ラストボス(Last Boss)の略称。
目次
概要
- ゲーム、アニメ、ドラマなどの創作において、
主人公が一番最後に戦うことになるボスキャラクターのこと。
敵組織の親玉や、事件を裏で操っていた黒幕といった形で登場してくることが多い。
また、主人公のライバル及び宿敵として登場し、
ストーリーの最初で早くも主人公と交戦、後に主人公と何度か交戦し、
ストーリーの最後で完全に決着を付けるという形も存在する。- ボスとは「組織をたばねる地位にいる人物」といった意味なので、
前者は言葉通りのラスボスになるが、
後者の黒幕やライバル(が組織のまとめ役でなかった時)の場合は本来の意味とはズレた運用になる。
とはいえ組織の是非に関わらず「物語の最後に戦う強敵」というのが一般的なラスボス像だが。
- ボスとは「組織をたばねる地位にいる人物」といった意味なので、
- 最後に戦う敵キャラクターということもあり、従来のボスキャラクターとは一線を画す戦闘力を誇る。
体力・攻撃力共に高く、一撃で敵を葬り去る技(即死技)を持っているという者も少なくない。
攻略に当たっては「まずは特定のアイテムを使って弱体化させるのが基本」など、
特殊なギミックが用意されているケースも非常に多い。
その他、ラスボス直前に戦う前座ボスが用意されているというケースも定番となっている。
- 一度倒されると自重していた真の力や姿を開放したり、念のために用意していた別の奥の手を披露したり、
主犯と思っていた人物は実は操られていて、憑り付いていたバケモノが分離したり、
追い詰められて自棄っぱちを起こし、良からぬものを摂取して暴走したり、
事前に取り込んでいた力が制御できなくなってやっぱり暴走したりと、
何かしらの形・方法で第二~最終形態による追加ラウンドが用意されている事が多い
(むしろ無いと驚かれる)。そして大抵の場合は巨大化する。
- 倒せないうちはかなり歯痒い思いをさせられることになるが、
倒せばそれでゲームクリアとなり、筆舌に尽くしがたい喜びと充実感を得られることだろう。
バッドエンドでなければだが…。
逆に初見・無対策かつそれまで通りの手法で倒せてしまう様な場合、
「ラスボス(笑)」の様な不名誉なあだ名がつく事になる。*1
- 主人公と同等かそれ以上に作品を代表する存在であるため、
シリーズをまたいで登場したり主役以上の人気を博したりするケースもままある。
土下座がお約束な悪の天才科学者や亀の大魔王にワニの王様、
卵体型のマッドサイエンティスト辺りを知らない人はほとんどいないだろう。
- ちなみに、ラスボス(ラストボス)は和製英語であり、
実際の英語圏では「ファイナルボス(Final Boss)」と呼称する。*2
海外の情報検索の際にこれを間違える人は少なくない。
その理由は英語の使い方にあり、Lastでも「最後」を意味する文法はあるが、
その際は必ず前に「The」を付けて「The Last ~」という表記にしなければならないのである。*3
- ネット上では、歌手である小林幸子史の愛称としても有名。
かつてはインターネット上でのネタ*4だったが、現在では公式HP内でも用いられており、
公式の愛称となっている。
モンハンにおけるラスボス
- モンハンもアクションゲームである関係上、当然ながらラスボスポジションといえるモンスターが存在し、
一般的な定義同様、それを倒すことでスタッフロールが流れるなどの仕掛けは存在する。
ただ、モンハンのゲームシステム上、
ラスボスを倒したからといってそれでゲームクリア(終了)とはならない。
このような「後がある(finalではない)」という事情のため
モンハンにおいては英語圏でも「last boss」で間違ってないのかもしれない。
となるとモンハンの「final boss」とは、昨今のハンターランクや古文書などによる開放クエストの最後、
あるいはオンラインサービス終了の際のクエスト、
もしくはDLCにおける最後に配信されるイベントクエストの対象モンスターと言えなくもない。- ストーリー上はラスボスを倒すとそれで一応の物語は終了したと見なされるが、
近年ではやり込み要素として、ラスボスクリア後のゲーム内イベントも用意されているケースが多い。
特にMHW:Iの導きの地やMHR:Sの傀異化はエンドコンテンツでありながら、ラスボス討伐後のしこり的な要素と言える。
- ストーリー上はラスボスを倒すとそれで一応の物語は終了したと見なされるが、
- モンハンは敵から素材を剥ぎ取って入手し、それで武具を作成するというシステムであり、
当然ラスボスモンスターの武具というものも存在する。
そのため、それらを作成しようとなると連戦を余儀なくされる。
加えて、ラスボスの素材はかなりの高額で取引されるため、資金繰りのためにラスボスを乱獲する者もいる。
このように、ラスボスと何度も戦闘できるというのは*5、モンハンならではのシステムと言えるだろう。- また、ラスボスクリア後に狩猟可能になるモンスターは初代から存在する。
所謂お楽しみやご褒美の意味を含んでいることも多いので、
ラスボスよりも強力なモンスターであるとは限らないし、逆にラスボスより難度の高いクエストも含まれる。 - MHWorld・MHW:Iではラスボスの特殊な位置づけ上、ラスボスのクエストは一度挑むと二度と挑めなくなり、
代わりにランダムでフリークエストが出現、一度に二回まで挑戦できる仕様になっている。
また、最初にラスボスと相まみえる際にはラスボスの名前がない*6という、
異例の扱いがなされている*7。
- また、ラスボスクリア後に狩猟可能になるモンスターは初代から存在する。
- 一方、MHP2Gではラスボスを倒すと鎧玉による防御力上限の上昇とG武器の作成が解禁され、
MH3G、MH4、MHX(X)、MHWorldもオンラインのラスボスを撃破することでHRの上限が解放される仕様である。
このように、モンハンでのラスボス撃破は、ゲームクリアというより真のスタート開始の意味が強い*8。
- (序盤~中盤あたりで)一度戦い、ストーリーの最後で完全に決着を付ける展開はモンハンでも見られ、
オフラインモードのMHP2、MHP3、MH4やオンラインモードのMHXはこのパターンである。
特にMH4は一度倒された後に最終形態めいた真の姿を現し決戦の地に赴いて決着をつける
という要素も含んでいる(ある程度間を挟んだ上で、別モンスター扱いではあるが)。- 逆に他のケースで第二形態めいた演出は、ないことはないが控えめ。
容姿自体はほとんど変わっておらず、原形をとどめない程の劇的な変化はしない。
一応豹変する例はあるが変貌したらそれっきりという訳ではなく、
元の状態と行ったり来たりする戦術の一旦としての形態変化である
(むしろ決着の場を決戦エリアへと移すパターンの方がお馴染みであろう)。
アップデートで追加されたストーリーにて改めて決着をつけるというパターンが登場。
さらには一対のうち一方が(瀕死の)もう一方の力を吸収するという、他作品ではありがちだが
今までのモンハンシリーズのラスボスにはなかったパターンとなっている。 - 逆に他のケースで第二形態めいた演出は、ないことはないが控えめ。
ラスボス一覧
編集ルールに基づき、一部モンスターは隠蔽中(クリックで表示)
- オンライン(集会所)ラスボスは古龍種が務めていることが多い*14。
例外となるのはMHP2、MHP2G、MHXXの3作品で、
アカムトルムとウカムルバスは飛竜種、アトラル・カは甲虫種である。
また、3シリーズ以前の作品では禁忌のモンスターがラスボスを務める場合が多かった。
なお、初登場ではない(復活・続投した)禁忌のモンスターに関してはその全てが裏ボスとして登場しており、
ラスボスクリア+特殊条件の成立(あるいはイベントクエスト)で解禁される。- 一方、オフラインのラスボスの種族はシリーズによってまちまち。
ストーリーの関係上、一般的な大型モンスターがラスボスとなっているケースもある。
- 一方、オフラインのラスボスの種族はシリーズによってまちまち。
- オフラインがオンラインの前座というシステムの都合上、
オフラインラスボスがオンラインラスボスの噛ませだった例もしばしある。
MHRiseでは「オンラインラスボスの脅威を利用した別の脅威」という形で、
強大なイメージを保ちつつも新たなアプローチで前座らしさを描写している。
- なおMHWorld、MHW:Iはオンライン、オフラインというクエスト区分が存在しない。
余談
- オフラインのラスボスはその後の作品でも通常狩猟可能モンスターという形で再登場することが多いが、
オンラインのラスボスは登場しても裏ボスという扱いか、そもそも復活していないということが多い。
集会所ラスボスで最後に復活が出来たのはMHP3のアマツマガツチ(MHX, MHR:Sで再登場)までで、
それ以降の作品のラスボスが復活した事はない。- メタ的な見方をすると、集会所ラスボスはクエストやフィールドの仕様が特殊なものが多く、
後続作品で汎用的なフィールドに登場させるのが難しいという事情が考えられる。
特にMHW以後はそれまでのフィールドをそのまま使うことは出来ないので、
フィールドごと持って来れた(霊峰ごと復活したアマツマガツチが該当)MHXX以前よりもハードルは高い事が考えられる。
このためか、MHR:Sでアマツマガツチが復活した際には
登場フィールドがそのシリーズに登場するフィールドに変更されている。
- また、MH4以降のモンハンはストーリー性を(それまでのシリーズに比べ)重視する傾向にあり、
何の脈絡もなしに過去のラスボスを登場させると違和感が生じてしまうから…という理由もあるのかもしれない。
無論、アップデートや作品自体の目玉としてフィールドやストーリー面を調整して投入する場合はこの限りではなく
(MHW:Iにおけるミラボレアスが該当)、開発リソースなども天秤にかけた結果であるとも言えるか。 - 3Gを除き、オフラインにも上位クエストが存在する作品では
オフラインの下位のラスボス≠元の作品のラスボスとなっている*15。
- メタ的な見方をすると、集会所ラスボスはクエストやフィールドの仕様が特殊なものが多く、
- 最近のシリーズでは、発売までになんらかの映像でラスボスの姿やその一部が公開されることが多い。
昨今のインターネット環境の関係上伏せていても発売開始から24時間以内には大々的に報じられてしまうので、
いっそ匂わせだけ先にやってしまおうという思惑はあるのだろう。- MHXのオストガロア、MHXXのアトラル・カはPVでも姿を見せている……のだが、
PVで見せた側面と実際の姿及び生態はまるで異なるものであり、
実際に相対したプレイヤーは度肝を抜かれる事になった。
そういう意味ではチラ見せの効果が非常に高かったケースと言える。 - MHWorldとMHW:Iのラスボスであるゼノ・ジーヴァ、アン・イシュワルダは、
発売までその存在やビジュアルが一切公開されなかった(最近では)珍しい例である。
- MHXのオストガロア、MHXXのアトラル・カはPVでも姿を見せている……のだが、
- 所謂オンラインゲーム、ソーシャルゲームであるMHFやMHXRには、基本的にラスボスは存在しない。
これらはコンテンツを追加しながらサービスを半永続的に続けていくという性質上、
作品の一区切りに相当する存在であるラスボスを登場させる必要がない(させられない)のである。- ただし広報的な意味においては、モンスターハンターフロンティアオンラインとしての最後の
(公称上)新モンスターである弩岩竜オディバトラスについて、
MHF運営から「フォワードの締めのモンスターなのでラスボス的な立ち位置にしたかった」との発言があった。
また、当初の構想では天翔龍シャンティエン、熾凍龍ディスフィロアを
「G級」コンテンツにおけるラスボス的な立ち位置にする事を想定していた
(当初の構想では、G級を進めると順番にG級モンスターが狩猟解禁されていくという仕組みであり、
上述した2種はその最後に解禁される予定になっていたものと思われる)ことが、
運営レポートなどからうかがえるようになっている*16。
なお、MHF-GからMHF-Zに移行する際、またMHF自体のサービス終了が告知された際は、
ラスボス的な立ち位置であることが示唆されたモンスターは登場していない。
後者については多くのオンラインゲームがそうであるように、サービス終了に至る事情が事情なだけに*17
ラスボスという大々的なコンテンツは追加したくてもできなかったという事であろう。 - 中国にて展開されていたMHOnlineではやや事情が異なり、
サービス終了告知後に新規モンスター嵐龍(アマツマガツチ)が追加されている。
- 同じくソーシャルゲームであるMHNowでは、ストーリークエストという区分があったため、
一応ストーリーの最後に登場するリオレウスがラスボスのような立ち位置なのだが、
本作ではストーリーをクリアすると難易度が上がった2周目に突入し、ストーリーを周回するシステムになっていた。
更には大型アップデート毎に新しいシーズンストーリーに置き換わってしまうため、
当然ストーリークエストのラスボスもシーズンで変わるという状況になっている。
- ただし広報的な意味においては、モンスターハンターフロンティアオンラインとしての最後の
関連項目
世界観/禁忌のモンスター
モンハン用語/村最終
モンハン用語/ドス
ゲーム用語/ボス
ゲーム用語/ラスボスの前座
ゲーム用語/裏ボス
武器/ラスボス武器
世界観/伝承