霧「11月11日はポッキーの日、ね…」 苗「うん。ほら、数字の『1』がポッキーに見えるからってことらしいよ」 霧「企業が販促のためにでっちあげただけの記念日でしょう? どうでもいいわ」 苗「こりゃまた…つれないね」 霧「語呂合わせですらないのが気に入らないのよ。こじつけがましくて」 苗(気に入らないポイントがよくわからない…) #br 霧「で、あなたはまんまと乗せられているわけね。その手に持っているポッキーを見るに」 苗「乗せられているというか…ほら、今年って2011年だし。『1』が六つも並ぶなんてちょっと特別感が…」 霧「要するに乗せられているわけじゃない。ある意味あなたらしいけど」 苗「あ、ちょっとグサッときた…で、でもさ」 霧「何かしら?」 苗「なんてことないポッキーでも、ちょっとしたことで特別なものに感じられるっていう…そういう楽しみも悪いもんじゃないと思うよ」 霧「まあ…何に楽しみを感じるかは人それぞれだし。それを否定する気まではないけれど」 #br 苗「ということで、霧切さんも一本どう?」 霧「…何が『ということで』なのかよくわからないわね」 苗「いらない?」 霧「いらないとは言ってないわよ。あなたがくれると言うのなら…折角だし貰っておくわ」 苗「うん、どうぞ」 #br パクッ #br 霧(モグモグ) 苗「……!?」 霧「甘い、わね。当たり前だけど」 苗「えっと、あの…霧切さん?」 霧「何?」 苗「なんで…僕の手から食べてるの?」 霧「何故って…“持つ部分”をあなたが指で持っていて受け取れないからよ」 苗「いやいや、“持つ部分”の下の方が空いてるでしょ? そこで受け取って…」 #br パクッ #br 霧(モグモグ) 苗「って、ちょ…霧切さん…えぇ!?」 #br パクッ #br 霧(モグモグ) 苗「ちょ…待っ…」 #br パクッ #br 霧(モグモグ) 苗「き、霧切さん!?(こ、このまま行ったら僕の指が…)」 #br パクッ #br 霧(モグモグ) 苗(僕の指が…霧切さんの…) #br パクッ #br 霧(モグモグ) 苗(霧切さんの…口の中に…!) #br パクッ #br 苗(あ……霧切さんの……舌……) 霧(ペロペロ) 苗(あ、暖かい……) #br #br 霧「…ふぅ。ごちそうさま」 苗「あああああの、き、霧切さん?」 霧「どうかした?」 苗「い、今のは…その…一体…?」 霧「…別に。あなたの言ったことを少し試行してみようと思っただけよ」 苗「僕の…言ったこと?」 霧「『なんてことないポッキー』が『特別なものに感じられる』、『ちょっとしたこと』をね」 苗「え……えぇっと、うん…?」 霧「ふふっ…悪くなかったわ。あなたの言う通りに」 #br ----