アパタイト・キャッツアイ

Last-modified: 2021-06-11 (金) 10:54:41


5.アパタイト・キャッツアイ
宝石言葉:ソフトな惑わし

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あらすじ ※ネタバレ注意※

夜・プロクト
トーヤ木道

 

冒頭回想・スミカ編

帰宅したスミカは、母に戦士権大会のメンバーに選ばれたことを嬉しそうに報告する。
料理中の母は
「ユウジが初年度に選ばれて最優秀選手賞を獲得したレベルの低い大会」
とたいした興味も示さない、冷たい反応。スミカは
「自分の中では成長した」
と懸命に伝えようとするが、母は
「あなたみたいな一家の恥さらしの出来損ないにかけている時間なんてないのよ!」
と、きつい口調で心無い言葉を返す。
そして、言葉を失ったスミカには目もくれず、
適当に食事をして後片付けをするように言いつけ、
ユウジのところへ向かうため、家を出て行く。

プロクト城・謁見の間

大臣とアザリーから、ワタルたちの身体はプロクトに来た際に
改変されていたことを知らされる。
イカルガとプロクトでは空気や重力などの環境が異なるため、
それに順応させるための改変が必要であったということらしい。
勝手に変えたのかと反発するスミカに、アザリーは
「そうしていなければどうなったか、一番よく分かったのはあなたでしょう」
と冷静に返す。
一方の大臣は、
「ここから逃げようとしても無駄なのです。
私たちを疑って嗅ぎまわっている方(=クオン)もいるみたいですが、
無駄だということですよ。」
と、釘を刺す。

プロクト・夜

事実を知ったスミカは、一人落ち込んでいた。
そんな彼女を気遣ってヤマトが大丈夫か、と声をかける。
「戦士として魔王を倒すことを考えれば、
プロクトに順応した身体の方がいいに決まっている。
それなのに自分のことを考えてしまった。
イカルガに帰っても、もう戦えないし、走れない。
お兄ちゃんみたいになれない。好きになってもらえない」
スミカはヤマトにすがって泣く。

ワタルたちへの次の指令は、辺境の村・アジューズまでの物資調達経路の確保だった。
アジューズへ向かうにはトーヤ木道を通る必要がある。
昨日の件もあり、スミカに不安げに声をかけるアヤネ。
スミカは「大丈夫!」と笑顔で返す。

トーヤ木道

ワタル達は木道の途中で小休憩をとることにした。
アヤネのハンカチを鳥に奪われ、追いかけるワタル。アヤネも後を追う。
二人が行った後、ずっと黙ったままのクオンにヤマトが何をしているのか問いかける。
クオンは、ズーマ塔の魔法陣について探った情報を整理していたらしい。
一般の召喚系魔法陣は一方通行だが、
あの魔法陣は特定の条件下で相互に行き来することが可能だという。
その条件が何かを、城の書物庫に忍び込んで探りを入れていたのだが、
大臣に気づかれていたらしく、謁見の間で釘を刺された、と。
だが、
「自分たちと相互交換で何かをもとの世界――イカルガに送った」
と推測できるのだと話す。
話の途中でズーマ塔での出来事を思い出してしまったスミカに、ヤマトが声をかける。
ワタルたちのところに行かせることで、この場から退席させるためだ。
ヤマトの意図を察したクオンは
「揃いもそろって、誰かのために行動しないと死ぬの?」
と訊くが、それに対しヤマトは
「誰かのために行動したことは一度もない。
自分が誰かのために行動してその結果本当に相手を助けられると思うほど、
自己評価は高くない」
と答える。

一方、ワタルとアヤネは無事にハンカチを取り戻す。
「困ったことがあったら言ってくれよな」
と声をかけるワタルに、アヤネは
「それは男の方が強くて偉いから男にできないことはない、
女として生まれた瞬間、価値がなくなるのだから黙ってついてこいということですか?」
と問いかける。
「え……?」
アヤネはすぐに謝ったが、思ってもいなかった反応に、ワタルは言葉が出てこなくなる。

小休憩後さらに木道を進み、出口付近でボスを撃退したワタル達。
勝利を喜んでいた時、ワタルは、はずみでオーブを落としてしまう。
友人であったタクヤの妹・ココロからもらったものだ。
それを見たスミカは、そのオーブが母親からもらったものによく似ていると言う。
アヤネも両親から、ヤマトも父親からもらっていた。
しかしどこで売っているのかは分からない。
話を続けるうちに幼馴染みのじゃれ合いを始めたワタルたちを横目に、
さっさと歩いていくクオン。
その態度に、クオンに言われた言葉を思い出したスミカは、
(アタシにあんなことを言ったのはアタシが嫌いだから? 
弱くて役立たずで、お兄ちゃんみたいに強くないから?)
と思い悩む。

※ネタバレ注意※

考察 ※ネタバレ注意※

折りたたみ内のメインキャラのセリフは、文字色をそれぞれのイメージカラーにしています。
「ワタル」「スミカ」「ヤマト」「アヤネ」「クオン」です。
それ以外のキャラの色もメインキャラに準じて決めています。
詳細は折りたたみ内最初に記載しています。

第5話のタイトル「アパタイト・キャッツアイ」の宝石言葉は「ソフトな惑わし」。
「誰かの役に立ちたい」という初心を惑わされるスミカを表現したものか。

 

プロクト・夜

皆の前では強がり平気なフリをするスミカだが、実は深く傷ついている。
ヤマトはそんなスミカの心理状態を把握しており、
スミカもそれが分かっているからこそ涙を見せられる。
スミカにとってヤマトは精神安定の支柱だということは押さえておきたい。
魔法戦士たちはそれぞれに事情を抱えているが、
スミカが自分のことを考えてしまった、という汚い部分を真っ先に吐き出したのは、
名付けの理由の通り純粋であり、抱えているものが比較的シンプルだからだ。
スミカはしばしば「人間くさい」「等身大」という評価をされているが、
こういった分かりやすい一面があるからだろう、と作者様もブログで言及されていた。
トップバッターはスミカだが、
この先、他4人の事情も徐々に明かされていくことになる。

実際の会話

♪オフ

「魔法戦士として戦うなら、この世界に順応した身体の方がいい。
そう決まっているのに。」

──ヤマトにすがるスミカ──

「イカルガに帰っても、アタシはもう走れない! 戦えない……!
戦えなくなったら、アタシ、お兄ちゃんみたいになれない!
好きになってもらえないよ……!」

トーヤ木道

トーヤ木道の会話では
「自分たちと相互交換で何かをもとの世界――イカルガに送った」
というクオンの推理がポイント。
これが次回明かされる魔法戦士システムの布石になっている。
ワタルたちの代わりにイカルガに送っているものとは?

実際の会話

♪オフ

「さっきから、何をしているんだ?」

♪疑惑(曲名:Community/配布元:Presence of Music)

「ズーマ塔の魔法陣について探りいれた情報を整理していた。
通常の人間が創造する召喚形魔法陣は
自分のもとに相手世界の物質を引き入れるか、
自分の世界の物質を相手世界に送るかの二択になる。要するに一方通行だ。
だが、あの魔法陣はある条件化において、
物質の相互移動が可能になるらしい。」

「ある条件?」
「それは分からない。
城の書物庫に忍び込んで探りをいれてたら
大臣が遠まわしな忠告を入れてきやがった。」

5-2.jpg

「俺達と入れ替わるように、
プロクトの何かが元の世界、イカルガに送り込まれている?」

「それが分かったところで今はどうにもならないけどな。
魔法陣を起動させる要因が分からないし、
下手するとまた血反吐を吐かされるか──」

また、ヤマトの自己評価が低いことは、終盤まで覚えておきたい重要なポイント。
全体幸福主義者・ワタルの「親友」で、スミカから絶大な信頼を得るヤマトだが、
ヤマトは自分に存在価値を見いだせていない。
この矛盾が終盤に大事件を起こす。
そして、この時のクオンの憎まれ口ともとられそうな物言いは、彼の本心を偽るためのもの。
徐々に明らかにされていくが、彼本来の性格と抱えているものが分かれば、
非常に分かりやすい。

実際の会話

♪疑惑(曲名:Community/配布元:Presence of Music)

「……追い出して、どうするつもり?」
「どうもしないよ。
今のスミカにあの時のことを思い出してほしくないだけ。」

「揃いもそろってお仲間思いでよろしいな。
誰かのために生きてないと死ぬのか。」

♪フェードアウト

「誰かのために行動したことなんて一度もない。」

♪オフ SE風の音

「自分が誰かのために行動して、その結果本当に相手を助けられるなんて、
そんなふうに思えるほど、自己評価は高くないよ。」

トーヤ木道でのイベントは、
アヤネの男性に対する嫌悪、劣等感が明示される場面でもある。
今回はワタルとの会話にチラッと出てくるだけだが、
次回以降、徹底的に描写されることになる。

実際の会話

♪オフ

「いやー! 無事にハンカチもメダルも取り返したな! さすがオレ!」
「えっと……。申し訳ございません。私のせいで。」
「何で謝るんだよ。俺がそうしたいだけだし!
……嫌なんだ。自分の知らないところで誰かが悩んでるのって。
上手い台詞、出てこねえけど……。
困ったことあったら頼ってくれよな!」

5-3.jpg

「女として生まれた瞬間、価値がなくなるのだから
黙ってついてこいということですか?」

「え……?」
「あ……。……ごめんなさい。」

ボス撃破後に明かされる「オーブ」については、次回発覚する魔法戦士システムの布石。
「誰かからもらっていること」
「どこに売っているのか分からない、つまり出所不明」
という点を押さえておこう。

実際の会話

♪好調(曲名:風と水のステラヴィーネ/配布元:Andante)

「やったぜ! この調子で、魔王もさくっと倒せるんじゃね?」
「その楽観主義の源が知りたい。」
「すべてを悪を無に還した時、この決め台詞と共に凱旋パレードをするんだ!
『フフフ、この古傷に込められた歴史を知りたいか? それならば──』
&size(20){のわああああああ!}
セーフセーフ! 危なかったぜ!」

「それって、オーブ……ですか?」
「ああ! 友達の妹からもらった、大切なオーブだ!」
「そのオーブ、私とスミカちゃんが持っているものと同じでは……?」
「どれどれ……? ホントだ、色はちがうけど」
「何だ、皆持ってるのかよ。
ヤマトもこの間もらったって言ってたよな、あの青いやつ。」

「……ああ。確かここに……。」
「それ、どこで買ったか分かる?
色々なお店を見たんだけど、それっぽいものがなかったんだよね。」

「オレがそんなハイカラな店を知っていると思うのか!?」
「それもそうか。
奇跡が起きて彼女ができたとしても3日くらいでふられそうだもんね。
女心が分からなすぎて。」

「それが幼馴染に対する態度か!
本当のことでも言い方ってもんがあるだろうが!」

♪フェードアウト

「犬に喰わせようとしても食すことを拒否されるだけでなく
逆に損害賠償請求されそうなくだらない口喧嘩してないで、
さっさと行くぞ。」

「一人になるなよ! オレも行く!」

♪オフ

クオンの声
あんたが戦うのって、兄と同等以上に扱われたいからなの?
目的を見誤れば、自分も他人も滅ぼすことになる。

(アタシにあんなことを言ったのはアタシが嫌いだから?
弱くて役立たずで、お兄ちゃんみたいに強くないから?)

※ネタバレ注意※

攻略

サブイベント情報

相談所にサブイベント情報が2つ追加される。

  • 遊技場オープン
東エリアのカフェに
遊技場がオープンしたわよ~♪
遊びにきてねぇ~☆
  • プロクト東にあるカフェ3Fの遊技場に入れるようになる。
    遊技場に行けばイベント事態は達成となり、
    テレポレスのワープ先に遊技場が追加される。

この時、入り口正面にいるバニコに話しかけると、
メダルかばん、遊技場のメダル100枚を入手する。
遊技場で遊ぶ歳は、このメダルを使う。
現時点ではフォーカードしか遊べないが、
遊技場カードを入手すれば遊べるゲームが増える。

遊技場は単に遊ぶ場所というわけではない。
遊技場のメダルと素材、限定魔装石の交換ができるので、
武具合成の際にお世話になることも多い。
メダルは遊技場のゲームで増やすほか、通常のCoinで買うこともできる。
懐具合に合せて上手く活用しよう。

初回イベント会話

※ 「」なし=バニコのセリフ

 

 

♪遊技場(曲名:High_Tension /素材集:Light Novel Standard Music)

あ、魔法戦士さまぁ~! ねえ、ちょっと遊んでいかな~い?
「公序良俗に反する行為は認めないぞ!」
(※ヤマト不在時はアヤネになる。
「えっと、あまり派手なお遊びはちょっと……。」
そ~んなカタイこと言わないのぉ。はい、これあげる。

──メダルかばん獲得─

これはねぇ、ゲームで稼いだメダルを入れておくものよぉ。
アタシに話しかけてくれればぁ、メダルの購入と交換をしてあげるわぁ。
ここでしか手に入らない、レアな景品いっぱいよ~!
魔法戦士様にはドクベツでぇ~メダル、あげちゃう!

──メダル100枚獲得─

どどーんと100枚もプレゼント! だから楽しんでねぇ!
遊技場カードを持っていれば遊べるゲームも増えていくわよぉ。
それじゃ、レッツエンジョイ!

  • おじいちゃんへ
アジューズに住むおじいちゃんに
お届け物をお願いします。
中央エリアの民家で待っています。

プロクト中央区の民家へ行き、左下の部屋にいる子どもに話しかけよう。
おとどけものを預かるが、届け先のアジューズへは
次のお話(マラカイト)にならないと行けない。
現時点ではとりあえず預かっておけばOK。
(結果的に手間は省ける。)

小ネタだが、男の子の話に反応するワタルの表情は、
後に判明する彼の家族事情に関わりがある。

依頼時会話

※ 「」なし=男の子のセリフ

 

 

あ! 魔法戦士様! もしかして相談所の紙、見てくれたの?

──おとどけもの獲得──

アジューズに住んでいるおじいちゃんに届けてほしいの!
「プロクトからは距離がございますからね。」
うーん、それもあるんだけどね。
お母さん、おじいちゃんのこと好きじゃないみたいなの。
おじいちゃんのお話しするとちょっと怒った顔になるんだ。
だから内緒なの。
「大切な人に堂々と気持ちを伝えられないなんて……。」

5-1.jpg

「……ワタル。」
(※ ヤマト不在時はスミカになる。
「ワタル?」
(※スミカ不在時にはアヤネになる
「ワタルさん?」
「ああ、ごめん、何でもないんだ。
さくっとお任せだぜ! 泥船にのった気持ちで!」

「任せたくねえな。」
(※ クオン不在時はアヤネになる。
「大船では……?」

トーヤ木道

♪トーヤ木道(曲名:風を追いかけて/配布元:音楽の卵)

  • トーヤ木道はプロクトから東に位置する。フィールドマップでは大きな木のアイコンで表示。
フィールドチャット

「アジューズに行くには、トーヤ木道を通るんだな。」
「トーヤ木道はプロクトから東。木道を抜けたら北だ。」

  • 初回チャットでLv1の合成アイテムを一式入手する。
    具体的には惑わせの仮面、四葉のクローバー 、堅牢の鍵、赤きリボン、悪魔の羽、真実の鏡、
    土のメダル、風鳥の羽根、稲妻の弾、真水の塩、鋭い爪、獣の剛毛
チャット内容

「これ見つけた」
「数が多すぎて把握しきれないんだがどこから拾ってきたんだ。
どこにしまっていたのかも謎だ。」

「かばんに空間増幅魔法を使った。
結界共有魔法で家の引き出しとスペースを共有、いつでも引き出せるようにしてある。」

「何だそれカッケエエエエエエ! オレも使いたい!」
「学校では教わらないレベルの魔法だぞ。
赤点14回のお前には絶対に無理だ。」

「やる前から無理と決めつけ可能性を否定する教育は、
命の、世界の、衰退を招くだけだぞ!」

「やる気がある人間に適用される理論であって、
ハナからヤマ勘頼りで勉強する気ゼロのお前は満場一致の対象外なんだよ。」

  • 風耐性、麻痺耐性、閉目耐性、火強化の用意をしたい。
    物理反射をする敵、魔法反射をする敵両方がいるので、
    相手に合わせて攻撃しないと痛い目を見る。
    アヤネ・クオンには火属性攻撃の手段を持たせよう。
    これについては二回目以降のチャットでクオンとアヤネがヒントを言ってくれる。
ヒントチャット

「ここの魔物は風属性か。閉目や麻痺にされるのが厄介だな。」
「物理攻撃の方が有効な魔物と、魔法攻撃の方が有効な魔物がいるようですね。相手に合わせた方がよさそうです。」
「必中属性で力押しする手もあるが、必中属性はコストが重いとか、
攻撃後の硬直がデカいとか、デメリットもある。
むやみに連発するのは推奨できないな。」

  • ギミックはないダンジョン。
    しかし、上下に入り組んでいるので宝箱を見落とさないように気をつけたい。
    効率のいい宝箱全回収ルートは、最初の左右の分岐を左へ行く。
    最初に行った方向でイベントを挟む。
    • 宝箱の中身
      左:
      稲妻の弾(5)、真水の塩(5)、土のメダル(5)、風鳥の羽根(5)、悪魔の羽(5)、真実の鏡(5)、
      惑わせの仮面(5)、四葉のクローバー(5)、赤きリボン(5)、悪魔の羽(5)、真実の鏡(5)、
      土のメダル(5)、稲妻の弾(5)、真水の塩(5)、鋭い爪(5)、獣の剛毛(5)、閉目耐性、
      レッドエリクサー、レッドウォーター、レッドポーション
      右:
      風耐性、堅牢の鍵(5)、赤きリボン(5)、惑わせの仮面(5)、四葉のクローバー(5)、
      鋭い爪(5)、獣の剛毛(5)、ゴールドエリクサー
  • 出口までの最短ルートの分岐選択は、
    入り口→(上)→右→真ん中→上→(マップ2へ)→上→右→右→(下)→(上)→(上)→
    (上)→イベント→(上)→(上)
  • 出口手前でボス戦。
ボス攻略
ボス戦の攻略はこちら→ウインドナイト&メイジ
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