位置ずれ

• 位置ずれ【いちずれ】(現象)
• マビノギのみならず、オンラインゲーム最強の敵と言われる。データ通信の遅延（ラグ）の一種。

解説

• 画面上で見えているのに攻撃があたらない、近くにいるのに有効射程外になって攻撃できないといった現象を指す。
  これは、クライアント側の位置情報ではAの地点にいるという情報を参照に描画を行っているにもかかわらず、サーバー上の処理ではBという地点にいるという情報の差異が原因である。
• 描画情報と位置情報は本来同時に更新されていなければならないが、サーバーやクライアントの状態、通信状況によってそのタイミングが一致しない場合、または著しく遅延する場合に発生する。
  • 特に酷いものになると、全く同じ条件で同時に攻撃を行った場合に、自分の攻撃は当たらず(届かず)相手の攻撃は当たる(届く)といった不公平感溢れる現象。これは、攻撃判定とダメージ判定の情報が別々に処理されているからであり、対戦ものなどではゲームにならないこともよくある。そのため、たいていのゲーム運営では特に注意している場合が多い。
  • 位置ズレはサーバーとクライアントの情報のずれで発生するが、通信状態は勿論、サーバ側に何らかの障害が発生していた場合や、クライアント(つまりプレイヤー側)のPCが高負荷の状態でもおきやすい。
  • 他のプレイヤーが全く発生していないにもかかわらず、自分だけやたらと位置ズレやラグが起きるときは他に何か高負荷のプログラムを起動していないか確認してみよう。
• ゲームによっては意図的にこの状態を作り出し、有利に戦おうとするプレイヤーも少なくないが、実際は思い過ごしであることが多い。そんなこともあるさ、程度にとどめておこう。

マビノギにおける位置ずれ

• MMOという性質上、マビノギにおいては日常的に発生している。特にゴールデンタイム（プレイ人数が非常に多くなる時間帯）では何かしらの情報をやりとりしている以上、同時接続人数が多ければ多いほど、その膨大な情報量を処理する際に発生しやすくなる。といっても、ひとつのチャンネルに上限人数を設けているマビノギでは、通常では処理できるレベルの負荷とされていると思われる。
• マビノギではイリアのフィールドボス、人が異常過密になるイベント会場、ゲームサーバのバックアップ作業時にサーバ負荷が極端に大きくなり、位置ずれやラグが発生しやすくなる。
  しかし、恒常的に位置ずれが起きるのはクライアント側の問題であることが多い。通信回線に関連する問題は勿論、動画サイトで視聴しながらだったり、描画ソフトで絵を描きながらなど、パソコンに大きな負荷がかかっている場合は特に発生しやすい。チャット関連のアプリなどで通話しながらなども意外な原因になっていたりする。
• 昨今では開発努力やクライアントの更新によって徐々に解消され、現在では相当のことがなければあまり見かけなくなった。マビノギの風物詩が失われたようで寂しい、という声もあるとかないとか。
  一方、魔法の位置ずれに関しては実装以降全く解消されておらず、おそらくは仕様として直せない可能性が高いと見られている。
  • 具体的には、サンダーやファイアボールのような「攻撃してからダメージが発生するまでにタイムラグがあり、その間に移動ができるスキル」においてはほぼ確実に再現することができる。
    これは「攻撃が発生した瞬間」の位置情報が「ダメージが発生した瞬間」にも更新されてしまうことが原因と考えられている。
    特にスイトゥー川下り（イカダ下り）との相性は最悪中の最悪であり、強制的に移動するイカダの上での魔法は事実上使用不可能であった。
    リノベーションアップデートで魔法の発動が早くなったことで普段は起きにくくはなったものの根本解決には至っておらず、そのためムービングキャスティングで魔法を撃ちながら走り回ると頻繁に位置ずれを簡単に起こすことができた。
  • この問題はながらく技術的な理由で解消不能といわれていたが、2022年ごろの魔法アップデートでなんと突如改善。
    現在では発生するほうが珍しいレベルで位置ずれが起きなくなり、ムービングキャスティングで魔法を乱れ打ちしていても（混雑状況によるが）かなり起きにくくなっている。
    完全に起きなくなったわけではないが、従来に比べると圧倒的にストレスが低減された。