MHXXで実装された「防具の見た目」に関する新機能。
多くのハンターが熱望していたであろう、夢の機能である。
目次
概要
- 一言で説明すれば「2つの防具を用いて性能はそのままに防具の見た目を変えてしまう」システム。
従来の防具同士を1つに合成することで片方の性能を引き継ぎ、デザインを変更するのである。
- 近年増加しつつある防具グラフィック変更システムとしての特徴は以下の通り。
- 機能の解放は施設の拡張と項目のアンロックが必要。
二つ名防具(のグラフィック)は更に防具ごとの項目が設けられる。 - 機能を使用する際にゼニーと専用の素材を消費。
また、グラフィックの引用元としてボックスの防具を一時的に使用する。 - 変更先の防具は現在のハンタータイプで装備可能でなければ選択不可*1。
- 対象の防具はMHXXに登場する全種類。ほぼプレイヤーの任意で選択可能。
- オトモアイルーの防具も対応している。
- 機能の解放は施設の拡張と項目のアンロックが必要。
- 発売当初は他社コラボの防具類は防具合成の対象外であったが、
Nintendo Switch版の発売に伴い、他社コラボ装備も全て合成可能となった。
2017/08/23にて、3DS側にこの要素を含んだ更新データが配信されている*2。
- 機能の開放と使用コストが掛かるのが難点だが、代わりにバリエーションは豊富。
流石に剣士用とガンナー用の防具を交互に着るようなことは出来ないものの、
それを除けば(労力を度外視すれば)防具合成のみで完結できるほどに万能。
例えば三眼シリーズ装備で裸な見た目でG級古龍装備と同じ性能の防具というのも作成可能なもので、
各種フェイクやインナー、コスプレ衣装を駆使するのはもちろん、タオル一枚になってみたり、
高性能なフルクシャおにぎり太刀になったり、宇宙戦争やロボット大戦を再現したりと、
とにかく何でもアリである。
同じモンスターの一式防具で、G級より下位の方がカッコイイだとかノーマルよりRのデザインが好きだとか、
見た目は好きだけど性能がイマイチで使えない、そんな装備があるときも防具合成の出番である。
無論、一式のみならず複数の防具を組み合わせたコーディネートにも有効。
ネタからガチの構成まで、ありとあらゆる意味でMHXXのファッション事情に一石を投じる存在となった。
- 当然ながら性能はベース側のものになるため、場合によっては火耐性が高いゴア装備や
逆に火耐性が壊滅的なカイザー装備といったカオスの塊が生まれることも。
手順
- 防具合成は、その研究室にいる“龍識船研究員ネコ”の「研究室の拡張」の項目に存在し、
所定の龍歴院ポイントと灼けた甲殻を納品することで防具合成が解禁される。
以下は防具合成の具体的な手順。
- 防具の性能を反映させる“ベース防具”と、
グラフィックを反映させる“見た目防具”を用意する。- ベース防具と見た目防具を選択し、“防具合成材”とゼニーを消費して防具合成完了。
合成した見た目防具は一時的に装備ボックスから消え、選択できない状態になる。- 合成後はベース防具と見た目防具の名称が交互に表示され、
アイコンも黄色と青のグラデーションに変化。- 防具合成を解除することも可能。使われたベース防具と見た目防具は通常の状態に戻る。
- 防具合成材は“ホーンズコイン”と引き換えに、集会酒場にいる“ミルシィ”から入手できる。
防具合成材は各部位ごとに種類で分かれており、
ハンター用は頭・胴・腕・腰・足の5種類、オトモ用は頭・胴の2種類存在する。
各防具合成材は1個につきホーンズコイン1枚のレートだが、ハンターの胴用のみ2枚必要。- 合成に使用する防具によって要求される合成材の数が変わる。
具体的にはベースと見た目それぞれの防具のレア度の数字を合計した数となる。
また、合成の料金額も、この数字に1000を掛けて算出される。
二つ名防具(レア度X)に関しては、レア度「11」として計算する。- 例えばレア10防具をベースにレア6の防具を見た目で合成する場合、
防具合成材は10+6=16個、料金は16000ゼニー必要になる。
ベースを二つ名防具に変えると、防具合成材は11+6=17個、料金は17000ゼニーとなる。
このような仕様なので、見た目が同じであればG級防具より下位防具の方が出費が少なくて済む。
こだわりがなければ下級の防具で合成するとよい。
- 例えばレア10防具をベースにレア6の防具を見た目で合成する場合、
- 合成に使用する防具によって要求される合成材の数が変わる。
- 初期段階で行える防具合成は頭防具のみ。これはハンター・オトモ共に同様。
他の部位は条件を満たすことで順次解禁されるのだが、その時期はHR解放後。
頭部位は研究室を開放した直後に解禁されるものの、それ以外はラスボス撃破後と長く、
実質的な立ち位置はシンボルカラーでいうところの虹色やRGBバーに近いものがある。- ただし、後述するが二つ名防具は各防具に対応した超特殊許可クエストのクリアが必要。
こうなるともう、単なる“ご褒美”で済ましてしまえるようなものではない。
- ただし、後述するが二つ名防具は各防具に対応した超特殊許可クエストのクリアが必要。
- 合成を解除すれば防具を合成し直すことも可能。ただし、その都度ゼニーや防具合成材が求められる。
また、普通の加工屋ではなく上記の研究室での合成となるため、オンラインプレイ中には合成できない。
同じ性能で異なる見た目、または同じ見た目で異なる性能の防具を複数用意したい場合、
そのたびに合成の解除・再合成を行うのでは(ゼニーはともかく)合成材がいくらあっても足りない。
こだわるならば防具自体を複数セット用意してしまいたいところ。
- 剣士/ガンナー共用防具の見た目を剣士あるいはガンナーの専用装備に変えた場合には
装備タイプが変更される兼ね合いで元の装備を用いたマイセットが解除される(合成前に警告が出る)。
頭部装備の見た目をスカルシリーズに変えたり三眼シリーズの見た目を通常防具に変えると起こる。
なお、逆に専用装備の見た目を共有装備に変えた際にはマイセットの解除は行われない。
- 当然ながらベース防具側のギミックは無効化される。フェイク系防具は見た目防具で活用すべし。
反響と評価
- 発表当初の評判は概ね好評。
やはり最大の要因は本作で復活したディアブロスの防具に代表される、
性能のためにルックスが犠牲になってしまう呪いを解呪できるためであろう。
無論、見た目の面白いネタ防具や紳士的な防具を様々なパターンで応用出来るので、
オンラインでは今まで以上に好みや個性を より強くアピール出来るようになると期待されている
(倍々ナルガガイコツや、ピンクバケツ紫タイツ等、わざわざ過去作の呪い装備や、
フルクシャおにぎりやフルゴアなどの有名になった地雷装備を再現するハンターもいるとか)。- また、従来のメインシリーズでは「見た目と性能の両立」は、概ね「性能(側)の妥協」に繋がっていた。
特にオンラインプレイがしやすくなったMH4やMH4G、そして前作のMHXにおいては
色々な事情もあって、高難度クエストをオンラインPTでプレイしない(できない)
というハンターも少なくなかった。
このようなジレンマを解消し、狩りに集中できるようになった、
いうなれば「己の狩りを見つけ出せ」というキャッチコピー通りになった事も評価されている。
- また、従来のメインシリーズでは「見た目と性能の両立」は、概ね「性能(側)の妥協」に繋がっていた。
- 一方、防具合成は誰でもあらゆる防具を自由に合成できるという訳ではない、
という点での不満も多く挙げられている。具体的には、- HRを開放しないと全パーツの防具合成が出来ない
- ハンタータイプ(剣士・ガンナー)の異なる装備の合成は不可
- 性別により生産できない防具は対象外であり男性装備と女性装備の有利や不利は従来通りとなる
- 二つ名装備はそれぞれの超特殊許可クエストを自分受注でクリアしないと合成不可
特に2番目の、剣士はガンナーの、ガンナーは剣士の防具の見た目が使えない
というところに不満は多い。
- なお、情報公開当初は「見た目と性能を両立させるために頭を使うのが楽しかったのに」
という声も多く聞かれたが、前述のように防具合成を行った装備はステータス画面から確認できる事、
合成自体は当たり前だが強制要素ではないこと、
MHXXにおいては装備の組み合わせ自由度自体も(前作よりは)上がっている事から、
発売後は棲み分けされているようである。
- 同じく情報公開当初は「地雷装備の隠れ蓑になるのでは?」という懸念もあったが、
仮に防具合成をした状態であっても本来の発動スキルは表示されるため、隠匿は不可能。
タッチパネルのワンタッチで即座にステータスを確認できることもあり、この懸念は杞憂に終わった。- むしろ実態としては二つ名防具を合成できる腕がある、
つまり超特殊許可をクリアする腕を持つという凄腕ハンターの証明にもなっており、
信頼できる腕前を持つと部屋主に安心感を与える要因の一つになっている。
- むしろ実態としては二つ名防具を合成できる腕がある、
- ある意味では二つ名特殊許可クエストを攻略する最大の理由、動機づけも買っている。
MHXXのスキル事情は○○の魂スキルがキメラ防具で再現可能な範囲のものも多く、
中には使いにくい一式装備をあえて使うよりもキメラのほうがベストマッチのスキル構築が可能というケースも。
武器もG5が攻略できればそこが最終となり、むしろ素材稼ぎにG2依頼やG5依頼を回すほど。
では特殊許可にはなぜ行くのか?
もちろん、歯ごたえのあるモンスターと戦いたいのも理由の一つだろうが、
二つ名防具が特殊グラフィックだから合成して着回したい、特殊カラーを使いたいと答える者も少なくない。
- 上記の通り頭以外の全部位の防具合成が可能となるのはHR解放後からとなる事から、
特殊許可クエストとは別の本作におけるエンドコンテンツの1つとみなす事もできる。
通常エンドコンテンツと言えばギルドクエストや歴戦王のような
上級プレイヤーを対象としたやり込み要素といった趣が強いが、
本要素には必要以上の武具性能は特に要求されないため
通常クエストの延長として気軽に楽しめる物となっており、
これまでに無かった万人向けのエンドコンテンツと言えるだろう。
- 多くのハンターを呪い装備から解放した画期的なシステムだが、見た目に関する問題が起こらないとも限らない。
というのは、MHXXでは匠と通常弾強化のグリードXR、会心強化のシルソルXR腰といった、
汎用性の高い強力な防具パーツがいくつか存在しているためである
通常なら汎用性の高さから様々な装備に使い回せることはメリットでしかないのだが、
武器や護石ごとに細かくスキル構成を調整した装備をいくつも作っていると、
最初に作った装備でまともな見た目になるよう防具合成した結果、
後に作った装備で使い回した際に見た目を調整するのが難しくなる。- ひどいときには、防具合成した装備同士で見た目を壊してしまうことがある。
こうなると、防具合成で見た目を改善しようとしても、
今度は最初に作った防具の見た目が犠牲になるという板挟みに悩まされるハメになる。
あるいは思い切ってマイセットごとに同じ防具も複数作ってしまうか。
もっとも前者は多様な見た目を楽しめる防具合成の利点を半ば潰してしまうし、
後者は性能側・見た目側両者の防具素材の消費量やアイテムボックスの圧迫という問題を抱える。 - ひどいときには、防具合成した装備同士で見た目を壊してしまうことがある。
余談
- 防具合成の機能が発表されたのはMHXX発売の3日前。2017/3/15の『カプコンTV』生配信でのこと。
半ばサプライズ的な告知であり、全国多数のハンター達を大いに驚かせた。
- 発表当初は「この機能でコラボ装備も着やすくなるのでは!?」という意見もあった。
実際にMHXXでは、「ハイリアシリーズ」「黄金騎士シリーズ」のようなカッコいいものから、
「ゴンシリーズ」「犯人シリーズ」のような見た目が面白いものまでコラボ装備が粒ぞろいであるが、
残念ながら、すぐに「カプコン以外とのコラボ装備は対象外である」と発表された。
先に述べた通り、この点はSwitch版発売に伴い解消されることにはなったが。- この点について、何故このような対応が(当初は)取られたのかについては、
「版権問題が絡んでくるためではないか」と言われていた。
そう推測できる理由として、
S・飛竜シリーズなどの版権元が同じカプコンのコラボ装備は問題なく合成できることが挙げられていた。
Switch版発売に伴って版権問題が全てクリアされたのか、
それとも全く別の理由で当初コラボ装備の合成が不可能だったのか、真相は謎である。
- この点について、何故このような対応が(当初は)取られたのかについては、
- ボウガン一丁(もしくは弓一張り)毎に専用のスキルを整えた防具を用意し、
防具はそのままで別の武器に持ち替える事を考慮しないガンナーがファッション面では若干有利だろう。
他の武器への持ち替えを考慮しない防具セットは、
武器のデザインまで考慮に入れたファッションが可能ということである。- 勿論剣士でも持ち替えを考慮しなければ武器に合わせたファッションも可能である。
これに関しては最強格の無属性武器が一本あれば、それだけでほぼ困らない大剣やハンマーが有利か。
- 勿論剣士でも持ち替えを考慮しなければ武器に合わせたファッションも可能である。
- 当たり前と言えば当たり前なのだが、インナー、つまり「装備なし」に見た目防具を合成することはできない。
裸クエストに見た目だけでも何か着ていく、ということは不可能。
見た目だけインナーにしたいときは上述の通り三眼シリーズを用いればOK。
- MHWorld以降の作品には、防具の見た目を変えるシステムとして「重ね着装備」というものが存在する。
こちらは通常の防具の上から更に重ね着専用の装備を重ねることで見た目を変えるというもの。
重ね着装備の入手法も通常装備の生産とは一線を画すため、防具合成とは大きく異なる。
- 派生作品のMHFでは、同じく防具の見た目を変更する外装変更というシステムが存在する。
こちらは「外装防具」と呼ばれる専用防具を被せる事でグラフィックを変えるもので、
厳密にはバリエーションや入手方法が通常の防具とは大きく異なる存在である。- ちなみに外部作品とのコラボを行っているMHFでは、外部作品装備の見た目を既存装備に変更したり、
逆に外部作品装備の見た目に変更することも(外装防具があれば)可能なものの、
前者はともかく後者はコラボ開始から半年~1年ほどで入手機会が失われるなどの制約を孕む。
また、コラボ外装防具の大半は課金要素が絡むので注意が必要である。
- ちなみに外部作品とのコラボを行っているMHFでは、外部作品装備の見た目を既存装備に変更したり、
関連項目
システム/外装変更 - MHFの類似システム
システム/重ね着装備 - MHWorld以降の作品に登場する類似システム
モンハン用語/呪い