高木の16球

Last-modified: 2021-01-05 (火) 19:32:49

読売ジャイアンツ・高木京介が、2019年5月29日の対阪神戦(甲子園)で見せた快投のこと。

概要

2015年末に発覚した笠原将生を首謀者とする賭博事件に関与したとして1年間の謹慎処分を受けていた高木は2018年に支配下に復帰。しばらくはパッとしない投球が続くも、2019年シーズンになると徐々に安定した投球を取り戻していった。
そんな高木が所属する巨人は5月29日に阪神と対決。巨人は丸佳浩坂本勇人による計3本のソロなどで4点を取るも澤村拓一(現ロッテ)が踏ん張れずジェフリー・マルテの一発で同点とされそのまま延長に突入。
10回はどちらも無得点に終わり、迎えた11回裏、原辰徳監督田原誠次を投入。ところが田原の乱調に加え炭谷銀仁朗の野選もあり、僅か8球でノーアウト満塁のピンチを招いて降板してしまう。ここで原監督は田原を諦め高木にスイッチ。過去に賭博騒動を起こしていた高木の登板に多くの巨人ファンは勝利を諦め、多くの阪神ファンは勝利を確信した。

高木の16球

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1番・近本光司
9球粘られたがセンターフライ、犠飛にならず1アウト

代打・鳥谷敬(現ロッテ)
4球で空振り三振を奪い2アウト

3番・糸井嘉男
2ボールノーストライクからの3球目を打たせてセンターフライ、3アウトチェンジ

高木は巨人ファンでも驚きを隠せない好救援。たった16球で完全に火消ししてしまう。これまで賭博問題もあり絶許扱いしていた者たちも一斉に熱い手のひら返しを展開したのだった。
一方阪神ファンはこの体たらくに激怒、不甲斐ない打席だった鳥谷糸井、重要な場面の代打に不振の鳥谷を送った矢野燿大監督に熱い罵声を浴びせた。

ところが...

しかし、この試合はまさかの顛末を迎える。
12回表で点を取れず勝ちが消えた巨人はその裏に、なぜか好調の高木を降板させて桜井俊貴を投入するも、案の定桜井はランナーを2人出して降板。次の池田駿(現楽天)も木浪聖也に四球を与え再び満塁のピンチに。
ここで阪神は植田海に代打・高山俊を送る*1。すると高山は池田の3球目、ど真ん中のカットボールをジャストミートさせ、まさかのサヨナラグランドスラムを達成*2*3
巨人は痛恨の敗戦となり、3位に転落したのだった。*4

余談

翌日も高木は2点ビハインドの7回裏に登板。しかし先頭の近本に三塁打を許し、次打者・糸原健斗に犠牲フライを打たれ、リードを3点に広げられたところですぐ鍬原拓也に交代。結局巨人は敗れ、ダメ押しを食らった高木は前日のことがなかったかのように叩かれ、一部では前日グラスラを食らったのは池田ではなく高木であるとまで改変されるなど一夜にして絶許扱いに戻ってしまった。
なお、近本の三塁打は中堅・の判断ミスも原因で、更に言うと糸原の犠牲フライも左方向へのファールフライ(つまり左翼・重信慎之介が捕球しなければただのファールで済んでいた)だったため、一概に高木だけを責めることはできない。

ちなみにその高木は2020年オフ、故障もあり育成契約となった。

関連項目



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*1 ちなみに高山は阪神ベンチに残っていた最後の野手だった。
*2 これにより高山は5月の月間サヨナラ大賞、さらには2019サヨナラ年間大賞(パ部門は6x)に輝いた。
*3 余談だが阪神巨人戦で代打サヨナラグラスラを放ったのは両軍通じて高山が初である。さらに言えば阪神のサヨナラグラスラは2013年の対ヤクルト戦での福留孝介以来、代打サヨナラグラスラ自体も1996年のグレン・デービスまで遡る。
*4 阪神はこの試合が2019年甲子園巨人戦シーズン初勝利となった。ちなみに前回の勝利は2018年5月26日であり、実に丸1年ぶりの勝利であった。ちなみにこのサヨナラの影響か、巨人はこの後の甲子園阪神戦で4勝4敗と例年より勝てず、横浜、広島と一時大接戦になる羽目になった。