幽玄なる鳴神の龍が、狩猟笛と
なって再誕。音色は雷鳴の如く
聞く者を恐怖の底に落とす。
(かんなりの神笛)
聞け、母なる鳴神の音曲を。
霊宝は祝宴の花を彩り、万世に
天地の平らかなるを願わん。
(神源ノ雷響キ)
MHRiseのラスボス、雷神龍ナルハタタヒメの素材で生産できる狩猟笛。
目次
概要
- 雷神龍素材がふんだんに用いられた、黄金に輝く狩猟笛。
中央には太鼓のようなモチーフがあしらわれており、雷様を連想させる造形。
外周部分には舟型の光背(仏像や神像の背面につけられている、後光を表したパーツ)のように見える装飾がついている。
- 三音演奏で奏でられる旋律は、雷神龍戦闘BGMである禍群の鳴神の一節が流れる。
- 対となるあかしまの神笛と同じく、サビ前の「禍群」という
歌詞が入る手前のフレーズがモチーフであり、
日本語Ver.で言えば1:29の「八雲ほろに踏みあだし」と歌われている箇所である。
こちらはフレーズの終わりがぶつ切りになってしまっているため、やや気づきにくい。
- 対となるあかしまの神笛と同じく、サビ前の「禍群」という
性能
MHRise
Ver.1.0~2.0
- Ver.2.0までは、生産段階のかんなりの神笛Iの段階で打ち止め。
- 攻撃力180
- 雷属性値34
- 斬れ味は素で青30、匠で白20まで伸びる
- スロット、会心率は無し
- 百竜スキルは、「攻撃力強化II」or「空棲系特効」or「雷神龍の魂」
- 旋律は気絶無効、体力回復【大】、体力継続回復
更に狩猟笛特有の旋律については、とことんまで防御・回復よりの物が3つ揃っており、
ラスボス武器でありながら攻撃よりも圧倒的に防御よりの構成という、歴代作品の中でも変わり種の存在。
ちなみに、対のイブシマキヒコ武器も音の防壁と精霊王の加護を両立するという、
こちらとは違った形での防御特化旋律を持っている。- 固有百竜スキルである「雷神龍の魂」はしまきシリーズの装備数に応じて会心率が上がる効果だが、
そもそもしまきシリーズ一式で付くスキルが狩猟笛にとって恩恵が薄すぎるという点がネック。
さらに、+40%という猛烈な会心率上昇効果ですら「狩猟笛の音波攻撃にはそもそも会心率が乗らない」
という仕様により、音波攻撃を主力とする狩猟笛自体との相性が極端に悪い。
百竜強化は実質空棲系特効か攻撃力強化の二択である。 - 体力回復【大】と体力継続回復の両方を備える回復特化の旋律であり、
特に体力回復【大】は発売時点では本武器と回復II旋律の百竜笛の2種のみの非常にレアな旋律。
その百竜笛との比較では、体力継続回復と体力回復【大】の両方が被っているものの、
赤音符(Aボタン)に体力回復旋律が割り当てられていることは本武器だけしかない特徴である。
今作の狩猟笛は、スティック+Aで繰り出せる振り下ろしが出の速さ、威力共に優秀であり、
攻撃性能だけならXボタンで繰り出せる前方攻撃のほとんど上位互換である。
そのため、基本的な旋律を発動した後は、振り下ろしと演奏をループする立ち回りが基本とされているが、
本武器は、その狩猟笛の基本的な立ち回りの中に無理なく体力回復を組み込むことができるため、
回復旋律の使い勝手で百竜笛と差別化できる。
特に、響モードで振り下ろし→多重演奏を繰り返す攻撃ループでは、2.5~3秒毎に体力回復を発動することができ、
味方の生存に大きく貢献することが可能である。 - 体力回復旋律を吹く機会が圧倒的に多く、攻撃力アップ旋律を持たない関係上、
入れ替え技の共鳴音珠との相性が非常に良い。
音珠で攻撃力UP効果を得られる上に、共鳴音珠と狩猟笛本体の体力回復旋律は重複するため、
両者の範囲内では一度に40もの体力回復を行うことが可能である。
高火力の震打と引き換えになるものの、幸か不幸か本武器の物理性能は高い方とは言えないため、
物理性能が高い笛と比べればデメリットは比較的小さい。 - 青音符には気絶無効旋律が割り当てられているが、よりにもよって本武器は雷属性であるため、
気絶しやすい、すなわち雷属性やられを用いるモンスター相手に担ぐことが難しいというジレンマが存在する。
もっとも、ハイパーアーマー技が増え、翔蟲受け身も追加されたMHRiseでは、
雷属性やられ関係なく気絶してしまう場面も多くあるため、
味方が全員気絶耐性Lv3を発動させているのでもなければ役立つ機会も少なくない。
今作の狩猟笛のダメージ源の一つである演奏の衝撃波は属性が乗らず、攻撃力・斬れ味のみに依存するため、
属性特化の本武器が単純な火力面で百竜笛を上回る場面は非常に稀である。
先述の通り回復旋律の扱いやすさで差別化可能ではあるのだが、
旋律の配置を考慮せずに百竜笛の劣化と断じられることも多く、人気はいまひとつであった。 - 雷属性の狩猟笛として見ると、
作れる段階に対して属性値がやたら高く、百竜スキルによりこちらに迫るフルフルホルン、
ビジュアル・サウンド面の人気に加え攻撃力UPと気絶無効を持っている王琴トドロキ、
純粋な殴り性能に優れている電電太鼓…と、珍しく雷属性だけでも4系統の笛が揃っている。
物理性能で言えば攻撃力アップ旋律を持ち水棲系特効を持つ王牙琴が非常に高い壁であるため、
高い属性値と旋律で差別化していきたい。
Ver.3.0
- Ver.3.0にて、最終強化系として神源ノ雷響キが追加された。
- 攻撃力190
- 雷属性値41
- 斬れ味は素で青60、匠で白40まで伸びる
- スロット、会心率は無し
- 百竜スキルは、「攻撃力強化III」or「空棲系特効」or「雷神龍の魂」
- 旋律は気絶無効、体力回復【大】、体力継続回復
一方で、属性値は大きく伸びて40の大台に乗る。
斬れ味面も改善され、匠2から白ゲージが出てくるため白ゲージ運用がしやすくなり、
アップデートで匠の発動難度が低下したこととあわせて、物理・属性ともにダメージの底上げができるようになった。
総じて、白ゲージかつ雷属性の通りがよい相手であれば、十分なダメージを期待できるようになっている。- 体力回復【大】を持つ笛としては、バゼルギウス素材の爆鱗鼓バゼルライドが追加されている。
もっとも、あちらの体力回復旋律は緑音符に配置されており、
青音符と比べてもさらに使い勝手が悪いため競合することはないだろう。
さらに言えば、あちらとは攻撃力30の差があり攻撃力UP旋律持ちでもあるため、
本武器からすると残念なことではあるが攻撃性能を見ても競合相手とは言い難い。 - 赤音符に体力回復を持つ笛という括りでは、アップデートで追加されたテオ笛テオ=オルフェスが非常に強力。
体力継続回復と解毒&体力回復【小】、さらに攻撃力&防御力UPという実質5つの旋律を操る万能型であり、
体力回復【小】で十分な相手であればあちらの方が使い勝手がよい。 - 百竜強化「雷神龍の魂」については言わずもがな。
風雷合一の登場で防具は2種類をある程度混ぜて使えるようになったものの、
このスキルで参照されるのはあくまでしまきシリーズの装備数だけなので、
狩猟笛にとって相変わらず恩恵が薄すぎて実用性が低い点は変わっていない。
- ヌシ・ジンオウガを除くヌシモンスターは程度の差こそあれ雷属性が通り、攻撃は非常に苛烈。
また、ヌシモンスターは百竜笛の聴覚保護【大】で無効化できない強咆哮の使い手であり、
他方でヌシ・アオアシラを筆頭に気絶値の高い攻撃を繰り出してくることが多いため、
ヌシモンスターの単体クエストでは回復・生存特化として本領を発揮できる。 - 高難度のイベントクエストでは、一撃で即死又は瀕死となるほどにモンスターの攻撃力が強化されており、
共鳴音珠を利用してもなお回復が追いつかないこともあるため、精霊王の加護持ちの笛の人気が高くなっている。
そのため、精霊王の加護旋律でダメージそのものを減らすことで生存性を高めることができ、
殴り性能が優れている事により本作のシステムに適応できているブルグラントが競合相手として手強い。
もっとも、剣士であれば体力満タンを保つことで即死リスクは大きく減らせるため、
小技のダメージを即座に回復できる本武器の立場が無いとまでは言えない。
MHR:S
雷鳴よ天に啼け。
我は鬼となりて、怒りに哭す。
その声、終に神にも響かん。
(神響・雷禍啼哭)
- MRでの強化先は勿論用意されている…が。
強化できるのはMR解放後、MR30における緊急クエスト「戦慄く神解」にて
MR版百竜ノ淵源ナルハタタヒメを下した後となる。
そのため、攻略中は他の雷属性笛に出番を譲ることになるだろう。
- 最終形態たる、神響・雷禍啼哭の性能は以下の通り。
- 必要十分な攻撃力320
- 非常に高い雷属性60
- 素で長い白ゲージ。匠1から紫が出る
- スロットはないが、Lv2の百竜装飾品が装着可能。
MHRise無印では属性偏重の狩猟笛はその実力を発揮することが難しかったが、
今作では鉄蟲糸技「鉄蟲糸響打」が登場したことで状況が変わっている。
相変わらず攻撃UPの旋律は吹けないものの、雷が通るモンスターが相手ならば
属性値の暴力によりそれを補って余りあるほどの火力を出すことができるだろう。- 天鱗以外は難しい素材もないため、制作難易度がそれほど高くないのも嬉しいところ。
MR70、100の緊急クエストで雷が通るモンスターが続けて登場するので、
それを見越して作っておくという判断も悪くはないだろう。
- 無印で狩猟笛使い達から芳しくない評価を受けていた点については、軒並みMHR:Sの追加要素によって
改善されていたり、噛み合う仕様となっていたりするため大幅に実用性は向上。
無印のラスボス笛として相応の存在感を見せている。- 無印では属性狩猟笛が軒並み不遇だった点については、
鉄蟲糸響打で発生する追撃の衝撃波はしっかり属性が乗るようになった事で評価が逆転。
弱点だった物理性能の低さについても実用ラインにまで上がるようになった為、充分な殴り火力を得た。 - 攻撃力UP旋律を持たない点については元々共鳴音珠でフォロー可能ではあったものの、
こちらを採用すると震打が使えなくなるという点がネックとなっていた。
新システム疾替えの登場により、共鳴音珠と任意の鉄蟲糸技を使い分ける事ができるようになった為
操作の手間や翔蟲の管理さえ厭わなければカバーする事が可能になっている。
ただ、手数を重視したい高属性値の響打状態と後隙の大きい震打はあまり相性が良くないので、
翔蟲が3匹いて余らせている状態でもなければ震打はいっそ封印するのも手である。
もしくは相性の良くない震打を切り、共鳴と炸裂の二種の音珠を採用するのもいいだろう。
- 無印では属性狩猟笛が軒並み不遇だった点については、
- 無印のエンドコンテンツであるヌシ・高難易度はとにかく異常に高い攻撃力を持っているという点が
特徴だったが、MHR:Sのエンドコンテンツとなっている傀異化モンスターについては
ギミックである劫血やられに対してとても相性が良いというのも追い風。
劫血やられになると回復アイテムによる回復効果は大きく阻害されてしまうが、
持続回復旋律は一切阻害されない上に、攻撃を当てると回復するというシステムは
回復と攻撃を同時にこなせる狩猟笛には相性が良い。
特に血氣などと合わさると、殴るだけで受けたダメージが瞬く間にモリモリと回復していく。- 更に、傀異化モンスターは共通で傀異バーストという技を行使してくるが、この技は確定気絶を持つ。
傀異バーストは意外と当たってしまう事も少なくないし、
当然マルチでは気絶無効をセットしているとは限らないのでこの旋律が一層輝くだろう。
ダメージも高いので、回復旋律との相性は尚の事良い。
- 更に、傀異化モンスターは共通で傀異バーストという技を行使してくるが、この技は確定気絶を持つ。
- 新たに登場したデメリット付きスキルのデメリットを回復旋律2種で踏み倒すという運用も可能。
無印からフルチャージ維持のような細かいネタはあったが、新スキル
伏魔響命はHPが減っていくデメリットに対し、Lv1から攻撃力+15と
効果量が大きく、疾替えの書の切り換えで属性値の増強も可能で実用性が高まった。
狂竜症【蝕】についても克服前のデメリット効果の踏み倒しが可能。- 百竜スキルの使い所が限定的すぎるという点についても、MRでは百竜スキルが実質廃止され
百竜装飾品となり、Lv2スロットが付与された事で大幅に改善された。
Lv2があれば特効系以外にも、大音量演奏などの選択肢が選べる。
- 百竜スキルの使い所が限定的すぎるという点についても、MRでは百竜スキルが実質廃止され
- 属性が違うので競合相手というわけではないが、
極光雪笛スノウフォロウとは旋律の構成が似ており、こちらも高属性タイプ。
前述の傀異化モンスターの相性を加味して、属性の噛み合わない場合はそちらを担ぐのも良いだろう。
他にも気絶対策は不能だが回復旋律を持つテスカ=ムル=ムジカも旋律が似ており、
不遇だが爆破属性なので相手を殆ど選ばない。
スノウフォロウや神響・雷禍啼哭で属性が合わない時でも、熾烈な傀異化戦をサポートする事が可能。
いかに傀異化戦やリスク持ちスキルで神響・雷禍啼哭が有用だったとしても、やはり属性を生かしてこその笛なので
同じ戦略を取りたい時でも、相手に会った笛を奏でられるようにしよう。
余談
- デザインのモチーフとなったのは鼉太鼓(だだいこ)だと思われる。
舞楽、雅楽に用いられる最大の太鼓であり、私たちの住む世界では国宝に指定されている。
春日大社国宝殿にてレプリカではあるが観ることができるため、興味があれば足を運んでみるといいだろう。
関連項目
モンスター/ナルハタタヒメ
モンスター/百竜ノ淵源ナルハタタヒメ
武器/ナルハタタヒメ武器
武器/あかしまの神笛 - 対の素材を使用した狩猟笛