岩盤を貫く溶岩獣からヒントを得て、銃身をらせん状にねじった軽弩。その一撃は大地を穿つ。
目次
概要
- MHXにて登場したウロコトル素材のライトボウガン。
アグナ武器ではなく、正真正銘ウロコトル武器である。
最終強化寸前までアグナコトル素材は一切使わず、主に鉱石素材やカワズの油、そして溶岩獣の鱗を使用する。
性能
MHX
- 冒頭の説明文の通り、銃身にはらせん状の凹凸があるウロコトル色の銃。
ウロコトルとトルネードをかけているダジャレは多分加工屋のセンス
「捻じれた銃身」「岩盤を貫く溶岩獣からヒントを得た」「大地を穿つ」というキーワードから、
およそ大半の人は「さぞや貫通弾の運用に長けた銃に違いない」と想像するだろう。
…が、性能を見れば絶句すること間違いなし。貫通弾の装填数はまさかの全LV0発である。
さらに凄まじい事に速射対応弾も無い。初期装備ですらツブテ弾の速射くらいはあるのに、である。
とはいえ、全弾装填からの回し撃ちが基本となるMHXのライトボウガンの場合、
全弾装填IIIを修得できる集会所上位後半までは、物によっては速射対応でない方が使いやすい事もある。*1
が、攻撃用の弾をあまり装填できず、しかも装填数も軒並み微妙なためやはり物足りない性能ではある。
- しかしMHXの武器強化はLV制。強化を重ねていけばそれなりに使える方向性が見えてくる物もある。
最終強化は溶岩弩ウログルト。ここでようやくアグナコトルが登場するが、なんと獰猛化素材を使用する。
上位アグナコトルのさらにその上、G級一歩手前レベルの個体の素材である。
最終強化になれば、説明文にも「大地の裏側まで撃ち抜く一撃」なんて言葉が躍っている。
ここまでやれば性能もかなり上がるはずだが…?
- 最終強化時性能
- 攻撃力200
- 会心率0%
- リロード やや遅い
- ブレ 右/小
- 反動 中
- スロット 無し
- 武器内蔵弾:LV1重撃弾(10/2)、LV2火炎弾(30/5)、鬼人弾、硬化弾
- 装填数
LV1 LV2 LV3 通常弾 8 5 8 貫通弾 - - - 散弾 6 5 3
- はい、やっぱり貫通弾は撃てませんでした。
そして速射対応弾もありません。
ちなみにLV1火炎弾の装填数も初期の4発から一切成長なし。
もうここまでくるといっそ清々しいレベルの産廃である。
唯一散弾だけはそれなりだが、それでもLV3散弾がたった3発というのは非常に物足りない。
例の茶釜だって全LV5発以上撃てるし、
属性弾と内蔵弾以外の対応弾がほぼ被っている蟹甲弩ラーバルザザミ*2を使った方が間違いなく強い。
- まだだ、まだ貫通弾追加が残っている…!
そう考えたガンナー諸氏には一応救いもある。
貫通弾追加スキルを発動すれば、5/6/4発とそれなりの装填数が出現するのだ。
狩技「全弾装填」を使えば、回し撃ちで貫通弾をバカスカ撃つことができる。
速射が無い分は貫通弾で手数を補うのが有効だろう。
最初にゲージが溜まるまでは普通の銃の2倍くらいリロードする必要があるが、まあ些細な問題である。
- 結局のところライトボウガンとしては「有効な速射が無い」という致命的欠陥が響き、
最終装備候補には名前も挙がらない微妙な性能。
ウロコトルが火山にいる以上は作成時期もそこまで早いわけでもないので、繋ぎとしてもやっぱり微妙。
強化途中で逆鱗を要求される物よりはマシだが。
強化すれば使えなくもないレベルにはなるが、間違いなくもっと強い銃はある。
ぶっちゃけMHP3のヘルブラザーズの方がよっぽど使える銃だったレベル。
小型モンスターの武器なんてこんなものなのだろうと割り切るべきか…。
と言いたい所だったが、初代からの伝統ある虫武器だけでも実用レベルの武器は割とあり、
同期に目を向けても同じウロコトル素材の片手剣は割と頑張った性能を誇る。
元がロアルドロス武器への繋ぎだったとはいえ、どれもパッとしない性能止まりのルドロス武器の存在は忘れよう。 - ちなみに最終強化で手に入る端材は一切素材を使っていないはずの溶岩竜の猛端材である。何故に。
MHXX
- 小型モンスター武器だとかいうレベル以前の問題だったMHX時代であったが、
G級が追加されこの武器にも救いの手は差し伸べられる、と思われていた。
- 究極強化形「熔山弩ウログルトヘル」の性能は、上位最終形との違いを書き出した方が早いので以下の通り。
- 攻撃力200→320
- スロットが1つついた
- 痛撃弾が追加された(30発/3発装填。速射も対応)
厳密には各装填数が微妙に増えているが、肝心の貫通弾追加で現れる貫通弾の装填数は全く変化無し。
微妙なリロードや反動やブレなどの取り回しの悪さは何も変わっていない。 - ちなみに、痛撃弾速射ができる
上位互換ライトボウガンは他に龍識究弩ファノスと追襲の黒銃がある。
性能を比較するとウログルトヘルは他二種のライトに痛撃弾の装弾数・装填数で負け、攻撃期待値で負け、
装填速度で負け、スロット数でも負け、ついでにウログルトヘルと違ってブレも無い。
おまけに究極強化時期はラスボス素材が必要なファノスにこそ僅かに勝っているが、
追襲の黒銃とは同等のG★4とここでも差をつけられず、
ダメ押しとばかりに両者ともにLV1火炎弾を5発装填できることもあり、
ウログルトヘルが明確に勝っている部分はLV2火炎弾の内蔵・装填数に優れている*3事と、
微妙な質の支援弾が内蔵されている事と、1発装填で実用性は皆無なLV2徹甲榴弾が撃てる事ぐらいしか無い。
もうやめたげてよお!
- 限界突破でバサルモスの素材を使い、究極強化でやっぱりアグナコトルの素材を使うので、
小型モンスター素材だけで作れる等の利点も一切無い。
唯一の救いとして難敵である獰猛化アグナコトルを狩る必要だけは無い*4ものの、
相変わらず上位互換はいくらでもいる上、作成の手間も割りとかかるので、
頑張れば使えなくはないが、頑張って使うメリットは縛りプレイでも無い限りどこにもない。- ちなみに内蔵弾が速射対応と言うことで、コトルXシリーズとの相性は思いのほか良好だったりする。
折角なので全身ウロコトルでモンスターの肉質を調べに行くのも一興か。
- ちなみに内蔵弾が速射対応と言うことで、コトルXシリーズとの相性は思いのほか良好だったりする。
- MHXでは派生も無く溶岩弩ウログルトまで一本道だったが
MHXXではウロコトルネードLV3からボルボバレットへの派生が加わった。
この派生を辿ると土砂竜の頭殻が少なく済んだり尖竜骨が不要だったりと負担は軽減されるが
特に苦労も無く一発生産できるため、わざわざウロコトルネードを経る必要も無い。
こんな感じで、派生先にも期待できないと何もかも展望が見えないと思われていたが、
なんと、後続作でもお呼びが掛かり、さらなる派生展開への道を見出す事となった。
と言うか、この有様なのに後続作に再登場すること自体が多くのガンナーを驚かせた
MHRise
- ウロコトルが出るからかこの武器も参戦。
素材が少ないからかしょっぱなからラングロトラの素材を併用するこの銃は、
オロミドロ素材、アンジャナフ素材など何の関係の無さそうなモンスターの素材まで使い、
最終的に上位武器になる際に火竜の骨髄まで使い、溶岩弩ウログルトへと至る。
攻撃力190、会心率0%、スロットはLv2が1つ。ブレ右小がある。 - 今回も「捻じれた銃身」「岩盤を貫く溶岩獣からヒントを得た」「大地を穿つ」
等という宣伝文句を並べながら貫通弾に一切対応していないという広告詐欺っぷりを維持。
貫いているのは姿勢だけである。- 代わりなのか百竜強化スキルで「貫通弾追加I」を持つ。
これを発動させるとLV1と2の貫通弾が5発ずつ装填できるようになるが…
別に速射対応してる訳でもないしそれだけ。
- 代わりなのか百竜強化スキルで「貫通弾追加I」を持つ。
- 火炎弾はノーマル5発・貫通3発入る。
こちらも速射対応している訳でもなく素撃ちのみ。 - 何故かLV2通常弾の速射を獲得。4発装填可能。
このため最低限の使い勝手を持つが、歩き射撃に対応はしているが歩きリロードはできない。
またLV3がたったの3発しか入らないため、通常弾メインでやっていくならいくらでも上がいる。- が、通常弾に関してなら僅かながらウロコトルネードが光る時期がある。
今回、他の通常弾速射銃で最終選択肢になるものと言えば
王牙弩【野雷】とか鋼氷蜂弩等があるが、
王牙弩は最終強化に古龍素材を必要とするためHR解放前後になり、
鋼氷蜂弩はそもそもHR40の緊急クエがクシャルダオラの初登場なので非常に遅い。
対してウロコトルネードはHR6になり溶岩洞に行けるようになりさえすれば
最終強化の素材を揃えることができ、攻撃力190を得られる。
この時点で溶岩弩ウログルトに攻撃力で匹敵する通常弾速射銃はフラムマヌバIIのみで、
あちらはきついマイナス会心のためにダメージが安定せず(期待値はウログルトより高い)、
片ブレのウログルトに対して左右ブレなのでブレ抑制が必須、装填数が3しかないなど使い勝手で劣る。
そもそもフラムマヌバは最終強化で運用方針が大きく異なる怪物となるため、差別化も何もなくなる。
- が、通常弾に関してなら僅かながらウロコトルネードが光る時期がある。
- と言う訳で、HR6~7の間での繋ぎとしてではあるが、
溶岩弩ウログルトは通常弾速射銃として十分使っていける水準の性能を有する。- 現在ではイベントクエストの配信により、その気になれば上位昇格直後に最終強化出来る。
HR4~5の期間においても主戦力として運用可能になったのは大きい。
- 現在ではイベントクエストの配信により、その気になれば上位昇格直後に最終強化出来る。
- なお今回この銃は狐水銃シズクトキユルへの踏み台でもある。
確かに同じ海竜種ではあるが属性は真逆であり、無理があるように感じられるだろう。
シズクトキユルは一発生産できず、作りたければこの銃を作って強化するしかない。- とは言え、MHRiseのシズクトキユルはMHX系ほど銘銃としてニーズが高い訳でも無く
ミツネファンなら取り敢えず作る、と言ったファン装備の微妙なポジションへと退いた。
相対的に、シズクトキユルを必要としないガンナーからの評価は過去作と大差は無い。
- とは言え、MHRiseのシズクトキユルはMHX系ほど銘銃としてニーズが高い訳でも無く
MHR:S
- MR段階で熔山弩ウログルトヘルが追加。
例によってと言うべきか、溶岩弩ウログルトとの変更点を上げた方が早い性能に仕上がっている。- 攻撃力はそれなりの330
- LV1・LV2貫通弾が素で装填可能に。装填数やその他の性能は百竜スキルで追加されていた頃と変化なし
- LV2徹甲榴弾・火炎弾・貫通火炎弾の歩き撃ちが可能に
- 百竜スロットは特効系が入るLv2
弾追加系百竜強化持ちの武器の共通の仕様として、
貫通弾が素で撃てるようになったことからMHXから貫いてきた広告詐欺だけは是正されたものの、
それ以外の面では強化らしい強化が無く、相変わらず実にパッとしない性能を維持している。 - また、本作では同期である蟹甲弩ラーバルザザミが復活しており、
あちらは貫通水冷弾に特化しすぎたライトという尖りきった性能になっており、
飛び抜けた一芸を持って大型モンスター武器と鎬を削るというMHX(X)時代と同様のポジションを確保している。
一方のウログルトヘルは、相変わらずの日陰者扱いであったのだった…。
それこそがウログルトヘルの個性である。…と主張するあなたは間違ってない…かもしれない。
余談
- 海外版では、武器の名前が“Scale Tornado”と訳されている。
…なんと、ウロコトルネードをそのまま「鱗 トルネード」と解釈して翻訳してしまったようだ。
加工屋のダジャレは上手く伝わらなかったらしい。
キー素材は溶岩獣の鱗だし武器自体にもしっかり確認できるため、まぁ間違っちゃいないのだが…。
関連項目
モンスター/ウロコトル
武器/ラーヴァピッカー - 同じくウロコトル由来の片手剣。こちらと違って割と優秀な性能を持っていることが多い。
武器/アグナ武器 - 厳密にはウロコトル武器だが、便宜上ここに分類
武器/チャージグリフサルト - 説明文で貫通力を推す割に、貫通弾に対応していない同期のヘビィ*5
武器/モノデビルキャスト - ゲーム内では説明文詐欺をしていないが、公式設定資料集の方で大嘘が書かれている大先輩のヘビィ。