人間として復活する手段があり、実際は消滅はそれほど嫌がることではない。(まあ痛覚はあるだろうし自分が消えるのは気分良くはないのはわかるが)消滅を恐怖しているのはもうツッコまない。
    • メタ的には復活の設定自体がなかったのだろうが、恐らくゼムナスは機関員達に、消滅しても人間として復活できるという話を(ノーバディそのものが少ないため彼自身も知らなかった可能性もなくはないが)恐らくは故意に知らせていなかったのだろう。そうでなければキングダムハーツとひとつになり心を手に入れるという機関の目的自体が根底から覆されてしまう。
    • 彼も3Dで復活している。KHIIIでまたノーバディに戻ったが……。

地上に訪れる少し前(ソラ編)、地下にリクが現れた事をゼクシオンに伝えられる。
まるでソラの「光」に引き寄せられるように彼が現れたと、興味を持ちつつ、マールーシャがソラを手に入れようとしているなら自分達はリクを手中に収めようと行動を開始。

リクと戦い、彼の闇を調べてそのデータを元にリク=レプリカを開発し、地上へ向かった。これがリク編の流れである。

  • 「戦闘中にデータを取る」、というのは次回作のKHIIFMにて表現されることになる。

ハートレス「ディフェンダー」のように前方からの物理攻撃をシールドで弾いてしまうため、倒すのに時間がかかる。戦闘が2Dなので結構辛かったりする。
物理以外の属性のアタックカードやストック技なら正面からでもダメージを与えることができる。ただし氷属性の技は吸収(回復)されてしまうので注意が必要。雷属性と無属性の技は半減されるので、威力を軽減されず、ヒット数も多い「ファイアレイド」などで攻めるのがオススメ。
ソラ編のみ「アイスバーン」という嫌らしい技を使い、リク編では「ダイヤモンドダスト」という大技を使ってくる。
エネミーカードとしての効果は「リレイズ」、氷属性の技を無効化、炎属性の技を受けると気絶するという相性の変化が起こる。

Re:COM

ソラの元に現れる理由が、プライドの高い彼ならではの独断専行に変更された。

  • とは言え、これもマールーシャが彼を裏切り者に仕立て上げるために散々煽りまくったのが原因であるが……。

戦闘ではシールドの防御判定が若干甘くなり、カードブレイクして怯ませた時や気絶させている間などであれば、前方から攻撃しても弾かれずにダメージを与えることができる。
なぜか炎属性の攻撃に対しても耐性を得てしまったため、通常通りのダメージを与えられる技が盾で防がれる物理属性の技のみになってしまった。
しかし、元々の威力が高い「ファイガ」や「ソニックレイヴ」などであれば半減されても十分なダメージを与えられるので、しっかりとデッキの準備をしておけば耐性の多さはそこまで脅威にならない。

  • ヴィクセン本人は弱点の属性が無くなったが、ソラやリクが「ヴィクセン」のエネミーカードを使った時の相性の変化は炎属性が弱点のままである。今作では威力・追尾能力が共に高い「ファイガ」の連発が強力なので、ヴィクセンの炎属性に対する耐性はバランス調整なのかもしれない。

ソラ編では「スライドブレイク」という技が追加され、アイスバーンは削除された。


3Dになったので最期にアクセルによって指パッチン一つで派手に燃やされるという演出が見られる。
ボイスがついたことにより、上記のアクセルとのやり取りもアクセルのセリフの軽さがさらに際立つようになった。


ムービー・戦闘共に野沢那智氏の怪演が遺憾なく発揮されており、特に戦闘中は非常にテンションが高く騒がしい。世界一運の悪い男のアクション映画並みにハイテンションである。
戦闘中に大ダメージを被った時のボイスはあまりに個性的で、某動画サイトで彼との戦いの際には「ヴェアー!」弾幕の嵐になることもしばしば。

  • ちなみにこの「ヴェアー!!」はKHIIFMで再戦した際、こちらの攻撃で吹っ飛ばされた時のボイスとして使われている。

KHII

一部のムービーに少しだけ登場。
他のCOMに登場したメンバー同様にジミニーメモにも存在が記録されるが、解説の文章が短い事もありCOM未プレイ者からすれば「誰だこいつ」感は拭い切れない所がある。

KHIIFM

新たに追加された回想イベントにて登場。時系列はマールーシャが加入した頃であり、ゼムナスに用があったので探していたが、ゼクシオンから彼はいつもの場所へ行っているため不在であると知らされ、ぼそぼそ文句を言いながらその場を去った。


アグラバーの商人の店でアブセント・シルエットが出現。
戦闘ではCOMでソラ編2戦目に戦った場所であるトワイライトタウンの屋敷前に移動して戦うことになる。コマンド枠のデザインは他のアブセント・シルエットと同様。
フィールドに「サークル」を出現させ、ソラのデータを吸収して戦う。データの吸収量に応じて「データレベル」が上昇し、データレベルが1以上になると吸収したデータからアンチフォームに酷似した「クローン・ソラ」を召喚する。クローン・ソラは以後もデータレベルが上がるたびに召喚する。
クローン・ソラのステータスはデータレベルに応じて高くなる他、データレベルが3以上になるとヴィクセン自身の攻撃も激しくなる。
最終的にデータレベル5になるとヴィクセンが「アンサンブル」を使ってくるようになり、クローン・ソラも無限に召喚してくるようになる。

今作ではシールド自身にもHPが存在する。
COMの時と違い物理攻撃を弾かれることはないが、盾のHPを0にしない限りヴィクセンにはどんな方法でもダメージを与えることができず、盾に対しては魔法が効かない(ファイア・ブリザド・サンダー、そしてダークが×0、ただしタイプなしの攻撃は等倍なのでリフレク系の魔法などは有効)ため、「物理攻撃は盾で弾かれるため魔法で攻めるのが有効」だった前作とは戦法が真逆になる。
盾のHPを0にすると盾が壊れてヴィクセンは隙を見せる為、その間に攻撃を当てることでヴィクセンにダメージを与えられるようになる。しばらくするとヴィクセンは盾を復活させるので、相手の攻撃を掻い潜って盾を壊し、無防備になったヴィクセンにどれだけダメージを与えられるのかが攻略の鍵となる。
ヴィクセン本人はファイアタイプの攻撃が弱点となっているため、盾を壊してからは魔法で攻めていこう。

  • 同梱のRe:COMで登場したヴィクセンは炎属性の技のダメージを半減させる耐性を持っており、等倍だったCOMよりも強化されていたのになぜかアブセント・シルエット(及び後述の再現データ)ではファイアタイプの攻撃で×1.25のダメージを与えられるようになり弱体化している。ついでにブリザドタイプも×0.25でダメージ量は大きく軽減されるものの有効になっている。
  • 盾を浮かせて守りつつ逃げ回りながらクローンを作ったり、氷塊をぶつけてきたりして、COMのような盾を振り回すような野蛮な事はまったくしなくなった。
  • アブセント・シルエットではデータレベルと召喚されるクローンソラにさえ気をつければそこまで攻撃は激しくないため、クリアボーナスである防具装備数アップを入手するために早期に戦うのも手である。
    サークルから逃げないとデータレベルが上昇してどんどん手をつけられなくなるため、特にエアスライドのレベルは上げておいたほうがいい。
  • ソラのアビリティなしの通常フィニッシュなどの一部の攻撃は強制反撃を誘発しないという特徴があるが、ヴィクセンにはそれが通用しない
    同様にチャージバーサクで怯ませ続ける戦法も途中で反撃されてしまう。
    アブセント・シルエットの場合は反撃が超反応でのアイスピラー(氷柱)であり非常に危険。特にクリティカルLv1ではリボンフル装備でもなければまず即死する。
    ちなみにファイナルファイガでのハメが有効とされているのは反撃値がゼロであるため、そもそも強制反撃のトリガーを引かないからである。

アブセント・シルエットを倒すことで合成レシピ「究明の導き」を入手できる。

バトルレベルは存在しなかった世界と同じ50に設定されている。


新マップ「追憶の洞」の最奥、集積の庭園でも再現データとして登場。
データの収集速度が格段にアップ、状況に応じて的確に氷技を使うといった具合に変化。学究(笑)など言っていられない。
強化具合は再現データの中でもトップクラスであり、データレベル0だろうが容赦無くアンサンブルをぶっ放してくる。しかも一定体力以下の確定反撃のため、調子に乗って殴っていると問答無用でヒットしかねない。しかもアンサンブル直後にデータレベル無視でクローンソラを召喚する始末。
しかしファイア系の魔法に滅法弱いのは変わらないので、きちんと「じゃあな、センパイ」してあげましょう。
クリティカルLv1&連携禁止などの制限プレイでは、今作のボスの中でも特に難敵。攻略法を覚えても非常に戦いにくく、アドリブ気味に立ち回らなければならない。

  • 上述の通りヴィクセンには強制反撃封じが基本的に通用しない。これはHP条件の強制反撃にも適用されているようで、問答無用でアンサンブルを撃たれるのはこのためである。
    ちなみに再現データでのコンボによる強制反撃はアブソリュートゼロ(凍結)であり、アイスピラーよりは対処しやすい。

セリフなしで掛け声のみであるがRe:COMで見られた戦闘中のテンションの高さは十分に表現できている。
だが断末魔は他4名と比べて非常にアッサリしたものに。


HD版(PS3版)では飛ばしてくる雪の結晶が急に消えてしまうバグがあり大幅に弱体化した。

  • 正確には屋敷の門の向こう側に雪の結晶が見えており、消えるのではなく出現場所が変わってしまうバグのようである。
  • PS4版ではバグが修正されて消えなくなり、従来の仕様に戻った。

クローン・ソラ

戦闘中、ヴィクセンが召喚するソラの偽者。その姿や動きはアンチフォーム時のソラと同じ。戦闘中ソラを追尾し続けるサークルによってソラのデータを収集する事で、召喚された時の戦闘力が強化されていく。
データの収集段階はレベル5まであり、高レベルになるほどより強力なクローン・ソラが作り出される。いくらかの差はあれど、どのレベルでもアンチフォームと変わらない素早く手数の多い攻撃をしてくるため、かなり厄介。
魔法攻撃に弱く、作り主のヴィクセンと同じくファイア系に弱い事に加え、こちらはブリザド、サンダー系にも弱い。また、倒しても新たなクローン・ソラがヴィクセンによって召喚される。
攻撃が激しく接近するのは難しいため、サンダーなどで無理やり隙を作って処理したい。

  • とにかく攻撃が苛烈な上に結構タフで、ヴィクセンよりクローンの方が強いと感じるプレイヤーも多い。だからこそ、ヴィクセンは個人の戦闘能力よりも科学技術が非常に優れているという証でもある。
    • データさえあれば即制作・即完成・即実戦投入できるレベルの代物を作り出せる仕事ぶりは流石である。

Days

ロクサスに調査とは何かを教えてくれる。
ゼクシオン程に丁寧ではなく、突っぱねた様に話す。しかしその裏には、自分で答えを導かせるという彼なりの配慮が見られる。……たぶん。
COMをやった人は、相変わらずの性格にある意味安心したはず。まあ、彼の教授を後輩の成長を促す導きととるか、新人を見下す虐めととるかはプレイヤー次第である。

  • 「ここは服屋かな?」と聞くだけで愚か者扱いされる。
  • ハートレスが出現したときはちゃんと盾を出して一緒に戦ってくれる。
  • 元学者のくせに何も知らないガキと張り合う。こういうことしてるから後輩に嫌われるんだと思う(だがそこがいい)。

 
実はNo.iの製作者であり、レプリカ計画の中心人物でもあった。
この計画とロクサスの加入では、ヴィクセンの計画の方が先行していた。しかし、ソラの行動に起因するイレギュラーな出来事が原因で、予想もしない形でキーブレード使いが手に入ったため、機関にとって実に幸運な事が起きていたのである(雑誌の野村氏インタビューより)。
しかしヴィクセンが早々に消滅した影響で、計画は大幅な変更を余儀なくされることになった。

  • 逆に言うとヴィクセンの消滅無くしてDaysのストーリーは存在しなかった、ということである。
  • ちなみに本作では彼の性格について、「研究さえさせておけば満足」というあんまりな評価をゼクシオンから下されている。

属性は氷で氷結耐性を持つ。
パートナーの能力として最初から「ブリザド」を使用可能。
日にちが進むとホログラムミッションで「ブリザラ」、「ブリザガ」も使用するようになる。LVは4。
リミットブレイクは「ダイアモンドダスト」で、発動時のセリフ「手こずらせおって!」に定評があり、とある界隈で大人気。

  • フィニッシュ攻撃での「キェー!」で吹きだすプレイヤーが続出した。
  • ちなみに、上記の「手こずらせおってぇー!」は、Re:COMにてアイテムカードを使った時にも発している。

武器はシールドだが本作では武器としての役割しか持っていない為、従来の作品であった「前方から受けた物理攻撃を弾き無効化する」という特性は無く、を武器とするグーフィーとは違い、防御力が高いというわけでもない。
最大HP、攻撃力といった他のステータスも低いが、魔法力はとても高い。
同じ魔法使いタイプのゼクシオンと比較すると、魔法力の高さで一歩先を譲っていたり通常攻撃の出が遅かったりと下位互換な感覚は否めないが、属性などの細かい差異をしっかり把握していればちゃんと使い分ける事も可能。

BbS

人間の頃のエヴェンとして登場する。
礼儀正しく、かといって恩着せがましいわけでもない、真っ当な研究員であった。
しかし洞察力はこの頃からあったようで、仮説ではあるがヴェントゥスの秘密をかなり深いところまで一目で見抜いていた。直後に「いや、まさかな…」と自分で否定してしまうのだが、ヴェントゥス編シナリオを周回プレイした人は「こいつスゲェ……!」とか思ったはず。

  • 実際ここまで関係者以外で尚且つ自力で見抜けたのは作中でエヴェン1人だけだろう。しかもこの時エヴェンは(心に関する研究はしていたかもしれないが)ただの人間である。

その後再びヴェントゥスと出会い、イエンツォを助けてくれた礼を丁寧に述べたあと、「この先キミとはがありそうな予感がする」と告げ、イエンツォと共に去っていった。

  • 実際本当に同一人物かと疑うほど礼儀正しくて驚いた。
    心の闇の研究をするうちに性格もああなってしまったのだろうか。
    • とはいえ初登場時は門番2人に対して冷笑気味な態度が目立つなどなんとなくヴィクセンの片鱗を感じる。

アルティマニアには「発想は天才的だが、己の能力を過信しがち」と記されている。


今作がKHシリーズにおけるヴィクセン役の故・野沢氏の最後の出演作となった。

3D

無事に人間として復活出来た。意識は取り戻したものの、容態が未だ安定しないらしい。

  • 声優の都合によりセリフがなかったとも言い換えられる。

χ

キャラクターとしては未登場だが、カードで出演。
リバースカード(闇側勢力のカード)として採用されている。エヴェンのカードはアシストカード。
R、SR、SR+の3種類があり、タイプはSRのみスピードで他はマジック。
サービス終了直前には、レクセウス、ゼクシオン、マールーシャ、ラクシーヌらCOMの機関メンバーと一緒に写ったカード(通称:集合写真)がログインボーナスプレゼントで配布された。

KHIII

真XIII機関の補欠としてサイクスに迎えられ、再びノーバディになっている。
機関員のうち何人かはレプリカの器を用いており、また13人目もレプリカを使う計画になっていたため、それらの作成及び調整を任されていた。
また、ザ・カリビアンの世界にルクソードと共に赴いており、自身の研究と関係していそうなデイヴィ・ジョーンズという存在に強い興味を示していた。

  • ジョーンズがハート(心)を欠いた状態で存在していると思って興味を持ったようだが、箱に入っているものがハート(物理)だと知ると途端に興味を無くした。心臓が無い状態で生きていることに関しては興味が湧かないらしい。
    • 彼の目的は「レプリカという人造人間」を作ることである。そして、彼の作ったレプリカは他者の心、あるいはその元になる記憶さえあれば稼働する。逆に言えば、それらを用意しなければ稼働出来ない。そういう意味で、「心を完全に欠いた状態で人間として生きられる」という事例があるなら彼にとってとてつもなく興味深い研究対象になるに違いない。心臓無しで生きる人間に興味がないのは、レプリカの性能からして彼が完璧な人工心臓を作れるか、あるいは心臓がなくてもレプリカは稼働するのか、いずれにせよ彼の研究に寄与しないからであろう。

「人間と同じ血肉を持つ完全なレプリカ」の完成を目的としており、その為なら再びノーバディになろうがゼアノートに利用されようが構わないという、自身の研究心に忠実なその様は「研究さえさせておけば満足」というゼクシオンの評を端的に表している。

……と思いきやこれらの言動は機関を欺くための演技であり、彼の本当の目的は、完成したレプリカ技術によって消えた者達を取り戻す力になること。「人々に役立てたい」と願って研究する研究者でありながら、その気持ちを見失っていた自分の行動に対する償いのためであった。人間のまま研究をするのではなくXIII機関に入ったのは、いざというときノーバディとしての力を使えるようにするためである。

  • ちなみにイェンツォがレプリカの研究データのバックアップがあったと話すシーンがあるが、あれも彼がわざと残していったものだろう。
  • なおこの裏切りと償いの計画の首謀者はサイクス(アイザ)である。そのことを知った後に今作のヴィクセン初登場時のサイクスとヴィクセンの会話を見るとなかなか面白い。
  • ノーバディになっても本人の意思が維持されているが、ノーバディになって心を失うことで、償う気が無くなる可能性は考えなかったのだろうか?
    • サイクス自身がノーバディになってXIII機関に入った前後で目的を保ち続けていた(後に見失ったが)1人である。ヴィクセンもそうであろうと感じたのでは?
    • 償う云々は良心からではなく「研究者としてあるべき道にもどる」と考えた為であるとすれば、心を失ったところでその動機自体には関係なかったのかもしれない。
      • よくよく考えると生命倫理やら何やらにかなり引っ掛かりそうなレプリカの研究をしている時点で割とその辺も怪しい気もするが、その研究を始めたのが最初にノーバディになった後だとすれば、人間に戻った後に「研究者としての倫理観」にそれが引っ掛かったことで償うことを考えた、という可能性はあるかもしれない。
      • 裏アンセムレポートの記述やBbSのエヴェンを考えると、償いを考えているからと言ってイコール善人というわけではなく「研究者として忠実なメンタリティをしている」と考えた方が正確なのかも。
  • ちなみに、ザ・カリビアンにてルクソードの背信を疑うようなセリフを発していたが、それはこの展開の伏線だったようにも聞こえる。返答によってはルクソードも計画に抱き込むつもりだったのだろうか。
    • 「お前まさか機関に背くつもりではないだろうな?」という発言はマールーシャ達のことを言ったように聞こえるが、多分自分やサイクスのことだったのだろう。

そして闇の探求者アンセムが賢者アンセムを迎えに向かったと知るや、期は熟したと行動を開始。
ノーバディを使って賢者アンセムの逃走を助けた後、同じく補欠のデミックスの協力のもと、賢者アンセムと完成した素体をイェンツォの元へ届け、ロクサスの復活に貢献した。

  • デミックスとのやり取りの際はっきり身長差が対比されるが、特に低身長でもない若者であるデミックスに対しヴィクセンは明らかに頭1つ以上背が高い。
    年配者・猫背になる癖がある・身近に長身巨躯のレクセウス・ザルディンがいるためためあまり言及されないが、実は結構な高身長なのではないだろうか?

 
EDではレイディアントガーデンで賢者アンセムやイェンツォと共にナミネ復活に尽力している。目の色が元に戻っており、アルティマニアによると人間に戻っているらしい。

  • ということはヴィクセンは消滅したことになるが、どうやったのだろう。
    • まさかみんなで寄ってたかってボコボコにしたのだろうか…。
      • あるいは自身で消滅したのかもしれない。それならちょっとカッコいいけど。

光の勢力の勝利に貢献した一方で、闇の勢力側にも戦力供給をしており、冒頭で述べた通りなんとも評しづらい活躍ではある。
はっきり言えるのは、レプリカは光闇双方着目した代物であるため、それを発案・開発したヴィクセンはまさしく有能な研究者である。

  • もし仮にゼアノートへの協力を拒んでいた場合は無理矢理ゼアノートの心を植え付けられて償いもままならなかった可能性もあるし、闇の勢力に提供した戦力が他ならぬシオンであった事など、本当になんとも言えない。
  • ついでに、彼が味方であるとわかっていたならばリク=レプリカがナミネの為に自己犠牲に走る必要はなかったという事情もある事を思えば、ヴィクセンの行動は本当に色んな意味で良くも悪くも四方に影響している。

余談だがザ・カリビアンではリアルな質感のモデルが使われているため、アップのシーンでは毛穴まで見える。少し気持ち悪い。

MoM

エヴェンとして、カイリの記憶の調査を賢者アンセム、イエンツォと共に手伝っている。