インハイに…インハイに…

Last-modified: 2023-07-29 (土) 12:13:45

広澤克実(元ヤクルト→巨人→阪神)が呟いた野球中継解説での絶望感溢れる解説のこと。


概要

2012年8月11日、阪神対広島戦(京セラドーム大阪)の8回表、二死3塁の場面の事である。
阪神の福原忍が広島のブラッド・エルドレッドを打席に迎えた際、広澤は内角に弱く外角直球に強いというエルドレッドの特徴、何より一打逆転もあり得る重要な打席とあって、「インハイに…インハイに…」と祈る様に呟いていた*1。だが広澤の祈りも空しく、捕手の藤井彰人は外角にミットを構えてしまう。

広澤「外だ…(絶望)」
実況「外に構えました(冷静)」
広澤「ダメだよォ」
実況「外のまっすぐ右中間!」
広澤「ダァメだよ…駄目っ…!ダーメだよそれは…」
(打球がスタンドイン)
実況「入りました~」
広澤「ダメよォ~...これは、配球ミスですわ」

広澤の不安はものの見事に的中。打球は右中間スタンドに飛び込む逆転2ランという最悪の結果になってしまった。

2012年シーズンの阪神

この時期の阪神は9勝3敗宣言などを経て5位に低迷しており、そんな中で迎えたこの試合は、

  • 7回1/3を無失点と好投していた先発・能見篤史からの継投失敗
  • 2戦連発と好調だった上、福原とも相性の良いエルドレッドとの勝負を指示*2するスパイス采配
  • チームに漂う沈滞ムードと不協和音*3
     

といった同年の阪神を象徴するかのようなネガティブな要素に満ちたものであった。阪神はこの試合に敗戦したことで自力CS進出が消滅、本格的にシーズン終戦を迎えることになる。

動画

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関連項目



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*1 試合冒頭でもこの特徴に触れたうえでエルドレッドをいかに抑えるかが肝心だと述べていた。
*2 二死3塁という状況から「勝負を避けて敬遠」の選択肢もあり、捕手の藤井もベンチへ何度も確認を取っていた。
*3 試合後に福原が変化球のサインに首を振ったとコメント。また先発の能見は打たれた直後も真顔を崩さず、試合後も悟った様子で他人事のようなコメントを出している。