忖度サイクルヒット

Last-modified: 2021-11-04 (木) 04:06:51

2019年7月13日のオールスター第2戦目で阪神・近本光司が達成したサイクルヒットのこと。

概要

雨の中、甲子園で開催されたオールスター第2戦。
近本はオールスター初のルーキーによる初回先頭打者ホームランを放つなど4打数4安打*1で絶好調だった。
そして7回裏、ヒットが出れば1試合5安打、それが三塁打ならばサイクルヒット(いずれもオールスター史上2人目)という2つの記録がかかった状況で5打席目に入った。

すると、2アウト1塁で全セが7点差リードしている状況にも関わらず前進守備が敷かれる*2

近本は高橋礼(ソフトバンク)から見事にレフトオーバーの打球を放つが、レフト・秋山翔吾(西武)がショート・源田壮亮(西武)に返球*3した時点で二・三塁間のハーフウェイで近本も躊躇ってしまったのか一旦止まってしまう。

 

しかし、源田が本塁に投げるふりをすると近本は三塁に無理な進塁を試みる。それを見て源田は三塁に送球するがまさかのヘロヘロ送球でショートバウンドし、サード・松田宣浩(ソフトバンク)もボールを弾いてしまった*4
この一連のプレーを記録員も送球間の走塁やエラーなどでなく三塁打とみなし、近本はオールスター史上2度目のサイクルヒットを達成し、その活躍によりMVPを獲得した。

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試合前の意気込み

ソフトバンク・松田宣 お祭り男が訴えるガチンコ

9年連続9回目(故障辞退1回)の球宴となるソフトバンク・松田宣浩内野手(36)が「ガチンコ勝負」を熱く訴えた。

最近はファンの間でも選手の間でも、どこか「球宴はお祭り」というイメージが定着し、その傾向は年々強まっている。松田宣といえば球界きってのパフォーマーで「お祭り男」のイメージも強いが、王球団会長から「常勝」のDNAを受け継ぎ、常に真剣勝負を望む男でもある。「トップ選手が集まる球宴でも、僕はもっとバッチバチの雰囲気で勝負がしたいし、ファンにも見てもらいたい」

余談

1992年第2戦、オールスター初のサイクルヒットを達成した古田敦也(ヤクルト)は、最終打席でセンターフェンス直撃の二塁打を放って達成している。
しかしこの時、センターの秋山幸二が打球をダイレクト捕球しようと試みるも捕球できず、クッションボールが転々としてしまう。その間に古田は三塁を狙えそうな余裕があったものの、古田は二塁で止まった*5。この時は秋山の守備も全力プレーであったため、古田の行動には疑問符が付いたものの大きな問題にはならなかった。

なお、古田は2019年オールスターゲーム第2戦をテレビの解説員として観戦、近本のサイクルヒット達成を間近で目撃しており「自分のことを思い出してくれてよかった」とウキウキだった

ちなみに当の近本はオールスター終了直後にTwitterアカウントを開設したが、ヘッダーに使用している画像は上記のサイクル達成時の1枚であり、送球を逸らした松田のなんとも言えない表情がネタにされている。
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また、試合後に更新したInstagramでもこのサイクルヒットに触れ、「5打席目、2塁回った後は何かが起こりましたが、結果的に三塁打になって良かったです!笑」との記述と共に上述のTwitterのヘッダー画像も投稿した。

その後

オフの12月1日に放送された『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞2019』にてこのプレーが取り上げられた。プレイヤーズゲストとして秋山と松田が出演しており、秋山は前述のとおり阪神ファンに促されて前に出たと供述したが、松田は近本を本気でアウトにしようとしていたらしく、わざと逸らしたのではなくエラーをしてしまったと供述。

2021年8月25日、牧秀悟(DeNA)が阪神戦にて「公式戦では」新人初・令和初のサイクルヒットを達成*6。翌日の同カードでは今度は近本が三塁打が出ればサイクルという活躍を見せたが*7、呼ばれたヒーローインタビューにて「ちゃんとしたサイクルは打ったことがないので、これからの野球人生でちゃんとしたサイクル(ヒット)を打ちたいなと思います」と発言。オールスターのあれはちゃんとしたサイクルヒットではなかった模様。

関連項目



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*1 本塁打(1回)→二塁打(2回)→安打(3回)→二塁打(5回)。
*2 観客から「空気読んで前に出てくれ」という声があり、西川遥輝(日本ハム)に促され秋山もそれに応えた模様。
*3 本塁に直接投げていれば一塁走者・坂本勇人(巨人)がアウトになってた可能性も高かった。
*4 なお松田本人は「あれは捕れなかった。下もぬかるんでいたし」と振り返っている。中居正広のプロ野球珍プレー2019年では「三塁打にさせるかと絶対にアウトにさせてやる」と思っていたが、素でエラーした事を明かした…が、その発言時は明らかに目が泳いでいた
*5 後に「足がもつれた」という理由で二塁で止まったと釈明している。
*6 この時右翼の佐藤輝明のボールの追い方が妙に緩慢だった為一時はこれも忖度かと疑われた。
*7 結果としては一ゴロで達成ならず。