近接エルフ【きんせつえるふ】
- エルフでありながら弓や魔法を使わずに敵に肉弾戦に特化し、近接スキルに偏重したプレイヤー、またはキャラクターのことを指し示す言葉。
- 肉エルフ、脳筋エルフといった別称(蔑称?)もたまに聞かれる。彼らにとっては定番の自虐ネタらしい。
概要
- 本来エルフはレンジアタックや魔法に適正があり、逆に近接戦闘に向かない傾向にある。
そのためマイナーな育成方針(というか制限プレイの一種)であり、ある程度スキルを極めたエルフ、あるいはメインキャラの育成に飽いたプレイヤーがサブキャラなどでたしなむ。
つまり、最初からこういう育成をするのは特殊な性癖を持つのでもない限り、とてもお勧めできない。 - 他の武器種と併用するスイッチ型とは明確に区別されており、普通これらのタイプは近接エルフとは見なされない。
- 普通は近接スキルメインのプレイヤーでも、それだけでは対応できない時の補助として別の攻撃手段を用意する。
重要(?)なポイントは、あくまで近接スキルだけがメインであり、敵との距離や相性によって武器を使い分けるのではなく、とにかく近接スキルでゴリ押しする強引な戦闘スタイルこそにある。脳筋エルフの呼び名はここから来ている。 - 格闘術や人形術などの別カテゴリースキルにおいてもエルフはダメージ増加が若干低いという点があるため、これらを主力に用いる場合も近接エルフと呼ばれることもある。そもそも基礎ステータスであるStrやWillの伸びが悪く、そういう意味では適正はあまりないので近接エルフと称してもおかしくはない。
- 普通は近接スキルメインのプレイヤーでも、それだけでは対応できない時の補助として別の攻撃手段を用意する。
- 近接エルフの定義にStr・刀剣類・鈍器類・斧類基準の考え方が浸透している理由は、後述する「取得不可スキル」によるものが大きい。
格闘術や人形術とは違い、そもそも取得・選択・装備すらできないスキル・才能・武器が存在し、ダメージに直結するStrの制限が非常に大きいことが近接エルフの存在意義となるためであると思われる。
特徴
長所(メリット)
- エルフならではの特性に移動速度がある。
交戦中に素早く間合いをコントロールできる仕様は多種族にない大きな特徴。GENESIS以降、一部スキルにクールタイムが追加され、それらの時間を稼ぐために「足の速さ」はアドバンテージになる。またRenovationアップデートで盾装備時にはディフェンス中に走ったり剣・斧・鈍器装備時にはカウンター中に歩けるようになったため、装備やステータス面で不利を承知で近接戦闘を試みる価値が大きく増した。そういう意味では近接エルフのみならず一旦仕切りなおしする場合には安定した戦術として見直されている。
- しかしながら火力のほうが重要視される現環境ではあまり恩恵が無く、ハイスピード戦闘が主流の昨今ではそうした状況にはなりにくい点は否めない。
- 重装備が出来ないこと、ディフェンススキルランクによる防御ボーナスが低いこと、ライフが伸びにくいことなどが重なり、総合的にはエルフはかなり打たれ弱い。一方、基礎ステータスのマナやINTが高く、成長率も非常にいい。近接エルフはその特性を攻撃面ではあまり活かしきれていないので、マナシールドによって防御を補い、生存能力を高めることができる。
- といってもそもそものライフが低いため、他のスキルによって充分なマナを確保しておかなければ大した効果は得られないことには注意。
- しかも2013/9/12のアップデートによってマナシールドが下方修正されてしまった。
マナシールド中のダメージはマナ=ライフの等価ではなく、ライフとマナの総量が同じであっても装備やスキルによる影響が大きくなってしまった。結果、マナシールドの運用を視野に入れた場合、エルフは多種族と比較してより打たれ弱くなった。
- エルフはそもそも弓に適正があるためDEXが伸びやすく、バランスが壊滅的になりやすいハンマーなどの性能を引き出しやすいという点は(キャラクターの下地が必要ではあるが)多種族に比べて非常に有利。
- ジャイアントはこれらレンジアタックの恩恵を全く得られない。といっても、現在はDEXを上げる方法は多数あり、アタックボーナスによるバランスの上昇もある。戦闘の高速化に加えて火力飽和状態になりつつある昨今、安定ダメージよりもダメージの伸びのほうが重視されている。そのためバランスは軽視される傾向にあり、これが多種族に対するアドバンテージとするにはやや弱い。
- 装備品に関してはさまざまなアプローチがあるが、人気の改造武器である230式最小特化グラディウスやメイスなどの高バランス武器は逆にバランス過剰になるため、エルフのメリットが完全にスポイルされてしまう。
- 加えてZEROアップデートによってDexのバランス補正に上限がかけられるようになってしまったため、過度にバランスが下がりすぎる装備を高Dexで補う、という運用方法に大きな制限が加えられた。これは特に(適正のある弓関連で高DEXを実現できた)近接エルフに直撃する下方修正である。
- Dexには防御貫通というプロパティを与えられたため、高防御の相手でも高Dexであればより大ダメージを与えられるという意味では(Dexを上げやすい)エルフにとっては間接的な強化である。その結果、近接エルフといえど弓に関わるスキルを習得する必要性が高まった。
- Renovationアップデートによりバッシュが実装。また両手斧や両手鈍器の念願の両手武器が開放され、これまで近接のダメージが伸びにくい傾向にあったエルフもその火力の恩恵をうけることができるようになった。
- しかし、一方で既存の良エンチャント・良細工が溢れている両手剣カテゴリは依然として人間・ジャイアントのものであったため(いずれは解消されると思われるが)エルフとの格差はより開いたと見る向きもある。
デメリット
- 近接スキルのボーナスが他種族に対して少ないため、基本的に火力自体は下火になりがちである。
- これは育てば育つほど差が広がっていく根本的な問題であるが、同時に近接エルフを近接エルフたらしめる概念そのものでもある。そのためこの差が大きければ大きいほど近接エルフであることに意味があるという非常に業の深いものである。
- 装備面においては大半の両手武器を扱うことができず、また二刀流も不可能なため基本は一部の両手武器や片手武器+盾が主力となる。上記のDEXで記述されているとおり、バランスに関してはやや有利なためマスタリを視野に入れると、マスタリ効果でバランスが上がる剣よりは斧や鈍器のほうが適正があるか。装備品に関しては悩ましくも楽しいところではあるが、若干神経質気味に選別する必要がある。
- 装備可能な重鎧も選択肢が少ないため装備品に関する「縛り」はやや厳しい。
- エルフが最も劣るSTRには最初期から最大・最小ダメージを参照する最重要ステータスであったが、ZEROアップデートから防御を底上げするプロパティを与えられた。
そのため全く同じ装備・スキルの条件下であれば、種族特性によってエルフだけやや防御が薄くなる。攻撃面だけではなく防御面においても間接的に不利になっている。
- ランスが装備できない以上、その関係のスキルを取得することができないため、その分のボーナスが存在しないのも弱み。ランスの強みであるピアシングも利用できず高保護の敵に対しては大きなディスアドバンテージになっている。
- 最重要パラメータであるライフがそもそも伸びにくい。
そのため装備品やステータスによる補正が低いことから「柔らかく打たれ弱い」。かつては豆腐よりも柔らかかった。- GENESIS以降は才能ボーナスやライフが増加するスキルが実装されたため、従前よりは明確に打たれ強くはなった。しかし、それは他の種族も同じ(あるいはそれ以上)のため、打たれ強くはなったがよりその差は大きくなっている。
とはいっても絶対的な数値そのものは増えているので、これまでよりは明らかにタフになっている。
- GENESIS以降は才能ボーナスやライフが増加するスキルが実装されたため、従前よりは明確に打たれ強くはなった。しかし、それは他の種族も同じ(あるいはそれ以上)のため、打たれ強くはなったがよりその差は大きくなっている。
その他
- かつてはスマッシュの準備時間が最も長かった(2.5秒程要していた)ため、ちょっとした判断ミスですぐに地面に転がっていた。
微々たるものだが、ディフェンスの基礎防御ボーナスが劣っていることもこれに拍車をかけていた。
- 最重要(?)ステータスのSTRは+10ごとに防御が+1されるため、攻撃だけではなく防御でも少なくない影響を受けるようになった。エルフも極まってくると全裸で防御100をゆうに超えられる。もうモヤシなんて言わせない。
- やはり筋肉は最強の鎧である。
- 現在は狩場の拡張や才能システムのおかげである程度楽に育成することができるが、それでもパーティメンバーとのダメージ差は泣けてくるものがあるためそれなりに覚悟しておこう。
- 筋金入りの近接エルフは「これだけやってもまだ差がある」という事実に逆に喜びを感じるのだという。
- 狩りに赴く際に、身内ならば問題はないものの、完全な野良のパーティに入る場合は一言断っておくのが無難。
- この茨の道を進むエルフ達に両手武器やランスを解禁したとしても彼らはそっぽを向く可能性が高い。
彼らも不利を承知で臨んでいることが多いため、エルフの近接スキルの環境が改善されても誰も喜びはしないだろう。仮にそうなるとエルフが最強になってしまうため、現実としてあり得ない話ではあるが・・・。- ・・・などと書かれていたが、Renovationアップデートの際に実装された新たな両手鈍器・両手斧が本当にエルフ(人間にも)に解禁されてしまった。
といっても既存装備郡に追加されたものであったことや、同時期に実装された下記の強力なスキルバッシュはむしろ軽量で攻撃速度の速い武器の方が向くため、当時の環境ではそこまで両手武器の優位が強かった訳でもなく恩恵は最小限。 - また、システム的にランスは習得できないままなので、強力なスキルはもちろん才能ボーナスの恩恵はまるっと得られず、戦術的にもパラメータ的にもやはり近接においては不利。
ジャイアントが弓を習得できないように、エルフがランスを習得できないことに関してはやはり種族的特徴の設定を守るためにもこれからも変わらないものとは思われる。 - 一方、依然として両手剣としての『両手剣』はエルフの踏み入ることのできない聖域として、2023年現在において恒常的に入手できるものは前述の通りメインストリーム進行で入手できるブリューナクか、途方もない入手難度を誇る太陽と月の剣の2つしか実装されていない。
他には「レトロ伝説の大洋とツキの剣」「レトロ伝説の太陽と月の剣」「シークレットフォレストフラワー両手剣」の3つ。これらは期間限定イベントと期間限定ランダムボックスからの入手となっている。
人間やジャイアント達が背負った凛々しい両手剣を見つめる近接エルフ達の眼差しには、溢れんばかりの羨望と、一握りの嫉妬と、そしてどこか喜びに満ちたものがあるのだという。
- ・・・などと書かれていたが、Renovationアップデートの際に実装された新たな両手鈍器・両手斧が本当にエルフ(人間にも)に解禁されてしまった。
- Renovationアップデートにより超強力な近接スキルバッシュが実装された。
これは3種族共通のスキルのためエルフであっても(基礎ステータス以外は)同条件で立ち回ることが可能。あまりにも強力なため、有効な状況であれば弓師も魔法士もバッシュで通してしまうことが多々見られるようになってしまった。- 「接近戦は近接エルフの専売特許」という、茨の道を歩んできた者達の一種の特権的な愉しみを、これまで背を向けてきた者達も手にするということに強い違和感を覚えている近接エルフ達は少なくない。そもそも近接エルフは「エルフは弓を使うもので、近接をするものではない」という一種のタブーを犯すことで得られる背徳的な愉しみかたが根底にあることも無関係ではない。
- 一部には弓師、こと純弓エルフを制限プレイの一種として見なすという逆転現象まで生じているとか。
- 昨今では幅広い戦術が可能になっているため、弓が有効な場面は依然として存在しているものの、それ以外の選択肢が提示されていることも多い。Renovationアップデートを経ても、残念ながらレンジアタックスキルは他のスキル群と比較してその有用性が徐々に低くなっていることは厳然たる事実として存在している。
近接エルフ達は今、深刻なアイデンティティクライシスに直面している……のかもしれない。
- 「アルカナ」アップデートによるアルカナ才能エレメンタルナイトのスキルも、大部分で上記のバッシュと同じ事が言える。
- 強力なスキルであるためステータス的に多少の不利があるエルフにとっても使う価値があるのは同じ。一部のアクティブスキルは元となった戦術スキルの性能を反映するため、ディフェンスやウィンドミルの派生スキルは他種族より少し性能が劣る。
- 名前から想像がつく通り、こちらは戦術だけでなく魔法才能も組み合わせた戦い方であるため、純粋な近接エルフと考えて良いのかは少しばかり疑問も残る。
- 近接エルフ達は今、深刻なアイデンティティクライシスに直面している……のかもしれない。