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さて、前回はなかなか長い章になってしまいましたが、理解はできましたか?
いよいよオープニング講座もあと2回。今回は「ビルダーを置く」というテクニックについてです。
この手の意味とは?
まずはこちらをご覧ください。
これはオープニングで「21」を振った時に良いとされている手です。
「1」の目の動かし方のメリットは既にご存知ですね!前回ご紹介したスプリットです。
問題は、「2」の目の動かし方です。11ポイントにひとりぼっちのコマを置いています。
このように、9~11のマス目に置いたコマをビルダーと呼びます。(正確な説明ではないですが今はそういうことで。)
しかしこのビルダーを作ることって、何の意味があると思いますか?
ブロット(ひとりぼっちのコマ)を増やすぐらいだったら、
バックマンを3マス進めれば良いじゃん、と思われるかもしれませんが、
ちゃんと意味がある手なのです。
ブロックを作るため!
正解は、今後、自分の陣地(または陣地付近)にブロックを作れる可能性が増えるからです!
バックギャモンの極意は、相手のコマを閉じ込めることでした。
そのために、自分の陣地(または陣地付近)にブロックを作ることが非常に重要ですよね。
ところが今回の「21」の目の場合、どこにもブロックを作ることはできません。
ならどうするか。次の番にこそブロックを作れることを願い、その可能性を最大化するのです!
どういうことか、次の画像を見て頂ければわかりやすいと思います。
その次の自分の番に、「63」の目を振った時の図です。
もしビルダーを置いていなかったら、この目は特になにも面白いことができません。
しかし、ビルダーを置いておいたおかげで・・・
このとおり!一番重要な場所である5のマス目に、ブロックができました!!
このように、ビルダーを置くことで、7、5、4などの重要なマス目に
ブロックを作れる可能性が増えるのです。
ですから、オープニングでは積極的にビルダーを配置していきましょう。
もちろん、相手にヒットされるリスクはありますが、それを上回るメリットがあります。
オープニングでビルダーを置く例
たとえば、オープニングの以下のような目では、ビルダーを置くのは良い手です。
いずれも、片方の目はビルダーを置くことに使い、
もう片方の目はバックマンをスプリットすることに使っていますね。
最後に。「32」「43」の目については、
思い切って2枚もビルダーを配置する、という手もまた魅力的です!
さすがに2枚も前方にブロットを作っているので、ヒットされるリスクはそこそこあります。
しかし代わりに、次に自分の陣地にブロックを作れる可能性も、大幅アップするのです。
非常に攻撃的な手だと言えるでしょう。
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