レポート/【裏アンセムレポート】

Last-modified: 2019-09-01 (日) 00:52:03

KHII

本物の賢者アンセムDiZ)が記した文書。
彼が闇に囚われ復讐に至った心境や、僅かな懺悔の他、研究者らしく心やハートレス、ノーバディについての考察が述べられている。(それらが総て正しかったわけではないが)
アンセムレポートと同じく番号順に書かれているが、ゲーム内での入手順はバラバラである。


 

裏アンセムレポート1 Edit

長年にわたる努力が実を結び、私の治めるこの世界は“輝ける庭”と呼ぶにふさわしい楽園となった。生命の根源たる清らかな水にはぐくまれて、香り高き花々が咲きみだれ、民は誰もが希望に満ちた笑顔で日を過ごしている。
だが光あるところには必ず闇がひそむ。先日のレポートにも記したが、この楽園を守るためにも、私は“人の心の闇”の謎を解き明かさねばならない。
まずは人の心の奥底をさぐる実験を行おう。我が6人の弟子のひとりであるゼアノートが、自ら被験者に志願してくれた。
数年前に行き倒れていたところを救って以来、私に仕えてくれている青年である。
あの時、彼はいっさいの記憶を失っていたがその後めざましい探究心を示し、私の教えをまたたく間に吸収して深い知識を身につけた。いささか精神的に未熟な点もあるが、それは若さゆえの問題であろう。
心理実験によってゼアノートの心をさぐれば、心の奥に閉ざされた過去が呼びさまされるかもしれない。弟子のひとりエヴェンも、ゼアノートの記憶に強い興味を抱いているようだ。
けれど本当に彼でよいのだろうか。たしかにゼアノートはたぐいまれなる才能の持ち主ではあるが……。
優秀すぎるのだ。人を超えたほどに。


記憶をなくしているとは言え、テラの強い肉体にマスター・ゼアノートの探求の精神があるのなら優秀過ぎると言うのもよくわかる話だ。

  • それもどちらも才能あるキーブレード使いである。
  • この時の二人の心の主導権争いはどのようになっていたのか?
  • BbSを見ているとエヴェンの興味を引いたという記述がシャレにならない感じである。

裏アンセムレポート2 Edit

私は大きな過ちを犯してしまった。
ささやかな心理実験から始まった“心の闇”の研究計画は、急速に巨大化した。最年少の弟子イエンツォの熱心な進言により、私は城の地下に大規模な研究施設を整えた。
すると6人の弟子たちは、私に隠れて多数の被験者を集め、心の闇に関する危険な実験を始めたのだ。
実態を知った私はただちに弟子たちを集め、研究の中止と、これまでの研究成果の破棄を命じた。
我が忠良な弟子であった6人の心に、いったい何が起きたというのか? 心の闇の謎を追ううちに、彼ら自身が闇へと迷い込んでしまったのであろうか?
しかし最も愚かなのは、最初に実験を行ったこの私だ。いかなる理由があれども、人の心の奥底に他者が干渉してはならなかったのだ。私は自らの過ちに絶望した。
打ちひしがれた私の心をいやしてくれたのは別世界からの来訪者だった。“ミッキー”と名乗った小さな王は、その手に伝説の鍵をたずさえていた。そう、かつて世界に混沌と繁栄をもたらしたといわれる“キーブレード”だ。彼は数多くの興味深い知識をもたらし、我々は楽しく語らって親交を深めた。
そんな彼の助言により、私は地下研究施設のデータをすべて調べなおすことにした。
そして“アンセムレポート”を発見したのだ。
私の名を冠してはいたが、私が記した文書はナンバー0のみ。
続くナンバー1から8を、あの男が勝手に書き進めていた。
我が愚かなる実験の、最初の被験者が。

裏アンセムレポート3 Edit

“混沌”は、この世界のみならず多くの世界へ波及する。
我が弟子ゼアノートが、私の名をかたって作成した“アンセムレポート”には、闇に関するおぞましい実験の過程と、地下の暗闇に現れた“扉”についての仮説が記されていた。
命ある者はすべて心を持ち、そして誰の心にも、その奥底には闇がある。それは“世界”も変わらない。世界がひとつの生命であるなら、大いなる心を秘めており……奥深くには、巨大な闇が。
ゼアノートは“扉”を通じて、世界の闇に接触しようというのか。いや、ゼアノートだけでない。他の5人の弟子たちも、研究のためと信じて闇を見つめた果てに、闇に取り込まれたようだ。
エヴェンイエンツォブライグディラン、それにエレウス……彼らはもう、人であることをやめてしまったのだ。
そして私はすべてを奪われ、うつろなる無の世界へと追放された。
私の存在を奪ったゼアノートは、いったい何をめざしているのか。民の笑顔は失われてしまうのか。
希望の光が消えたというなら、私はこれより闇を友として歩もう。
追放された、無の世界で。
無の中の闇“Darkness in Zero”
ゆえに私はDiZと名乗ろう。奪われた名前“アンセム”を捨て……復讐を。


ここでXIII機関の上6人の人間の時の名前が明かされる。ロクサスとソラの名前の関係からなんとなく察した人もいただろうが、この時点で誰がどの機関員になったのか気づかなかった人も少なくないだろう。

裏アンセムレポート4 Edit

あの美しい楽園で過ごした日々は、もはや幻のように遠い。
無の世界へと追放されて、どれほどの時が過ぎたのか。あらゆる存在が失われた無の世界で、私は怒りと憎しみを支えに、かろうじて自我を保っていた。
闇に魅入られた弟子たちへの憎しみと、彼らに裏切れた愚かな自分自身への怒りが私の心をぬりつぶしてゆく。これが闇に心をむしばまれるということか。
いつまでも空しく時を過ごすわけにはいかない。ゼアノートたちは何をめざしているのか? あの男が記していた“アンセムレポート”の謎を解明して彼らを阻止し、倒さなければ。それが私の使命……世界に償う、唯一の方法だ。
心なきもの“ハートレス”の存在が鍵であろう。心の闇が具現化した姿。心を持たぬがゆえに、命ある万物から心を奪って増殖する呪われた影。彼らはどこから来て、どこへ行くのか?
生命を構成する3要素……心、魂、肉体。生命が心を失った時、残された魂と肉体は? 器である肉体に宿った魂が離れる時、生命は死を迎える。しかし心が離れる時はどこへ? 心が肉体を離れても、生命は滅びない。
ただ心のみが闇へと消え去るだけだ。
時間がない。いつまでもこの世界にとどまっていれば、私は身をもって答えを知るだろう。
私の心はすでに闇に囚われつつある。


KHの世界での死の概念についての考察が混じっている。ここでは「魂が離れると生命は死ぬ」と書いてあるが、ディープジャングルのクレイトンを初め、プライドランドのムファサやスカー(こいつはハートレス化した後消滅した)等、明らかに肉体的に死を迎えている連中もいる為、本編では直接的な死の描写を敢えて描いてないと考えられている。

  • やはりディズニーが絡んでいるから、過激な描写は出来ないのであろう。
    • 描写が割とマイルドだが、2のバルボッサははっきりとした死の描写がある。
  • KH側の設定ではないにしろ、そもそも「冥界」「不死の呪い」といった設定がある時点で、死の概念が全くない訳では無い(オリンポスコロシアムに登場するアーロンも扱いとしては明確に死者である)。
  • 「魂が離れると生命は死ぬ」という生命観は古代から世界各地にある思想である。
    ちなみに、中国には魂には心を司る「魂」と肉体を司る「魄」の2種類があるという考え方がある。人が死んだ時に「魂」は天に昇るが、「魄」は地上に残り「鬼」という精霊になるのである。キングダムハーツでいう「心」と「魂」はそれぞれこの「魂」と「魄」に似た概念であると考えるといいだろう…少々紛らわしいが。

裏アンセムレポート5 Edit

あらゆる存在が分解されたこの世界で、私はただ考え、書きつづけることによって、からくも自我を保っている。
時間すらも意味を失った世界。ここでは永遠と瞬間が同義だ。
急がねばならない。奴らはすでに行動を開始しているに違いない。
謎を解く鍵は“ハートレス”であろう。6人の裏切者たちは、この呪わしい影どもをつくりだす研究を行っていた。
生命の心から“ピュアブラッド”のハートレスを生成するだけでなく、それらを利用して人工的にハートレスを合成していた。しるしを与えられた人造ハートレスを、彼らは“エンブレム”と呼んだようだ。
しかしピュアブラッドにせよエンブレムにせよ、心を持たないハートレスは本能的な欲求にのみ従って行動する。ただひたすらに心を感知し、そして群がる。人間程度の相手なら、簡単に心を奪い取り、自らに取り込んで仲間を増やすだけで、人間の命令など聞きはしない。
だが、より強いハートレスの命令ならば?
もし仮にあの男が自らの魂と肉体を捨ててハートレスとなれば、本来統率できないはずのハートレスどもを統制できるのではないか?
さらに奴はハートレスの本能を利用する気ではないか? 心を求めるハートレスが、より大きくて強い心をめざすのであれば、その最終目的は明らかだ。この世で最も大きな心……“世界の心”である。
何もかも仮説にすぎないが、奴はハートレスを使役して、世界の心に至る道を探しているのではないだろうか。


実に3~4レポート分が無の世界での記述となっている。自我を保つのはそれだけ大変だったということだろう。

裏アンセムレポート6 Edit

無の中で闇を友とした私の選択は、間違ってはいなかった。
闇を拒むのではなく、また恐れるのでもなく静かなる心でまっすぐに見つめたその時、私は新たな力を得た。
人を超える力……闇の力。ゼアノートたちはこの力に魅了され、やがて虜となったのであろう。無論、私は彼らのように闇にむしばまれて心を喰われるつもりはないが。
この新たな力により、私は無の世界から外界へつながる道“闇の回廊”を見出した。自由な往来はまだ難しいものの、追放の時はもはや終わったのだ。
私はゼアノートたちの目をあざむくために新たな力で姿を変え、光の世界へと戻った。
やはりゼアノートはハートレスと化していた。私の名をかたってハートレスどもを従え、さまざまな“世界の心”を奪っていたのである。
ゼアノートは奪い集めた“世界の心”の中心すなわち“キングダムハーツ”から大いなる闇を呼び寄せ、すべてを闇に回帰させようとしている。
なお他の5人の弟子たちは姿を消していた。ゼアノート同様にハートレスとなったのか? あるいはゼアノートに利用されたあげくに消されたのか?
真相を追ううち、私は特異な“存在”を知った。
生命が心を失った時に残される、魂と肉体。ハートレスが生じる時、光の世界から消え去るそれらは、異なる別世界において、まったく 新たな存在として生まれ変わっていたのだ。


賢者アンセムがどうやって無の世界を脱出したか、そして光の世界に戻って知ったことなどが簡単に記されている。闇の探求者アンセムの活動が活発であり、そしてソラについて言及されていないあたり、時間軸はKHIの初期、または直前ぐらいだろうか。
ここでは「心を喰われるつもりはない」と書いてあるが、無の世界での記述、KHII、Daysなどで描かれる復讐の鬼と化した彼の賢者らしからぬ非道さを見るに、かなり危うかったと思われる。

裏アンセムレポート7 Edit

闇の存在や心を持たぬ者には便利であろうがそうでない者が“闇の回廊”を多用するのは危険だ。心が闇にむしばまれてしまう。
奴らから身を隠して調査と計画を進める場所を求めていた私は“トワイライトタウン”にたどりついた。
光と闇の狭間で忘れ去られた、静かな街。森を抜けた奥にたたずむ、打ち捨てられた屋敷の地下に、しばらく身を置くこととした。
ひそかに調査を進めた結果、新たな発見が相次いでいる。
心なきもの“ハートレス”が生まれる時、心が離れた魂と肉体は別の存在としてこの世に生まれ落ちる。ハートレスとは異なって意思を持ち、思考する“それ”が何をめざしているかは不明だが、やはり世界に混乱をもたらす存在のようだ。
かつての友である王とその従者たちが、キーブレードの勇者とともに、闇の脅威たるハートレスと戦っている一方、世界に新たな 脅威が迫りつつあるのだ。
もうひとつの脅威……奴らは皮肉をこめて自称する。
存在しないもの“ノーバディ”と。
多くのノーバディは、ハートレス同様に人の姿を失っている。だが強い心の持ち主から生まれたノーバディはわずかに外見が変化するだけで、人の姿をとどめている。
私を裏切った者たちも、人の姿をとどめたノーバディとなり、さらに仲間を集めて、新たな計画を進めているようだ。
裏切り者たちを中心に、13人のノーバディで結成された“XIII機関”は二手に分かれ、何らかの研究を進めているという。
私は機関の目的を探るべく、彼らのうち6人が集う地に向かうことにした。
狭間の世界の果てにそびえる“忘却の城”へ。

裏アンセムレポート8 Edit

今まで私はゼアノートたちの動向と、奴らの周辺で発生する事件ばかりに気を取られすぎていたようだ。
友たちの戦い……ハートレスの脅威から光の世界を守る戦いが終わり、ゼアノートのハートレス、つまり闇の探求者アンセムと名乗った存在が滅ぼされた。
王とは別のキーブレードを持つ“勇者”がさまざまな世界をめぐって扉の“鍵穴”を封じ、ハートレスを打ち倒したのだ。
一方、闇の世界へと飛び込んだ王は、キーブレードの勇者と協力して、闇の世界と光の世界の両側から“キングダムハーツ”の扉を封じ、大いなる闇の脅威を退けた。
だが世界には多くのハートレスがあふれており、また“XIII機関”とノーバディが暗躍している。世界はいまだ脅威に満ちているのだ。
世界の敵と戦う手段を突き止めねばならない。それは私の償いであり、復讐である。
そのために私は“忘却の城”に侵入した。地上13階層、地下12階層からなる城の“白い部屋”は訪れる者の記憶に反応して自在に変容する。XIII機関の者どもは、この城で記憶に関する実験を行っていた。
その実験の被験者である少女“ナミネ”は、極めて特異な能力を備えているようだ。彼女の能力から何が導き出されるというのか?
XIII機関に気取られぬよう、ひそかに調査を進めていたところ、今日この城にさらなる来訪者があった。
アンセムを倒したキーブレードの勇者“ソラ”とその仲間たち。そして地下深くに現れた、闇のにおい。
役者がそろいつつあるようだ。


被験者ナミネと書かれているが、何かされていたのだろうか?

  • 単にレプリカなどの記憶をいじることが実験だったのではないだろうか?ナミネは記憶に対してどれほどの干渉ができ、それによって彼女自身にはどのような影響が出るのかを研究するだけで立派な実験になるだろう。また、彼女はノーバディとしても特異な存在であるため、その性質を調べる実験もしていただろう。

裏アンセムレポート9 Edit

さすがはキーブレードの勇者といったところか。ソラたちはXIII機関の陰謀を退け、ナミネを救出した。
ナミネは他者の記憶を操る魔女であった。その能力は、彼女が特殊な過程で生まれたことで得られたものであろう。
ナミネは、ある“少女”の心が肉体を離れた際に生まれたノーバディである。だが彼女に対となるハートレスが存在しない。
それは“少女”がプリンセスだったからだ。かつて私が治めていた世界“輝ける庭”の住人であった“カイリ”は、光の世界を支える7人のプリンセスのひとりであった。心に闇を持たないカイリからは、ハートレスは発生せず、消え去るはずの肉体も、光の世界にとどまった。
つまりナミネというノーバディは、心を失った証であるハートレスも、ノーバディに新生する媒介となる肉体も欠落した、極めて不安定な存在であり、それゆえにカイリとしての記憶もとどめていない。肉体を離れたカイリの心が、闇に回帰せずに別の器……ソラの心の奥へ隠れたことも要因のひとつであろう。
すなわちナミネとは、ソラの心に直接干渉したカイリの分身であり、だからこそソラや、ソラとつながる心を持つ者たちの記憶を操れたのではなかろうか。
彼女は真の意味で“存在しないもの”であり、ノーバディにすらなれずに行き場をなくした、もっともはかない影である。

裏アンセムレポート10 Edit

忘却の城で記憶を失ったソラは、本来の記憶を取り戻すため眠りについたが、彼が生まれてから過ごしてきた歳月の記憶をすべて回復するのにかなりの時間を要するものと思われた。
だが忘却の城はXIII機関が支配していた地だ。より安全な場所でソラを保護せねばならない。私はナミネを説得し、眠るソラをトワイライトタウンに移して守ることにした。
ナミネ。以前も書いたが、彼女は極めて特異な存在だ。ノーバディと同じ過程で生まれはしたものの、ノーバディとしての要素がほぼ欠落している。
彼女が絵を描きつづけるのは、自らに欠けたものを、他者の……主にソラの記憶から補うためかもしれぬ。
私はひとつの仮説に至った。ナミネが特異なノーバディとして生まれたのは、かつてソラが自らの身にキーブレードをふるい、ソラとカイリの“心”が同時に肉体を離れた時だと思われる。ナミネは、カイリのノーバディとして生じた。だがノーバディとして在るために用いた媒介は、ソラの肉体と魂だった……。
人が心を奪われる時、自我なきハートレスが生まれ、残された肉体と魂はノーバディを生む媒介となる。
だが自らの意思で心を肉体から解き放った者は? ソラとゼアノートは、ハートレスと化しても自我を保っていた。
そしてカイリとナミネのケース。カイリの心に闇が存在しなかったという例外と、カイリから離れた心が、ソラという器に移ったという例外……理論上ありえない例外が重なったことが原因ではないだろうか。
ソラが眠っている間に、私は私の成すべきことをしよう。リクという新たな協力者も現れた。


KH3Dのクロニクルではナミネの誕生時の説明が異なる。詳しくはこちら

裏アンセムレポート11 Edit

忘却の城でかつての友と再会したが、私は素性を明かすことができなかった。もし彼が事情を知れば、復讐にとりつかれた私を止めようとしたであろう。あの頃のように彼との語らいを楽しみたくもあったが……残念ながら、もはやかなわぬ夢だ。
友はそれまで闇の世界で戦っていた。おそらく“トラヴァースタウン”から闇の世界に入ったものと思われる。
忘却の城と同じく、あの街は光と闇の狭間の世界だ。ハートレスに心を奪われて失われた世界の欠片が集まって生じた世界。世界の消滅から、かろうじて脱出できた人々がたどりつく場所。
狭間の世界は実に不安定であり、しばしば闇の回廊が口を開ける。どこかの世界が消えるたび、失われた世界から闇の回廊を通じて流れつく者がいたはずだ。ソラが初めてトラヴァースタウンに流れついた時も、闇の回廊を通ったに違いない。
闇の世界で戦っていた友は、XIII機関が接続した闇の回廊をたどって忘却の城へ現れたようだ。
新たな協力者、リクもまた闇の回廊から帰還を果たした者だ。彼は無二の親友であるソラのためなら、協力を惜しまないと約束してくれた。
実はソラの記憶の再生が遅れている。そこでリクに、もうひとりのソラ……ソラのノーバディを連れてくるように頼んだ。
私が目的を達成するには、ソラの存在が不可欠なのだ。光の世界を飛びまわり、XIII機関を倒すキーブレードの勇者が。


「実はソラの記憶の再生が遅れている。」
KHIIは忘却の城での出来事から約1年後の物語であるにも関わらず、ゲームを開始した段階ではソラの記憶の修復がほとんど進んでいなかったが、それにはXIII機関シオンの存在が関係している。ここで記されていないのはKHIIの時点ではまだDaysでの出来事が構想されていなかったためだろう。

  • この裏アンセムレポート11がロクサスを連れてきた後で思い出しつつ書かれたものであれば一応つじつまは合う。

裏アンセムレポート12 Edit

ナミネという例外を除き、ノーバディたちは人であった頃の記憶をとどめている。しかしソラのノーバディである“ロクサス”はかつてソラであった記憶を失っていた。
おそらくソラがハートレスと化していた期間が短く、その上ノーバディであるロクサスを残したまま、心を取り戻して人の状態に再生してしまったのが原因であろう。
どうやらロクサスはナミネに似た存在のようだ。カイリのノーバディでありながら、ソラの肉体と魂を媒介として生まれたナミネ。そしてロクサスはソラのノーバディであったがハートレス化したソラが、彼自身の心でなくカイリの心を媒介として人へと再生したため、取り残されてしまったのではなかろうか。
現在ソラの記憶の再生が遅れているのは、彼の半身であるロクサスが、欠け落ちたままであるからだと考えられる。彼をデータ化し、ソラへと還元せねば。
XIII機関のメンバーとなったロクサスの連行は困難をきわめた。一度ロクサスに敗れたリクは、再度の対決で身を捨てて闇の力をふるい、かろうじてロクサスを連れてきた。
しかしXIII機関の追跡が迫っている。このトワイライトタウンは、ロクサスがノーバディとして生まれ落ちた地だ。ここでロクサスはXIII機関に出会い、その一員となった。いずれ奴らはここを探し出す。
ひとまずトワイライトタウンのすべてをデータ化し、ソラの記憶に“世界のコピー”を形成する。そこへロクサスを移し、日々を過ごさせてソラの記憶の再生を図ろう。
残された時間は少ない。XIII機関の計画も、着実に前進しているはずだ。


ロクサスについての考察、またXIII機関の追手をのがれるためにアンセムがソラの記憶の中に「トワイライトタウンのコピー」を作ったことが記されている。それにしても「ひとまず」でトワイライトタウンのすべてをデータ化してソラの記憶に世界のコピーを作れるとは(おそらく記憶関連はナミネの助けも借りたろうが)、さすが賢者アンセムとしか言いようがない。

裏アンセムレポート13 Edit

明日、ソラがめざめる。長きにわたった我が復讐の、終わりが始まる。
私のすべてを奪ったゼアノート。ハートレスとしては滅びたものの、XIII機関を率いる奴の野心は再び“大いなる心”たるキングダムハーツをめざしている。
奴のハートレスは、世界の心を集めて形成したキングダムハーツから大いなる闇を呼び寄せようとしていたが、奴のノーバディは現在、人の心を集めて形成したキングダムハーツと同化を果たそうとしている。
愚かな弟子だ。
ひとつだけ謎が残っている。我が城の地下に出現した扉を、ゼアノートはどうやって開いたのか……?
いや……すべてが終わりを迎える今となってはあらゆる理論はもはや無意味だ。
ロクサス、アンセム、ナミネ。理論上存在が許されぬはずなのに、それでも確かにそこに在った、特異な例外。
私やXIII機関がくみ上げた理論は、強い心の持ち主たちに、ことごとく超えられてきた。
ソラ、カイリ、リク。
ああ、リク。彼の心には闇につけこまれる弱さがあったが、苦しみの果てに見出した希望を支えとして踏みとどまり、敵である心の闇さえも自らの力として身につけた。
すべてが終わったら、ソラとあの島に帰れることを、心から願っている。
できることなら私も“輝ける庭”へ帰り、美しい水と花、希望にあふれた民の笑顔を再び目にしたかった。
王よ、我が友よ。私が記した真実の記憶が、いずれ君の目にふれると信じている。
君とまた楽しく語らいたかった。復讐にとりつかれた愚かな私を許してほしい。


「我が城の地下に出現した扉を、ゼアノートはどうやって開いたのか……?」
賢者アンセムは、ゼアノートの事を「人を超えたほどに優秀」と以前から評価しており、只者ではないことを感じ取っていたためこのようなレポートを記したと考えられる。

  • アンセムレポート4によると、世界の扉はゼアノートが実験用に解き放ったハートレスによって発見された。世界の扉を開くには「鍵穴」が見えていないといけないため、常人では開閉は不可能である。
    しかし、彼は元々記憶を失っていたキーブレード使いであったため、鍵穴が見え、簡単に扉を開くことができてしまったのである。そして極めつけに、3Dにてキーブレードを使用していたことが判明した。
  • 後半部分が妙に遺言めいている。
    もしかするとすべてが終わったら責任を取って自裁するつもりだったんじゃ……。
    • この時からキングダムハーツデータ化という計画の無謀さを半ば悟っていたのかもしれない。