大タル爆弾(G)を起爆する際に、誰も小タル爆弾や投擲物を持っていない場合、
ハンターたちは苦渋の決断を迫られる。
爆弾の使用を断念するか、それとも無理やり起爆させるか。
しかし狩人たるもの、逃せぬチャンスや引き下がれない勝負どころというものが存在する。
その正念場において切羽詰った狩人たちにより実行される究極の爆弾起爆術、それが「漢起爆(おとこ-きばく)」である。
概要
- 定義がやや曖昧なところではあるが、基本的には近接攻撃で爆弾を起爆させる行為のこと。
強行突破で爆弾を直接攻撃し、己を犠牲にして爆弾を起爆するという最終手段ともいえる技。
更にはシャドウ(挑発)やキックで起爆する方法もあり、
此方はガードや回避といった小細工が通用しない、正真正銘の漢起爆つまり自爆である。- 必ずしも起爆の後に爆風を食らう必要はなく、
フレーム回避に成功しても、それが爆風の中であれば立派な漢起爆であるが、
「自爆するまでが漢起爆である」とするハンターも一定数存在する。 - 女性ハンターの場合は「乙女起爆」と称されることもある。むしろ「漢女起爆」とでも言うべきだろうか。
- 必ずしも起爆の後に爆風を食らう必要はなく、
- 納刀状態から素早く遂行でき、抜刀攻撃より高いダメージを与えられる場合が多いため、
足を引きずって逃走を図るモンスターを追いかけて追撃を与える時には意外と有効な手段である。
PTならば先頭に立つハンターがこれで怯みや転倒を誘発させれば、
追いついた残りのメンバーがモンスターを袋叩きにし、フィニッシュを決められることも多い。
うまく決まった場合は間違いなく賞賛の嵐が巻き起こるだろう。
…失敗した場合は睡眠爆破ができなくなるわけだが。
- まさに漢の中の漢という言葉を体現する技だが、これで3乙してしまっては元も子もない。
特にPT(しかも他の人のクエストに参加する場合)では下手に1乙してもらっちゃ迷惑この上ない。
実行する際はくれぐれも残り体力を計算に入れた上で起爆に移るように。- 当然だが、安全な起爆法があるにもかかわらず身をもって起爆するプレイヤーは
ただの馬鹿、もしくはボンバーマン自爆狂扱いされる。
1乙の原因になってPTの顰蹙を買わないためにも、漢起爆を行うタイミングと空気は慎重に見極めよう。
- 当然だが、安全な起爆法があるにもかかわらず身をもって起爆するプレイヤーは
- 漢を上げるべく訓練所で漢起爆を実行すると、防御力の関係で一発御陀仏となる場合がある。
普段の感覚で起爆すると訓練自体がパーになりかねないということは留意しておくこと。- MH2においては、訓練場のゲリョス戦で弓を選択し、
所持している爆弾を蹴って自爆、速攻でクエストを失敗させることで
街に帰還する待機時間さえない、「爆死ゲリョ」と呼ばれる最速のクエ回しが存在する。
当時は目的のクエストが出現するかはランダムであり、
目的のクエストがPTメンバー全員受注できなかった場合、クエストを何でもいいので回す必要があった。
最高クラスの防具で固めておけば大タル爆弾Gの爆風をマトモに浴びても大したダメージは食らわない。
そのため、武器出し攻撃が億劫な、あるいは飛び道具を持ち込むのが面倒なプレイヤーは、
とりあえず漢起爆をかます選択肢もないわけではない。
逃げるモンスターに意外と有効なのは上述の通りだが、モンスターがダウンした後の復帰間際など、
とにかく速さを優先したいときにもキック(武器出し攻撃)起爆が最適解となりうる場合もある。
ただ、爆風でモンスターが更にダウンした場合は追撃が遅れ、
ダウンしなかった場合は体勢を立て直した後にモンスターにイニシアチブを握られやすい
(ついでに起き攻めにも遭いやすい)など、デメリットも多い。 - MH2においては、訓練場のゲリョス戦で弓を選択し、
- 作品ごとの当たり判定にもよるが、
片手剣のガード斬りで起爆、ハンマーや狩猟笛の叩きつけの衝撃波を爆風圏外から当てる、
大剣のギリギリ先端や太刀の斬り下がりの切っ先に引っ掛ける、操虫棍の猟虫や印弾を放つなどなど、
通常攻撃かつ自爆しない手段は意外と多い。
漢たちからは「チキン起爆」と揶揄されることもあるらしいが、
文字通り命をかけているのだから、投げる物がないときは極力安全な方法を探すべきだろう。
PTプレイでは尚更である。- 爆発の判定は短いので回避性能無しでもフレーム回避が可能。
タイミングこそシビアだが、できるとかっこいい。
特に片手剣の場合は抜刀状態で△二回の後に回転回避すると爆風の判定とぴったり合うのでオススメである。
少しでもモンスターに当たってヒットストップが入るとふっとばされるが
それをダメージソースとして取り入れた戦法がスタイリッシュボマーである。
ちなみに、MHFの公式狩猟大会では起爆→爆風をフレーム回避という手法が取られることが多かった。
- 爆発の判定は短いので回避性能無しでもフレーム回避が可能。
- MHWorldでは、武器種やスキルに縛られない共通装備「スリンガー」が登場。
対象に向けて素早くお手軽に石ころや木の実を射出できるという画期的な機能を持ったスリンガーの実装により、
全国のハンターたちは遂に「武器による至近距離での起爆」というリスクから解放されることとなった。
新大陸に生きるハンターにとって、身一つで行う漢起爆はもはや過去のもの。
体のみならず頭を使う、正にあるものは全て使え!の狩猟精神こそ狩人の証なのである。- スリンガーに利用できるアイテムを採取できるポイントは数多用意されており、
起爆に使うための石ころ一つ拾うのも七面倒一苦労だった旧作から一転、
かなりお手軽に投擲物の入手が可能になっている。
アクション周りの大幅改修によってアイテムを拾う時間が大幅に短縮されており、
発射装置たるスリンガーも走りながらの発射が可能というステキ仕様であるため、
爆弾の起爆に悩まされることは皆無に近いだろう。
フィールドを駆けながら華麗な石ころショットで爆弾を起爆するプレイヤーハンターは、
見ようによってはスタイリッシュボマーよりスタイリッシュかもしれない。
- また、同じく標準装備として所持している捕獲用ネットを使えば
投擲物が無くても爆弾を起爆させることが可能。
ただし射程の関係上、こちらは爆風を浴びる危険性が高い。
- なお、本作ではハンターへの爆弾のダメージが相当低くなっており、
きちんと強化した防具を着込めば大タル爆弾Gでさえランゴスタに刺された程度のダメージになる。
その為スリンガーを使うことすら面倒臭がる物ぐさな一部のハンターは漢起爆を実行することもある。
わざわざ捕獲用ネットを装填する手間を割かずとも起爆できるようになった。
捕獲用ネットよりも射程が長いうえに直線距離を飛ぶため速度が速いのもポイント。- 欠点としてはクローは爆弾を貫通し、更に(当然だが)モンスターに対して当たり判定が存在すること。
そのままモンスターにしがみつきに行ってしまい、結果として爆風に巻き込まれてしまう。
逆にその仕様を利用し、不動の装衣などで吹っ飛びを無効化しつつ起爆と同時にしがみつき、
ぶっ飛ばしで壁に激突させて更にダメージを与え、ダウンも奪うという力技も存在する。
Xシリーズで一世を風靡した金剛身ボマーの系譜と言えるか。
- スリンガーに利用できるアイテムを採取できるポイントは数多用意されており、
- 次作のMHRiseではスリンガーは存在しないものの、
代わりに投げナイフの役割を持つ「投げクナイ」が登場し、なんと固定アイテム化した。
このため、いつでもどこでもクナイ投擲による遠距離攻撃が可能となっており、
まるで忍者の如く跳躍しながら大タル爆弾を起爆するハンターが拝めるようになった。
むさ苦しい漢が己の身一つで爆弾を起爆するという光景は、現大陸においても過去のものになりつつあるようだ…- ここで忘れがちな伝統芸能と言えるキックによる起爆だが、
MHW以降のシリーズでは要素が増えた関係でそもそもキックが削除されできなくなっている。
大剣だけは大振りな攻撃を補う為にキックやタックル等の体術要素が追加されているため、唯一キック起爆が可能。
ジェスチャーの一つ「シャドーボクシング」は微弱な攻撃判定を持つ為、
キックの代わりにパンチで起爆する事ができる。実用性があるかはまた別の話- 体術攻撃で零距離起爆したい
自爆狂漢諸氏のためか、ヘビィボウガンにもタックルが追加されている。
大剣と同じくダメージ軽減+ハイパーアーマーを持つため、爆風の中でも安心。
- 体術攻撃で零距離起爆したい
- 本作では翔蟲のおかげでハンターが自力で空中に飛びだせる。
大タル爆弾は実は空中でも使用でき、その場合爆弾を下方に投げつける。
とはいえ近接攻撃での起爆でもなく、ある程度の高さなら自爆もしないため、
漢起爆の定義?は満たせないかもしれない。
- なお、投げクナイでの起爆の注意点として、クナイは大タル爆弾を貫通する。
そのため、クナイをモンスター方向へ投擲すると睡眠のダメージをクナイに吸われる事がある。
真正面からは投げないように。
- 今作では様々なカウンター技が追加されており、爆風を耐えるどころか、
己の力に変えることが出来る。つまり自作自演
単純に強力な攻撃を繰り出すものだけでなく、中には一定時間攻撃力が上がったり、ビンが満タンになるものも。
- ここで忘れがちな伝統芸能と言えるキックによる起爆だが、
余談
- 武器そのものの特質上、遠くから安全に起爆できるガンナーには無縁の話とも思われがちだが、どっこい。
ガンナーであっても、銃柄での殴打や矢切り、あるいはキックによって
自らが起爆剤となり近接自爆を強行する、……と言うケースも多々ある。
その理由が一発で解かったハンターは、剣士でもガンナーでも立派な漢である。
そう、要するに火事場力目的の体力調整のため。
ただでさえ防御力が総合的に低いガンナーが、さらに自ら体力をジリ貧にまで削るのだから、
その漢気たるや大した物である。
身のこなしを習熟し、モンスターの攻撃を一撃も喰らわぬ実力あらばこそ、
そしてそれに勝るとも劣らぬ胆力と自信あらばこそ為せる所業と言えよう。- 言うまでもないが、そうまでして発動した
漢力火事場力も活かせぬまま
何の役にも立たずに乙ってしまったのでは、漢起爆どころかただの爆弾魔である。
ガンナーで漢気を魅せるのは、それ相応の実力を身に付けてからにしておくべし。
- なお、火事場力以外の目的での「ガンナーによる近接攻撃自爆」も存在する。
リタイアマラソンである。
こちらは漢もチキンも何も無く、さっさと終わらせるために体力の全てを削り切るのだから
戦闘面とはまったく別の意味で見上げた胆力の持ち主ではある。
……が、この理由による自爆は漢起爆とは呼ばないので注意。
- 言うまでもないが、そうまでして発動した
- モガの村の雑貨屋のお姉さんによると、
ムシャクシャしたときは、大タル爆弾を地面に置いてキックに限るらしい。
やはりハンターだけでなく一般人も超人のようだ。
- 前述の爆死ゲリョも含めて、自分への大ダメージを目的とした利用法(主に火事場用)を「自爆」、
乙まで視野に入れた場合は「爆死」と呼ぶ場合が多い。
お守りや発掘武器を掘って3乙で帰還するマラソンは「爆死マラソン」と呼ばれている。
- ちなみにモンスターを殴りつつ漢起爆を決行した場合、
基本的には爆弾のダメージよりも先にモンスターを殴った時のダメージが入る。
睡眠中のモンスターに対して決行する場合は注意が必要である。- 大剣の場合、睡眠中のモンスターに対しスキル・装備を揃えた溜め斬りを弱点に叩き込んだ方が、
爆弾でたたき起こすよりダメージを与えられることが多い。
つまり上記の特性を活かし、睡眠中のモンスターに爆弾を設置し、
溜め斬りを浴びせて漢起爆…というのはネタでも何でもない立派な戦術と言える。
この方法に関しては「ハイガノおろし」などと呼ばれることが多い。
- 大剣の場合、睡眠中のモンスターに対しスキル・装備を揃えた溜め斬りを弱点に叩き込んだ方が、
- 日本語で漢(かん)の字に「おとこ」の読みを充てるのは、時代小説などが元だと言われている。
平易な表記の男(おとこ)との区別としては、
「男らしさを押し出した成人男性」のことを強調したい時に漢とする場合が多い。
漢起爆はまさにこの用法である。- 元々は古代中国の漢王朝に由来し、「漢出身の奴」のような意味で使われていたのが、
次第に男性そのものを指すようになっていったとされる。
硬骨漢や熱血漢といった良い意味はもちろん、
卑劣漢や痴漢といった悪い意味の両方に使われるのはこのため。
- 元々は古代中国の漢王朝に由来し、「漢出身の奴」のような意味で使われていたのが、
関連項目
アイテム/大タル爆弾 - 必須アイテム。Gでも可。
モンハン用語/睡眠爆殺
モンハン用語/スタイリッシュボマー - 漢起爆を織り交ぜたスタイリッシュな立ち回り
アクション/エア回避 - MHXから登場したスタイリッシュ漢起爆。失敗するといつもの漢起爆に。
アクション/ジャストアクション - 上に同じく。こちらも失敗するといつもの漢起爆。
モンスター/アイルー - 稀に自爆特攻を行う。
登場人物/無謀アイルー - 漢起爆を使いこなすアイルー。
モンスター/ブンブジナ - 防衛のために自爆するモンスター。