MHF、MHNowに登場するスキル。
「尻上がり」(物事が後になるほどよくなること)の意味どおり、
クエストの時間経過によってステータスが徐々に上昇するという効果を持つ。
目次
概要
MHF
- MHF-G2にて新たに実装されたG級スキル。
スキル系統・スキル名共に「尻上がり」であり、SP15で発動する。
- 時間経過によって攻撃力が上昇していく。
上昇のタイミングはクエスト開始から1分・3分・5分・10分・15分・20分。
増加量は武器倍率換算で、順に+20・+30・+30・+50・+50・+20。
最初の上昇時には「体が軽い!調子が上がってきた」のテロップが出現するが、
3分以降の上昇時には何も表示されずに攻撃力が上昇する。
- 単純に考えると、
クエスト開始から3分経過で累計の武器倍率+50(攻撃力UP【絶大】と同じ)
20分経過で武器倍率+200(剛撃+6と同等の効果)というおぞましい数値である。
更に、他のすべての攻撃力強化要素と両立して効果が発動するのも利点。
ただ、1~3分程度で討伐に至るような高速連戦を図るクエストでは他を潰してまで優先するようなスキルではない。
効果発動前に仕留められる状況であれば死にスキルそのものである。
- 現在の環境において尻上がりを活かせる場面としては、辿異種、ULクエスト、
極み個体、迎撃戦クエストあたりが挙げられる。
これらはいずれも、熟練ハンターの腕前をもってしても針が動くことが珍しくない相手/コンテンツであり
(迎撃戦クエストは単純に、システム的にどうしても時間がかかるためだが)、
武器倍率+50~80ぐらいの恩恵はほぼ無条件かつペナルティ無しで受けられる。
もちろん、これら以外のクエストにおいても針が動くようならば有用である。
- また、天廊遠征録においては特殊な挙動を見せる。
まず通常のフロア攻略においては、階段を進んだ時点で経過時間がリセットされる。
例えば1階で5分が経過して累計+80の補正を得ていても、2階に上がれば0からのスタートとなる。
そして番人戦においては実時間に関係なく表記上の残り時間に応じて攻撃力増加が発生する。
倒れたハンターの救助に失敗、または諦めるごとに残り時間が1分減るが、そのたびに1分経過と見なされる。
つまり残り時間が減れば減るほど(=ピンチになればなるほど)攻撃力が増加するスキルとして扱うことができる。
もちろん、それを得るためにわざと力尽きて時間を減らす(或いは味方を救助しない)のは本末転倒である。- 気球上や番人との戦闘直前では時間経過はしないため、いくら待っても攻撃力が上がることはない。
- 難点は発動の難しさ。装飾品だけで発動させるなら8スロットは必要になる上、
かつての不人気のスキル故に発動対象防具が全般的に古いという問題を持つ。
アップデート記念イベントで入手できるゼナバレッタGXは+15Pを有するので1部位で発動可能。
当時としては実質唯一の発動手段と言っても良い状態であった(現在は入手不可能で、互換品もない)。
また、特典ZP防具の中には極僅かだが8Pのスキルを持つものが存在している。
リファイン直後はほぼノーリスクで攻撃力が増加するという特性を買われ、
10~20分ほどかかってしまうような高難度クエストのタイムアタック動画などで当スキルが用いられていた。
ただ、発動防具自体が少ないという事実や、
武器倍率+200であれば「巧撃強化」や「猛進」「血気活性」などを組み合わせて得ることが出来てしまうこともあり、
MHF-Zでテコ入れされたスキルの中では、プレイヤーハンターが使うものとしては人気が低迷してきており、
発動防具も追加されていない状況が続いている。
- ちなみにパートナーにも習得させる事ができる。
前提スキルは攻撃力UP【絶大】と集中+2なので、そこまで難しくはない。
かつての仕様ではパートナーを連れた狩りでもほぼ役に立たないものだったが、
MHF-Z以降は優秀な火力UPスキルとして機能してくれるだろう。
こちらの場合は習得さえすれば防具に関係なく用いれるのも利点。
ただし、武器皆伝度を解禁していない場合は武器倍率カンストに注意したい。
もちろん、これはプレイヤーハンターにも言えることであるが。
リファイン以前
- 以上のような仕様になったのはMHF-Zアップデート以後である。
リファインされる前の上昇のタイミングは、クエスト開始から15分・20分・25分・30分・35分、
増加量は15分と20分の時に武器倍率+25、25・30・35分では+50ずつ増加していた。- 最終的な上昇量は累計+200であり、リファイン以降と変わらない。
現在では15分経過時点で累計+180されるので、以前がいかにスローペースだったかがわかる。
- 最終的な上昇量は累計+200であり、リファイン以降と変わらない。
- 簡潔にまとめれば、大きな効果が得られるのは20分経過以降であるにもかかわらず、
G級ハンターのソロ(シングルPT)ですら20分以上かかるような展開は稀*1であったため、
リファイン以前はスキル選択肢に挙げられることすら無かった。
PTを組み、この時代の最高難度クエストである至天征伐戦へ挑んだとしても
インフレに継ぐインフレ環境の影響でモンスターを倒すのに5分もかからないこともしばしばある。
つまりこのスキルを発動させていても、そもそも効果が発動する前にクエストが終わってしまう。
- なお、20分以上かかる展開は稀と書いたが、あくまでG級ハンター4名のPTでの話であり、
ソロで20分以上かかるような強敵に挑む際には非常に便利なスキルとなる。
似たようなソロ向けのスキルとして「一匹狼」があり、
こちらはホルク以外のNPCも含まないソロ状態で武器倍率+100という効果だが、
尻上がりはPT構成に関わらず発動するため
ラスタ達と強敵に挑みたい場合には尻上がりが便利である。- また、ソロでギルド貢献ポイントを意図的に稼ぎたい場合、
BC等で40分ほど放置してからモンスターを素早く狩るのが効果的だが、
その際に武器倍率+200の状態でスタートできるためその用途でも活用できる。
「隅々まで採取して狩猟は後回し」なんて戦法で攻める場合も非常に有効である。
- また、ソロでギルド貢献ポイントを意図的に稼ぎたい場合、
MHNow
- 本作では攻撃力のみならず防御力も上昇するようになり、
またMHWorld準拠のスキルシステムにより、Lv1~5の5段階制となった。
Lvが高いほど上昇値も高くなる。
- 上昇のタイミングはクエスト開始から25秒置きとなる。
1クエストの制限時間は75秒なので、25秒経過時と50秒経過時、
言い換えれば残り50秒と25秒の2回発動タイミングがあることになる。- ちなみにあえてやる意味はないが、残り時間が無制限の小型モンスター戦でも機能する。
- 肝心の上昇値は、ゲーム内では「ほんの少し上昇」といったようなざっくりとした記載しかされていないが、
検証によると以下の通りで、攻撃力と防御力は共に同じ上昇値とされている。Lv5の効果は現時点では不明だが、25秒経過時の上昇値は前Lv+20、Lv 25秒経過 50秒経過 Lv1 30 60 Lv2 50 100 Lv3 70 140 Lv4 90 180
50秒経過時はその2倍となっているので、おそらくは110/220となるのではないかと思われる。
- 攻撃力の上昇値に関しては(検証の通りだとすれば)文句なしの値と言えるが、
一定時間が経過しなければそもそも発動しないという点がネック。
本作はクリアタイムにより決定されるランクに応じて報酬の質が目に見えて変動するため、
人によっては、尻上がりに枠を割くぐらいなら攻撃や見切りといった
単純に火力を強化するスキルの方がいいということもあるだろう。
防御力に関しても、本作の高ランク帯大型モンスターの火力から考えれば焼け石に水程度の強化値であり、
やはり魅力的には映りづらいかもしれない。
一方、制限時間以内に相手を倒せなければ報酬も何もないため、
とにかくクリアを重視するというのであれば有用な選択肢と言える。
最序盤で製作可能なジャグラスメイル/コイルの強化で発動させられるのもポイント。- 特に腰装備は防御系、属性強化系のスキルが付与されている装備が多く、
物理火力を上げられる恒常装備はジャグラスコイルを除くとレイア腰の連撃のみ
(期間限定モンスターまで範囲を広げればレイア亜種腰に見切り、ディア亜種の腰に火事場がある)。
テンプレ装備で腰がフリーになるライトボウガン、
特に腰で属性強化ができない水属性ライトボウガンや属性のないチェーンブリッツ、ウルムーブリッツを使う場合は
スキルが発動できるまで強化しておくと役に立つかもしれない。
- 特に腰装備は防御系、属性強化系のスキルが付与されている装備が多く、
類似要素
土壇場エース
- 狩人珠スキルには似たような効果を持つ「土壇場エース」が存在する。
これはクエストの残り時間が5分を切ると、
被ダメージが激増する代わりに会心率が大幅に上昇する、というもの。- こちらは基準が経過時間ではなく残り時間である点がミソ。
制限時間の短く設定されたクエストであるほど、その効果が重要性を増す。
実装初期の覇種クエストでは「火力が足りず時間切れ」が現実的に発生しており、
それを阻止する目的で発動していたハンターも居たようである- しかし現在では覇種クエストの制限時間が20分ではなくなっており、
この点では有効には働きづらい。
双頭襲撃戦や至天征伐戦の制限時間も同様に20分だが、
これらのクエストに挑む段階では会心率をデフォルトで100%にすることも難しくはないので、
たとえ時間ぎりぎりでクリアする前提であってもメリットはほとんど無くなっている。
- しかし現在では覇種クエストの制限時間が20分ではなくなっており、
- さらに、厳密には「会心率を高める」のではなく「一定値にする」効果なので、
状況によっては会心率が低下するということも起こりうる。
特にG級以降、閃転で会心率が100%を超えている場合は確実に弱体化してしまう。
- こちらは基準が経過時間ではなく残り時間である点がミソ。
研鑽
- MHR:Sにおいて、このスキルに酷似した「研鑽」という百竜装飾品スキルが登場した。
最大20分まで、クエスト中の時間経過に応じて攻撃力と守備力が上昇していくスキルである。
同時に実装されたガードに反応して打撃攻撃が発動する「盾撃竜珠」(反射)と同じく、
MHFオマージュのスキルであろう。- MHNowでの尻上がりに防御力上昇効果が追加されたのは、
おそらくこちらの要素を意識してのことと思われる。
- MHNowでの尻上がりに防御力上昇効果が追加されたのは、
余談
- 間違えやすいが、このスキルの名称は「尻上がり」。
尻上りでも尻あがりでもない。
- ちなみにマイナス系統のスキルは無い。
長時間狩猟のシチュエーションがほとんど存在しないMHFでは、
クエスト開始から徐々に弱体化では大したマイナス効果にならないためであろう。
- このスキルは当初ギアオルグの防具で発動するものとして知られていた。
狩猟の進行に合わせて脅威が増していくギアオルグの特性を表現しているのだろうか。