ここではFamiTrackerに備わっているエフェクトについて記述していきたいと思います。
- 0xy...アルペジオエフェクト
- 1xx/2xx...ピッチアップ/ピッチダウンエフェクト
- 3xx...自動ポルタメントエフェクト
- 4xy...ビブラートエフェクト
- 7xy...トレモロエフェクト
- Axy...ボリューム変化エフェクト
- Bxx...フレームジャンプエフェクト
- C00...再生停止エフェクト
- Dxx...フレームスキップエフェクト
- Fxx...テンポ/スピード指定エフェクト
- Gxx...ノートディレイエフェクト
- Hxy/Ixy...ハードウェアスイープエフェクト(内蔵音源矩形波のみ適応可能)
- Pxx... ピッチ変化エフェクト
- Qxy/Rxy... ノートスライドエフェクト
- Sxx... ノートカットエフェクト
- Vxx...Duty比/ノイズ音/波形 変更エフェクト
0xy...アルペジオエフェクト 
Instrument(音色)で高速アルペジオを作るのが難しい時や、
手っ取り早く高速アルペジオを作る時に役に立つ。
・使い方
3つの音のうち2つを[x],[y]で指定する。
x,yの値を入力すると、
指定した音 ~ [x] 最初の音からの半音数 ~ [y] 最初の音からの半音数 ~ (※以後繰り返し) |
の順番で再生する。
【例】:,C-4 00 F 047, と書いた場合
上から順番に
1. | 最初にC-4が鳴る。 |
2. | x=4よりC-4から半音ごとに数えて4番目のE-4が鳴る |
3. | y=7よりC-4から半音ごとに数えて7番目のG-4が鳴る |
4. | (1.に戻って繰り返し) |
また、[y]を0にすると、[x]のみが有効となり、2音で出来た高速アルペジオを作ることができる。
【例2】:,C-4 00 F 040, と書いた場合
上から順番に
1. | 最初にC-4が鳴る。 |
2. | x=4よりC-4から半音ごと数えて4番目のE-4が鳴る |
3. | (1.に戻って繰り返し)※yの設定は無効になっている。 |
1xx/2xx...ピッチアップ/ピッチダウンエフェクト 
,1xx, は音がだんだん高くなるエフェクトです。
,2xx, は音がだんだん低くなるエフェクトです。
(音のピッチを少しずつ変化させて、音を高くしたり、低くしたりしています。)
・使い方
[xx]に16進数(0~F)で任意の値を入れる。
(値が大きければ早く、小さければゆっくりと変化していきます。)
3xx...自動ポルタメントエフェクト 
音同士を滑らかにつなぎます。かなり使えるエフェクトです。
・使い方
[xx]に16進数(0~F)で任意の値を入れる。
(値が大きければ早く、小さければよりなめらかに音同士をつなぎます。)
【※注意】
使用すると
そこから再生が止まるか、エフェクトを切るまで適応したchに効果は続くので注意。
(エフェクトを切りたいところでエフェクト欄に ,300, と入力する。)
4xy...ビブラートエフェクト 
音色のピッチを変化させ、ビブラートを作り出します。
・使い方
[x] : 音を揺らす“速さ”を決める(大きければ大きいほど速いです。値は0~F)
[y] : 音を揺らす“幅”を決める(大きければ大きいほど振れ幅が大きくなります。値は0~F)
【※注意】
使用すると
そこから再生が止まるか、エフェクトを切るまで適応したchに効果は続くので注意。
(エフェクトを切りたいところでエフェクト欄に ,400, と入力する。)
7xy...トレモロエフェクト 
音色の音量を変化させ、トレモロを作り出します。
・使い方
[x] : 音の音量を変化させる“速さ(周期)”を決める
(大きければ大きいほど速いです。値は0~F)
[y] : 音の“音量変化の大きさ(幅)”を決める。
(大きければ大きいほど変化の幅が広いです。値は0~F)
【※注意】
使用すると
そこから再生が止まるか、エフェクトを切るまで適応したchに効果は続くので注意。
(エフェクトを切りたいところでエフェクト欄に ,700, と入力する。)
Axy...ボリューム変化エフェクト 
音色の音量変化をエフェクトで指定するときに使います。
(直接音量を打ち込むよりも入力が楽で、使い勝手がいいです。)
・使い方
[x] , [y] のどちらか片方に値を入れます。【例】:,A01,,,A10,
[x] : 音量を現在のボリューム(その音色の現在の音)から徐々に大きくします。
[y] : 音量を現在のボリュームから徐々に小さくします。
【※注意】
※エフェクトを適応するとノート毎にエフェクトが適応されます。
効果を切りたいときは、切りたい場所で,A00, と入れてください。
Bxx...フレームジャンプエフェクト 
フレームをジャンプして指定したフレームへ飛びます。
主に、曲をループさせたいとき、
イントロ部分を飛ばして指定したフレームへ飛ばすときに使います。
・使い方
[xx]にジャンプ先のフレーム番号を入れます。
【例】:,B05, と入力した場合。エフェクトを適応した場所から、05フレームへジャンプします。
C00...再生停止エフェクト 
曲の再生を終わらせたい時に使います。
(FamiTrackerでは、最後のフレームまで行くと、再生を継続して、
先頭のパターンに戻ってループします。)
・使い方
曲を終わらせたい場所で、エフェクト欄に,C00, と入力します。
その場所で再生が終了します。
Dxx...フレームスキップエフェクト 
適応させると、適応させた場所でフレームを区切って
次のフレームの[xx]に入力した行へスキップします。
主に[xx]には値を入力せずに、フレームを区切って整理したいときに使います。
・使い方
[xx]にスキップ先のフレームの行番号を入力する。
Fxx...テンポ/スピード指定エフェクト 
テンポやスピードをエフェクトによって指定します。
曲の途中でテンポを変えたいときや、
使用するノートに合わせてスピードを変えたいときに使用します。
・使い方
テンポ、スピードを変化させたい場所で、
[xx]に16進数で値を入れます。
入力した値が、
,F00,~,F1F, の場合 スピードを00~31の間で指定出来ます。
,F20,~,FFF, の場合 テンポを32~255の間で指定出来ます。
Gxx...ノートディレイエフェクト 
適応させたノートやエフェクトの発音を指定した分だけ遅らせます。
主に部分的に発音を遅らせたいときや、三連符を使いたいときに使います。
・使い方
[xx]に発音を遅らせたい分だけ16進数で値を入れます。
【例】:,C-4 00 F G01, C-4の発音を1tickだけ遅らせる。
【注意】スピードの値によって、1ライン遅らせるために必要な値が変化します。
スピードの値と同じ数を指定すれば、1ライン遅れます。
Song settingsは10進法でエフェクトは16進数なことに気を付けましょう。
Hxy/Ixy...ハードウェアスイープエフェクト(内蔵音源矩形波のみ適応可能) 
ハードウェアスイープをかけるときに使います。
内蔵音源の矩形波のみに適応可能です。
矩形波ch1と矩形波ch2で速度が異なるので注意しましょう。
・使い方
,Hxy, は上昇、,Ixy, は下降です。
[x] : 効果の幅を指定します。
[y] : 周波数の変化具合を指定します。
Pxx... ピッチ変化エフェクト 
ピッチを変化させます。
デチューンをかけたいときや、音のぶつかりを解消したいときに使用します。
とても使えるエフェクトです。
・使い方
デフォルトの値は ,P80, です。
[xx]の値を
,P7F, 以下にするとピッチを下げ、
,P81, 以上にするとピッチを上げます。
Qxy/Rxy... ノートスライドエフェクト 
エフェクトを適応させた音から、指定した音までを滑らかに繋ぎます。
メロディーのある一部分にポルタメント効果を付けたいときによく使います。
【注】:,3xx,エフェクトと効果が似ていますが、大きく違う点は2つです。
Ⅰ. 1ノートでポルタメント効果を付けることが出来る(3xxエフェクトは2つ以上のノートを滑らかに繋げる)
Ⅱ. エフェクトを適応させたノートのみに効果が付く(3xxエフェクトは効果を切らない限り効果がずっと続く)
・使い方
,Qxy, は上の音へスライド、,Rxy, は下の音へスライドです。
[x] : スライドするスピード
[y] : スライドさせる音からスライドした後の音までの半音数
Sxx... ノートカットエフェクト 
音の発音をエフェクトを適応させた場所で止めます。
xxに数値を入れるとその分だけ発音の停止を遅らせます。遅れる時間は、Gエフェクトと同じです。
主に三角波に使って音を止めるときや、
遅いスピードで作っているときによく使います。
・使い方
[xx] : エフェクトを適応させてから音を止めるまでの時間を設定します。
,S00, とすると、すぐに発音を停止します。
Vxx...Duty比/ノイズ音/波形 変更エフェクト 
Vxxエフェクトは以下のように様々な使い方があります。
・内蔵音源矩形波・MMC5音源のDuty比変更
・ノイズの短周期、高周期の切り替え
・N16x音源の波形変更
Instrument(音色)でもこれらは編集できますが、
複数の音色に一括して効果を加えたいときにこのエフェクトはとても役に立ちます。
・使い方
・内蔵音源矩形波・MMC5音源
[xx] : 00~03まで設定することができます。[xx]の値によるDuty比変更は以下の通りです。
[xx]の値 | Duty比 |
,V00, | 12.5% |
,V01, | 25% |
,V02, | 50% |
,V03, | 75% |
・ノイズの周期変更
[xx] : 00~01まで設定することができます。[xx]の値による周期変更は以下の通りです。
値 | ノイズの種類 |
,V00, | ホワイトノイズ(普通のノイズ) |
,V01, | 周期的なノイズ(ビーガー鳴る) |
・VRC6音源のDuty比変更
[xx] : 00~07まで設定することができます。[xx]の値によるDuty比変更は以下の通りです。
[xx]の値 | Duty比 |
,V00, | 6.25% |
,V01, | 12.5% |
,V02, | 18.75% |
,V03, | 25% |
,V04, | 31.25% |
,V05, | 37.5% |
,V06, | 43.75% |
,V07, | 50% |
・N16x音源の波形変更
[xx] : 00~0Fまで設定することができます。
エフェクトを適応させたN16xの音色が持っている波形を切り替えることが出来ます。
【注意】切り替えることが出来る波形を持っていない場合は使えないので注意しましょう。