スットコ

Last-modified: 2021-08-01 (日) 10:02:41
  1. 広島東洋カープのテイラー・スコットの蔑称。名前を罵倒表現の「すっとこどっこい」*1にかけてこう呼ばれるようになった。
  2. 東京ヤクルトスワローズのスコット・マクガフの蔑称。

1.の概要

獲得

2019年、広島はそれまで抑えを務めていた中崎翔太が不調、代役抑えだったヘロニモ・フランスアも今一つな内容でリーグ優勝を逃してしまったことから2019年オフに抑え・セットアッパー候補としてDJ・ジョンソン*2とスコットを獲得。
オープン戦・練習試合はフランスアやジョンソンが絶不調、中崎や今村猛などの他の抑え候補も軒並みイマイチな中でスコットは好投した*3ため、そのままクローザーを務めることになった。

デビュー戦(6月20日)のDeNA戦では6点リードで登板し、1点を失ったものの無事にリードを守る。

スコットの14球

2020年6月21日 vs DeNA(横浜スタジアム)
プロ初登板初先発となったルーキー・森下暢仁*4がDeNA打線を7回4安打無失点に抑える最高のデビューを飾り、8回も菊池保則が抑えて迎えた9回、1-0の場面でスコットはマウンドに上がったが…

先頭のネフタリ・ソトに8球目をヒットにされた後、続く佐野恵太ホセ・ロペスにも息をするようにヒットを浴びあっという間に無死満塁とすると、最後は宮崎敏郎の二塁打で二者生還。佐野以降わずか6球で1アウトどころか2ストライクすら取れずに逆転サヨナラ負けを喫しスコットの14球」とも呼ばれるようになり*5スットコ」という蔑称が生まれた。*6

あまりの炎上ぶりにDeNAファンからすら勝利の喜びより先に投球内容の酷さを心配されてしまい、一気にネタ外国人候補に躍り出た。

スコットの13球

2020年7月2日 vs ヤクルト(神宮球場)
5-5で迎えた9回、佐々岡真司監督はスコットにマウンドを託す。前々回、前回登板時はセーブがつかない場面ながらそれぞれ1回無失点で切り抜けていた彼だが、またしても炎上

先頭の坂口智隆に四球を与えた後、続く山田哲人青木宣親に連打を浴びてあれよあれよという間に満塁にされると、とどめに村上宗隆に逆方向であるレフトスタンドの中段にまで運ばれるサヨナラ満塁ホームランを被弾*7。投じた球数は上述のDeNA戦の14球をさらに下回るわずか13球であったため「スコットの13球」と呼ばれることになった。

5登板目にして2度も無死満塁という状況を作り、更にどちらのケースでもそのまま打たれてサヨナラ勝ちを献上したことから、あまりの炎上神ぶりになんJではお祭り騒ぎになり、蔑称をさらに追加され今村猛から鯉達総帥の座をもぎ取った。さらに広島在籍中のまま、鯉達終身名誉総帥の称号も与えられてしまった。

その後の広島救援陣

中継ぎ陣は12球団最弱の前評判もあってその後も鯉達は俺達以上に猛威を奮い*8、スコット抹消後は菊池保則がクローザーに就任するも3連続セーブ失敗で降格、7月24日のDeNA戦ではシーズン3人目の抑えを務めた一岡竜司が佐野に逆転サヨナラグランドスラムを被弾。これにより、スコットの13球と合わせてセ・リーグ史上初の1ヶ月に2発のサヨナラグランドスラム被弾を記録し、「一緒や!(誰が)投げても!」などと言われるようになり「UNKO」こと2010年の救援陣よりも酷いという声さえもあり*9日替わりクローザー案が飛び出すほどの惨状となっていた*10。また、打率(.262)とチーム得点(523点)はリーグ2位で打線こそ好調だったものの、いくら点を取っても点を取られることがある

8月に入ってからはセットアッパーに塹江敦哉、クローザーに復調したフランスアという勝ちパターンをなんとか確立。このためシーズン4人目にして「ようやくカープの抑えが見つかった」と言われるようになった*11ものの、結局のところ救援陣の問題は解消できておらず*122年連続Bクラスに沈んだ要因になった(リーグ防御率は4.06、失点も529でいずれも5位。救援防御率は4.64で12球団最下位。)。

令和の炎上神としてすっかりネタ扱いされ「スコット」が蔑称のような使われ方をされるようになり、さらには他球団にも波及し、スコットに因んだ蔑称がいろいろ生まれた。
例)

7月26日のDeNA対広島戦(横浜)に至っては9回表に山﨑が満塁弾を浴びて逆転され、9回裏には一岡がこれまた満塁にしてしまう(こちらは抑えた)という有り様だったため、共用スレでは「ヤスコット vs 全員スコット」というスレタイまでつけられてしまった*14

スコット、先発する

二軍落ちしてからのスコットは先発調整をしていたらしく、10月1日に来日初先発という流れになった。しかし、相手はよりによって首位独走中の巨人。そもそも二軍での内容も爆発炎上こそしていないもののパッとせず、ネット上では当然ながら初めから捨て試合扱いする声が多数上がった。しかし、中には「広島版メッセンジャーの再来もあり得る」「対巨人防御率0.00スコットを信じろ*15」と、ネタ半分ながら期待する意見も聞かれた。また、これでも大不振で二軍調整中のK.ジョンソン*16岡田明丈らよりマシという情報に震撼する広島ファンも少なからずいた模様。
さらに、相手投手が一部巨人ファンから「ウンチェス」呼ばわり*17されているアンヘル・サンチェスであるため予告先発発表の段階からちょっとした祭り状態になった。そして試合が始まるやいなや暖簾スレも立った。
肝心の投球内容は4回4安打4四球4失点で降板とまずまずな結果だが、これでも防御率は22.50→15.75と良化している。*18

かくして7試合8投球回*1917被安打*201被本塁打7四球自責点14、防御率15.75・WHIP3.13という伝説的な炎上っぷりを見せつけた2020シーズンの迷助っ人・スコットは当然、NPBを去った…

と、誰もが思っただろう。

スコット、まさかの残留

日シリ終了直後の11月26日、ある意味衝撃のニュースが広島ファンの元に飛び込んでくる。

広島、バード投手と契約 スコットは残留(中国新聞デジタル)

なんと防御率15.75という成績で、令和の炎上神としてNPBを去るものと思われていたスコットの残留が確定したのだ。
まさかの展開に「スットコ」がTwitterでトレンド入り。また、同時に2020年シーズンにそこそこの成績だったホセ・ピレラを切った*21ことも相まって、ネット上では疑問の声が多く上がることとなった。

ただし当然ながらフロントも来シーズンを捨てた訳ではなく、

  • 新型コロナウイルス感染拡大の影響で新外国人供給が困難な状況下にある*22
  • まだ28歳と若く、ある程度の伸びしろが見込める上、練習態度も良好である。
  • 本人が残留をフロントに直訴した(なおソースは東スポ)。

などの要因が残留に繋がったとみられている。
なお、当然ながら年俸は大幅減となった。

2021年

先発転向が噂されていたスコットだったが、春期キャンプでは好調だったため広島ファンも半信半疑ながら期待していた。
そして3月10日の阪神とのオープン戦(甲子園)、3-3と同点の5回に2番手として登板。オープン戦にも関わらず暖簾スレも立った。
しかし、連打と四球で瞬く間に塁を埋め、サンズのタイムリーなどで勝ち越しをあっさり許すと、とどめとばかりにドラ1の新人・佐藤輝明に2ランホームランを打たれるという火ダルマ状態。終わってみれば打者一巡の猛攻を受けて1イニング6被安打2四球5失点と前年同様の爆発炎上ぶりを見せつけ、せっかく同点に追いついたチームの勢いに見事に水を差した
この日の投球により防御率は45.00まで急上昇。その相も変わらずな炎上神ぶりに勿論なんJはお祭り騒ぎとなった。
その後夫人の出産のためアメリカへ一時帰国。4月末に二軍合流し調整を続け、5月13日の中日戦(由宇)で初の実戦登板。4回からの2回を1安打3奪三振無失点と好投するも、打席の回った6回、バントを試みた打球がワンバウンドの末右目付近に直撃。無念の負傷交代となってしまった。
6月1日の二軍戦では5回無失点の好投。6月12日は同じく6回無失点と1安打打点1の活躍を披露し、先発投手陣の不調や(新型コロナウイルスによる)離脱から一軍待望論が上がりつつある。
 
しかし、オリンピック開催によるペナントレースの休止期間中に行われたエキシビジョンマッチのロッテ戦に登板するも3回1/3を5安打4失点という不安定な投球内容に右脇腹付近に違和感を訴えて降板というオマケつき。
この内容に佐々岡監督からは「まだ一軍の器ではないかな」とまで言われてしまった。

ミネソタのスコット

8月18日(現地)、前田健太(ツインズ)がブルワーズ相手に8回までノーヒットの好投も9回先頭打者に安打を打たれ降板。代わりに上がってきたテイラー・ロジャースが内野陣のエラーも絡み3失点、同点に追いつかれ前田の勝ち投手の権利を消してしまう*23。このときファーストネームがスコットと同じ*24であった事も相まって「スコットの再来」と話題になった。

詳細

MLBから、現地時間2020年8月18日のミネソタ・ツインズvsミルウォーキー・ブリュワーズ戦のことである。ツインズの先発・前田健太は球団新記録となる8者連続三振を決めるなど、ブリュワーズ打線を8回までノーヒットに抑える。このままノーヒットノーラン達成を目指し9回も続投するが、先頭打者・ソガードに右方向への安打を許し、ノーヒットノーランの夢は潰えた。ここで前田は降板。3点のリードを中継ぎに託し、あとはチームの勝利を待つのみだった。
ところが。クローザーのテイラー・ロジャースが大誤算。交代直後に二塁打、さらに四球で無死満塁にすると、次のヒウラにタイムリーを打たれ2点差に追い上げられる。その後のジャーコの遊ゴロで併殺…かと思いきや、二塁手の悪送球&一塁手が痛恨の後逸。ボールがファウルゾーンに転がった間に走者が2人生還。こうしてツインズは3-3で追いつかれ、この瞬間8回1安打の快投虚しく前田健太の白星は消滅ノーヒットノーランに失敗した時点で勝ち投手の権利すらも失う運命であったとは、不条理の極みである。
なお、その後ロジャースは人が変わったかの様に2者連続三振を奪い、同点のまま9回表を終えている。

2の概要

2020年9月3日の阪神戦(甲子園)、3-2とヤクルトリードの7回裏一死一・三塁の場面でヤクルトは高橋奎二からマクガフにスイッチ。中谷将大こそ三振に仕留めたが、次打者・近本光司の時に一塁走者・陽川尚将に盗塁を許し、二・三塁とされる。その後誰もいないはずの一塁へ牽制悪送球してしまい三塁走者の植田海と陽川に生還を許して逆転され、そのまま敗戦と言う世紀の珍プレー*25大失態をやらかし(以前からあった)「マケガフ」という蔑称が拡散した。さらにマクガフのファーストネームがスコットだったため、2日前にやらかしたイノーア*26と同じくスットコ扱いされた。

ただし、この陽川の盗塁に関しては「捕手の西田明央がブロックサインのチェンジの指示を怠った為に悪送球を誘った」との見方もあり、実際に試合後に青木宣親が西田に対し話を聞いている姿が映し出されていた。またコロナの影響で観客が声を出せない状況下だった為、「盗塁時の拍手をマクガフがボールカウントが増えた拍手と勘違いし、陽川の盗塁に気付いていなかったのでは?」とも指摘されている。

この件について高橋聡文(元中日→阪神)は「キャッチャーがしっかり投手に確認してたかな?右投手は盗塁のスタート見えないし、キャッチャーもセカンドにまったく投げる気無かったから、集中してる投手って意外に気づかないんですよね」と西田の伝達ミスを指摘するツイートをしており、一概にマクガフの責任と言うよりはバッテリーエラー説が有力である。

実際マクガフはこの時以外は勝ちパターンの一角として活躍しており、9月の成績は10.1イニングを投げ自責点はわずか1とリリーバーとして十分な成績を残し、オフには故障離脱がないという点等を評価されて新たに2年契約を結んでいる。

関連項目



Tag: 広島 ヤクルト 蔑称


*1 意味は「バカ野郎」とほぼ同義。「すっとこ」は江戸言葉で「」を意味し、醜い男を罵る時に使われていた。
*2 髭面が特徴。来日1年目ながらシーズン途中の9月21日に金銭トレード楽天に移籍。移籍後に登録名を「D.J.ジョンソン」へと少しだけ変更した。オフに楽天から自由契約。
*3 オープン戦では6投球回で2失点、防御率は3.00。
*4 この年新人ながら2桁勝利(10勝)を挙げた上に防御率は1.91(リーグ2位)と1点台(新人が2桁勝利と防御率1点台を同時に記録したのは1966年の堀内恒夫(巨人)以来の快挙)。文句なしの成績で新人王に輝いた。
*5 森下のこの日の被安打と同じだけの被安打をわずか14球で打たれている。ちなみに4安打全てがライト方向への打球だったが、佐野以降の三本は全て似たようなボールを打たれている。
*6 なおこの試合で初登板初勝利を消された森下は、1週間後の28日に中日戦(ナゴヤドーム)に先発、9回2死まで投げて初勝利を挙げている。この時リリーフして最後のアウトを取ったのはフランスアである。またシーズン後半には「森下のプロ初登板初先発初勝利は何故か記録に残っていない」という歴史改変ネタも生まれた。
*7 ちなみに村上に対しては2球で追い込み、その後に捕手は完全に外に1球外す構えなのに勝手にストライクゾーンに投げ込んで打たれていると言われることも。参考映像
*8 なお2020年の本家「俺達」は比較的安定していた模様
*9 7/29日時点での救援防御率は12球団ワースト(5.11。12球団唯一の救援防御率5点台。)。
*10 ちなみに佐々岡監督はシーズン後のオフに「本当に抑えがいなかった時に森下を抑えにしようかと考えた時もあった」という発言をしている
*11 フランスアがしくじった時は「スコットが登板した」などと言われたりする。
*12 救援陣自体のみならず佐々岡監督を始めとした首脳陣の采配にも問題がありビハインドの試合の終盤にマシンガン継投を仕掛けた挙句、その翌日にリードしている試合で抑えのフランスアを回跨ぎさせて逆転負け、などといった迷采配が度々発生しており、ファンの中には「緒方のほうがマシだった」と述べる者も多い。
*13 スコットやアダム・ジョーンズとはオリオールズで同僚だった。なお上の「スコットの13球」と同日に炎上しているがスコットの投下したネタの破壊力にかき消されている。後に二軍でも戦力にならなくなってしまい10月12日付で自由契約。
*14 奇しくも両投手とも無死から適時打で1失点の後、一死から満塁被弾まで一致
*15 なお登板数は中継ぎでの2のみ、投げたイニング数も2である。
*16 この年は開幕から10先発で0勝7敗の7連敗(開幕7連敗は外国人投手のワースト記録)という不名誉な記録を作ってしまい、オフに戦力外となった。
*17 調子の波が非常に激しく、調子が悪い時はとにかく投球内容が酷いため。
*18 試合は3-5で敗戦。
*19 1度先発しているのに投球回と試合数が近いのは、前述の通り2回も一つもアウトを取れないままサヨナラ負けしているからである。
*20 被安打率に換算すると驚愕の19.13を記録。
*21 ただしピレラは来シーズンも契約となれば年俸は1億円を超えることは確定的とみられており、高給取りを多く置いておけないチーム事情がある広島球団としては契約しようにもできなかったのではないか?という意見もある。上記のD.J.ジョンソンの金銭トレードもあり、現在の球団の金銭面は相当まずい状況なのではという憶測もある。(実際新型コロナウイルス流行の影響でチケット収入が激減したことで2020年決算では46年ぶりの赤字となった。)ちなみにピレラはKBOに転じサムスン入りした。
*22 特に広島にとっては大リーグの3Aが中止になってしまったことが痛かった模様。
*23 試合自体は12回ツインズのサヨナラ勝ち。
*24 テイラーの双子の弟も投手としてMLBで活躍しているが(SF所属)、フルネームは「タイラー・スコット・ロジャース」である。
*25 オフに放送された「プロ野球珍プレー好プレー大賞」では選手投票で一位を獲得してしまった
*26 同点の9回にリリーフ登板するも先頭のジェリー・サンズにサヨナラ本塁打を被弾。ヤクルトの自力優勝の可能性を消した。