MH4Gから登場したガンナー用のスキル。発動スキルは弾導強化。
スキル名は一般的に用いられる「弾道」ではなく、「弾導」なので注意。
目次
概要
- スキルの説明には「一部の弾丸、矢の最も威力の高いタイミングを、長く持続させるスキル」とある。
要約するとクリティカルヒット*1となる時間を延長させるスキルである。- ボウガンの弾や弓の矢は発射されてから一定時間が経過した段階で最も威力が高くなり、
その前後の時間では威力が低下、減衰してしまう。
ガンナーはちょうどその時間で弾をヒットさせることができる距離を保ちつつ戦う必要がある。
いわゆるクリティカル距離(適正距離)と呼ばれているものである。
使用する弾丸や矢のタイプで異なり、大まかに説明すると貫通弾、貫通矢は距離が遠く、連射矢はやや近い。
ボウガンの通常弾は発射直後からクリティカルとなるが、貫通弾は近すぎる、遠すぎると威力が下がる。
拡散矢に関しては剣士とあまり変わらない位置にいなければ矢の威力を発揮できない。 - しかし、このスキルを発動させればクリティカルの持続時間が延び、
本来なら威力が低下してしまうほど離れていてもクリティカルヒットさせることが可能になる。
具体的には、回転回避2回分ほどクリティカル距離を延長する。
- ボウガンの弾や弓の矢は発射されてから一定時間が経過した段階で最も威力が高くなり、
- その性質上、特に相性が良いのが貫通弾、貫通矢であり、
弾HIT時のヒットストップも判定時間延長により無視できるものとなるため、
結果として位置取りさえ気をつければ複数ヒットの全てがクリティカルヒットとなる。
- 攻撃スキルや挑戦者等と違い目に見えて攻撃力が上がるわけではないこともあり、
クリティカル距離をよく知らない人には一見あまり意味のないスキルにも思えるかもしれない。
しかし、忘れがちではあるがクリティカルのダメージ上昇倍率は1.5倍である。
ヒット数の多い貫通弾ともなればクリティカルが一発増えることは火力が約10~17%上がることに等しい。
弾強化が1.1倍、つまり10%の火力アップであることを考えればいかにクリティカルが重要かが分かるだろう。- 特に、高レベルの貫通弾はヒット間隔の都合上全ての弾をクリティカル距離で当てるのは不可能であり、
モンスターにもよるが2~3発クリティカルにできれば上出来といったところである。
しかし、このスキルはクリティカル距離の猶予を大幅に伸ばしてくれるため、
普通ならギリギリ1発クリティカルになるかどうかの距離からでもほぼ全弾クリティカルにすることができる。
つまり実質的に火力が約1.1~1.4倍になるという、超攻撃的なスキルであるといえる。
また、単純に適正な射撃位置に移動する手間が省けるので、手数自体も激増する。
貫通ヘビィにとっては反動軽減、弾強化などの次点で最優先されるスキルと言っても過言ではないだろう。 - 弓にとってはボウガン以上にのっぴきならない事情がある。
それは、かの神属性弓に代表される、
溜め3と溜め4で異なるタイプの矢を駆使する弓が存在するからである。
そういった弓は、基本性能は高めであることは多いのだが、使いこなすのが困難なために見放されることが多い。
しかし、このスキルがあれば拡散矢+連射矢、連射矢+貫通矢のクリティカル距離を重ねることが可能。
すなわち、『距離調整が困難』という欠点を克服し、始めから溜め4が使えるメリットを存分に享受できるのだ。
スキル圧迫を懸念する人もいるだろうが、弓によっては自分から装填数UPを発動させることもあるので、
複数の矢タイプが有効なモンスターに対しては、あえて上記のを取るのも有り得ない選択肢ではない。- 只、このスキルの初登場時であるMH4G時点では採用率は全体でも半々と言った所であった。
それはクリティカル距離が伸びるということに対して個々の解釈の違いが原因であり、
クリティカル範囲が広がる=上記の様な効果の理解自体は広まってはいたものの、
遠くから撃てるようになる=で高台射撃、遠距離射撃など、要するに地雷プレイを連想する人も多く、
いわゆるふんたー関連を連想させる点がどうにもイメージが悪かったのである。
実際それぐらい距離が伸びるので危惧していた事はわかるのだが……。
加えて下記にもあるのだが、上記の様な絶大な効果から中毒スキルとしても捉えられており、
「使用を続けるとクリティカル距離の感覚が鈍る」などの恐れから、
採用に慎重になっている人も多いのが登場時点での実情であった。
- 只、このスキルの初登場時であるMH4G時点では採用率は全体でも半々と言った所であった。
- 特に、高レベルの貫通弾はヒット間隔の都合上全ての弾をクリティカル距離で当てるのは不可能であり、
- 言うまでもなくアカムトルムやウカムルバスなど巨体のモンスターとの相性は最高である。
適当に撃ってもほぼ確実に全弾ヒット&クリティカルになるため、
射法付きヘビィ4人が集まれば常時怯みっぱなしになり恐ろしいほどの早さで討伐することができる。
- 勿論通常弾でも有効なスキルだが、テオ・テスカトルやラージャンのように、
近~中距離での立ち回りが前提の敵に対しては完全な死にスキルとなってしまう。- また、通常弾はもともとクリティカル距離が貫通弾に肉薄する上に
ヒット数の関係上、貫通弾程の大きな効果は現れない。
毎回かなりの遠距離から狙うのでもなければ、わざわざ付けるよりも
その分のポイントを他の攻撃スキルに充てた方がより効果的だろう。
- また、通常弾はもともとクリティカル距離が貫通弾に肉薄する上に
- 拡散矢は通常、剣士とあまり変わらない位置で撃つ必要があるため、
このスキルがあれば少し離れた安全な位置から撃つことができ、恩恵は大きい……のだが、
散弾強化も射法もスキルポイントがある防具は少なく、
更に必須スキルの集中と合わせて発動を狙おうとすると両立はかなり難しい。
- モンスターを安全な遠距離から狙う、流砂エリアで起伏の少ない地形に陣取って戦うなど、
かなり独特な立ち回りもできるので、使い手の工夫が試される。- 例えば、突進で距離の離れた敵を追い掛けずに攻撃できるのはかなりの強み。
頭が弱点の飛竜種・鳥竜種などは振り向きの頭を狙撃しても回避が間に合う。
- 例えば、突進で距離の離れた敵を追い掛けずに攻撃できるのはかなりの強み。
MHX
- MHXでは後述の通り発動難度は大幅に下がっている。
さらに海竜種や獣竜種で多数のモンスターが復活したため、有効なモンスターもかなり増えた。
前述の解説の通り、アグナコトルやドボルベルクには絶大な効果が期待できる超強力なスキルなのだが、
発動が簡単になったのはもっと普及して欲しかったからなのだろうか。
貫通弾に定評のある夜砲やヒドゥンゲイズを使うならば、是非とも発動させてみよう。
MHXX
- MHXXで追加されたスタイルであるブレイヴ、レンキンスタイルのガンナーは、
クリティカル距離での射撃をヒットさせると固有のゲージが溜まりやすくなっているため、
このスキルを発動させることで間接的にスタイルの取り回しを補助できる。一考の余地はあるだろう。
MHWorld
- MHWorldではスキル効果が変化。
スキル説明は「矢・弾の最大威力状態になるまでの距離が短くなる。」となっており、
クリティカル距離の開始位置が近くなり、終了位置が遠くなる。
弾種および矢と弾で違いがあり、開始位置短縮のほうがより効果が大きくなっている。
クリティカル距離を外した場合の威力減衰がすさまじい本作における恩恵は非常に大きいものだが、
近(/遠)距離射撃強化パーツの効果が適用される距離はこのスキルに影響されない点に注意。- ただし、距離別強化パーツの適用範囲と弾丸のクリティカル距離には若干の差が生じている。
そのため、このスキルでクリティカル距離による補正と強化パーツをより簡単に重複させることが可能。 - 性質上やはり最も効果を強く感じられる貫通弾では、トレーニングエリアの例で言えば
ヘビィボウガンの貫通弾では、柱から1歩分ほどの至近距離~アイテムBOXのエリア出口側の角までが
クリティカル距離になる(スキルなしでは柱から8歩分ほど~オトモ横の篝火まで)。
- ただし、距離別強化パーツの適用範囲と弾丸のクリティカル距離には若干の差が生じている。
MHRise
- MHRiseでもMHWorldと同じ仕様で続投。
スキル説明は「適正距離が広くなる」となっており、遠近どちらにも効果があることが分かりやすくなっている。
ボウガンカスタマイズで取り付けられるサイレンサーとロングバレルにはクリティカル距離が近く/遠くなる効果があり、
本スキルはそれらで補正されたクリティカル範囲をさらに拡大する。
貫通弾は過去作と比較して短い距離で連続ヒットするようになっており、適正距離を維持するのが容易な相手に対しては
目に見えて火力が上がるスキル…という訳では無くなっているが、立ち回りの自由度が格段に上がる効果は見逃せない。
図体が大きく常に浮遊している発売時点でのラスボスに対して発動しておくと非常に戦いやすくなるだろう。 - 弓では矢種ごとに若干効果に差がある。
連射矢・拡散矢は遠い方にのみ広がり、貫通矢はLV1と2では近い方に、LV3では遠い方にのみ広がる。
なお、接撃ビンを装着した貫通矢では近い方には広がらないため、実質LV3しか効果がない。
MHR:S
- 新鉄蟲糸技「矢強化」に効果が乗ることで弓での評価が一変。
異なるタイプが混在する弓ならあるといいかも、というレベルから矢強化を使うなら必須レベルへ急浮上した。- 矢強化は1ゲージ消費で持続105秒という持続性と、ダメージ+15%という安定火力を誇る優秀なバフ技だが、
通常では対象となる超適正距離が非常に短い。連携中の移動1回であっさり範囲外に出るほどである。
弾導強化スキルによりこの超適正距離を拡大することができ、戦闘中の激しい連携にも耐えられるようになる。
- 矢強化は1ゲージ消費で持続105秒という持続性と、ダメージ+15%という安定火力を誇る優秀なバフ技だが、
- ライトボウガンでもクリティカル距離の縮小を代償に倍率が掛かる適正射撃法が入れ替え技として登場。
特に射程が非常にシビアになる散弾運用ではケアとして必須に近い扱いとなっている。
- なお、ボウガンの場合はLv2での運用も人気。というのもMHR:Sに合わせて追加されたブレ抑制Lv3は、
(ブレ大+おだんご暴れ撃ちでのブレの超過分抑制と)適正距離をわずかに延長する効果があり、
この延長効果が弾導強化Lv1分に相当。弾導強化と重複させることも可能なのだが、
弾導強化Lv3+ブレ抑制Lv3ではさらに延長されるということはない。
暴れ撃ちを使うならどうせブレ抑制は発動させることになるため、
Lv2スロットを1つ分節約出来る弾導強化Lv2+ブレ抑制Lv3の構成が人気になっている。
MRではLv4スロットの射法珠IIが登場したことから、弾導強化Lv2ならこれ1つで発動できる事も大きい。- なお、ブレ抑制Lv3はMHR:S未購入のMHRiseでも発動可能。
そのため必要であれば上位でも可能な構成となっている。
- なお、ブレ抑制Lv3はMHR:S未購入のMHRiseでも発動可能。
発動方法
- MH4Gでは超重役出勤のスキルである。
射法が一式で発動するのはマゴグシリーズ、EXエスカドラシリーズ、反逆王Jシリーズの3種だけで、
他にはアカムトXが2部位合計で5ポイントのSPを持つのみ。
このうち唯一G★3の段階で作成可能な反逆王Jは射法以外は物欲スキルばかりで戦闘の役には立ちにくいので、
まともに発動させるならばG級特別許可証入手後になる。- ご丁寧に装飾品までゴグマジオス素材が必要=G級特別許可証入手後になっており、
お守りは対応してはいるが最大でも5ポイント。
反逆王Jの、スロット3で比較的使えそうな腰と足だけでは4ポイントにしかならないので、
G★3での弾導強化発動はどう足掻いても物欲まみれでスロット0の反逆王Jの胴を使う必要がある。 - G級特別許可証を入手した後であれば、装飾品も使う事ができ、
パーツとしても優秀なマゴグの腕・腰などを活用すれば無理なく組み込む事が可能。
- ご丁寧に装飾品までゴグマジオス素材が必要=G級特別許可証入手後になっており、
- MHXでもスキルは健在。
G級が無いからと言って2スロ珠が削られてしまった回避距離などとは違い、
大幅に発動難度を下げられた上で続投している。- 発動するだけなら下位のレギオス一式で発動できる。
他には体術くらいしか発動しないが、スキルが厳しいMHXとしては、
下位防具の段階で1個強力なスキルが発動してしかも+αが付いてくるのは嬉しい。 - 上位になるとカブラS一式でも早速発動可能。
こちらも他には耐震がついてくる程度だが、有用なスキルなので上位序盤としてはこれでも十分。
上位中盤以降になればディノSシリーズなどの一式でも強くパーツでも使いやすいものがあり、
火力スキルの中では比較的に発動しやすい。 - 装飾品も同じく千刃竜素材で作ることができる。
射法珠【1】は、基本報酬でも出る千刃竜の刀角と上位で出る修羅原珠さえ入手できればすぐに生産可能。
射法珠【2】は、上位でセルレギオスとライゼクスを狩ればOK。
上位千刃竜は集会所★7からとやや遅いが
通常弾強化と貫通弾強化が非常に発動しやすい防具が存在する。- 通常弾強化:ガンナーの入門用におすすめされることも多いアーク・フィリアSシリーズと
鬼のように高い製作難度と耐性が厳しいもののスロットが脅威の14スロットもあるグリードRシリーズ - 貫通弾強化:腕と脚の2部位で発動させられる上に、スロットが計3つありつつ
装填数のスキルポイントも備えたアカムトRシリーズ
このため、これらの装備を軸に装飾品を付けることで簡単に弾導強化と弾・矢強化を両立できるようになっている。- 今作では全弾装填による貫通弾の回し撃ちの人気が高いが、
射法の装飾品についてくるマイナスSPが装填数であるため、
両立させる場合は射法のポイントをできるだけ装備と護石で確保する必要がある。
- 発動するだけなら下位のレギオス一式で発動できる。
- MHWorldでは本スキルがシリーズスキルとなっており、
リオレウス(亜種含む)の防具4部位で発動する「火竜の奥義」がそれである。
ちなみに剣士スキル「心眼」と対になっており、剣士武器種ではそちらが発動する。
護石は存在しないが、装飾品「心眼珠【2】」が存在し、1個で当スキルが発動する。
だが本作の装飾品は完全ランダム入手となっており、レア度によって出現率が変わるのだが、
本装飾品のレア度は最高の8となっており、
「古びた珠」「風化した珠」という高難度報酬の鑑定で極稀に出現するという激レア品になっている。
実用性を鑑みるとシリーズスキルとしての発動よりも装飾品での発動が最優先されているが、
この関係上、弓溜め段階解放などと並んで今作最高の発動難度を有するスキルの1つとなっている。
- MHW:Iでも引き続き火竜・蒼火竜防具のシリーズスキルとして続投。
マスターランクでは「火竜の真髄」として3部位装備で発動するようになった。
装飾品は新規追加されておらず、相変わらずレア8を引き当てなければならない。
マスターランクの珠からも出るようだが、確率も特に緩和はされていないようである。- その後最終大型アップデートにより、ついにマカ錬金にて指定して生成できるようになった。
- MHRiseでは通常スキルに戻り、最速ではアルブーロシリーズの腰で発動できる。
上位ではプケプケSシリーズやミヅハシリーズでも発動可能になり、
MRでは腰でLv3一発発動のセイラーシリーズも増えてバリエーション豊かになった。
装飾品は射法珠【2】が存在し、MHR:Sではさらに射法珠II【4】が追加された。
使用上の注意
- 上記の通り、このスキルはクリティカルヒットとなる時間を延長させるスキルであるが、
MHWorldより前の作品ではクリティカル距離が始まるまでの時間が短くはならない。
ようするに貫通弾を至近距離で撃ったとしてもクリティカルヒットにはならない。
また、散弾等の元々クリティカル距離の存在しない弾と併用しても何の効果も無い。
このスキルに限った話ではないが、使用する際にはスキルの効果をちゃんと把握した上で使用するように。
また、MHWでも散弾や属性弾など一部の弾種には効果が適用されない。
- 例外的に、一部シリーズに登場する烈光弾の場合
発射時から画面端まで、全距離がクリティカル補正相当(最大威力)の火力を誇るため
理論上、烈光弾そのものには弾導強化には何の効果も無い。
……が、注意点はそこでは無く、
烈光弾特化運用であっても、完全な死にスキルや地雷スキルでは無いと言うこと。
サブとしての貫通弾や通常弾の遠距離での威力を高め、戦力を低下させないための一つの選択肢である。
ただし、参加するパーティーによっては
烈光弾完全特化装備が四人集まって瞬殺、と言うコンセプトの場合もあり
そこへ長期戦を想定した弾導強化を持ち込むと忌避される事もあるので、ケース・バイ・ケース。
- 徹甲榴弾や拡散弾にも弾導強化の補正が乗り、
クリティカル適用距離での着弾時には、しっかりクリティカルヒットする。
もっとも、着弾時のダメージ概算はLV1通常弾ほどの威力しか無いため
着弾ダメージにクリティカル火力の上乗せを期待する意味はほぼ無い。- 爆薬特化、もしくは拡散祭りの特化装備であっても
烈光弾同様、サブの火力維持のために弾導強化を発動させる場合はある。
もちろん、爆殺による瞬殺を目的としたパーティーでは良い顔をされない事も同様であるが、
運用の都合次第では、死にスキルや地雷スキルにはならない。使い分けが大事。
- 爆薬特化、もしくは拡散祭りの特化装備であっても
- ガンナー初心者が使ったり、経験者でも長い間使い続けていたりすると、
クリティカル距離が曖昧になってしまう可能性もある。
回避性能ほど深刻な問題にはならないが、使いすぎには要注意。
関連項目
システム/クリティカル距離
システム/クリティカルヒット - 混同が生じやすい用語