キーワード/【世界】

Last-modified: 2024-03-15 (金) 18:50:56

「世界」と「ワールド」

KHシリーズの冒険の舞台。
物語の舞台となる世界全体を指す場合と、ワールドマップにある各々のワールドを指す場合がある。
KHの世界では、星の大海と呼ばれる空間に無数の星(ワールド)が存在し、それぞれの星に数多くの住民が住んでいる。
また、ワールドが変わればその世界の住民はもちろん世界観もがらりと変わる他、世界やワールドの状態によっては時間の流れも異なる。

  • 同じワールドでも時系列によっては星の大海からの見た目が大きく変わっていたり、名前や景色まで変わっていたりするワールドもある。
  • 3Dでのリクの話によれば、ワールドそれぞれも時間の流れが異なるようだ。
    • 10年前(BbS)と現在(KHI)で成長しているヘラクレスと年を取っていなさそうなセブンプリンセスたちの違いもこれで説明がつく。
      • 実際、オーロラ姫に至ってはKHIの数十年も前に当たるDRでも話に出てくる。
    • ソラ達はKHIIとKHIIIでポートロイヤルザ・カリビアン)を訪れているが、ここではその間に約3年が経過していることになっている(ソラ達からすると1年も経っていない)。
    • つまり、ワールドそれぞれに異なる「ローカルな時間の流れ」と作品全体の「グローバルな時間の流れ」が存在している事になる。少しややこしい。
      さらに作中の描写などを考慮すると、KHIIIでソラが発生させた特異点や歴史改変は、あくまで「キーブレード墓場のローカルな時間」でのみ起きていたと考えられる。でないと例えばナミネ留まりし思念を呼び出すことが不可能になってしまう。
    • 個々の世界はまだしも、世界を飛び回っているソラ達の時間は生まれた世界と滞在している世界のどちらに準じているのだろうか。年齢差が変わらない辺り前者だと思われるが、定かではない。

後述のように、現在の世界はキーブレード戦争によって一度消滅した後に再生した世界だが、各々のワールドで再生の速度は異なっており、再生が完了した時点でその世界の時間は先に向けて流れ始める。

  • 前述のように、ワールドそれぞれも時間の流れが異なっているため、違った速度で違ったタイミングでスタートを切ることになる。
  • ゼアノートの少年時代ですら再生が不完全な世界が存在していたようだが、現在(KHIII時点)でも存在するのだろうか。もし現在でも存在していたら、その世界は再生が遅すぎるということになるが…。

世界は、大きく「光の世界」「闇の世界」「狭間の世界」と分けられる。
光の世界と狭間の世界はワールドの区分であり、個々のワールドとして星の大海内に存在するが、闇の世界と対比して星の大海と、そこに存在するワールド全般を光の世界と呼ぶ場合もある。

  • KHIで闇に飲まれて眠りについたワールドが世界の再生時に完全に再生されず、闇の眠りから目覚めない状態は「眠りに閉ざされた世界」とされる。
    • 眠りに閉ざされた世界は光や狭間の世界から通常の方法で出入りすることはできず、世界が闇に飲まれる瞬間に出現する眠りの鍵穴を解放し、ダイブすることで侵入できる。また、眠りに閉ざされた世界の眠りの鍵穴を7つ解放し目覚めの力を手に入れた後は、闇に飲まれる瞬間に限らずポータルを出現させていつでも出入りできるようになる。

闇の世界は星の大海とは異なる空間であり、特殊な方法(闇の扉光の扉闇の回廊目覚めの力)でしか出入りできない。
また、現実をコピーしたデータの中の世界やプログラムの中の世界を指す「データの世界」も存在する。

  • データの中の世界は「道」と呼ばれる通路や闇の回廊を使って現実世界と行き来することができる。

物語中にたびたび登場する心の中の「精神世界」も世界の一種と言える。
精神世界である目覚めの園の先には、心と体がともに最期をむかえたのに消滅しない者が辿り着く「終わりの世界」が存在している。
また、名前のみの登場だが「無の世界」の存在が確認されている。
 
光の世界、闇の世界、狭間の世界とそこから派生する記憶の世界、夢の世界、データの世界、それらのどれでもない「裏側の世界」、あるいはそれと同一または類似した「虚構の世界」の存在が示唆されている。
こちらは現在存在が示されているだけでありその全容は不明であるが、作中の描写から、ゲーム等のフィクションの世界であると推測される。

  • とはいえ、過去には下記のような特殊な世界、そしてUχではそれこそゲームの中の世界もデータの世界として登場しており、そことは行き来が出来ているため、光でも闇でもなく行き来が困難とみられる「裏側の世界」というのはさらに特別な世界なのだろう。
  • Uχのマスター・オブ・マスターと闇の会話にて、「虚構の世界」が死後の世界であるかのような言及がされている。
  • Uχでのマスター・オブ・マスターはさらにその世界が自分が知り得ない世界であるかのような発言をしていることから、当時のひとつだった世界にも含まれていないものと推測できる。このことから、この世界は今までのいわゆるキングダムハーツ世界とは構造が全く異なることも予想される。
  • KHIでは光の世界と対になる闇の世界、KHIIでは物理的世界と対になるデータの世界、3Dでは目覚めの世界と対になる眠りに閉ざされた世界、そして今回の現実の世界と対になる虚構の世界。思えば世界の種類も増えたものである。

通常のワールドは星として存在しているが、作中には絵本の中の世界コンピューター・プログラムの中の世界楽譜の中の世界などの例外的な形態をしたワールドも登場している。
見かけは小さいが、中の広さは他のワールドにも劣らない様子である。
また単に広い空間というだけではなく、下記のようなワールドとしての特性も持ち合わせている。

  • 100エーカーの森には世界の鍵穴が存在し、世界の牢獄にも対応する場所が登場する。
  • ザ・グリッド、シンフォニー・オブ・ソーサリーは闇に飲まれた後眠りの世界になっている。

また、キーブレード戦争以前の時代には、予知書から現実世界に未来を再現したワールドを展開させており、キーブレード使いはそのワールドを冒険しを集めていた。

  • 出入りには異空の回廊を使用している。

ワールド間の移動

ワールド同士はそれぞれ見えない壁のようなもの(グミ)で覆われているため完全に隔離されており、本来は外の世界からの訪問者を寄せ付けることはない。
KHIで闇の探求者アンセムに統率されたハートレスによっていくつかの世界の壁が砕けてしまったが、砕けた壁の欠片の塊であるグミブロックをパーツに使ったグミシップが登場したことで星の大海を渡航することが可能となり、ナビグミによって開かれる道(ルート)を通ることで各ワールドに訪れることができた。

  • 各ワールドに出入りできる理由は、グミシップが壁と同じ素材であるためワールドの壁を通り抜けることができたという説と、そもそも訪れるワールドの壁が壊れているという説がある。
    • しかし、KHIIのゲートも「道」という表現をされているため、ナビグミの道によって壁関係なく出入りできるということかもしれない。
      • 「壁と同じ素材の船」と「世界を繋ぐ道」、両方必要とも考えられる。

KHIのラストで世界が元の状態に戻ったため、世界を繋ぐ道が消えてしまったが、代わりに世界が用意した新しい道を通ることで各ワールドに訪れることができるようになった。
他にも闇の回廊異空の回廊などの特殊な道を使うことで来航することが可能。リスクはあるが、星のカケラでもワールドの壁は超えられる。


星として存在していないワールドは、絵本やコンピューターなど、その本体を出入り口として本体が存在するワールドから出入りすることができる。
眠りに閉ざされた世界は、眠りに閉ざされた世界間であれば、夢と夢を介して別の夢の世界を渡り歩くことができる。

世界の「秩序」

一部の者を除いてほとんどのワールドの住人は自分達の住む世界と異なる世界があることを知らないため、世界のことを理解している者たちは、世界を渡る手段を持っていても安易に他のワールドに出入りすることを原則禁止している。
有事の際も個々のワールドの秩序を乱さないように、別世界の存在やそれに関する情報等は秘密にし、訪れたワールドや住民達に合わせた言動を取るように心がけなければならない。

  • 実際この人マレフィセントに他の世界のことを教えたせいで彼女のその後の行動に大きく影響を及ぼしてしまい、さらにあらゆる世界の住人を巻き込んでしまった。
  • 世界の均衡を守るキーブレードマスターを初めとしたキーブレード使いのほか、アトランティカトリトン王も「秩序」について認識している描写がある。世界を渡りプレゼントを配っているらしいクリスマスタウンサンタクロースも知っていると思われる。
    また、王様以外のディズニーキャッスルの面々にも周知されている。
    • 他の世界の存在を知っているだけであれば、住んでいた世界が闇に飲まれて投げ出されたKHIの召喚キャラクターやトラヴァースタウンの住人として登場するキャラクターなどを含め少なくはない。彼らが元の世界に戻った後他の世界の存在を言いふらしでもすれば大変なことになりかねないが…。
  • 王様が他の世界の存在について別の世界の住人に話してしまっていたことについてはやはり触れてはいけないのだろうか…。
  • この規律のため、ソラたちは一部のワールドでは「秩序の魔法」で姿を変えて冒険する。
    ただし、基本的に人間しかいないワールドの住人でも、ドナルドやグーフィーの姿に反応することはない。
    また、ソラたち以外の秩序を守る側の者達も姿まで変えている様子は見られない。
  • メタな話になるが、この設定はディズニーの各作品の世界観や雰囲気などをなるべく壊さないようにするために作られたとも考えられる。

原作の設定はともかく書き文字を見るに明らかに言語が違うはずのワールドもあるが、ソラ達は問題なく会話出来ている(読み書きも出来るかは不明)。秩序を守るためにも意思疎通のためにも便利だが、これについては説明がなく、設定として何らかの仕組みが働いているのか単にゲーム上の都合という完全にメタな理由なのかは定かではない。

また、DRでは「秩序」がキーワードのひとつとなっている。今作の秩序は世界固有の規則のような側面が強い。今作では、「世界によって秩序は異なること」「秩序は必ずしも光とは限らず、闇である可能性もあること」に触れられている。また、「秩序の要」なるワードも登場した。これは、動かされるとその世界の秩序が乱される概念として言及され、例えばビーストキャッスルの魔法のバラやアグラバーの魔法のランプがそれに該当するとされた。

「世界の心」

それぞれのワールドには、世界の心の扉と呼ばれるものが鍵穴と同じ場所に存在している。その扉が開かれると世界を覆う壁が崩れ外の世界との行き来が可能となる。
ハートレスが扉の先にある世界の中心に辿り着き、世界の心を奪うとその世界は闇に飲まれる事になる。
闇にのまれた世界はバラバラに砕けて星の大海から消え、砕けた世界の断片は闇の世界や、トラヴァースタウンエンド・オブ・ザ・ワールドといった狭間の世界に取り込まれ、その世界の一部として存在していたり、その世界の生成に使われたりしている。

  • ワールドの消滅は、夜空に存在していた星が消えたことで知ることができる(星=世界の心が放つ光と考えればわかりやすい)。
  • ワールドの住人は消滅するか、闇に飲まれる際に開く闇の回廊によって星の大海やトラヴァースタウンなどの他のワールドに投げ出される。
  • KHIで狭間の世界と思われるエンド・オブ・ザ・ワールドでデスティニーアイランドの離島が存在するが、KH0.2では闇の世界にデスティニーアイランドが存在している。この2つが同一の場所なのかは不明。
    • ソラ達とアンセム(+ダークサイド)の戦いの進行に従って離島が崩壊していくので、それが闇の世界に堕ちていく過程とすると、2回目アンセム戦直後の真っ暗な空間に移動したタイミングでエンド・オブ・ザ・ワールドの離島が完全に闇の世界に堕ち、その直後にアクア達が訪れたのかもしれない。
    • あるいは、KHIIで存在しなかった世界(狭間の世界)にいたソラとリクが歩いて闇の海岸に辿り着いたように、エンド・オブ・ザ・ワールドと闇の世界が(一時的に?)繋がっていたという可能性もある。
    • また、エンド・オブ・ザ・ワールドは世界の牢獄として闇に飲まれていないワールドの姿が見られるので、逆に闇に飲まれたデスティニーアイランドの姿を映している可能性もある。
  • 世界がひとつだった時はキングダムハーツが世界の心も兼ねていたのか、それとも世界の心は別にあったのかは今のところ不明。
  • 心があったり闇に堕ちたり下記のように眠りについたりするようなので、もしかするとKH世界における人間と同じように世界にも心・肉体・魂の3要素があるのかもしれない。

また、闇にのまれた世界は眠りに就き、夢を見続けることになる。

  • ただし、KHIの時点では眠っているだけで上記の眠りに閉ざされた世界となっているわけではない。

歴史

遠い日のおとぎ話によると、かつて世界はワールド同士の隔たりがなく、一つに繋がっていた
過去の世界はを奪い合う勢力が真の光「キングダムハーツ」を巡って引き起こしたキーブレード戦争で闇に呑まれ、子供たちの心に残された光の欠片を集めて再構成したのが現在のKHの世界と言われている。
子供達の心の光は後に7つの純粋な光の心となった。即ち、セブンプリンセスは現在の世界の根源であり、失えば世界は再び闇に覆われるとされている。
ワールドが分けられているのは真の光が闇に呑まれているからであり、ワールド同士が壁で隔たれているのはキーブレード戦争の再来を防ぐためとされている。
また、真の光が闇に呑まれたままのせいで、現在の世界には闇の存在がはびこっているとされる。

  • おとぎ話の時代が舞台のχにおいて、世界はすべて地続きで無数の世界が存在しているとの発言がある。ここからもかつて世界は一つであったことがわかる。
  • Uχではやはりχの大戦で世界が一旦闇に飲まれたこと、ダンデライオンが集めた光を標としてバラバラになった状態で世界が復活していたらしいことが窺える。また、DRでの言及によれば、時間の流れの違うそれぞれの世界では世界の再生のスピードからしてバラバラであり、完全に再生が行われた世界から順に時間が動き出すらしい。また、DRの時点でも再生途中の世界があり、例えばアグラバーは初来訪時住民は皆無でいるのはハートレスのみであった。しかし再訪時は主人公達の前に姿を見せたジャファーをはじめとして言及のみではあるが多くの住民がいるらしいことが窺える。また、ゼアノート達がアグラバーへ初来訪する前の時点でエンチャンテッド・ドミニオンでは既に住民の再生が起きていたらしいことからも、再生のスピードが世界によって大きく異なることがわかる。
    • もちろんスカラ・アド・カエルムで何世代もキーブレード使いの育成が行われていたらしいことからもそれが窺えるのだが。アグラバーは再生がかなり遅い部類だったのだろう。
    • アグラバー初来訪時も人家は既にあり、ゼアノートは生き物の再生は最後なのではないかと推測した。
      • 再生した住人を見ると、住民についてもヴィランが先に再生し、セブンプリンセスなど心に光を多く持つ住人の再生は遅いのではないかと推測できる。
  • 世界が一つだったというのは現在の光の世界と狭間の世界のことだと思われるが、闇の世界がどういう状態だったのかは不明である。
  • マスター・オブ・マスターブレインなどの話を見るに、この一つの世界は自然にか人為的にかは定かではないが広がり続けており、それに伴って時間とともに現在の新しいワールドに対応する新しい領域が誕生していたようだ。ブレインの話によれば予知書で再現されるのは未来の世界だが、χの時点では地続きであるため一応遠くまで旅すれば予知書で再現されている世界に相当する当時の領域には行けるらしい。とはいえ実際に行く描写がないので本当にそうかは不明だが。また、世界がバラバラになった後、(人為的に作れるデータの世界は別として)再生した世界以外に新たに世界が生まれることがあるのかも不明。
  • 世界が闇にのまれた後に再生したというのはKHIのEDと似た状況だと思われるが、その時にも眠りに閉ざされた世界は誕生しているのだろうか。
  • 闇にのまれた世界は闇の世界で隔たりなく地続きで存在しているが、この在り方はおとぎ話の世界と似ている。
    仮に全ての世界が闇にのまれた場合、おとぎ話の世界が再現されることとなるのだろうか。
    • 考えようによってはかつてひとつだった世界の成れの果てが闇の世界であり、光の世界はそれまでの世界の在り方からすれば異常な世界、という解釈も可能ではあるが、闇の世界に堕ちた状態のキャッスル・オブ・ドリームの酷い歪み加減を例に見ると、そうなったところでその状態を「正常」と呼べるかどうかは、また別問題のような気もする。
      • では、「かつてひとつだった世界」が「闇の世界」になってしまうほどの異常が発生したため、避難先として数多の「光の世界」が作られたとかか。……ちょっと妄想がすぎるかもしれないが。
      • χにおける「キーブレード戦争」がその異常にあたり、光によってそこから逃れ再生した世界が現在の「光の世界」、と考えれば筋は通るかもしれない。とはいえ、上記の仮説が正しいかどうかはこれからの描写によるが。
      • その場合、闇の世界は世界の抜け殻であり本来の姿であるということだろうか。どこかで似たような台詞を聞いたような……。

KHIの約10年くらい前にホロウバスティオンレイディアントガーデン)でゼアノートがハートレス製造装置を造り出し、それによって世界の心の天敵であるハートレスが大量発生、各地に散ったハートレスが世界の心を奪っていくつものワールドが闇に飲まれることとなった。
ハートレスが集めた世界の心は世界の心のキングダムハーツになっていたが、KHIでのソラたちの闘いの結果、闇の扉が閉じられたことで世界の心は解放され、闇の世界やエンド・オブ・ザ・ワールドに散らばっていた世界の欠片もあるべき場所に戻り、世界は再生された。