ゲーム用語/フレームレート

Last-modified: 2024-02-22 (木) 20:26:31

動画を表示する際の画面更新頻度のこと。
一般には「一秒あたり何回の更新が行われるか」を示すfps (frames per second)で表される。*1

目次

概要

  • 絵が動いて見える動画の基本原理であり、アナログなら
    映画フィルムの1コマ紙芝居の紙1枚が1フレームに相当する。
    これを1秒間に何回も、連続して切り替えていくことで、人間の目にはその連写が「つながった動き」に見える。
  • 冒頭にあるように、一般には「1秒間にいくつのフレームを切り替えられるか」が基準になっていて、
    ゲームなどで一般的な60fpsなら1秒間に60フレームが表示されている。
    つまり、プレイヤーが見ている画面では、1秒間に最大60段階の動きが表現できる。
    • 極端な例えだが、フレームレート以上の速度で移動する物体がゲーム内に登場した場合、
      それこそ紙芝居のように、中間の動作を飛ばして見えることとなる。
    • 逆に画像処理の負荷などでフレームレートの方が低下した場合も、
      画面がカクカクとコマ送りになる。
  • fpsが高まって行けば、1秒間に表現できる動作が増えて滑らかに動いているように感じられる。
    そのぶん、1秒間に処理すべき画像の枚数も増えるため、
    より高性能でエネルギーを食うコンピューターが必要となる。
    ゲーミングPCなどの宣伝文句で「180fpsを実現」などと書かれるのは
    「普通より滑らかな動きが表現できるぐらい高性能ですよ」という意味なのである。
  • 映像の臨場感を高めるのにフレームレートの向上は有効な手段だと考えられているが、
    動きの滑らかさとゲームの面白さに直接の関係は無いし、
    日本のアニメのようにあえてフレームを少な目に作ることで
    コストを減らしつつダイナミックな動きを出すといった手法もあるため
    fpsが高ければ良い映像表現という訳でも無い。

ゲームにおけるフレームレート

  • モンハンを含め、電子的な表示装置を利用するテレビゲーム(ビデオゲーム)とフレームレートは切っても切れない関係にある。
    単純に見た目の動きの滑らかさでゲームとしての映像表現をアピールできるのはもちろん、
    アクションや対戦格闘ゲームなら敵の動きを見切り、的確な反応を返すのに重要な要素となるし、
    場合によってはフレームを意識して動くテクニックがあったり、
    フレームレートの差が攻撃力を左右してしまうといった例もある。
  • ゲームを設計する際の基本として、ゲーム開発者はリリースするゲームハードの性能と仕様を把握しておき、
    その上で「ターゲットとなるフレームレート*2を定め、その描画が行われている時に正常にデータが処理される」
    ことを目指してゲームを設計、開発していくという手法が基本となっている。
    これはゲームハード毎の処理性能と映像描画性能の違いを把握し、
    目的のゲームハードで、作ったゲームが正しく動作することを目的としているためである。
  • 上述した原則が何らかの事情で外れてしまった*3結果、
    表示結果であるフレームレートとゲーム内部のデータ処理が噛み合わず、
    描画映像や攻撃判定などが不自然になってしまうことがある。
    これは俗に判定抜けなどと呼ばれている。
    • プレイステーション5の項目内で若干触れているが、
      これが原因と考えられるバグが報告されたゲームが存在する他、
      フレームレートを自由に変えられるPCゲームにおいて、
      意図的にバグを起きやすくするといったテクニックが知られている。
  • モンハンシリーズは30fps想定で作られてきたようだが、
    PS4向けのMHW系列は40fpsや60fpsといった20の倍数想定で制作されている。
    その点でPC版は最適化不足なのか、
    「GPU(映像処理装置)よりCPU(コアデータ処理装置)の負荷が極端に高い」という報告が見られ、
    有志が最適化パッチ作成に乗り出したりした。

モンハンにおけるフレームレートの影響

フレーム回避

  • フレーム回避は、テクニックの基準にフレームが関係している。
    回避によってプレイヤー自らが発生させられる無敵時間は
    秒数ではなくフレーム数で計算されているため。

貫通弾のダメージ計算

  • 貫通弾短時間のうちに連続的なダメージを発生させるという原理から
    与えるダメージの大小がフレームレートに影響され
    ゲームプレイそのものに影響が出てしまう点が他の要素と大きく異なる。
  • 貫通弾(の当たり判定)は、60fpsのゲームハードより180fpsのハードでプレイした方が
    判定抜けせずに描画される可能性=ヒット回数が増えて火力が上がる場合がある。

その他の連続ヒット攻撃

  • 各種の多段ヒット攻撃や、コンボ中の次モーションへの入力受付を開始するタイミングにもフレームレートの影響がある。
    • ただし、竜杭砲や属性解放突きなど、ほとんどの多段攻撃にはヒット数の上限が設定されており、
      だいたいは上限までヒットするので貫通弾ほどの違いが出ることはまずない。
    • モーション関係についても、1モーション当たり1/60秒から1/30秒単位の差しか生まれず、
      それもプレイヤー側が寸分の狂いもなく入力した場合の話だが、
      各種のアクションを何度も入力し続けるのがモンハンなので、積み重ねで差が出ることはある。

関連項目

スキル/回避性能
アイテム/貫通弾


*1 fpsは小文字で表記するのが通例。一方で大文字でFPSと表記すると、主観視点のガンシューティングゲームのジャンルである「First Person Shooting」の略称を指すことが多い。
*2 ここでいうフレームレートは上限値のこと
*3 低スペックのゲーム機向けに作ったゲームソフトを、遥かに高い性能を持つゲームハード環境に適切な最適化を施さずに移植した場合が特に多い