横浜DeNA・山﨑康晃の使用したフレーズから名付けられた蔑称。
発端
2023年のDeNAは16勝7敗と絶好調の成績で4月を終える*1。そんな中3月電撃獲得が発表されたMLBの超大物投手、トレバー・バウアーが5月3日に一軍初登板するということが決まり、ファンは大いに沸いていた。
初登板が迫る5月1日、DeNA公式ツイッターは盛り上げる一環で「ソードセレブレーション」*2企画を投稿。
公式が煽るな。あほちん。
ノーリスペクト。
もっと違うやり方ある。
https://twitter.com/19Yasuaki/status/1652976739117830144(元ツイート削除済)
確かにあと一球やアウトコールに代表されるように相手打者がアウトになった時、相手投手がHRを撃たれた時などプレー中に行われるパフォーマンスは「相手チームへのリスペクトを疎かにしている」「味方へのプレッシャーとなる」と批判の声が再三取り上げられて久しい昨今、ファンが自発的に行うならまだしも球団が煽るのはいかがなものかという指摘を受けるのも残当ではあるのだが、
チームの主力選手がTwitterという大勢のファンの目がある場で「あほちん」等と過激なワードを使って行ったというのはなかなか衝撃的な出来事であるため、なんJのみならずTwitterの一般のファンの間でも話題となった。
その後、山﨑は謝罪ツイートを投稿。バウアーとも仲直りした画像も公開され、当事者間ではこのやり取りは一件落着となった。
翌日の炎上
翌日の5月2日に行われた広島戦(横浜)では、お互い拙攻の連続で1-1の同点のまま9回表に山﨑が登板。
先頭の菊池涼介に2球目をヒットにされた後、続く野間峻祥に送りバントを決められ、秋山翔吾にタイムリー内野安打を打たれ、勝ち越しを許す。さらにマクブルーム、西川龍馬に連続ヒットを打たれ満塁の場面を迎えると、とどめに坂倉将吾にライトスタンドに運ばれる満塁ホームランを被弾。5失点の大炎上となった。
そのため「グラスラ打たれるな。あほちん」「ファンに対してノーリスペクト」などの書き込みが多数見られた。
さらに翌日
5月3日、バウアーはNPB一軍公式戦に初登板/初先発し、7回1失点の好投で見事来日初勝利を挙げたが、9つの三振を奪うもハーフスイングによる三振がなかったため、件のパフォーマンスは一度も披露せず。本人も「いつもやるわけじゃなくて、それをやるような三振、やる条件の三振が今日はなかったということ」と説明している。
また9回に登板した山﨑は2人のランナーを出すも無事に無失点で切り抜け昨日の屈辱を晴らす。試合後にはウイニングボールを届けた山﨑にバウアーが抱擁する場面も見受けられた。
再度の炎上、そしてツイ消し
このバウアー戦のセーブにより話題は鎮火しかけていたが、その翌々日、5月5日のヤクルト戦(神宮)も勝利まであと1人からサヨナラホームランを浴び、再び「あほちん」ツイートが続出した。
すると山﨑は18時頃に「あほちん」ツイートを削除。
騒動直後から「あほちん」と呟いたユーザーが次々ブロックされたと報告していたこともあり、「反省ミーティング終了直後にエゴサを行い、負けた腹いせにツイートを消している」ように見えたことで、火に油を注ぐ状況になってしまった。
余談
- 5月3日午前、DeNA公式は今回の騒動に関して日英2ヶ国語で公式声明を発表した。山﨑はあくまでも公式が煽ることを批判しただけでありパフォーマンスそのものを批判したわけではないのだが、特に海外において「バウアーの煽るパフォーマンスを批判した」とデタラメな内容で拡散されたものが多く、それに対しての声明ともなる。
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- 山﨑はプロ1年目からツイッターで積極的にファンと交流しており、2018年7月にはDeNAベイスターズSNS特別講座の講師を努めたり、2021年オフにはインタビューでSNSのリスクを語るなどしていた。しかし本騒動では山﨑らしくない言動を続けてしまっている。
侍ジャパンでは“投手兼広報” 山崎康晃が語るSNS発信の効用とリスクヘッジ
プロ野球選手のSNS発信は、グラウンド上での結果が悪かった時などには、誹謗中傷・罵詈雑言を浴びるケースも多い。「使い方ひとつで素晴らしいものにもなるし、“凶器”にもなる。発信するにあたってはそういうリスクはありますよね。ただ、リスクヘッジをかけることで、最低限防げることはあると思っています」と山崎は言う。
「短い字数ですが、誤字脱字はもちろん、言葉選び、写真選びに気を付けているつもりです。こうコメントすれば、こういうリプライが来るだろうなと、想像しながらツイートしています。写真にも、写ってはいけない物が写っていないか入念にチェックします」と対策を心掛けている。
それでも心無いメッセージが舞い込むことはある。「そこにはあまり気持ちを入れ過ぎないようにしています」。多少のリスクがあっても発信を続けるのは、「喜んでくれる人の方が多いと感じている。大事にしたい」との思いがあるからだ。
- 貶す言葉にしては妙に可愛らしい表現なのが受け、以後山﨑が炎上すると「あほちん」が大量に並ぶことになった。