裏クライマックスシリーズ

Last-modified: 2021-04-06 (火) 13:12:38

クライマックスシリーズとは逆に、リーグ最弱を決める試合。
類義語として「裏天王山」*1「天保山」*2が存在する。

概要

2018年10月13日、セ・リーグでは2位ヤクルト対3位巨人、パ・リーグでは2位ソフトバンク対3位日本ハムのクライマックスシリーズ1stステージがそれぞれ行われていた。

そして同日、5位中日対6位阪神及び5位ロッテ対6位楽天の試合が裏で開催されていた。しかも奇しくもいずれの試合も5位のチームがホームだったため、ただの消化試合に過ぎないはずのこの試合はあたかもリーグ最弱を競う裏クライマックスシリーズのようだとネタにされてしまったのだった。

背景

2018年は雨天中止もさることながら自然災害*3が非常に多い年であり、ドーム球場にすら雨野投手が登板する*4など、例年以上に中止が多い年だった。
中でも阪神関係の試合は豪雨や台風直撃に伴うコンディション不良、あるいは交通手段が確保出来ないなどの理由で中止になった回数が特に多く、「CS開催日2日前の時点での順位でCS進出チームが決定される」というルールが再確認されるほど試合消化ペースを懸念されていた。
このルールが確認された時点では阪神は3位を争っていたが、その頃から今期絶望レベルの故障者が続出し急激に失速。10月3日時点で4位以下が確定、更に8日には最下位も確定したためBクラスなのにCS進出という謎現象は回避されたが、日程がきつきつなのは変わりなく、最終的には同じくCS進出を逃した中日との一戦がCSと同日に組まれることになった。

パ・リーグも同様にロッテがこの煽りを受けてきつきつ日程になり*5同じようにCS進出を逃した楽天との一戦が組まれた。

トーナメント表

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神 中 巨 ヤ 広 西 ソ 公 ロ 楽
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結果

この2試合に対しては「日本シリーズを制し最上位になれば勿論日本一だが、この裏シリーズを制した最下位には地獄が待っている / 1001*6が待っている」「裏日本シリーズは大宮けんぽグラウンドでやれ / 六郷土手でやれ*7」などの熱い罵声が浴びせられた。



パ・リーグの一戦、楽天対ロッテは楽天先発・古川侑利(現巨人)が4回1安打の好投を見せる。しかしその後は6年連続2ケタ勝利がかかっている則本昂大が5回からリリーフ登板し勝利投手をヌッス。ロッテは本拠地14連敗*8井口資仁の監督就任初年度勝率の球団ワースト記録を達成することになった。

 

一方セ・リーグの中日対阪神は森繁和金本知憲両監督が退任を表明しており、岩瀬仁紀荒木雅博の現役最終試合でもあった。これに対し阪神サイドも福留孝介高橋聡文森越祐人ら元中日勢揃い踏みを演出した。試合自体は中盤まではともかく後半は最弱争いにふさわしいグダグダの試合内容で、2018年のセ・リーグペナントの最後を飾るネタ試合となった。
中日は8回終了時点で1点リードしていたが、9回表に一死1・3塁のピンチを招く。ここで一塁走者の大山悠輔が二盗を企図。本盗*9とのダブルスチールを警戒した松井雅人(現オリックス)のピッチャーカットのサインを佐藤優失念して松井の送球を捕らなかった上にサイン通りの守備位置にいたセカンド高橋周平とショート京田陽太がどちらもベースカバーに入っていなかったため、ボールが誰もいないセンターに転がるという大やらかしで同点に追いつかれ、直後に控えていた岩瀬の引退登板に泥を塗ってしまった*10
その後11回表に祖父江大輔中谷将大に決勝タイムリーを打たれてしまい、2-3で敗戦した。ちなみに阪神先発の竹安大知は翌年オフ、西勇輝の人的補償でオリックスへ移籍したが、これが阪神時代唯一の先発登板だった。

このネタに溢れた2試合の結果により、2018年の裏日本*11シリーズの出場チームは(仮に開催されたとしたら)中日対ロッテということになった。
惜しくもこの年で引退した浅尾拓也岡田幸文が活躍した2010年の日本シリーズと同じカードであるが、どちらが最弱となるのかはご想像にお任せする。

なお表であるクライマックスシリーズ1stステージも、巨人菅野智之によるノーヒットノーラン*12達成や日本ハム中田翔中田翔が破壊された事件など、話題性に富んだものとなった。

他のCS裏で公式戦が開催された例

2008年はパ・リーグCS1stステージ・オリックス対日本ハム開催中の10月11日及び12日にセ・リーグの未消化カードが4試合行われた。*13

2013年のパ・リーグは9月26日に楽天がリーグ優勝を決め、その後10月1日にオリックスのBクラスが確定した。この時点で開催日程未定の楽天主催のオリックス戦が2試合残っており、日程消化とCSファイナルステージへの調整*14を兼ねたい楽天側の意向から10月12・13日、両リーグのCS1stステージの裏で楽天-オリックス2連戦が開催された。

2020年シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大による日程再編の結果セ・リーグはCSを行わず、パ・リーグは1位対2位の4試合3戦先勝(1位に1勝のアドバンテージあり)のファイナルステージのみを行うことに。その結果11月14日にソフトバンク対ロッテのCSの裏にDeNA対巨人の公式戦が設定されることになった。
なお本試合はラミレスの監督最終試合。DeNAがサヨナラ勝ちでラミレスの花道を飾るとともに、対戦成績を引き分けとして巨人の完全優勝を阻止した。

別名

経緯からしてネタまみれであり、名称を捩って色々な呼ばれ方をしている。

余談

2017年からYouTube上で「裏日本シリーズ」という動画シリーズが投稿され続けている。
こちらは例年4位と5位でファーストステージ、その敗者と6位でファイナルステージを行い、裏日本シリーズまで行われている。
なおこの場合、ファイナルステージは6位チームの本拠地ながらビジター扱いで試合が行われるので、ある意味屈辱的な展開となっている。


関連項目



Tag: 中日 阪神 ロッテ 楽天 ポストシーズン


*1 天王山とは京都府乙訓郡に実在する山。「山崎の戦い」の故事から物事の重要な局面を指し、野球関係では首位攻防戦を意味する用法としても使用される。裏天王山とは90年代中頃~後半に使用されていた呼称で95年セリーグの最下位争いを中日新聞が命名。対戦カードは後述と同一の中日vs阪神だった。
*2 てんぽうざん。大阪府大阪市内に実在する標高4.53mの山(人口築山)で、日本一低いとされてきた山であること、「天王山」と語感も似ていることから裏天王山と同じく揶揄に使われる。なお現在は宮城県仙台市内に存在する日和山(ひよりやま、3m)が日本一低い山である。日和山は元々6.05mで1992年に天保山に抜かれるまでは一番低い山であったが、東日本大震災に伴う地形の変化及び津波による被災により流出の後再建され再度低い山として認定された。なお、二等三角点のある山に限れば現在も天保山がトップ。
*3 6月の大阪北部地震、7月の西日本豪雨、7月~9月の台風12,20,21,24,25号、9月の北海道胆振東部地震等、この年の災害だけで打線が組めるほどである。
*4 7月6日中日-ヤクルト戦(ナゴヤドーム)。ヤクルトの選手は前日に名古屋入りしていたが、大雨による高速道路の通行止めなどがありユニホームなどを載せたトラックが届かず中止。
*5 ロッテは消化できる見込みだったが、地震の影響で札幌ドームでの試合が中止になったことが大きい。
*6 今回試合を行う4球団の内、ロッテ以外の3球団で星野仙一(この年の1月に死去)が監督を務め、それぞれでリーグ優勝経験があることから。
*7 前者はさいたま市西区にある大型の総合運動場。後者は東海道本線沿いの大田区多摩川河川敷にある野球場のこと。なお両者とも草野球場である。
*8 日本プロ野球タイ記録にしてパリーグ新記録
*9 この時の三塁走者は植田海
*10 試合後佐藤は岩瀬に謝罪したが、その際「謝っても許さない」と厳しい言葉を返された模様(無論、その後に激励の言葉をかけられている)。
*11 余談であるが「裏日本」という言葉は明治中後期から昭和中期にかけて、北陸や甲信越などを中心とした日本海側の地域を総称した地域名であった。しかし、これが差別的な表現に当たるとして、1960年代後半から段々と使用されなくなっていき、1970年代後半には全く使われなくなった。ちなみに、この対義語として太平洋側の地域を指していた「表日本」がある。
*12 日本球界ポストシーズン初
*13 この年は両リーグでCSの日程が異なっておりセは10月18日からCS開始だった。カードは11日が横浜対阪神(横浜スタジアム)、ヤクルト対巨人(神宮)。12日が阪神対中日(スカイマーク 現・ほっともっとフィールド神戸)、ヤクルト対横浜(神宮)。10日の時点で全順位が確定しており全て消化試合であった。阪神対中日は甲子園球場が改装中、京セラドームはパのCS開催で何れも使えなかった為神戸で行われた。
*14 通常は宮崎で行われているフェニックスリーグに選手を派遣することが多い。