オリックス・バファローズがシーズン前の順位予想等で高い前評判を獲得し「優勝候補」の一角に挙げられていながら、蓋を開けてみればBクラス安定という近年の状態を揶揄した表現*1。終身名誉優勝候補とも。
スレタイは「優 勝 候 補 オ リ ッ ク ス」のように一文字置きでスペースを入れるのがお約束である。
2012年優勝候補オリックス 
前年の2011年は4位ながらも勝率5割を達成するなど成績は上積みできると予想されたこと、KBO三冠王の李大浩やFA権を行使し西武からFA移籍してきたミンチェ(許銘傑)などの新戦力を獲得したこと、他球団の主力選手移籍の事情*2といった要因から、2012年のシーズン開幕前に解説者などによって行われたパ・リーグの順位予想においてオリックスを上位に置く者が多かった。
周囲の人間だけでなく、当時の監督・岡田彰布も意気揚々と優勝旅行について語っていたりするなど内外でオリックスが好成績を残すのは確実(最低でもAクラスには食い込むだろう)という見方が強く、なんJ内でもオリックスは「優勝候補」として目されていた。
しかしシーズンが始まるとエースや主軸らに怪我人が続出、さらにはベテラン勢の不調なども相次ぎあっという間に最下位へ転落。その後も連敗に連敗を重ねた末、岡田もシーズン終盤に休養*3させられる有様で、ぶっちぎりの最下位でシーズンを終える。
この惨敗から、開幕前にオリックスが「優勝候補」と騒がれていたことは黒歴史となってしまった。
なお、北海道日本ハムファイターズの優勝を的中させた野球評論家はおらず、『週刊ベースボール』の企画で日本ハム優勝を予想したしろくまくん(猫)が一躍脚光を浴びた*4。
解説陣の順位予想(2012) 
優勝予想2名、2位予想4名、3位予想6名、4位予想2名、5位予想1名、最下位予想0名
優勝予想0名、2位予想6名、3位予想4名、4位予想2名、5位予想2名、最下位予想0名
2013年優勝候補オリックス 
前年の体たらくを受けて各チームの主力級選手を次々と獲得する積極的な補強を行った事で、シーズンオフの間にオリックスへの期待は高まり、再びパ・リーグの優勝候補として目されるようになっていた。
しかしオープン戦が始まると6勝11敗(12球団中11位)・チーム打率.219(同最下位)・チーム防御率3.96(同9位)など散々な状況で、優勝候補から一転して千葉ロッテマリーンズに次ぐ最下位候補へと転落した。
シーズンが始まりこの予想を覆せるか注目されたが、オリックスと共に「最下位筆頭候補」とされたロッテとの開幕シリーズにおいて2試合連続で延長戦突入の末サヨナラ犠飛で敗戦する*5など、「案の定」で序盤から低空飛行。チーム打率は良化せず、エース・金子千尋(現日本ハム、弌大)はムエンゴに苦しみ勝ち星が伸びないド貧打のシーズンに。
しかし、金子はムエンゴに負けず沢村賞選考基準全項目*6をクリアする活躍や、佐藤達也・平野佳寿を始めとする投手陣の奮闘もあり最下位は回避。結局チームは前評判通りの5位でシーズンを終えている。
なお、最下位候補筆頭とされたロッテは開幕から好調を維持して3位に滑り込んだ模様。結局最下位は前年優勝の日本ハムとなった。*7
2015年優勝候補オリックス 
同年は新戦力に中島裕之、日本ハムから小谷野栄一、DeNAからトニ・ブランコ、広島からブライアン・バリントンが加入。
前年度2位の実績と充実の補強、前年に日本一となった福岡ソフトバンクホークス監督が秋山幸二から工藤公康へ交代、さらに解説者の稲葉篤紀や江川卓などが順位予想で優勝を予想した事もあり、またも優勝候補に挙がる。
ところが前年に沢村賞など数々の投手タイトルを獲得した金子千尋、リリーフの主力である比嘉幹貴と岸田護が開幕に間に合わず、開幕から4連敗。
その後も期待された新戦力の中島とブランコも負傷であっさり離脱、糸井嘉男が深刻な打撃不振に陥り佐藤も比嘉同様、酷使の影響からか不振で二軍に降格するなどの低空飛行で5月31日には早くも自力優勝が消滅。6月2日から森脇浩司監督が休養*8してテコ入れを図ったが前半戦を最下位で折り返す。
後半戦に入りエースの金子を始め、故障した選手らが復帰したことで勝ち星を伸ばすも時すでに遅し。東北楽天ゴールデンイーグルスを抜くのが精一杯でまたしても5位でシーズンを終えた。
この年の補強は4年で獲得した選手が全員いなくなる等近年でもかなり酷いものであり、前年2位であったのにチームが壊れてしまったと指摘されている。
過去の事例 
2009年のシーズン開幕前も前年度の大躍進*9からオリックスは優勝候補と目されておりAクラスは確実と思われていた。
しかし開幕戦の小松聖の大炎上に始まりギネス記録となる11打数連続被安打やエース・金子千尋の守護神代役などブルーウェーブ時代末期を彷彿とさせる大投壊を見せつけ、「ビッグボーイズ」*10と評された打線も相変わらずの怪我人が相次ぎレギュラー陣が揃わずじまい。結局低空飛行を続けたオリックスは勝率4割すら届かない体たらく*11で最下位、大方の上位予想を裏切ってしまった。
この教訓からか、2012年の悲劇の際にも動じないオリックスファンが多かったようである。