2021年4月17日の日本ハム対楽天の試合後に上沢直之(当時日本ハム)が発したコメント。
概要
上沢はこの試合楽天打線を7回1失点に抑える好投でチームの勝利に貢献した。
…が、この日の楽天の先発は8年ぶりに日本球界に戻ってきた田中将大の復帰後初登板となる試合だったため、この試合での田中の登板が決まった瞬間から話題は田中一色となってしまう。
しかも田中はこの試合2本のホームランを被弾するなど5回3失点で2012年以来となる敗戦投手、それまでの連勝記録がストップしたことで試合後も田中の話題が先行。好投した上沢の話題が全くと言っていいほど挙がらない事態が起こってしまった。
そんな自身への注目度の低さを見越してか、上沢もこの試合後のコメントに「僕は映らないですよ」と半ば自虐的に発言していたことが現実のものとなった。*1
記事
日本ハム上沢 マー君に投げ勝ち今季初星「ニュースは盛り上がらないけど」
見事な有言実行だった。試合後の上沢は自虐的に言った。「スポーツニュースは盛り上がらないと思いますけど、すごくうれしいです。僕は映らないですよ」。8年ぶりにマー君が国内公式戦で投げた、注目の一戦。登板前日に「勝ち星に飢えているので。世間の期待とは逆の結果になったらいいと思います」と話していたエースは、力強い投球で日本ハムファンが期待していた結果をもたらした。
その1年後…
上記の試合のちょうど1年後となる2022年4月17日のロッテ対日本ハム(ZOZOマリン)でも上沢は似たような出来事に遭遇してしまう。
この日先発となった上沢だが、ロッテの先発はこの1週間前に日本球界では28年ぶりとなる完全試合を達成した佐々木朗希。四半世紀ぶりとなる大偉業を達成した佐々木には注目が集まり、テレビ東京がこの試合を急遽生放送を決定するほどだった。
更にこの試合では
- 8回終了時点で佐々木は14奪三振の完全投球。前の試合を含めると17イニング連続三者凡退という圧巻のピッチングを披露。前人未踏の2試合連続完全試合達成への期待が高まる。
- 佐々木の投球数は8回終了時点で102球であったが井口監督は9回に益田直也へ継投*2。佐々木の2試合連続完全試合の可能性が無くなる。
- 益田は振り逃げを許して継投での完全試合の可能性も消滅。それでも後続を抑えて継投で日本ハム打線を9回ノーヒットノーランに抑える。しかしスコアレスのため延長に突入。
- 延長に突入直後の10回表、ロッテは益田に代えて西野勇士をマウンドに送るが先頭の万波中正に痛恨の被弾。その裏にロッテは得点できず、完全試合から一転して日ハム打線を一安打に抑えながら完封負けを喫する。
このような内容だったため話題を佐々木およびロッテに掻っ攫われてしまった。
そのため勝利した日本ハム、とりわけ先発した上沢の7回無失点の好投が完全に霞んでしまい、まさかの2年連続で同じ日に映ることがなくなってしまった。
関連項目
Tag: 日ハム