スキル/劇物の心得

Last-modified: 2023-09-18 (月) 10:45:00

MHF-GGから実装されたスキル。
スキルポイント+10で「劇物取扱皆伝」が発動する。

目次

概要

  • 劇物取扱皆伝を発動させると、下記の2つの効果が得られる。
    1. 攻撃がヒットすると状態異常の蓄積が必ず発生するようになる。ただし、蓄積値は元の38%に減算される。
    2. 武器の状態異常属性値に応じて武器倍率にボーナスが加算される。
  • フォロクルルのG級防具であるフランキーシリーズに備わるスキルとして実装された。
    状態異常(毒・麻痺・睡眠・爆破)武器に適用されるものである。
  • MHFでは既に剣晶という、100%状態異常蓄積を発生できる要素はあるが、回数制限がある。
    こちらはスキルを発動させていれば無制限に使うことができるうえに、
    蓄積値の期待値は38×3=114%と蓄積速度自体も早めてくれる。
    G級から発動できるスキルということで、G級の強力な状態異常武器を活かす想定で作られたのだろう。
  • もう一つの効果として武器の状態異常属性値を武器倍率に加算するというものがある。
    具体的には実数値の1/4(表示上の値の1/40)を武器倍率に加算する。
    例えば麻痺450の緋猛獄剣【虚無】であれば、11ポイントの加算になる。
    量としては微々たるものだが、他の火力スキルなどと合わされば確実にダメージは増える。
  • スキルポイントは当初フランキーGシリーズのみに付加されていた。
    現在ではゴゴGシリーズやカイザーGシリーズ、ロワーガ/ファルメルGシリーズなどにも付与されている。
    ただし後述の通りG8に至るまでフランキーG・ゴゴGの精錬装飾品で十分賄える状況であり、
    尚且つプレイヤーキャラクターにおける人気が低かった事から、ポイントを持つ防具は殆ど追加されなかった。
    防具のスキルポイントは当初は4Pだったが、現在追加されている防具はいずれも5Pになっている。
    装飾品は多くが3P、一部2P。
  • 状態異常値に関わるスキルである以上ガンナーとは縁のないスキルであり、
    以前は「剣士系スキル」の扱いを受けていたが、
    MHF-G8.1で爆破属性が実装、弓にも付与されたことで「攻撃系スキル」に扱いが変更された。
    • ちなみに元々ガンナーとは完全に無縁のスキルであったため、
      ガンナー用で劇物の心得を備える防具は現時点では存在しない。
      剣士との共用防具ならば、頭部位やガウシカGXグローブ、ハロキュGXアームがある。

運用法・他スキルとの関係

  • MHF-Z現在、このスキルはプレイヤーハンターが用いる場合とラスタ他NPCが用いる場合とで別個に認識されている。
    以下、それぞれの例について解説する。
  • プレイヤーハンターが用いる場合、現状最も運用されているのは一般的にイメージされる麻痺ではなく、
    意外にも毒属性である。
    理由は状態異常中に状態異常の蓄積が行われる追加の肉質無視ダメージが発生する
    状態異常追撃」と毒との相性が非常に良い事である。
    劇物スキルは確実に「状態異常中に状態異常値を蓄積させる」事ができ、効果的に追加ダメージを与えられる。
    状態異常追撃スキルと劇物スキルはセットで見られることも多く、近年では両方のSPを備える防具が少なくない。
    • また、毒属性武器はG級以降状態異常値が極めて高いものが続々登場しており、
      中には毒属性700~900に達する手数武器すらも存在する。
      そのような武器であれば、劇物スキルを発動しても毒属性値が250以上はキープされる。
  • 麻痺との併用については、プレイヤーハンターが扱うものとしては基本的には人気が低い。
    これはMHF-G7以降、そもそも「麻痺」を活用すること自体の重要性が薄れた事が最大の理由である。
    ただ、同時期以降全く麻痺しない、あるいは耐性面で麻痺が現実的に狙えないモンスターは限定されるようになり、
    強力な麻痺武器が全くないわけではない事もあって、採用を試みるプレイヤーも見られる。
    睡眠、爆破についても同様に、これらの状態異常の人気が低いため、あまり活用されていない。
    • 武器種別にみると、素の状態異常値が割と高めになっている片手剣や、
      ある程度の手数を有する武器種では麻痺+劇物の組み合わせが見受けられる。
      また、その内スラッシュアックスFは「強異常ビン」という、状態異常値を強化するビン
      (メインシリーズの強属性ビンと同様だが、状態異常属性のみが対象)があり、
      それを搭載した武器で剣攻撃を行う場合、確実にビンの強化を活かす目的でも用いられる。
      手数の多い双剣と穿龍棍に関しては、毒は属性値が非常に高く、
      爆破もそれなりにあるため本スキルを活用させやすいのだが、麻痺と睡眠は最大でも200程度しかないため、
      本スキルを無理に備えるより、高い手数を活かして試行回数でカバーしたほうがいいという考えが多い様子。
      特に穿龍棍は本スキルと同タイミングで実装されたが、実装から一貫して上記の評が確立されている。
  • NPC、特にラスタについては、そもそもプレイヤーほど強力な武器を持たせられないことから、
    麻痺武器を用いたサポート役として活用されている。
    その為、麻痺エフェクトを確実に発生できる劇物取扱皆伝の人気は高い。
    パートナーに関しても同様だが、こちらは毒+状態異常追撃というハンター同様の構成も用いられる。
  • 状態異常追撃スキル以外のスキルに関しては、
    当然ながら状態異常値そのものを引き上げる「状態異常攻撃強化」との相性が良い。
    シジル「状態異常強化」、猟団プーギーの「ブーブー異常術」も同様である。
    プレイヤーハンターが用いる場合、前者は発動させにくいことから、
    後者で状態異常値を強化して用いることが多い。
    NPCは後者の強化ができないため、状態異常攻撃強化との併用例が多い。
    • 「劇物か状態異常攻撃強化か」という点も気になる所である。
      期待値で言えば劇物スキルが1.14倍、状態異常攻撃強化は1.125倍。
      一見劇物の方が強力だが、劇物では38%の補正がかかった時点で属性値の端数が切り捨てられるので、
      元の数値次第では状態異常攻撃のほうが期待値上昇に貢献することがある。
      ただし、プレイヤーハンターがこのスキルを検討する環境においては、
      期待値よりも確実性の方が重視される*1事、
      ラスタの場合は劇物スキルを発動させているものが圧倒的に好まれているという実情があるため、
      両者を天秤にかけて、状態異常攻撃強化が優先されるケースはほぼない。
  • 辿異スキル「劇物強化」をこのスキルと同時に発動させた場合、
    上述した38%の補正が42%に緩和されるという効果がある。
    例えば毒属性600の武器があったとすれば、通常では220(228)になるところ、
    250(252)と約1.1倍の強化が見込める。
  • 注意点としては、いずれの効果にしても表示上のパラメータには変化が無いことである。
    特に状態異常値の切り捨てに関しては注意する必要があり、
    元の値が低すぎると、例えば剣術+2による2ヒット目の蓄積値がほとんど無くなってしまう場合がある。

変遷

  • 元々MHFでは状態異常剣晶という確実に状態異常を発症できるスキルがある上に、
    G級特異個体の状態異常耐性が非常に高いという事情があった。
    その為、このスキルの詳細が判明した際には状態異常剣晶に依存しなくても済むという声がある一方、
    普及を疑問視する声もあった。
  • GGでの登場以降、ラスタ用スキルとしては屈指の人気を得ている。
    上述したようにラスタでは状態異常武器を持たせるケースが多く、
    プレイヤーほど積極的な攻撃を行わないラスタのAIにおいては、
    状態異常値の蓄積を安定化させる効果が重宝されているためである。
    • ラスタに搭載する場合はフランキー及びゴゴGの精錬装飾品が必要
      (もちろん他の装飾品でも良いが)なので少々ハードルが高いが、
      いわゆるG級スキルの中では発動は比較的容易である。
  • 一方、プレイヤーハンターのスキルとしてはG8までは今一つの評を下されていた。
    最大の理由は、当初想定していた「麻痺武器」での運用が、
    穿龍棍のヴァシム・フワァールによって根底から覆された為である。
    劇物スキルのメリットはあるにはあるが、発動させなくても容易に麻痺を取ることができるという事で、
    スキル枠の問題もあり、他のスキルを差し置いて劇物取扱皆伝を発動させる余力がない、という状況であった。
    その後、麻痺武器自体が以前ほど重用されなくなり、このスキルもラスタ専用と認識する人が多かった。
  • MHF-G8では状態異常追撃が登場。
    上述したように劇物スキルとの相性は非常に良いが、
    こちらも当初は闘覇弱点特効などの火力スキルに劣ると言われ、重用されなかった。
    G9.1以降、状態異常追撃スキルが真に活用できる局面が見出されたことで、
    状態異常追撃スキルの効果を高める劇物スキルも復権、特に毒武器のお供として重宝されている。
  • MHF-Zでは2018年2月7日アップデートにて、
    「状態異常追撃」「劇物取扱皆伝」「状態異常攻撃強化」の複合スキルである「怪奇」が登場。
    これにより、前述の状態異常追撃スキルとの併用における問題点であったスキル枠の問題も改善された。
    それに伴い、新たに実装される防具や装飾品には劇物の心得のSPを持つ物が無くなり、
    代わりに怪奇のSPを持つ防具や装飾品が増えているため、
    現在ではプレイヤーハンターにおいては怪奇による発動が主流となっている。

余談

  • 「劇物」とは言っても、劇薬や方薬の効果が上がるようなことはない。
    文面的にそんな感じの効果があっても面白そうな気はしなくもないが。
  • ちなみに「劇薬」は人に使う「薬」のうち、用法や用量によっては危険なもの。
    「劇物」は人への使用を想定しておらず、もし使用すると有害な物質、である。

関連項目

システム/状態異常
スキル/特殊攻撃 - 劇物取扱皆伝と相性の良いスキル。
スキル/変撃 - 同上。
システム/特殊装具 - 「化合の装衣」という、本スキルと酷似した効果を持つ装衣がある。
スキル/状態異常確定蓄積 - 条件付きではあるが、状態異常値が確定、しかも減算無しで蓄積される効果を持つメインシリーズのスキル。


*1 状態異常追撃はエフェクトが出ないと追加ダメージが0になり、スラッシュアックスFは強異常ビンの効果が発揮されないため