目次
一般的な意味の同士討ち
- 同士討ちとは、武力を有した集団などが友軍および同盟関係にある兵に対して、
誤って攻撃をしかけ損害を与える状況を指す。
また、作戦次第で敵の同士討ちを誘う戦法としても用いられる。
意図して同士討ちを行った場合は、これを「裏切り」行為という。(wikipediaより抜粋)
モンハンでの同士討ち
- モンハンにおける同士討ちとはモンスター同士で(意図的か偶然かは問わず)攻撃が当たることを指す。
ただし下記の通り、一般的な意味とはやや異なった使われ方をしていることが多い。
- 世界観上はモンスターも生態系の一部であり、同種以外のモンスターは基本的にお互いが食う食われるの敵対関係である。
そのため本来の意味に則していうと「同士討ち」という呼称は、- 「部下の小型モンスターの攻撃が誤ってボスのドス鳥竜に当たる(もしくはその逆)」
- 「つがいで行動する火竜夫婦の攻撃が互いにぶつかる」
- しかしながら実際はモンスター同士の攻撃は(たとえ設定上は敵対してても)全て「同士討ち」とみなされることが殆どである。
これは、初代からMHXXまでの長い期間において、ゲームシステムが世界観描写に追い付いておらず
エリアに入ったとたん全てのモンスターがお互いに目もくれず仲良くプレイヤーを狙ってくるという構図が
当たり前だったことが原因。
2004年から2017年までのおよそ13年もの間、プレイヤーにとって「モンハンとは『ハンター vs 全てのモンスター』のゲームである」というのが
共通認識であったため、自然と「モンスター間の攻撃=同士討ち」と呼ばれるようになったわけである。- MHP2Gまでのモンスターは本当に大味な挙動をしており、たとえ草食モンスターであろうとちょっと小突かれれば
(それがプレイヤーのせいでなくとも)鼻息荒げてハンターに攻撃を加えにくるのが日常茶飯事だった。
モンスターのAIが見直されたMH3以降は、小型モンスターは大型モンスターが暴れれば遠ざかっていくなど
不自然な描写を減らそうとする試みが見られたが、やはりまだ別種同士でハンターに制裁を加える構図も多々あり
「同士討ち」という呼称も引き継がれていくことになった。
- MHP2Gまでのモンスターは本当に大味な挙動をしており、たとえ草食モンスターであろうとちょっと小突かれれば
- 抜本的にシステムが入れ替ったMHW以降は、上記のような不自然な挙動はほぼ無くなったが
あまりに「ハンター vs 全てのモンスター」の期間が長すぎたため、今作からの新規ハンター以外は
慣例的に「同士討ち」を用いるプレイヤーもまだ多い。
- メタ的な見方をするとモンスターの攻撃の当たり判定は、他のモンスターにも適用されるという話になる。
普段はあまり気に掛けることのない要素だが、これを利用して狩猟を楽(または安全)に済ませようとするテクニックが
限定的ながらシリーズに脈々と受け継がれており、「同士討ち」という単語も概ねこの文脈で用いられる。
MHXX以前・MHF
- 上記の通り、MHXX以前(特にMHP2Gまで)のハンティングアクションのMHシリーズでは、
モンスターが仲良くプレイヤーを狙ってくることが殆どだったので、同士討ちを活用できる場面はほぼ無かった。
せいぜいモンスターがエリア移動した後に戦闘に巻き込まれた小型モンスターの憐れな亡骸を目にする程度である。
殺人熱戦で辺り一面を焼き払うグラビモス戦などでは特によく見られた光景だった。
- MH3とMH3Gでは、この別の大型モンスターに入るダメージが他のシリーズよりも大きく、
意図的にモンスターを誘導することで、モンスターの同士討ちを誘発することができるようになっている。- MH3の大型モンスター同士の攻撃は
モンスターの攻撃力÷4×怒り状態の攻撃補正×モンスターのレベルによる攻撃補正
という計算式でダメージを与える
(MH3Gは攻略本に記述がないが、同様の仕様である可能性が高い)。
またこのダメージは相手側モンスターの肉質は無視される。
同士討ちで両方のHPを減らした後、両方一気に倒す漁夫の利的なことをしたハンターは多い。
けむり玉が無くなったときの最終手段としても使うことができる。- そんな事もあってか、MH3Gでは「同士討ちを使ってください」と言わんばかりに
闘技場での2頭同時狩猟クエストが大量に追加されている。
- MH3の大型モンスター同士の攻撃は
- イビルジョーの「大型モンスターを捕食する」という噂の原因は、この同士討ちダメージが大きいために、
モンスターが攻撃で怯む回数が多く、最終的に死体を捕食したというのが原因であると思われる。
- MH3と3G以外の作品では、与えられるダメージ量が少ないこと、
MH4以降は闘技場でも分断が可能になった(MH4では対象クエストが少なすぎるが)ため、
同士討ちを狙うことでのクエスト回転効率を高める利点は殆ど無いと言える。- ただし、時間を一切気にしないというなら話は別である。
ハンターが安全に攻撃を切り抜けられ、尚且つモンスター同士の攻撃が当たりあう状況であれば、
制限時間ギリギリといわないまでも、長時間放置していればいずれはモンスターが瀕死、
或いは討伐できるためである。
そういう対策がないクエストで、ソロプレイで自信が無ければやってみるのも手。- MHP2以前は闘技場の高台が利用できる場面も多かったため、同士討ちをさせ易かった。
MHPのイャンクック10体討伐クエストなどでは、
ゲーム開始状態からでもこの戦術で集会所★4クエストがクリアが可能。
上竜骨が手に入るので、序盤から高性能な装備が作れる。 - MHXにおいては、ニャンターで地中に潜る事で容易に同士討ちをさせられる。
が、咆哮や振動で飛び出してしまうのでそこまで有利な状況にはならない。
これは防音や耐震で防ぐことはできない。
また、咆哮持ちはニャンターが潜っていると積極的に咆哮を仕掛けてくる。
逆に言えば、咆哮も振動攻撃もないモンスターなら、完全にノーリスクで同士討ちを誘発させられる。
が、そのようなモンスターはそもそも大して強くないのであまり意味がないし、
ガノトトスの場合でも同士討ちを誘発させられるようなモンスターとあまり一緒に出て来ないうえ、
さっさと水に戻ってしまうので、やる意味もない。
- MHP2以前は闘技場の高台が利用できる場面も多かったため、同士討ちをさせ易かった。
- ただし、時間を一切気にしないというなら話は別である。
- 毒や睡眠などの状態異常攻撃は、ハンターの武器と比べて高めの値になっているようだ。
ハンターの武器で起こそうとするとひと苦労する状態異常をあっさりやってのけることも。
ゲリョス2頭と戦っていたら片方のブレスでもう片方が毒状態になっていたり、
ヒプノック2頭と戦っていたらいつの間にか片方が熟睡している、なんてこともよく起こる。
- なおスタン値も存在しておりハンター側がある程度スタン値を蓄積させておくと同士討ちでスタンする場合もある。
一般的にハンター側が気絶しやすい攻撃ほどスタン値が高いようで、
イャンガルルガの攻撃など気絶が起こりやすい攻撃の方が成功しやすい。
高いとはいえさすがに同士討ちのみでスタンさせるのは難しいが。
- 応用形として、モンスターの遠距離攻撃を別のモンスターに当てて打ち消す戦術も存在する。
ジンオウガ亜種の蝕龍蟲弾をポポにぶつけて消滅させるポポガード戦法などは有名。
これを同士討ちと呼ぶかはさておき、原理的には同様のものである。
- MHFに登場するゴウガルフは2頭がタッグを組んで闘うモンスターだが、
実は彼らに同士討ちを誘発させる仕様があることはあまり知られていない。
どちらかをスタンさせた場合、復帰後もしばらくの間星エフェクトが胴体から発生する。
この状態のゴウガルフは突進又は3連パンチでひたすら相方を狙い続ける。メダパニ!
攻撃が当たると特殊なエフェクトが発生し、相方は強制的に怯まされる。
まさかプロレスでお馴染みの仲間割れまで再現していたとは……。
- MHXでは同士討ちのエフェクトが白い衝撃の様なものに変更された。
ランポスの群れなどの中で観察しているとよく分かるだろう。
- 同士討ち要素が薄いのは技術的な問題もあろうが、実際モンスターがハンターそっちのけで殺しあうと
出来上がった死骸を漁夫の利で剥ぎ取るのがメインのモンスタースカベンジャーになってしまうので、
世界観の都合的にもゲームのコンセプト的にも、あまり重視や注力が出来ない部分なのだと思われる。
また野生の動物とて常に争ったり狩猟している訳でもないので、頻度が控えめなのも妥当ではあろう。
MHWorld以降
- MHWorld以降の作品では大型モンスターに力関係と縄張りの概念があり、
大型モンスター同士を鉢合わせさせると、状況によってはハンターそっちのけで戦闘を繰り広げる事がある。
無論ハンターにとっては巻き添えを食いかねない危険な状況ではあるが、
これによって部位破壊を行わせたり、麻痺牙で容易に麻痺させたりする事ができる*1。
そのような状況に遭遇したら一旦引いて様子を見てみるのもよいだろう。
また、特定のモンスター同士の組み合わせ、及び特定の条件を成立させることで、
ハンターに対しては無害な、しかしモンスターにとっては甚大な被害を被る専用アクション
「縄張り争い」へと発展することがある。
ただ、生態表現を鑑みるとこれらを「同士討ち」というのは適切ではないか。- 上述した問題点については、大型モンスター同士の争いだけでは決着がつくことはほぼないため、
出来上がった死骸を漁夫の利で剥ぎ取るということは基本的に出来なくなっている。
ただし、イベントで他のモンスターに討伐された大型から剥ぎ取りを行う事が出来るケースもある。
もう1頭から狙われるため易々とは剥ぎ取れないが。
- 上述した問題点については、大型モンスター同士の争いだけでは決着がつくことはほぼないため、
- MHRiseでは同士討ちによるダメージも可視化されるようになったため、その有効性が見た目でわかりやすくなった。
表示されるダメージ量から、ダメージ計算式はMH3と同様のものが適用されていると考えられる(小数第1位を四捨五入)。
「モンスターのレベルによる攻撃補正」はクエストランクによって決まるようで、
例えばM★6のクエストはターゲット/非ターゲットや通常クエスト/高難度クエストに関係なく一律で8.9倍となっている。
また、属性攻撃は無属性ダメージと属性ダメージをそれぞれ計算してから最後に合計している模様。
- MHRiseでは懐かしの闘技場同士討ちも久々に復活。
闘技場の櫓にガルクが潜行できないことを利用し、突き落としたガルクを生贄にして
モンスター同士を延々と殴り合わせるというもの。
過去作の同士討ち戦法では生き残った方とタイマンを張る必要があったが、
今作では同士討ちでHPを0にできないため、両者がHP1になるまで戦わせてとどめを刺すだけでよい。
ひたすらサンドバッグにされるガルクもHP1なのに死ねずに戦わされるモンスターも不憫である
闘技場での同時狩猟クエストならどれでも可能な戦法ではあるが、
MHRise時点では全体的な難易度の低さやモンスターの攻撃力と体力のバランスもあって利用率は低めであった。- MHR:Sではモンスターの攻撃が激しくなり、
ルナガロン&メル・ゼナ、ビシュテンゴ亜種&イソネミクニ亜種&オロミドロ亜種といった高難度の組み合わせも登場。
さらにイベクエには激昂ラージャン2体の同時狩猟というお誂え向きのものが配信された。
これらのクエストにおいては、並の腕では到底さばき切れないほどの苛烈な攻撃と低めの体力が見事に噛み合い、
勝てない人の救済から放置での素材集めまで広く利用されている。
- さらにVer.15では傀異討究の狩猟地に闘技場が含まれるようになり、同士討ちさせられる組み合わせが一気に増加。
高レベルの傀異化モンスターに対して合流以降放置でダメージを稼げるのはありがたいのだが
体力があまりに高いため、合流まで時間をかけすぎたり非ターゲットが弱かったりすると時間切れになってしまう。
火力の高さに加えて本体が御しやすい紅蓮バゼルは非常に優秀。
操竜絡みのシステムを除いた同士討ちはあまり見られない。 - MHR:Sではモンスターの攻撃が激しくなり、
- なお、MHWorld以降のリオレウスとリオレイアに関しては、お互い争い合わないようになっており、
偶発的に攻撃が当たる(つまり従来シリーズにおける同士討ち)以外では同士討ちを狙えない。
この夫婦は2頭揃っていると共通の敵(他の大型モンスターか、ハンター)を集中して狙う傾向にあるため、
自身が狙われていると感じたら速やかに片方を追い払うなどしないと危険である。
ちなみに争い合わないのは通常種同士、亜種同士、希少種同士、ヌシ同士の場合だけで、
通常種と亜種などの異なる組み合わせの場合は普通に争い合う。
同じく亜種が居るディアブロスについては、こちらは普通に争い合い、縄張り争いも発生する。
ハンターによる同士討ち
- 原則、禁止である。
悪意を以て他のハンターを妨害する行為は絶対にやってはいけない。
- ただし、参加者が相互に条件を納得して了承した例外的な状況に限り
原則を離れて模擬戦の様相で疑似的な同士討ちに興じる場面が、稀に発生する。
この状況を『同士討ち』と表現するか否かについては賛否が分かれる所ではあるが、
ハンターとハンターが、互いに他ハンターに対して剣斧を構えたり銃弓を向けたりと言った状況も
MH界の片隅では(ひっそり)行われている事例は、余談的に知っておいても良いだろう。
自分自身が参加する事は無くとも。
- MHR:SにはNPCハンターが同行する「盟勇クエスト」が追加されたが、
本クエスト中の非戦闘時には盟勇を攻撃することができてしまう。
基本的に怒られるだけなので、悪ふざけはよそう。例外もいるが。
そういう反応を楽しんでるって? 提督ガレアス「目的を忘れないように」
なお、ヒトダマドリ集めのためのソウソウ草刈り中にうっかり攻撃が当たってもやっぱり怒られる。
怒るくらいなら正面に立たないでほしい…。
- なお、マルチプレイでは味方に全く当てないのは結構難しいが、数回程度ならそれほど問題にはならない。
ハンターは意外にスーパーアーマー付きのアクションが多く、モンスター側は逆に貫通する攻撃が多いので
多くがせいぜい当たっても尻もち程度の味方の攻撃については、多少なら耐えられるのである。
- 世界観的な意味でも、ハンターは他の人間に対して武器を振るってはいけないと決まっている。
気絶や睡眠などの状態異常を治療する目的の場合も、峰打ちなどで対応しているようである。- これは、ギルド主催の競技として行われている大闘技会でも同様である。
関連項目
スキル/自動防御 - 盾を構えている間はスタミナは回復しないが、立っているだけなら回復する。つまり、抜刀してマップの端に立っているだけで…?
モンハン用語/AGガンス - 同様に、同士討ちダメージは小さいながらも、非常に相性の良かった戦術。こちらは攻撃を加える。
ゲーム用語/対人戦 - ハンターによる(疑似的、演舞的)同士討ち。ただし相互の了承が前提。
世界観/ギルドナイト - ある意味ハンターによる同士討ちを稼業としているハンター。