黒い霧事件

Last-modified: 2021-03-07 (日) 12:27:01

1969年から1971年に発覚した球界における一連の八百長事件。球界における最大の不祥事としても有名である。
元ネタは松本清張によるノンフィクション「日本の黒い霧」。当時は田中彰治による汚職、不正融資を受けた共和製糖事件や、違法な政治献金とされた八幡製鉄事件など、球界のみならずカネがらみの政財界スキャンダルが多かった。

概要

1969年に西鉄ライオンズ*1*2が敗退行為(=八百長)を理由に永易将之(元東映→西鉄)を解雇したことが端緒になった。その後、他球団にも飛び火しペナントレースやオートレースにおける賭博絡みの八百長、さらに反社会的勢力との癒着が次々発覚。1971年までに8球団19選手の関与が発覚し、スポーツ議連の国会議員による政界介入や警察上層部直々による捜査を招いた結果、オートレース界の19名を含めて多数の逮捕者を出し、池永正明*3(元西鉄)・小川健太郎*4(元東映→中日)・森安敏明*5(元東映)といった球団のエースたちが球界を去った。
この一件は、当時根深かった暴力団との癒着や八百長が当たり前であった球界にメスが入れられた事件として現在でも語り継がれている*6

この件でダメージが大きかったのは西鉄ライオンズと東映フライヤーズだったが、両球団ともこの件でさらに経営難に陥り数度の身売りなどを経て前者は埼玉西武ライオンズ、後者は北海道日本ハムファイターズとなり現在に至る。さらにライオンズについては、所沢移転以来オーナーだった堤義明の方針もあり、堤が2005年に証券取引法違反で逮捕されるまで3年連続の日本一を含む福岡時代をなかったことにされるなど暗い影を落としていた。

その約45年後の2015年に発覚した読売ジャイアンツ野球賭博事件では、この事件以来となるNPBコミッショナーによる賭博関連での無期失格処分(永久追放)処分*7を下された為、黒い霧事件に例えられたりする。

関連項目


*1 現・埼玉西武ライオンズ
*2 福岡県をフランチャイズとしていた西日本鉄道が運営していた球団だったが、この事件後の人気低迷で福岡野球に買収される。スポンサーとして太平洋クラブやクラウンガスライター(現・廣済堂)を獲得したが経営は非常に苦しく、1978年に国土計画へ売却され福岡から所沢へ移転した。
*3 プロゴルファーであるジャンボ尾崎のNPB時代の同期。
*4 王貞治相手に背面投げを実行したことでも有名。
*5 ノーコンだったが球は恐ろしく速く尾崎行雄・江夏豊らよりもさらに速かったとされ史上最速投手候補の一人に数えられる。
*6 詳細は当該項目のWikipedia参照
*7 賭博以外では、失踪による高山忠克(元サンケイ/ヤクルト→阪神)、バール・スノー(元日本ハム)。婦女暴行による小林浩二(元大洋)の3例が存在する。