内部に火薬や化学薬品などを詰め、それらを反応させて爆発を発生させ、
対象を殺傷・破壊する人工的な爆発物。
建造物の解体や発掘作業などにも利用されるが、武器・兵器として利用(悪用)される事も多い。
総じて非常に危険なので、取り扱うには専門の知識や資格などが必要である。
概要
- 危険物の代名詞と言っても過言ではない代物だが、
MH世界のハンターはしばしば狩猟に爆弾類を利用する。
大量の火薬や爆薬を利用した爆弾によって巻き起こされる爆発は、
屈強な大型モンスターにも大きなダメージを与えられるためである。
また、そういった理由から需要が高く、雑貨屋でも普通に爆弾を販売している。
そのため、MH世界ではお金さえあれば一般人でも爆弾の一つや二つは簡単に入手できてしまう。
調合によっても作り出せ、多くの場合はタルと爆発性のある素材を調合して作られる。- さすがに危ないので、もしかしたらトラップツールのように販売規制されているかもしれない。
というかそうでないと、
石ころの衝撃程度で炸裂する爆弾なんて危なっかしいどころの騒ぎではないだろう。
- さすがに危ないので、もしかしたらトラップツールのように販売規制されているかもしれない。
- 爆弾といってもよくイメージされる球形の爆弾ではなく、基本的にタルの中に火薬を詰めたもの。
また、アイコンもタルの上部に導火線か火花を模したような点が付いている、といったデザインである。
- 前述した通り、爆弾は上手く利用すれば狩猟の大きな助けとなる。
ある種の切り札である一方で、武器との相性によってはその主軸ともなる。
また、稀にダメージそのものだけではなく、爆発によって発生する「爆音」を利用して
モンスターの聴覚を刺激するといった用途でも利用される(この特性に特化させたものが音爆弾である)。
ただし、爆発に巻き込まれてしまうとハンター側にも被害が及ぶ事が多いため、
やはり取り扱いには注意が必要。
中には設置された爆弾を起爆するため、自ら特攻する猛者も存在する。
- 爆発によるダメージは、基本的にモンスターの肉質による防御効果の影響を受けない。
そのため、破壊はできるが非常に硬くて武器では手を出しにくい部位などには効果抜群である。
また、眠らせたモンスターに強力な爆弾を用いて大ダメージを叩き込むという戦法もハンターの間では有名。
ちょっと変わった用法としては自ら爆発に巻き込まれて自分の体力を削り、
火事場力を発揮して戦うというスタイルもある。
- 運搬クエストやトレジャーハンタークエストでは、進路を妨害する岩の破壊などにも利用される。
また、MH3以降のシリーズでは一部の壁や障害物は強力な爆弾を使えば破壊できるようになった。
- MHP2Gまでは雨天下だと湿ってしまうために使用できなかった。
しかしMH3からは雨天下どころか水中ですら使用可能となった。- なおアイルー達はMHP2G以前では雨天下でも爆弾を使用していたが、
それはアイルー族秘伝の防水加工技術のため。
この技術が人間側にも伝わり現在のタル爆弾が出来上がったらしい。
しかし、天廊遠征録や狩煉道では「防湿タル爆弾」なるアイテムが登場している。
それはMH3以降の爆弾と同じものなのではなかろうか?
ぜひこっちの方を標準化するべきである。- なお、天廊遠征録も狩煉道も、屋内または雨の降らないフィールドであるため、
この防湿タル爆弾が雨天下での使用にも耐えうるのかは不明である。
- なおアイルー達はMHP2G以前では雨天下でも爆弾を使用していたが、
- 大きく分けて以下のような4つの種類に分けられる。
- 設置時限式
- その場に設置した後、一定時間後に自動的に爆発するタイプ。
小タル爆弾やマタタビ爆弾など、特殊なものでは対巨龍爆弾などもこのタイプである。
爆発までに時間があるため事故は少ないが、有効活用するには少々コツが要る。
- 設置起爆式
- 設置後に衝撃を加えて能動的に起爆する必要のあるタイプ。
大タル爆弾やポリタン爆弾などがこれに当たる。微妙に仕様が異なるが、落とし穴爆弾もこれに近い。
アイテム扱いではないが、MHRiseの百竜夜行で設置できる竹爆弾もこれに該当する。
比較的大きな威力を持つ傾向があるが、一度設置すると動かせない、一定数以上は同時に設置できない、
モンスターのブレスなどによって誘爆させられてしまう恐れもあるなど注意点も多い。
事故率も最も高く、取り扱いには特に注意を要する。
- 発射式
- 設置した直後に特定の方向へ発射されるタイプ。
打上げタル爆弾やJUMPタル爆弾など、ある意味では間欠泉爆弾もこの類と言える。
軌道上に対象物が無ければ意味を成さないため、使いこなすのは難しい。
- 投擲式
- 対象目掛けて投げ付けるタイプ。アイテムの特性としては手投げ玉に近い。
投げタル爆弾や音爆弾などが挙げられる。
事故が起きにくく、最も扱いやすいが、種類自体が非常に少ないのが最大の欠点。- MHRiseではZLで照準を合わせる事でなんと小タル爆弾をいつでも投げて使用出来るようになった。
また大タル爆弾も翔蟲などを使用して空中で使用する事で下方向に投げつける事が可能になっている。- ただし地面から普通にXの疾翔けで飛んで使うと自分も爆風に巻き込まれやすい。
ガルクジャンプから踏み台にしての開幕強襲や睡眠爆殺あたりが安全なのでおすすめ。
- ただし地面から普通にXの疾翔けで飛んで使うと自分も爆風に巻き込まれやすい。
- MHRiseではZLで照準を合わせる事でなんと小タル爆弾をいつでも投げて使用出来るようになった。
余談
- 強力な兵器だが、爆薬自体は硫黄を含んだもの*1らしく、黒色火薬に近いと推測できる。
黒色火薬は現代で主に利用されている種々の火薬と比較すると、
ちょっとした衝撃や誘爆によって炸裂する不安定な火薬で、
更に(システム上簡略化している可能性もあるが)安全装置であり起爆装置でもある
信管などを使用している様子も無いため、このタル爆弾は非常に取扱いに難のある代物。
とは言え保管時における絶対の安全性と、使用時の確実な起爆を両立するシステムは現実でも構築が難しい。
まして爆薬を草とキノコを混ぜて作っているような現状では、
高度な機構を成立させるのも覚束ないのだろう。
何気にモンハン世界の化学力や工業力、安全管理と言った概念の限界が垣間見える存在と言えようか。- 尤も、モンスターを相手取るにはこれでも事足りてはいるので、数々の難点も許容範囲内なのだろう。
なお現状の仕様で必要十分であるため、それ以上の進歩が停滞する文明は史実でも随所に見られる。 - 現実世界に準えた場合、大タル爆弾のような石ころひとつ投げ当てただけで大爆発を起こすようなシロモノは爆発物として失格である。
当たり前の話だが、どのような目的で使用するにしても使用者自身に身の危険が及んでいては使い物にならないからである。
爆発物として有名なダイナマイトも経年劣化や凍結によって過敏になる性質を持ち、
実際に過去の発破工事で不発になり放置されていたダイナマイトが別の工事の衝撃に反応して爆発、凄惨な大事故を引き起こしてしまった事例もある。
現在爆薬の材料としてTNTが広く利用されているのも、TNT自体が非常に安定した物質であり、起爆装置等で強い衝撃を与えでもしない限りそう簡単には爆発しないからである。
- 尤も、モンスターを相手取るにはこれでも事足りてはいるので、数々の難点も許容範囲内なのだろう。
- 創作作品での爆弾といえば黒い球に導火線を付けたものやダイナマイトのような筒状の形が多いが
モンハン世界での爆弾、特に破壊や殺傷を主目的にしたものはおしなべて樽の中に爆発物を詰めて形成しているため
未経験者がモンハンの樽起爆を見ると「なんで樽が爆発してんの?」と疑問に思いがちである。
現代の日本人は爆発物の作成など無縁であるため(犯罪かつ危険なので当然だが)ピンとこないが
かつての様々な人は必要に応じて身の回りの物で爆弾を作ることも多かった。
その時に外装に使う物については文字通り消耗品なので安く入手できる有りふれたものや
それなりの防水性や強度があるが壊れやすい(内からの衝撃を想定しない)ものとして
壺や瓶などを選ぶことも多かった。火炎瓶などがいい例である。
モンハン世界でもその流れを踏襲して大型モンスターに対抗する爆弾の容器として樽が普及していると思われる。
他の容れ物を流用するより専用のパッケージングをした方が信頼性などが高いため
現実の正規軍が使うような爆弾はそのようになっているが
ハンターが使う爆弾はそこらで流通している樽に自分で爆薬を調合して作っている。- ちなみに、モンハン以外でタル風のグラフィックの爆弾が出てくるゲームと言うと、
有名なものであればドンキーコングシリーズくらいしかない。
爆弾ではなく「武器で攻撃すると爆発するタルやタンク」と言うくくりだと種類はもう少し増え、
バイオハザードシリーズやメタルギアシリーズ、ゼルダの伝説シリーズなども含まれることになる。 - なお近代軍隊の使う兵器が成り立つには、工業製品を一定の尺度や規格で大量生産する技術が必要になる。
そこのところモンハン世界は、ハンターが調合し鍛冶師が鎚を振ってる時点でその手の標準化にはほど遠いため、
結果として手頃な樽に爆薬を詰めたような代物を自作するのが手っ取り早く、逆に言うとそれしかできないのだ。
ゲームだとそうでもないが、この手の自製武器の欠点は一定規格の量産品と異なり品質が不安定なことなので、
どんな運用をしてもその威力や効果は爆発するまで判らず、場合によっては不発になる恐れも少なくないだろう。
システム上はさておき、現実的に考えると作るのも手間で危ないし品質も安定しない、欠陥の多い代物と言える。
ただしそれも現代基準の話なので、ハンターには特に問題ないと思われる。結局最後は自分の腕力次第だしな。 - だが、現在では現実の世界でも樽爆弾のような代物が猛威を振るうようになってきた。
というのも、シリア内戦において現代の樽といえるドラム缶などの容器に爆薬を詰めて投下する爆弾
バラミール(barrelのアラビア語)が国際的に問題となっているのである。
このバラミール、容器+爆薬+起爆機構を入れただけのもので、モンハンの樽爆弾と遜色ない仕様をしており、
正規の爆弾やミサイルを節約するため、民間人を殺す時はこれをヘリからばらまくというとんでもない代物である。
正規軍相手と違って非武装の相手であれば、この程度の粗雑な代物でも十分殺戮可能であり、
そもそも金を掛けて軍用の爆弾を仕入れて使うよりも手っ取り早く好都合ということなのだ。
「樽爆弾」を検索エンジンにかけるとかつてはモンハンの記事ばかりヒットしていたが
今ではこのバラミール関連の方が上位に来るようになってしまった。皮肉かつ気の滅入る話である。
- ちなみに、モンハン以外でタル風のグラフィックの爆弾が出てくるゲームと言うと、
- 迷惑行為を地雷と呼ぶことは多々あるが、
これらは「触れてみるまでわからない」ためにそう言われる。
しかし、例えば改造装備やMH4で問題となった爆殺厨など、
「最初から他人に迷惑をかける」つもりのプレイヤーは地雷どころか明らかに見て危険と分かる爆弾と言える。
とくに爆殺厨に関しては文字通り爆弾と言ってもいい。
爆弾アイテム一覧
アイテム/打上げタル爆弾
アイテム/大タル爆弾
アイテム/音爆弾
アイテム/小タル爆弾
アイテム/属性タル爆弾
アイテム/対巨龍爆弾
アイテム/投げタル爆弾
アイテム/ポリタン爆弾
アイテム/マタタビ爆弾
アイテム/JUMPタル爆弾