スットコ

Last-modified: 2024-09-10 (火) 22:52:13

名前に「スコット」を含む選手の蔑称。罵倒表現の「すっとこどっこい*1」と掛けている。
本項では下記の2名について解説する。

  1. テイラー・スコット(元広島)
  2. スコット・マクガフ(元ヤクルト)


1.テイラー・スコット

広島は2019年オフにスコットの獲得を発表。リリーフ陣の不調が原因でリーグ優勝を逃したシーズンの反省から、抑え・セットアッパー候補を期待しての入団であった。
翌2020年のオープン戦にてリリーフ陣が相変わらず低調な中、スコットは好投*2を見せたためクローザーに抜擢される。公式戦初登板は6月20日のDeNA戦。6点リードの最終回に登板し、1点を失いながらも試合を締めるまずまずのデビューを飾った。
しかし翌日…


スコットの14球

2020年6月21日 対DeNA戦(横浜スタジアム) 試合結果
ルーキーの森下暢仁がプロ初登板・初先発で7回無失点の好投を見せる。1-0で迎えた9回、スコットはマウンドに上がるも先頭のネフタリ・ソトに対し8球目でヒットを打たれた後、後続の佐野恵太、ホセ・ロペスにもヒットを浴び無死満塁のピンチを作る。最後は宮崎敏郎の二塁打で二者生還し試合終了。佐野以降わずか6球で1アウトすら取れずに逆転サヨナラ負けを喫しスットコ」が誕生した。球数から「スコットの14球」とも呼ばれる。

投球内容の酷さから、試合後のDeNAファンからすら勝利の喜びより先にスコットを心配されるほどであった。


スコットの13球

2020年7月2日 対ヤクルト戦(神宮球場) 試合結果
5-5で迎えた9回に登板。直近2試合でそれぞれ1回無失点と復調の兆しを見せていたため期待がかけられたが、先頭の坂口智隆に四球を与えた後、続く山田哲人青木宣親に連打を浴びて満塁。続く村上宗隆サヨナラ満塁ホームラン*3を被弾。上述のDeNA戦を下回るわずか13球であったため「スコットの13球」と呼ばれる。

5登板のうち2度も無死満塁のピンチを招き、そのまま打たれてサヨナラ負けする惨状にヤクルトファンからも心配される始末であった。


2.スコット・マクガフ

マクガフは2019年からヤクルトに在籍。打たれた際に「マケガフ」「マクガフィン」という蔑称が使用されていた。「スットコ」が定着したのは下記の試合。

2020年9月3日 対阪神戦(甲子園) 試合結果
3-2とヤクルトリードの7回裏、一死1, 3塁の場面で登板。三振および二盗で二死2, 3塁へ変わった状況で(走者・一塁手ともに)誰もいないはずの一塁へ牽制してしまい*4、走者2名が生還し逆転を許す。原因はバッテリー間の伝達ミスと推測する説*5もあるが真相は不明。本失点が決定打でヤクルトは敗戦を喫した。本プレーはオフに放送された『プロ野球珍プレー好プレー大賞』で選手投票1位を獲得している。

動画

本プレーを除きシーズン全体で見ればマクガフは勝ちパターン・守護神として働きを見せ、翌年以降の2年連続リーグ優勝(2021~22年)にも貢献している。ただし日本シリーズにおいて通算3敗*6を喫し、その都度スットコ扱いされている。


その他

  • スコット・ハイネマン(元巨人)
    2021年8月に入団するも打棒が振るわなかった上、9月30日に体調不良を理由に帰米した。


関連項目



Tag: 広島 ヤクルト 蔑称


*1 意味は「バカ野郎」とほぼ同義。「すっとこ」は江戸言葉で「」を意味し、醜い男を罵る時に使われていた。
*2 6投球回で2失点、防御率は3.00。
*3 逆方向ながらスタンドの中段にまで運ばれた。
*4 記録上は「走者のいない塁に牽制球を投げた」ことによるボークと悪送球。
*5 「盗塁後に捕手がセカンドに投げる素振りを見せなかった」「右投げのため一塁が見えづらい」理由から、マクガフは盗塁された事に気付いていなかった。
*6 21年第1戦(吉田正尚からの被サヨナラ打)、21年第5戦(同点の9回表にアダム・ジョーンズから勝ち越し被弾)、22年第5戦(吉田正尚からのサヨナラ被弾)で記録。リリーフ投手として史上最多。