シリーズ/モンスターハンターポータブル 3rd

Last-modified: 2024-12-04 (水) 00:50:49
 

狩祭り、解禁!!

 

PSP用ソフトとして2010年12月1日に発売された、MHPシリーズの3作目。
メインモンスター雷狼竜ジンオウガ
MHPより続いた俗に言う「Pシリーズ」事実上の最終作となった。

目次

概要

  • パッケージはユクモノシリーズ一式のハンターと、新モンスターのジンオウガが対峙する場面が描かれている。
    作品全体のイメージである「和」を意識しているのか、
    あるいはティガレックスに挑むマフモフシリーズの太刀使いというMHP2の構図に倣ってか、
    ユクモノシリーズのハンターは太刀装備である。
  • 名称はかつて2(ドス)≠2nd(セカンド)だったように、3(トライ)≠3rd(サード)であった。
    一時期、PSPGoが発売される事もありUMDの廃止に対する危機感があったものの、
    Go発売以降もUMD版の併売は行われたため、この心配は杞憂に終わった。
  • MH2→MHP2同様、当作はMH3のUIや狩猟環境を土台にしているもののストーリーなどは別物である。
    拠点は山岳地帯にある温泉地ユクモ村
    前作MH3の最大要素の一つであった水中戦は容量や処理能力の問題によりカットされており、
    主に海竜種がリストラされてしまっている。
    代わりに、新モンスターや亜種の追加数はMHP2やMHP2Gをも凌駕するものとなっている。
    そのため当作はMH3の単純・マイナーチェンジ移植とは最早言えない、完全新作と誇れる内容になっている。
    • 当初は「3から水中戦を無くした劣化移植ではないか」と批判・心配の声もあった。
      確かに水中行動が出来なくなった分世界観は狭まったと言えるが、
      後述するが他の追加、変化要素を含めるとMH3とのボリューム差もそれほど大差ないと言える。
  • また、当作では体験版が用意されたのも特徴的。
    Wii版MHGのオマケで付属されたMH3の体験版とは違い、本作は単独で用意されている。
    Playstation@Storeから2010年10月13日より配信された。

連動・引継ぎ

  • 完全新作のため、過去作とのデータ引き継ぎは非対応。
    もともと引き継ぎはMH→MHG、P2→P2Gと前作にデータ追加されたアップグレード版だからこそ引き継げたのである。
  • しかし、発売当時はPSPの前回作MHP2Gが爆発的ヒットを果たしており、
    現在進行形でMHP2Gを遊んでいるユーザーが多数を占めていたことを考慮したのか、
    今作はMHP2Gのデータ連動でいくつかの特典を得られるようになっている。
    詳細は以下の通り。
    • 勲章【2ndG狩りの証】
      • カーソルを合わせると、MHP2Gでのプレイ時間・クリアしたクエスト数・
        一番多く使用した武器の使用回数が表示される。
    • プーギーの服「マフモフウォーマー」が手に入る。
    • アイルーの装備「マフモフネコフード」と「マフモフネココート」が手に入る。
    • 称号【ポッケ】
    • ネコバアから特殊なアイルーが雇用できる。名前はレウス、ティガ、ナルガの三種類。
      ポータブルシリーズのパッケを飾ったモンスターの名前であり、当然名前変更は出来ない。
  • また、PSPで発売された派生作品「ぽかぽかアイルー村」のセーブデータとも連動でき、
    オトモアイルーの装備(「ぽかぽかネコマスク」「ぽかぽかネコマント」)と称号「ぽかぽか」が手に入る。
    セーブデータがあれば入手できるが、イベントクエストをダウンロードできる環境にあるなら、
    特典のダウンロードと下位イベントクエスト「アイルー村からオトモへ」のクリアで事足りてしまう。

新要素・変更点

  • 好評だったオトモアイルーがパワーアップ。
    前作のMHP2Gではハンターとアイルーとの2ONだったが
    本作ではアイルーを2匹同時に連れて行くことができるようになり3ONとなった。
    • わずか3しかなかった装備はかなりの数の追加がなされ、
      ハンターの装備の生産・加工の際に生成される「端材」とゼニーで装備を生産する。
      • さらに、オトモアイルーの攻撃力と防御力が武具依存になった。
        前作同様に友人に配信する事も可能だが、武具は配信する事ができない。
        これは前作で問題になった悪魔アイルーの対策を兼ねていると思われる。
    • PTプレイについては、体験版で実装されている
      『ハンター一人に対しオトモ2匹、ハンター2人ならオトモは1匹ずつ』
      が製品版においても採用されている。
    • 今回のオトモスキルは「スキル記憶力」*1が必要となる。
      従来までの3枠だけで無く、記憶力がある分だけスキルを覚えさせる事が可能になった。
      性格についても新たなものが登場した他、性格と標的傾向が区分された。
    • 農場には、オトモと採集を行う専用の大型採取ポイントもある。
      過去作でいう、虫の木や爆弾採掘である。
      キッチンがなくなったため、よろず焼きもこちらで登場している。
      訓練についても、より効果の大きいものが登場している。
      ただし、これらを利用するためにはユクモポイントで設置することが必要となるので注意。
    • 待機中のオトモを「モンニャン隊」として「ニャンタークエスト」に派遣できる。
      こちらも旅費としてユクモポイントが必要となり、つまるところオトモ版のトレニャーである。
    • 今回はオトモにハンターからのコメントを設定できる。*2
  • 今作の集会所は、中に温泉が設けられている「集会浴場」となっている。
    ただ外見は別として、機能そのものは特に変化していない。
    入浴することで体力とスタミナが上昇し、ドリンクを飲むことで猫スキルが発動する。
    また、この温泉の質やドリンクの種類は専用のクエをこなすことで上昇してゆく。
    過去作でいうアイルーキッチンのステータス側が温泉、スキル側がドリンクである。
    よって、「風呂入ってくる」や、「ドリンク忘れた」等といったやり取りがされている。
    ちなみに、アイルーが番頭である。
  • クエスト中に集めたアイテムを保管するのがかなり便利になった。
    クエスト中だけ、アイテムページの4ページ目である『臨時ポーチ』が追加される他、
    クエスト中に1回だけ、転がしニャン次郎と呼ばれるメラルーによるタル配便により、
    採取したアイテムを自宅に送っておくことも可能。
  • 釣りの新要素としては、エサが不要のルアー釣りが登場。
    エサを用いる釣りとの違いは魚のかかりやすさとなっており、
    特定の魚を狙う際はダンゴを使った方がいいのは変わらず。
  • 農場は基本的に変化が無いが、虫あみが虫の巣箱に、釣りが仕掛け網に変化している。
    虫の巣箱は3のような既存の虫を増やすものではなく、
    設置するエサによって取れる虫の種類や量をある程度操作することができる。
  • 訓練所も続投。
    クリアしていくことでピアス装備が入手できるのも同じ。
  • 戦闘システムはMH3がベースだが、PシリーズなのでMHP2Gの要素も取り入れられている。
    発見時の警戒音が流れるのは3と同じだが、3と違って他人が戦闘態勢に入っている状態で合流すると、
    3だと戦闘BGMが流れたのに対し3rdは警戒音が流れてから戦闘BGMが流れる。
    この部分はP2Gと同じである。
    他に3水準ということもあってモンスターにもスタミナ、生態系表現が追加された。

フィールド

  • フィールドについては、今作の意匠である“和”をイメージした山野の新フィールド「渓流(けいりゅう)」が登場。
    渓流以外のフィールドはMH3のものが多く続投しており、
    孤島砂原水没林凍土火山も登場する。
    その中でも孤島と水没林に関しては、水中戦が無い今作向けに水中エリアの地上化が施されている。
    • 孤島は水中戦のオミットを受けてエリア11、12が消滅し、エリア8⇔11から8⇔10に変更されている。
      また、BCの位置が変更され、2ではなく1に出るようになった。
      これに伴ってBC→9の隠し通路は消滅している。
    • 水没林では今までの水中エリアがしれっと存在し、道も普通に繋がっている。
      エリア3、4、5、6、8は水中だった部分が隆起し陸地化している他、
      3⇔8の通路が開通していたり、4⇔6が相互通行可能になっていたりする。代わりにBC→6の隠し通路は消滅。
    また、水中戦オミットの影響を受けなかったフィールドでも一部アレンジが施されており、
    砂原では11→7、凍土では3→5の一方通行だった通路が相互通行可能になっている。

装備

  • MH3でリストラされていた双剣、狩猟笛、ガンランス、弓がめでたく復活
    基本的に3のモーションを受け継ぎ、3で登場しなかった武器の新モーションや、
    3に登場した武器にも新たに追加されたモーションが追加された。
    ただしボウガンは従来シリーズ同様の一体型になっており、
    MH3で登場したボウガンはそれぞれライトボウガン・へビィボウガンに再分類された。
  • ベースとなったMH3の仕様を考慮して性能調整・アクション追加が行われている。
    • 双剣には鬼人強化と鬼人連斬、鬼人回避が追加。
      さらに、連係攻撃のモーションが大きく変更された。
    • 狩猟笛はシステムが一新された。
      攻撃を繰り出すと対応した色の音符が追加され、
      それが溜まってから演奏することで効果を発揮されるようになった。
      また、前方攻撃と後方攻撃も追加された。
    • ガンランスにはクイックリロードと叩きつけ、そこからのフルバーストが追加。
      クイックリロードは1発だけだが素早く装填でき、フルバーストは全弾一気に放出する攻撃となっている。
    • ライトボウガンは射撃後ステップが追加、強化されている。
    • へビィボウガンにはしゃがみ撃ちが追加。しゃがめよ。
      大量の弾を一度に装填し、猛連射で一気にダメージを与えられるというもの。
    • 弓には曲射が追加された。
      曲射は放射型・集中型・爆裂型の3種類で、矢の到達部分が赤いサークルで表示される。

モンスター関連

登場するモンスターについて

  • メインモンスターのジンオウガは、新たな種族「牙竜種(がりゅうしゅ)」に分類される。
    四足歩行に長けた種族で、以降の作品では狼に限らず虎・トカゲなどをモチーフにしたモンスターが
    こちらに分類されるようになる。
  • 今回は初期発表から新登場モンスターが3種のみと異例の展開を見せた。
    MH3の登場モンスターが少ないためあえて全種出し切ってしまったのでは…と勘ぐる人も居たが、
    最終的には(超)大型モンスターで5体、中型小型を含めると計8体の新モンスターが登場する。
    また、MHP2G同様に多くの亜種モンスターが追加されている。
  • 2ndG以前のモンスターの一部が再登場。
    MH3に続投したリオレウス、リオレイア、ディアブロスに加え、
    ドスファンゴ、ティガレックス、ナルガクルガ、更にアカムトルムとウカムルバスが復活した。
    加えて小型モンスターではガウシカ、悪名高きブルファンゴも参戦している。
    • MH3より続投したモンスターの中には、オンライン専用モンスターであったイビルジョーやジエン・モーラン、
      そして禁忌のモンスターに分類されるアルバトリオンの姿もある。
  • 上述したように水中戦がオミットされたことで、ラギアクルスを筆頭とする
    水中戦特化のモンスターが参戦を逃している。

モンスター一覧

太字は今作からの新モンスター。斜体MHP2G以前からの復活モンスター。

獣人種
アイルー
メラルー
甲虫種
甲虫オルタロス
飛甲虫ブナハブラ
草食種
アプトノス
ケルビ
ポポ
草食竜リノプロス
垂皮竜ズワロポス
ガウシカ
牙獣種
ブルファンゴ
大猪ドスファンゴ
青熊獣アオアシラ
白兎獣ウルクスス
赤甲獣ラングロトラ
鳥竜種
丸鳥ガーグァ
ジャギィ
ジャギィノス
狗竜ドスジャギィ
バギィ
眠狗竜ドスバギィ
フロギィ
毒狗竜ドスフロギィ
彩鳥クルペッコ
紅彩鳥クルペッコ亜種
飛竜種
雌火竜リオレイア
金火竜リオレイア希少種
火竜リオレウス
銀火竜リオレウス希少種
角竜ディアブロス
黒角竜ディアブロス亜種
ギィギ
毒怪竜ギギネブラ
電怪竜ギギネブラ亜種
氷牙竜ベリオロス
風牙竜ベリオロス亜種
迅竜ナルガクルガ
緑迅竜ナルガクルガ亜種
轟竜ティガレックス
黒轟竜ティガレックス亜種
覇竜アカムトルム
崩竜ウカムルバス
海竜種
水生獣ルドロス
水獣ロアルドロス
紫水獣ロアルドロス亜種
潜口竜ハプルボッカ
溶岩獣ウロコトル
炎戈竜アグナコトル
凍戈竜アグナコトル亜種
魚竜種
デルクス
獣竜種
土砂竜ボルボロス
氷砕竜ボルボロス亜種
爆鎚竜ウラガンキン
鋼鎚竜ウラガンキン亜種
尾槌竜ドボルベルク
恐暴竜イビルジョー
牙竜種
雷狼竜ジンオウガ
古龍種
峯山龍ジエン・モーラン
嵐龍アマツマガツチ
煌黒龍アルバトリオン

関連作品

モンスターハンターポータブル 3rd HD ver.

  • MHP3のHD対応作品。
    PS3でHD画質&3D対応Verにパワーアップして登場した。
  • 基本的なゲーム内容はPSP版のものと全く同じものとなっている。
    主な要素としてはハードウェアがPS3になったことによる画質向上と3D対応。
    MHP3のセーブデータも使用可能である。
    なお、トロフィー機能には対応していない。
  • 使用できるセーブデータはMHP3のセーブデータ、DLデータ、MHP2Gセーブデータ、
    ぽかぽかアイルー村のセーブデータの4つ。
    MHP2Gとアイルー村はキャラクター作成時に呼び出す際に使用する。
  • アドホック・パーティーにも対応している。
    MHP3発売と同時に用意された専用のワールドにもアクセス可能。
    ちなみに当作発売と同時にアドホック・パーティーの大規模アップデートが行われ、
    元々正式名称に付いていた「for PlayStation Portable」の文字が削除された。
    なお、当作はPlayStationNetWorkには対応していないため、
    PS3を有線LANに接続していないとオンラインプレイは出来ない。
    • ただ「ルーム」の退出時にソフトを終了させないといけないと言った不便さや、
      そもそも通信トラブル(主なものは動作遅延など)に関する指摘も少なくない。
  • 当作はPSPゲームのPS3リマスター企画「PSP Remaster」の第一弾として企画されたものである。
    こちらのインタビューを見てもらうとわかるのだが、PS3リマスターの企画自体はSCEが立ち上げたものであり、
    企画説明時には既にMHP3が実機で動くデモが辻本Pに示されたのだという。
    それを見て当作の開発が決定されたとのこと。
    従って、当作のリメイク自体はカプコンが実施している。
  • HD化しているため、過去のPシリーズやMH3・MH3Gに比べ解像度そのものは上がっているものの、
    UI関係がPSP用のものがそのまま流用されており、HDテレビなどに表示すると見栄えが悪いという点がある。
    また、モンスターのテクスチャ変更などは行われていない。
    • この点が問題視されたのか、後に発売されたMH3GのHD移植では
      携帯機から据置機に向けてUIが作り直されており、大画面でも綺麗に見える。
  • 当作でPSP版MHP3のデータを引き継がせたり、逆に当作のデータをPSP版に移すといった作業は、
    手動、つまりユーザー側で行う必要がある。
    しかしこの際、先にHDを起動してセーブデータを作成し、HDのデータをPSPに移行させてしまうことで、
    PSP側のデータを白紙化してしまうというミスによって、セーブデータを失い途方に暮れるプレイヤーが多数現れた。
    • これらは説明書を読めば回避できることであり、
      手順をしっかり確認せずにデータを上書きしてしまったプレイヤーに責任があるのは間違いないが、
      PSP Remasterの第一弾であるということもあり、フェイルセーフを設けていなかったSCE側の
      作りこみの甘さを指摘する声も存在した*3
      ちなみに後のPSP Remaster作品では「メタルギアソリッド ピースウォーカー HDエディション」などのように、
      セーブデータの共有に際して独自の手法をとって上記問題の回避を図っている作品もある。
    • ハードは違うが、その後発売されたMH3G HDver.ではこの惨事を教訓としてか、
      専用の移行プログラムにより、3DS・WiiUの双方にバックアップをとった上でデータ移行されるようになった。

ハンターネットアップローダ

  • 正式名称「モンスターハンターポータブル3rd ハンターネットアップローダ」。
    メモリースティックに記録されているプレイ情報を携帯電話で見ることができる、という公式ツール。
    PlayStation@storeにて無料でダウンロードできる。ソフト価格は無料。
  • プレイヤーのプレイ情報や装備、プレイ時間などが閲覧できるほか、
    有料登録するとスキルシミュレータ、フレンド情報、おすすめクエストなどが閲覧できる。
    利用するには携帯電話を使ってCidの登録が必要(登録無料)で、
    これはソフトウェア起動時に設定することになる。

余談

  • ダメージの少なさ、回避判定の見直し、モンスターの体力の低さや全体的な肉質の軟化、
    便利さではトップレベルの温泉や農場、端材バグによる金策(非公式)など、
    人にもよるが、モンスターハンターシリーズの中でも最も難易度が低いと思われる。
    初心者に向けた配慮が多くなされており、
    どちらかといえば古参プレイヤーよりも新規層の獲得を狙った作品だとも言える。
    • その分古参プレイヤーにとってはボリューム、難易度共にやや物足りない作品であった。
      この低難易度化への懸念が次回作に反映されたものと思われる。
    • 一方で難易度が低いといっても、
      5頭の大連続狩猟シリーズや、最強への挑戦王族の招宴神への挑戦など、
      イベントクエストには通常のクエストとは段違いに高難度のものが配信されている。
  • インフラモード対応を見てインフラマルチがある!と期待したユーザーが多いが、
    実際はイベントクエスト等をダウンロードするためのモードが対応というだけで、
    インフラマルチは実装されなかった。
    詳しくはゲーム用語/インフラストラクチャーモードも参照のこと。
  • 開発スタッフによるとデータ容量をギリギリまで使っているらしい。
    そのためPSPでこれ以上の作品を作るのは難しく、結局アップグレード版の発売はされなかった。
    実際に容量を少しでも空けるためなのか、
    小タル爆弾Gや打ち上げタル爆弾Gに釣りバッタなど結構な種類のアイテムが削除されてしまっていたり、
    アルバトリオンやイビルジョーが登場するにもかかわらず龍属性やられが削除されてしまっていたり、
    ロアルドロス亜種、ティガレックス亜種、ナルガクルガ亜種などの、
    本作で追加された亜種モンスターの尻尾素材が通常種と同じものに統合されたりするなど、
    容量問題を解決しようと苦心したのであろう試みが随所で見られる。
    • 開発前インタビューにて、ディレクターの一瀬氏が
      「ゲームシステムはシリーズを通じて確立しているが、その他の部分は一から作り直すというスタンスを取った」
      「例を上げれば、回復薬は本当に必要なのか?というレベルで再考・検討をしている」
      「アイテムしかり、モンスターの行動しかり、ステージしかり、全ての要素の存在意義を検証し直している」
      と語っていたが、この容量についての問題が少なからず絡んでいると思われる*4
    なお次の作品でありMH3のG級追加版であるMH3Gには、当作の新モンスターも一部登場する。
  • モンスターハンターフェスタ'11札幌大会で藤岡氏と小嶋氏が、
    2Gから3rdまでに10年程度の時間が経過していると、世界観やモンスターについて解説するコーナーで答えている。
  • 「トライ」の世界観を加味したとは言え「トライ」の正統的続編と言う訳でも無く、
    かと言って完全新作では無く『シリーズ三作目』と言う微妙な立ち位置は、
    続編「3G(トライジー)」が3DSで発売された後もしばらく尾を引いた。
    特にPSPと3DSと言うハード会社や機械的仕様そのものが大きく激変した過渡期の混乱に乗じて
    モンスターハンター未プレイ者が思い込みや知ったかぶりで話を引っ掻き回す事態も多発し、
    水中戦の賛否や是非を巡る喧噪を中心に、ユーザー以外の評価のブレに大きく振り回された作品でもある。
    ではユーザーからの実際の評価はと言うと、改めて言葉で説明するよりも以後の作品を見る方が早い。
    • メインモンスターのジンオウガは「3」シリーズのみならず以後の作品でも幾度も再登場し、
      『モンスターハンター』のシリーズ全体を通しても
      無くてはならない人気モンスターの一体として君臨している。
    • 新拠点のユクモ村は前後のシリーズを通して異彩な和風を逆手に適応な距離感を維持し、
      基本は西洋とも東洋とも取れないテイストの『モンスターハンター』に於いて奇抜に浮く事も無く自然と浸透し、
      絶妙に和の変化を付与するエッセンスとして大きな役目を担う存在となった。
      ユクモ村と関係を持つアマツマガツチやMHXで登場したタマミツネ、
      それらから作られる装備品などは、風流と優雅を兼ね備えた存在として、多くのハンターを魅了する。
    • 双剣の鬼人化→鬼人強化、ヘビィボウガンのしゃがみ撃ちなど、
      以後の作品にも取り入れられたシステムの基礎を構築した功績もまた大きい。
  • 2015年に3DSで発売されたモンスターハンタークロスはメインスタッフが共通しており、
    インタフェースにMHP3の面影を見ることができる。
    • また、ユクモ村やアマツマガツチが再登場した。
      ユクモ村は実際に利用する事も可能で、BGMは新アレンジが使用されている。
  • なんとアニメ「秘密結社鷹の爪」とのコラボが存在し、
    鷹の爪のメンバー(吉田くん)がMHP3を紹介するショートムービーが公開された。
    アニメ制作会社とは「ぎりぎりアイルー村」でなにかと縁がある。
    他にはMGSPWやユニクロなどのコラボが存在する。

発売前後の展開

  • 2010年3月16日の発表会で公開された映像(PV1)は、
    カプコンのYouTube公式チャンネルで公開されている動画では、第7位の再生回数319万回であった。
    いかにMHP3が期待されていたかが分かるだろう。
  • 公式サイトでは一時「2010年末発売予定」から「発売日未定」に差し替えられていた。
    そのため「3の悪夢再来か」「まさか3DSなのか」とネット掲示板で騒動が起こっていた。
    実際には「厳密には未定」ということで差し替えられていたようだが、
    やはりMH3の例もあるので大勢が警戒していた模様。
    結局、前述の騒ぎを受けてか数日後には「2010年末発売予定」に戻されていた。
  • 日本での販売状況はあらゆる意味で話題となり、語り草となっている。
    • まず予約の時点で申し込みが殺到し、各種通販サイトでは早々に予約締め切りとなってしまった。
      Amazonは予約再開の直後に締め切られるほどの人気振りであり、
      イーカプコン(カプコンの公式通販サイト)でも「在庫切れ」と表示されるほどであった。
      クリスマス以降は販売量を増産したため、2011年1月中程からは流通量は安定している。
    • 発売日前からヨドバシ新宿(西口)で大行列が出来ており、
      Twitterも新年を迎えたかのような盛り上がりを見せていた。
      また、イーカプやAmazonが宅配を依頼しているのが佐川急便なのかどうかは不明だが、
      佐川急便のドライバーが『配達物がモンハンばっかり』とか言っていたらしい。
    • 気になる販売本数だが、発売から1週間で約200万本3週間で300万本
      なんと1ヶ月半で400万本突破。
      発売2ヶ月であっさりとMHP2Gを追い越してしまった。
      その後、2012年になってベスト版がメディアクリエイト調べの販売ランキングに再び顔を出すようになり、
      2012年最終の販売本数データでは485万本という数が出てくる。
      もはやPSPソフト販売本数1位は他の誰にも破れなくなってしまった
      ちなみに、この数字は初週・総売上含めてMHシリーズでも最高クラスである*5
  • しかし、PSP作品では唯一欧米で発売されていない。
    おそらく2011年年初時点で日本以外ではPSPソフト市場が無いようなものだったことが原因である。
    一応海外展開が全くなかったという訳ではなく、韓国版が発売されたようだが、
    販売本数はかなり少なかったようだ。
  • 時は流れ2024年、プレイステーションの30周年記念式典『PlayStation Partner Awards 2024 Japan Asia』において、
    本作が「PlayStation Portable Generations」を受賞。
    PSPを代表するゲーム作品として輝かしい功績を飾った。

関連項目

メインシリーズ
前作今作次作
モンスターハンター3
(2009)
モンスターハンターポータブル 3rd
(2010)
モンスターハンター3G
(2011)
Pシリーズ
前作今作次作
モンスターハンターポータブル 2nd G
(2008)
モンスターハンターポータブル 3rd
(2010)
展開終了
 

シリーズ/モンスターハンタークロス - 直接の関係は無いがインターフェースが似ているほか、ユクモ村が再登場している
シリーズ/モンスターハンターライズ - 「和」をテーマにした次なる作品

MHP3の新要素・ネタ

世界観/ユクモ村
登場人物/転がしニャン次郎
モンスター/牙竜種
オトモ/オトモ装備

アイテム/端材
アイテム/ツルハシイタケ

クエスト/温泉クエスト
クエスト/ドリンククエスト

アクション/フルバースト
アクション/しゃがみ撃ち
アクション/曲射

モンハン用語/三界
モンハン用語/W抜刀術
モンハン用語/AGガンス
モンハン用語/W属性速射
モンハン用語/しゃがめよ
モンハン用語/ケルビマラソン
モンハン用語/t5k9

システム/乱入クエスト
システム/攻撃力ブースト
システム/温泉
システム/温泉ドリンク
システム/モンニャン隊
システム/10連よろず焼き
システム/ふらっとハンター
システム/背景(ギルドカード)


*1 合計値の上限を示す、いわゆるコストのようなもの。
*2 :自慢の笛ネコですよ~など
*3 当時はカプコンに対する批判も相当数あったが、データ移行はMHP3HDの機能ではなくPS3の機能のため、カプコンの責任とは言い難い。
*4 電撃ゲームス Vol.8より
*5 後にMH4が発売2日間でダウンロード版含み197万本という記録を打ち出し、初週売上を抜いている。また、総売上もMHWorldの総売上(国外含む)に抜かれているが、日本国内での売上に限定すれば未だにMHP3がトップである。