辛いです

Last-modified: 2024-01-17 (水) 18:23:56

新井貴浩(元広島→阪神→広島、現広島監督)が2007年オフ、最初の広島在籍時にFA宣言した際、記者会見で発したコメントのこと。
転じて、以降の新井は「辛い(つらい)さん」と呼ばれるようになった。


記事

「つらいです。カープが好きだから」 広島新井がFA会見で涙
http://sankei.jp.msn.com/sports/baseball/071108/bbl0711081213002-n1.htm

会見の席に座ったときから目は潤み、
心境を聞かれると「つらいです。カープが好きだから…」と声を詰まらせ、
悩みぬいた末の苦渋の決断であることをうかがわせた。

この発言に加えて

喜んで出て行くわけではない
FAなんてなかったら良かったのに…
僕のことを野次るファンよりも僕の方がカープを愛してる

などとも発言し、広島との別れの辛さ・寂しさを強調していた。
……が、その会見後に、阪神関係者と満面の笑みで会食している所を目撃された。

 

金銭にシビアな広島はFAで主力が流出することが多く、新井以前にも江藤智や金本知憲らが移籍している*1。新井は金本を慕っていたこともあり、新井がFA宣言という一報が出た当初は金本を追ってFAで移籍することも「不本意ながらも仕方ない」と思うカープファンもいた。しかし、上記の一連の言動はカープファンの神経を逆撫でする結果となる。
しかも新井は前年に黒田博樹の「生涯広島宣言」に関しての発言を「黒田に次いで新井も生涯広島宣言」という解釈で意図しない報道をされたため*2「新井は移籍しない」と思い込んでいたカープファンの怒りに一層拍車をかけた。
その結果、新井はカープファンから総スカンを食らい、一時は存在自体が黒歴史扱いされる羽目になってしまった。

また「辛いです」発言自体のインパクトが強いせいか、「ツラゲ」、「ツライダー」、「ファウルツライ」のように、新井が何かすると「ツラい」にかけた造語が生まれていった。


おまけ

2010年、金本はFA宣言での残留会見にて辛いさんをマネてこのセリフを残している。

(会見の席につくと、激しいフラッシュの中、弟分・新井が3年前、広島からFA行使した会見の様子をマネて…)
金本 「つらいです…(笑)

また、2014年オフに新井が広島に復帰した直後の日南秋季キャンプ期間中、丸佳浩(現巨人)・石原慶幸主催による焼肉パーティーが開催された。そのタイトルは「新井さん、どのツラ下げて帰って来たんですか会」(略して「ツラ迎会」)だったという。

紆余曲折の末広島に復帰した後は、下馬評を覆す大活躍を見せ25年振りのリーグ優勝に貢献。「もう何も辛くない」*3というワードが誕生したほか、引退時には多くのファンが「辛いです」の言葉で彼の引退を惜しんだ。2022年10月、退任を表明した佐々岡真司の後任として広島の第20代監督として就任することが発表された。

 

引退後にはこの会見での発言の真意を「FAという制度自体が無ければ金本が阪神に移籍することは無かったし、自身も金本を追って阪神に移籍することは無かった」と述べた。


関連項目


*1 金本流出時点では宣言残留を一切認めていなかった。宣言残留を認めるようになったのは黒田博樹の時からである。
*2 新井の発言に関しては現在でも真相不明である。
*3 偶然だが「もう何も恐くない」という死亡フラグの代名詞といえる有名なワードのひとつと似ており、復帰から引退までの3年間は(当時の監督珍采配はあったものの)リーグ優勝は果たすも日本一にはなれずじまいであった。