MHW:Iに於いてプレイヤー間で使用される呼称。
モンスターに傷を付ける為にはクラッチからの武器攻撃を2回行う必要のある武器種のこと。
具体的には、片手剣・双剣・太刀・ガンランス・操虫棍・弓・ライトボウガンを指す。
傷付け2回組とも呼ばれる。
対義語:1回組
概要
- MHW:Iでは、(主に)クラッチ時の武器攻撃を利用することでモンスターの肉質を軟化させることが可能であり、
こちらの物理ダメージに多大な影響を与える傷付け行為が戦略上非常に重要な要素となっている。
傷付けに必要なクラッチ攻撃の回数は武器種によって分かれているのだが、
中でもクラッチ攻撃の必要回数が2回の武器種が「2回組」と呼称されている。
冒頭でも挙げられているが、
太刀・片手剣・双剣・ガンランス・操虫棍・ライトボウガン・弓がこれに該当する。
- そもそも何故1回組・2回組と区別されるようになったかというと、
1回組と2回組の差が余りにも大きかったことで、2回組は冷遇されていると見做されていたからである。
冷遇と見做された主な理由は、- 1回組と比較するとクラッチ攻撃のリスク・手間に明確な差がある
- 効率的な狩猟を意識するにあたって、クラッチ攻撃による傷付けの重要性は非常に高い
- モンスターがスリンガー弾を落とす回数に上限が存在する
- 多くの武器種において、傷つけのためのクラッチ攻撃はハンターの行動の中で隙の大きい行動である。
モンスターの行動をしっかり読んだ上で行わないと被弾し失敗するリスクを抱えており、
この傷つけが1度のクラッチ攻撃で済むか、2回必要かはその後の狩猟に大きな影響を与えるポイントとなる。
また、1回組と2回組で傷付け自体の効果は全く同じである。
肉質が軟化する時間も1回組、2回組で同じであるため、再度傷を付けて肉質を軟化させたいときには、
2回組は1回組以上の頻度でリスクと手間を背負うことになる。
複数部位に傷を付けた状態をキープしたい場合はなおさらである。
リスク面は不動・転身の装衣によりカバー可能であるが、装衣が使用できるタイミングは限られている。
後述するクラッチクロー攻撃による蓄積値の合算で、2回組でも1回組とほぼ同様に傷つけを完了させる方法もあるが、
こちらも恒常的に使える手法ではないため、本質的な対策とはいいがたい。
- マスターランクの個体は、体力の大幅増などにより上位個体と比べて目に見えてタフになっており、
またぶっ飛ばしによる拘束時間をある程度踏まえてか隙が少なめになっている。
このため、上手く肉質を軟化させて立ち回らないと狩猟が長引いてしまうこともしばしば。
また、ぶっ飛ばしダウンを始めとしてハンター側が一方的に攻撃できる場面が増えており、
その際に傷が付いているか否かで与えられるダメージは大きく変わる。
火力構成で人気の弱点特効に至っては傷付け前提で効果が調整されていることもあり、
狩猟に効率を求めるのであれば傷付けを避けて通ることはできない。
- これらの点に対して、2回組のメリットと言えるのが「スリンガー弾を落とさせやすい」ということだけ。
1回組は傷付け時にスリンガー弾を落とさせることができず、
またぶっ飛ばしなどスリンガー弾を有効活用できる場面は増えている為、
この点については明確に2回組の優位点と言えるのだが、
弾を確定で落とさせることができるのはクラッチ攻撃3回までという欠点がある。
そもそも、ほぼ全てのフィールドでスリンガー弾は拾って調達できる上に、
序盤から連発してしまうと肝心な時に弾を落とせないという展開も十分に考えられ*1、
そうなってしまうとメリットがゼロと言っても過言ではなくなってしまう。- 一応、2回組はクラッチ攻撃のモーションが速い傾向にあるが、
結局傷を付けるまでに2回攻撃を要するのでは上述の差を埋めるほどのメリットには感じられない。
クラッチ攻撃の威力が優秀な武器種は1回組に集中しており、クラッチ攻撃そのものに意義を見出すのも難しい。
- 一応、2回組はクラッチ攻撃のモーションが速い傾向にあるが、
- 基本的にモンスターが落とす弾の方が、
強化撃ちやスリンガー弾を使う各種アクションで大きな効果を得られるので、
スリンガー弾が入手しやすいこと自体は嬉しい要素ではあるのだが、
それ故に確定で落とす回数の上限の存在が非常に邪魔である。
- 要するに、メリットの小ささに対してデメリットの大きさが釣り合っていないというのが
傷付け格差が叫ばれていた要因であり、
これらの問題点はそのままクラッチクローの不評にも繋がっている。
- これらの問題点に対しては、
「全武器種一律で傷付け必要回数を1回にして、スリンガー弾も落とさせやすくする」という、
両者のいいとこどりをした修正を望む意見や、
クラッチや傷付け関連のスキルの追加といった形で格差是正を望む意見などが多く見られた。
どちらにしても、2回組の武器種を愛用するプレイヤーを中心にこの調整に不満を持つプレイヤーが
当時数多く存在していた。- 後述するが、後に「クラッチ攻撃強化」スキルの登場により前者の状況を実現できるようになった。
- 傷付けはクラッチ攻撃等で蓄積値を溜め、蓄積値が一定以上になると傷が付くという仕組みである。
2回組は1回のクラッチ攻撃による蓄積値が傷付けに必要な量の半分に設定されている為、
傷を付けるのに2回のクラッチ攻撃が必要となっている。
特に連続ヒットするクラッチ攻撃は1ヒット毎に傷つけ蓄積値が設定されているものが多く、
クラッチ攻撃が上手くヒットせずに外れた分の蓄積値は当然溜まらず、
運が悪いと2回クラッチ攻撃をしても傷が付かないことすらある。
こうなってしまうと3回組である。- かつての操虫棍のクラッチ攻撃は、5ヒットで累計8ヒット分当たると傷がつくようになっていた。
2回組の中ではモーションが長いことから途中で吹っ飛ばされやすく、振り回し攻撃のためか判定が小さい
部位への傷つけ攻撃が外しやすいため、結果2回組よりさらに多く傷つけ攻撃を求められたことも。 - 地味だがクロー攻撃にも傷付け蓄積があるので、
3回殴ってから傷付け攻撃をすれば2回組でもクラッチ1回で傷を付けられる。
非怒り時の方向転換だけでなく、傷付けにも使えることを意識しておくと戦術の幅が広がるだろう。
例えばモンスターが怒ったまま移動を始めたら傷付けチャンス。
すかさず張り付いて攻撃し、傷付け状態で戦闘を再開したい。
- かつての操虫棍のクラッチ攻撃は、5ヒットで累計8ヒット分当たると傷がつくようになっていた。
- 肉質軟化の影響を受けるのは物理面のみであり、属性面に影響は無い。
この点を考慮してか、2回組の多くは手数の多い武器種=属性重視の武器種であり、
対して1回組は物理重視の武器が多いという傾向がある。
物理ダメージがある以上、属性重視武器であっても傷付けは無視できない要素であるが、
1回組の武器種に比べれば、傷付けないことのデメリットは軽い。- ただし、属性特化構成は(真・)会心撃【属性】か龍脈覚醒を組み込まないと
満足な火力が出ず、前者は会心率確保に有用な弱点特効を最大効用化するために
属性武器でも2回傷つけをするのが煩わしいという場面は存在する。
特に真・属性会心が付くシルバーソルシリーズは装飾品スロットに乏しく、
少ないスロットで会心率を高めようとすると嫌でも弱点特効に頼らざるを得ない。 - 一部状況下では、傷付けを無視してひたすら攻撃し続けるという戦法が採られることもある。
この場合は2回組のデメリットは無視でき、逆にスリンガー弾を補充し易いというメリットのみが残る。
ライトボウガンで属性弾速射及び徹甲榴弾運用をする場合や、
砲撃主体のガンランスなどが当てはまる。
この2種については傷付け2回組であるがゆえにこれらの戦法が採用されやすいとも言える。
特にライトボウガンは2回組の中で唯一強化撃ちもスリンガー関連の特殊なアクションも無いため、
スリンガーの弾を落としやすい利点がほとんど活かせないという点が大きい。
ガンランスは強力な戦法なのは確かだが、起爆竜杭を打ち込む作業がリスク・手間共に傷付けと大差なく、
加えて砲撃主体以外の戦法が難しくなることで、戦術の単一化を招いていた。
- ただし、属性特化構成は(真・)会心撃【属性】か龍脈覚醒を組み込まないと
- 因みに、2回組に対して1回組は完全な上位互換なのかといえば言えばそうでもなく、
斬れ味を大きく消耗する大剣、モーションや攻撃時間が長く隙が大きいチャージアックスやヘビィボウガン(機関竜弾)、
モンスターから離れるので追撃を与えづらいスラッシュアックスや狩猟笛など、
根本的な傷付け回数とは別ベクトルの問題を抱える1回組も存在する。
傷付け作業が一定のリスクを伴うものである以上相対的に有利なのは事実だが、
先述のスリンガー弾も含めクラッチ回数・内容共に全面的に優れていると言える武器種は意外と少ない。
- これらの不評が運営の耳にも届いたのか、アップデートによって2回組のいくつかの武器種に調整が入った。
- Ver.12.01にて、片手剣のクラッチクローアッパーに傷つけ効果(ただし2回のうちの1回分)が追加された。
これにより、片手剣は実質的に1回組のように傷付けができるようにはなった。
クラッチクローアッパー攻撃は前方より上方への判定が強くなっており、狙った部位に張り付いて
傷つけ攻撃を行うことに難があったり、間合いを掴んでいないと空振ってしまうことには注意が必要か。 - 同じくVer.12.01で双剣の特殊クラッチ(回転斬り上げ)に傷付け効果が追加された。
回転斬り上げは火力面で優秀なモーションなため、チャンス時にこまめにやっておくことで火力向上が見込める。
ただ、回転斬り上げに派生するまでに必要なモーションが長く、また張り付きの前方判定も弱いため、
よろめき怯みに間に合わないことや、密着しないと空振ってしまうことも。 - Ver.15.01にて操虫棍にも調整が入り、
5ヒット攻撃の全ての蓄積値が上昇。特に外しがほぼ起きないフィニッシュ部分は大きく上昇した模様。
累計8ヒット必要だったクラッチ攻撃は7ヒットで傷がつくようになり、
振り回し中に数ヒット外してもフィニッシュまでいけば2回で傷がつけられる程度まで上昇している。
これによりクロー攻撃2回+クラッチ攻撃でも傷つくようになったため、
蓄積値でいえば2回組の中でも特に高い武器種となった。
- Ver.12.01にて、片手剣のクラッチクローアッパーに傷つけ効果(ただし2回のうちの1回分)が追加された。
- アップデートで追加されたムフェト・ジーヴァは、
例外的に全ての武器種で1回のクラッチ攻撃で傷が付けられるようになっており、
またクラッチ攻撃時にスリンガー弾が落ちるといったことも無い。
元々の物理肉質が硬めであることや、エネルギー吸収で傷を自己再生するという点から、
1回組と2回組で露骨に差が付いてしまうのは宜しくなかったのだろう。
この局面においてのみ、片手剣はアッパーと部位移動してからの攻撃で、
1回のクラッチで2部位に傷を付けられるという1回組にも無いアイデンティティを持つ。
逆に、大剣やチャージアックスなど傷付けモーションの長い武器種は若干不利になるとも考えられる。
- 傷付けにまつわる問題は武器種、モンスターの評価に大きく関わる重要な要因だったが、
Ver.15.01アップデートにて大きな調整が行われることとなった。
傷が消えるまでの時間の延長と、新スキル「クラッチ攻撃強化」の登場である。
前者について、傷の持続時間が90秒から180秒へと倍加。
プレイヤーのスキル・装備にもよるが、2部位程度ならよろめき怯みに張り付いてクラッチ攻撃するだけで
傷をキープできるようになり、2回組に限らず1回組においてもリスクや面倒さが大幅に改善された。
また、持続時間の延長による火力の向上により、実質的に2回組のスリンガー弾が足りなくなる点も低減している。
そして後者のスキルの効果だが、クラッチ武器攻撃にもう一種の特性を追加する。
大剣などの1回組なら1回で傷を付けられる上にスリンガーの弾を落とすようになり、
片手剣などの2回組はスリンガーの弾を落とさせつつ、1回の攻撃で傷を付けられるようになる。
つまるところ、スキルを付けることで全武器同様の仕様になるということである。- クラッチ攻撃強化の装飾品は、同アップデートの情報にもあった削撃珠【3】。
Lv3のスロットはβ装備などでは少々貴重であるため既存の装備に差し込めるかは場合による。
そもそも装飾品が入手出来るかの問題は、指定して錬金できるので一応問題ない。
要求値はなかなか高いが、装飾品はどのみち集めることになる以上、これらの装飾品集めクエスト、
または錬金チケットで得た装飾品から不要、余ったものをつぎ込めばそう困ることはない。 - 削撃の護石も追加された。
こちらはクラッチ中に有効なクライマーのスキルも同時発動する。
マスターランクに突入したらすぐに生産出来るので、今後アイスボーンを始めるユーザー向けになっている。 - なお、クローによる攻撃や片手剣のクラッチクローアッパー、双剣の回転斬り上げは強化されない。
1つ分のスキル自由度が失われることになるとも考えられるため、丸く収まったかというと微妙なところ。- 両グループ中でも操虫棍とチャージアックスは難アリと評判だったのだが、
特に攻撃の外れやすさから「3回組」と揶揄された操虫棍は、
蓄積値上昇と強化スキルによってクリーンヒットすればフィニッシュ前に傷が付けられることから、
3回組から一転して「0.8回組」などと言われるまでになった。*2、
一方、クラッチ攻撃のモーションが長く、無防備な斧モードでその場に着地してしまうチャージアックスは、
特に調整もされず難点が解消されないまま1回組の優位も薄れてしまった……と明暗が分かれた。
- クラッチ攻撃強化の装飾品は、同アップデートの情報にもあった削撃珠【3】。