従来の「たたかう」コマンドのように、△ボタン一つで状況に応じた行動を行うシステム。
人に話しかけたり、宝箱を開けたり、技の追加入力をしたりすることができるが、主にKHIIでのバトル中に状況に応じた特殊な行動を起こしたり、専用の技を発動させるコマンドのことを指す。
リアクションコマンドが実行可能な時は、対象に緑色の△マークが現れたり、コマンド表示の最上部にリアクションコマンドが追加される。
後にRe:COM以降の作品にもリアクションコマンドが採用されているが、KHIIのような「敵に応じて様々なアクションが行える」といった趣旨のシステムではなく、元々の「たたかう」コマンドが持っていた会話や宝箱やその他何かを調べる際の操作や、技の追加入力といった、入力補助のシステムという意味合いが大きい。
元々は『FFVIII』で考案されたシステムであった。
当時はゲーム中で実現不可能ということで断念し、KHIIの開発にあたってバトルの進化、リアルタイムの操作感の向上のために採用された。
- 『FFVIII』にて、スコールの「連続剣」が敵によっては特殊なアクションに変化するといった部分にその片鱗が見られる。
KHII
敵の特定の行動に対応して行うリアクションコマンドや、特殊な状況でのみ行えるリアクションコマンドがある。
単にリアクションコマンドと言えばこれらを指すことが多い。
一部を除いて、△ボタンの入力は連打でも良い。
基本的にはリアクションコマンドを使えばより有利に戦えるようになっているので、何か緑色の表示が出たら条件反射的に△ボタンを押しても大体問題ない。
- 時間経過でリアクションコマンドが変化し、最後の短く表示されるリアクションコマンドを押した方が有利になるタイプも極少数だが存在する。
また、ビーストキャッスルでワードローブをどかすとき等、闇雲に入力するだけではいけない時もある。
敵ごとのリアクションコマンドの効果や、そのリアクションコマンドを出すための条件を理解すれば、より戦略的で上手い戦い方が可能になる。
一部のボス戦では、このコマンドを使ってカッコいいアクションを見ることが出来る。
ラスボス戦序盤のアクションは特に必見。
KHIIではソラがやけにスタイリッシュな動きをするようになったが、リアクションコマンドではそれが顕著に見られる。
『QTE(Quick Time Event)』の亜種とも呼べるシステムだが、あちらと比べるとややアクション性が高いのがこのシステムの特徴。
アクションの流れのまま使用できるものが多いため、プレイの妨げにならないのが利点か。
失敗した時のデメリットも少なく、成功すればかっこいいリアクションとともに有利な効果を得られる。
QTEによく見られる「生死を分ける選択肢」というよりも「技の一つ」として捉えたほうが分かりやすいだろう。
KHIの敵の多くがシャドウの地面潜りを初めとした無敵化、攻撃が効かないガード状態、高高度への滞空など、こちらが手を出せない不利な状態になる事が極めて多かった。ボス戦よりも雑魚戦の方がきついという理由の一つである。
そういった事象への解決策としてリアクションコマンドが大いに活躍するのである。敵の攻撃に対応して有利な状況に持ち込めるという仕様は大きな改善点といえる。
基本的に出し得かつ一方的にプレイヤーに有利になる要素であるため、連打ゲーという風評を定着させてしまった要素でもある。
KHII(オリジナル版)はヌルゲーとの評価を定着させてしまった要因でもあり、現代ではともかく発売当初の評価は必ずしも高くはなかった。
FM版でのクリティカルモードやLV1プレイの登場によりその作り込みの深さが確認され再評価されるようにはなったが、「リアクション」の名の通り基本的に敵の行動に反応して受動的に発生する要素であることもまた再確認されている。
その反省を踏まえてか、BbS以降の続編では受動的にではなく、プレイヤー自身の手で能動的に爽快感のあるアクションを引き起こす方向性へと舵を切っていくことになる。
リアクションコマンド一覧
FM版追加・変更
コマンド名 | 対象 |
---|---|
ドッジロール → スイッチロール | ミニッツボム |
デュエル*1 | ロクサス |
あがく → リセットorブレイク | ゼクシオン |
デスペル | ゼクシオン |
めくる | ゼクシオン |
あがく → うちやぶる | ヴィクセン |
アザーブレイク | ラクシーヌ |
メガインパクト | レクセウス |
エアトランプル | マールーシャ |
ロブカウント | マールーシャの鎌 |
レディ・ゴー! | XIIIキノコ |
スライドターン | XIIIキノコ NO.1 ロクサス |
ハイスライド | XIIIキノコ NO.1 |
みあげる | XIIIキノコ NO.13 |
Re:COM
リメイクに際してリアクションコマンドが導入された。大まかな機能はKHIIと同じ。
特定のストック技の最中に、△マークが現れている時に△ボタンを入力することで、追加攻撃を出せる。
KHIIと違って△ボタン連打では入力失敗とみなされるので、タイミング良く△ボタンを押す必要がある。
- KHIIのような敵の行動などに対応した専用のリアクションコマンドは無い。
BbS
リアクションコマンドという名称のシステムではないが、特定のデッキコマンドはRe:COMのように主に△ボタンによって追加入力による攻撃が行われる。
KHFM(HD版)
KH1.5にて、Re:COMとほぼ同じ仕様で登場。コマンド表示の形式はKHIIと同様。
それに合わせ、特殊技の発動や追加入力もこれで行うようになった。
基本的に、オリジナル版でコマンドの一番下(HD版で「しょうかん」が表示されている部分)に表示されるコマンドがリアクションコマンドに変更されている。
細かいところでは謎の男の闇へのいざないによるコマンド変化もきっちり該当しており、本作ではリアクションコマンドの部分に「ショック」「かいほう」が表示されるようになった代わりに一番下のコマンドは「-」となってグレーアウトして選択できなくなっている。
元々PS2版の時点で△ボタンにはロックオン時に押すとその敵を攻撃するよう、非ロックオン時に押すとソラの近くに集まるよう、パーティーキャラに指示を出す機能が割り当てられていた。
リアクションコマンド導入に際してもこの操作は変更されずボタンが被っており、特殊技を発動しようと△ボタンを押すと同時にパーティーへ指示が出てしまい、逆にパーティーに指示を出そうと△ボタンを押すと状況によっては特殊技が暴発してしまう。
この影響でピンクアガリクス戦において、ラグナロクを発動しようとするとパーティーキャラがピンクアガリクスを攻撃してしまい、100ヒット達成が困難になっていた。
KH1.5+2.5版でピンクアガリクス戦では指示が無効になるよう調整され、この点においては支障が出ないようになった。が、特殊技とパーティーへの指示が同時に出てしまう問題そのものは放置されてしまっている。
KH0.2
発展形となるシチュエーションコマンドが登場した。
従来の入力補助機能に加えて、戦闘中に様々な条件でストックされる特殊なコマンドを任意発動するシステムとなっている。
単にシチュエーションコマンドと言えばこの戦闘システムを指すことが多い。
KHIIの次のナンバリングタイトルであるKHIIIでも、リアクションコマンドではなくシチュエーションコマンドが採用されている。
KHIIIRM
追加シナリオ「Re Mind」のレプリカ・ゼアノート戦では、KHIIのボス戦のような特殊アクションが自動的に発生し、その中で△ボタンの入力によって技を出すという、KHIIのリアクションコマンドとほぼ同様の演出が追加された。