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ムエンゴ

Last-modified: 2019-05-21 (火) 21:58:08

どんなに好投を続けても味方打線が点を取ってくれず勝ち星が増えない状態のこと。「負け運」とも呼ばれる。






概要 Edit

もともと「無援護」という言葉自体は存在しており、江夏豊の13回完投負けや、三浦大輔(2005年)や黒田博樹(2006年)が最優秀防御率を取りながら勝ち星に恵まれなかった時など、特に貧打のチームの好投手に対して使われていた。
また「チーム得点率は高いが、特定の投手の先発時のみ異様に援護点が少ない」場合にも使われていた。

用語「ムエンゴ」の誕生 Edit

2008年に抑えで炎上を繰り返したドミンゴ・グスマンは先発に再転向。しかし好投を続ける一方で無援護に悩まされ*1、登録名と語感が近いことから「ムエンゴ」が生まれ、「渡辺俊介ちゃんを救う会」の発足により定着した。

用語誕生以前の一例 Edit

黒田のムエンゴ Edit

広島暗黒期はもちろん、渡米後はドジャースやヤンキースといった常勝球団に所属していようがシーズン中に移籍しようがムエンゴに悩まされ続ける。ドジャース時代は同僚のクレイトン・カーショウが20勝でサイヤング賞を獲得する一方で黒田は2桁勝利出来ないなど露骨なムエンゴに襲われ、アメリカでは黒田は援護の無さの訴訟を起こすべきなどとネタにされていた。

伊藤智仁のムエンゴ Edit

現役時代のムエンゴぶりが凄まじく、デビュー戦はジエンゴで初勝利、その後も黄金時代のヤクルト打線に援護されず12試合中7試合で1得点以下だった。
それでもルーキーイヤーには7勝2敗の結果を残したが、怪我から復帰した1998年は防御率2点台前半にも関わらず6勝11敗。しかもチームメイトの川崎憲次郎(元ヤクルト→中日)は防御率3点台で17勝を記録している。


近年のムエンゴの動向 Edit

2009年 Edit

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2010年 Edit

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2011年 Edit

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2012年 Edit

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2013年 Edit

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2014年 Edit

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2015年 Edit

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2016年 Edit

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2017年 Edit

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2018年 Edit

NPBの場合
MLBでは

2019年 Edit

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用語 Edit

援護率 Edit

英語ではRun Support per Nine Innings、大概の場合Run Supportと呼ばれる指標、計算式は以下の通り。

(味方の援護点数×9)÷攻撃イニング数(投手がマウンドにいる間に味方が攻撃したイニング数)
出典:外部サイト"Kazmix World -- Baseball Data"

9回完投時に期待できる味方打線の得点数」が援護率であり、この計算に基づいた援護率を算出するのが大前提。この数字が低いほどムエンゴに苦しんでいると言える。
特にDH制の場合は投手がジエンゴで操作できない数値であり、チーム内でも大きく差が出る場合がある。

援護率はチームの得点能力と運のみによって決まるわけではない。例えば、エース級の先発投手は相手チームのエースと投げ合う機会が多いためチーム内でも援護率が低い傾向がある。また采配方針である投手の登板時に守備重視のオーダーを組むような場合にもその投手の援護率は低くなりやすい(代わりに防御率などの投手成績は良くなりやすい)。とはいえ、これらの傾向を覆して異常な援護率を叩き出すケースも多々あり、運の要素が最も支配的といえる(運の典型例が上述の伊藤智仁やMLB時代の黒田博樹であろう)。

QS Edit

「クオリティ・スタート」の略。
投球回6イニング以上かつ自責点3以下の先発登板試合に記録され「ある程度試合を作り先発投手としての役割を果たした」という評価になるもの。

QS率は全先発数に対するQSの割合で、先発投手の安定度を示す指標としてWHIP(1イニング当たりに走者を出す割合)とともに近年はアメリカで重要視され、日本でも定着しつつある*28
また、ムエンゴを見分ける上で有効な数値となるQS勝率(敗率)はQSを記録した登板における勝敗率を意味する。

 

なお、仮に登板全試合で6回3失点のQSを達成した場合の防御率は4.50であり、シーズン通算では良い成績とは言えないため、イニングイーターとしての役割も求められるエース級の投手などに対してはHQS(ハイ・クオリティー・スタート、7イニング以上かつ2失点以内)が使われることもある*29。登板全試合で7回2失点のHQSを達成した場合の防御率は2.57である。

 

また、NPBでその年最も優秀な先発完投型投手を選出するのが沢村賞であるが、近年は先発・救援の分業制がより進んでおり従来の基準を満たすことが難しい(特に10完投)ということで、2016年からはQSやWHIPを選考基準に導入、2018年からはNPBの環境*30に合わせた「投球回7イニング以上かつ自責点3以下」という独自のQSを考慮することとなった*31
この他、独自の基準を持つチームもあるようだ。





関連項目 Edit


関連サイト Edit



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*1 2008年は防御率3.87・援護率3.00、2勝7敗・QS勝率.222
*2 それまでの記録は1944年に近畿日本軍・中本政夫(政野岩夫)が記録した.231(15登板・3勝10敗、防御率は2.16でリーグ6位)。当時は極端な投高打低で、さらに太平洋戦争の戦局悪化から1チーム35試合で打ち切りとなったことが重なった結果の記録。
*3 ちなみにNPB時代(8年間)の援護点中央値は2点だった。
*4 チームが相変わらず貧打、防御率3.45は規定投球回到達投手の16人中14位。
*5 チーム打率.262・132本塁打、特に本塁打は前年から約2倍増。
*6 期間別の援護率→5月2.08・6月2.25・7月1.17
*7 14奪三振での敗戦は史上4人目、しかも同試合までは援護点が0.5だった
*8 9勝4敗・防御率3.12。菅野と同様、中継ぎに何度か勝ちを消されている。
*9 1位は1953年広島の23試合連続。中日以外のワースト5はいずれも1950~1970年代の記録であり、2000年以降にランクインした例は同年の中日のみである。
*10 普段貰えなかった援護を貰いすぎて胃がビックリしたから失点を重ねたとネタにされた
*11 打率.229(48-11)・3本塁打・12打点・OPS.739。加えて得点圏では打率.263(19-5)・1本塁打・9打点と好成績だった。ちなみに本業は故障離脱もあって規定投球回に及ばなかったが、10勝2敗で球団史上初となる外国人の二桁勝利を達成。
*12 それ以前は久野剛志が喫した6連敗が最長。なお、プロ野球記録は成田啓二(元国鉄)と松崎伸吾(元楽天→阪神)が記録した11連敗。
*13 「遊撃手の大和と中堅手の糸井嘉男が衝突して落球、記録は二塁適時打」「遊撃手の糸原健斗二遊間のゴロを捕れずに中前適時打(しかもこれが決勝点)」など。
*14 特に原は先発19登板中でQS12回、しかも最終5試合は全てQS(うち2度はHQS)だった。
*15 ちなみに同年のHQSは15/17、6完投・4完封で防御率1.59だったが、勝ち投手となった試合に限れば防御率0.40とさらに圧倒的だった。
*16 ただしCSファーストステージ第2戦では古巣・西武と対決、6回1/3を3安打無失点で久々の勝利投手に。
*17 防御率が3.32の去年までの同僚の榎田大樹が11勝4敗の貯金7なのでムエンゴが打線依存の指標なのがわかる。
*18 勝利投手になった試合はいずれも3失点以内だが、球数が増えてイニングを稼ぎにくい事が原因。ある意味去年の消された勝ちが戻ってきたとも言える。
*19 2017年はシーズン終盤に僅か2試合(ただしその2試合はどちらも勝利投手になっている。)→2018年は5月の初登板を皮切りに10試合。
*20 四球で大島洋平が出塁し3塁まで進むも、1死から平田良介のサードゴロの間に本塁強襲を仕掛け失敗。
*21 皮肉にも、セ・リーグで山口の前にノーノーを記録したのは他でもない山井本人であり、その相手は当時山口が所属していたDeNAであった。
*22 同年の中日先発陣は巨人相手に異様に弱かった。山井の他にも松坂大輔が記録された負け数4のうち3つを巨人戦で喫し、防御率2桁をマークしている。
*23 なお、このシーズンのオリックスは延長戦7試合目にして初のサヨナラ勝ち。
*24 日本ハム。山本と防御率が近いので選定。
*25 ちなみに、ことしのT-岡田の打率はもっと悪い。
*26 お見合いはエラーカウントされないので投手の自責点となる。
*27 2017年ドラフト2位のソフトバンク期待の若手サブマリナー。(育成契約と新人契約との違いはあるが)大竹の同期かつ同い年。
*28 QSは完全に先発投手専用の指標であるのに対し、WHIPはリリーフ投手寄りの評価に適した指標とされる。
*29 特に極端な投高打低となっていた違反球時代にはQSへのハードルが下がってしまい、代わりにHQS・HQS勝率が指標として使われることが多かったようである。
*30 主にローテーション投手は中4日が主流のMLBに対してNPBではほとんどの投手が中6日である点
*31 この場合の防御率は3.86。なおこの日本式QSが考案された2018年の沢村賞は菅野智之が全項目を達成したためそれを考慮するまでもなく全会一致で菅野が受賞した。