悪意ある者がひとたび吹けば、滅びの音色をまき散らし、
周囲を焦土に変えるという魔笛。
(サウンドofクライ~サウンドofドゥーム)
正しき者がひとたび吹けば、その祝祭の音色が
ハンターを鼓舞し、絶望の淵から生還させる。
(THEレクイエム~THEグレゴリア)
目次
概要 
- 黒蝕竜ゴア・マガラ、天廻龍シャガルマガラの素材で作られた狩猟笛。
- サウンドof~シリーズの時は、まるで悪の司祭のような頭飾りが付いた髑髏。
目の部分は巨大な紫色の一つ目になっており、演奏する度にまばたきする。
カメラモードで回転させると、目が追ってくる。こっちみんな。
しかも生産時には分からないが、後頭部に黒い布がたなびくギミック付き。
そして武器、素材元のゴア・マガラのイメージ通りの音色を響かせると、不気味なことこの上ない。
- 一方、THEレクイエムになると、髑髏だった部分が鍵盤とパイプに置き換わる。
楽器に詳しい人なら予想できるだろうが、この狩猟笛の音色はまさかのパイプオルガンである。
銅鑼、笛には見えない何か、ベース、鐘と色々暴走していたメインモンスターの狩猟笛だが、
ここに来てまさかの気鳴楽器に原点回帰する事となった。
笛でないことには、もう誰も触れない。
まぁ笛とパイプイオルガンは結構近い関係だが。
- ちなみに、よく似た鍵盤を持つピアノは打弦楽器、パイプオルガンは気鳴楽器である*1。
また、主にクラッシックや宗教音楽の演奏に使われる事が多く、
マガラ武器には良く似合う楽器である。
詳しくは余談の項目を参照。
- 渾沌に呻く個体の素材で作られる方は、
ゴア・マガラの笛をベースに少しシャガルマガラ化が進んだ感じのデザインとなっている。
THEレクイエムと違い、筒の部分が存在しないため音色はゴア笛の物をベースとしている。
が、渾沌に呻く個体がそうであるように、呻く音が混じった音色となり、不気味さが増している。
性能 
MH4 
- 強化順はサウンドofクライ→サウンドofソロウ→サウンドofドゥーム→THEレクイエム。
- マガラ武器らしく、属性値はおとなしめだが高会心率を持ち、殴り性能は優秀。
THEレクイエムは素で白(=匠で白+50)と斬れ味も優れている。
- 音色は下位では白黄赤。高周波は使いどころが限られるが、
攻撃力強化【小】は高い会心率を持つこの笛と相性がいい。
後は火属性防御強化しか吹けず、バリエーションに乏しいが、リオス夫妻には非常に使いやすい。
- 上位武器にすると音色が今作唯一の紫黄橙に変わり、
全耐性強化、属性攻撃力強化、聴覚保護&風圧無効とサポート重視の演奏ができるようになる一方で、
高会心のこの笛と相性のよかった攻撃力強化は吹けなくなってしまう。
龍属性も相まってリオス夫妻やマガラ狩りには非常に便利であり、
パーティプレイで持っていくと喜ばれるであろう。
素の殴り性能も優秀なので、殴りながらサポートにもソロプレイにも使える完成度の高い武器だと言える。- 同じ龍属性笛のミラメノスは紫赤橙と優秀な音色を持つが、
THEレクイエムとは大きく使い方の異なる旋律であるため、競合は起きないだろう。
メンバーやモンスターに合わせて使い分けよう。- なお、そのミラメノスは属性重視の性能である。
音色が逆であれば、どちらも自身の長所を伸ばせる旋律を吹けたというのに…
- なお、そのミラメノスは属性重視の性能である。
- 同じ龍属性笛のミラメノスは紫赤橙と優秀な音色を持つが、
- 生産の際はヘビィバグパイプ改からの強化か一発生産になる。
生産だと逆鱗が、強化だと触角がひっかかるので自分にとって楽な方を選ぼう。
尻尾が要求されたりしないのはカリピストにとっては良心設計だが、
最終強化には天廻龍の光玉が必要。その代わり黒蝕竜の闇玉は必要ない。
MH4G 
シャガルマガラ武器 
- MH4GではG級での新たな強化先としてTHEグリー、そしてTHEグレゴリアが追加された。
渾沌に呻くゴア・マガラ武器 
- 同じくMH4Gで追加された、ゴア・マガラの特殊個体である渾沌に呻くゴア・マガラの素材から生産できる狩猟笛。
生産ツリーは独立しており、一発生産でのみ入手できる。
- 高い武器倍率と匠で追加されるそこそこの紫ゲージ、
それに加えて狂撃化中限定ではあるが70%(素で-35%/20%)にまで達する会心率と、
非常に高い物理火力を誇る狩猟笛。
一方属性値はやや控えめに設定されているが、物理特化の武器としてまあ妥当な数値だろう。
また、スロットが二つあるのでスキル自由度も高い。
レア素材の背反する双逆鱗を使用しないのも嬉しい所。
強いて欠点を上げるとすれば、匠発動時の紫ゲージの長さが今一物足りない所くらいである。
- 音色はサウンドofクライともTHEレクイエムとも異なる紫橙緑。
吹ける旋律は聴覚保護【大】に会心率UP&体力回復【小】、そして体力回復【小】と、
決して悪くはないがレクイエム系と比べるとやや物足りない印象。
アーティラートの会心が打ち消せるので、組み合わせるとダメージを安定させることができる。- ちなみに、狂撃化中に会心率UPを重ねがけすると会心率が90%まで上がるので、
狂竜化・極限個体、またはマガラ系モンスター相手に担いでいけば、
殴る度に会心エフェクトが発生するという非常に爽快な光景を見ることができるだろう。
見切り+1を発動させて夢の会心率100%を目指してみるのも面白いかもしれない。
- ちなみに、狂撃化中に会心率UPを重ねがけすると会心率が90%まで上がるので、
MHX 
- MHXでも続投。シャガルマガラ武器への分岐もでき、かつ今回はそのままゴア・マガラ武器として最終強化できる。
ゴア・マガラ武器 
- ゴア・マガラ武器まま強化すると、最終強化はサウンドofソロウ。
- 音色は下位から変わらず、白黄赤
攻撃力190に会心率25%、龍属性25と高水準にまとまっている。 - 斬れ味は素では短い青だが、匠+2を発動すると長い白ゲージが出るため比較的良好な部類。
- 音色は下位から変わらず、白黄赤
- 攻撃力強化【小】は素早く演奏できて効果時間も長く、
【大】より比較的楽に維持できるためソロでもパーティでも重宝されやすい。 - 防御面は火耐性強化及び火やられ無効旋律だがこれらを防げることでそれらを多用してくるディノバルド、
リオレウス(二つ名含む)、テオ・テスカトルとの戦闘での生存率を高めてくれる。- ただし風圧無効が吹けないため、風圧持ちのモンスターの場合は後述するTHEグリーや
エターナルオルゲールを担ぐ方が良い場合もある。
- ただし風圧無効が吹けないため、風圧持ちのモンスターの場合は後述するTHEグリーや
シャガルマガラ武器 
- LV2サウンドofクライからシャガルマガラ素材で派生させるとTHEレクイエムに、
最終強化でTHEグリーとなる。
こちらの音色はMH4から変更され、紫橙赤
演奏できるのは全旋律効果延長、のけぞり無効、攻撃力強化【大】という旋律となり
ゴア・マガラ武器より更に尖った性能へ昇華する。
そしてこの音色の順番がこの狩猟笛のオンリー要素で、
Aボタンの右ぶん回し・柄攻撃で橙、後方攻撃・叩きつけで赤を出せるためギルドスタイルで行った場合、
演奏攻撃を含めた全攻撃を一点集中させつつまた演奏できるというロマンあふれる効果を得られる。
人気の攻撃力アップに、防御面ではSA付与となる「のけぞり無効」は実質風圧無効でもあるので、
ランスやハンマーとの共存が容易になるだけでなく、
火属性の攻撃をせず且つ風圧持ちで龍属性弱点のオオナズチ、クシャルダオラと相性が良い。
また全旋律延長は必要な音符が少ないため手軽に演奏できるのも強み。
- …それでは古龍シャガルマガラを討伐し、希少素材を用いて作成するこの武器の性能はというと
攻撃力160、会心率35%、龍属性32と見て分かる通り攻撃力がかなり低い……いやとても低い。
期待値としては旋律込みでも幼体のサウンドofソロウの方が上。
匠+2が発動している場合期待値で龍属性笛最下位の性能である。
龍属性の笛には攻撃力200を誇りTHEグリー以上の属性値を持つエターナルオルゲールが存在する上
赤橙音色には優秀な武器が多く旋律目当てでも出番はないといえよう。 - ちなみに本作では攻撃力強化旋律を持つ笛は他の武器種より攻撃力が落とされているが
THEグリーはほかのシャガル武器と攻撃力が同じとなっている。
妙に優遇されているがそれを考慮してなお火力が低いのは明らかに調整ミスであろう…
MHXX 
- 渾沌に呻くゴア・マガラが復活したため、3種類の究極強化が存在する。
どれも使える旋律や斬れ味などで運用が異なるため、競合することは他の武器種ほどはない。- ただし究極強化には共通して獰猛化黒蝕竜厚鱗が必要になるため、
全て揃えるためには獰猛化ゴア・マガラとの連戦は避けられない。
また、どれも究極強化にそれぞれのレア素材を使うため作成難度は高い。
- ただし究極強化には共通して獰猛化黒蝕竜厚鱗が必要になるため、
ゴア・マガラ武器 
- こちらの究極強化はサウンドofドゥーム
攻撃力310、会心率30%、龍属性30、スロット1とバランスの取れた性能になっている。
シャガルマガラ武器 
- こちらの究極強化はTHEグレゴリア
攻撃力270、会心率40%、龍属性40、スロット1と上位の頃の性能をそのままG級に強化した形。- 斬れ味は素の白ゲージが長く、斬れ味レベル+1から実用的な長さの紫ゲージが現れるため非常に優秀。
- 音色は変化がなく相変わらず唯一の紫橙赤だが、
攻撃力が致命的に低いためせっかくの攻撃力強化旋律があっても、
攻撃力320と同程度であり、やや火力不足感が否めない。
とはいえ会心率40%があるため、見た目ほど酷い性能ではない。
龍属性が有効な相手であれば十分に活躍は望めるだろう。
渾沌に呻くゴア・マガラ武器 
- G級にて復活したこちらの究極強化はグリーorテラー
攻撃力320、会心率-35/20%、龍属性25、スロット2と意外にも使いやすい性能になっている。- 斬れ味は素で実用圏内の白ゲージに、斬れ味レベル+2で紫ゲージが現れる。
今作の斬れ味補正で白と紫の差は小さいので、
無理に斬れ味レベル+2を使わずに運用するのも十分ありである。 - 音色はMH4Gと同じく紫橙緑
相変わらず旋律によって狂撃化時の会心率は90%となる。
見切り+1で100%にしてさらに超会心を付ければ常時1.4倍の攻撃力で殴れるようになる。
ただし狂撃化にはマガラ種以外では狂竜身が必須となる。
そのため絶対回避など他の狩技を使いたい場合はギルドスタイルを選ぶ必要がある。
叩きつけの関係上ストライカーとレンキンは扱いが困難 - その他の運用法としては痛恨会心を使う手である。
会心率が-35%もあるため、これを実質的に打ち消すことができるというのは大きい。
ただし後述するようにプラスの会心率の上限は65%となってしまうため、
この運用が実用的かどうかというと微妙なところである。 - もう一つの選択肢として、見切りの代りに無我の境地を選択するというのもある。
このスキルは、狂竜症の発症までの時間を遅らせる上、
克服時にプラスされる会心率が倍になるため、克服時の会心率を100%にできる。
ただし、あくまでも克服した場合であって、見切りのように、常時補正がかかるというわけではないため、
克服が苦手という場合でもない限りは、見切りを選択したほうがいいだろう。
- 斬れ味は素で実用圏内の白ゲージに、斬れ味レベル+2で紫ゲージが現れる。
- この武器を使う場合、会心率を上げるスキルの選び方には注意が必要である。
or武器の会心率の仕様により、非狂撃化時の最大会心率が65%となるため、
素の会心率20%に加え旋律でさらに20%上昇するこの武器では、
スキルによる会心率の補正が25%で打ち止めになってしまう。- 狂撃化した場合は旋律込みの会心率が上述したように90%になる。
この場合はスキルによる会心率の補正は10%までしか有効にならない。
- 狂撃化した場合は旋律込みの会心率が上述したように90%になる。
MHF 
- MHFではゴア・マガラの武器とシャガルマガラの武器は独立した強化ツリーになっており、
どちらも遷悠武器に属する。
ゴア・マガラ武器 
- サウンドofクライはHR5で生産でき、GR100(実装当時はGR500)でサウンドofソロウ、
そしてサウンドofドゥームに強化可能。
サウンドofドゥームの性能だが、- 攻撃力2444、会心率25%と中々の水準
- 龍と氷の複属性である闇属性700
- デフォルトで紫ゲージを持ち、斬れ味レベル+1で空色ゲージも発生
- 武器スロットは3つあり、シジルと装飾品のどちらか好きな方を搭載可能
- では音色はどうなのかというと……紫緑青である。
つまり、赤音色が存在しない。
赤音色の無い狩猟笛はMHF-G3(2013年)以降全く追加されてこなかったため、
実に3年振りに出現した赤音色無し狩猟笛ということになる。
- MHFでは攻撃力強化【大】旋律、つまり赤音色が無い狩猟笛を用いることは推奨されておらず、
それが無い狩猟笛はサービス開始から9年もの間、ネタ武器の域を脱することはできなかった。
だが、MHF-Zアップデートでこの前提を根底から覆すリファインが実施された。
「嵐ノ型」の音色変換を用いることで、赤音色の無い笛でも攻撃力強化【大】旋律が吹けるようになったのである。
これを受けて今後、赤音色の無い笛も登場するのではないかという予想は出ていたが、
サウンドofクライはその第一号ということになる。- ちなみに実装当時、嵐ノ型は特定の解放試練を経ないと入手ができなかった。
現在はこの武器を生産できるHR5時点で嵐ノ型も自動的に解禁されるため、運用面では何の問題もない。
- ちなみに実装当時、嵐ノ型は特定の解放試練を経ないと入手ができなかった。
- 嵐ノ型の「音色変換」も含めた演奏可能旋律は、攻撃力強化【大】の他、
スタミナ減少無効【大】、怯み(味方からの攻撃による怯み、ふっとばし、かち上げ)無効、
スタン強化、状態異常攻撃強化、火耐性強化、氷耐性強化など。
怯み無効は赤音色のある狩猟笛では演奏できないため、
上述した事情から攻撃力強化【大】と標準で両立可能な数少ない現役の狩猟笛ということになる。
その他の旋律も便利なものが多く、活躍の機会は多岐に渡るといえる。
シャガルマガラ武器 
- シャガルマガラの武器はHR5でTHEレクイエムを生産し、GR100でTHEグレゴリアに強化可能。
THEグレゴリアの音色は紫黄赤と比較的スタンダードなもの。
それ以外の性能としては、- サウンドofドゥームを大きく上回る攻撃力2511、会心率40%
- 火と雷の複属性である光属性1370
- こちらも斬れ味レベル+1で空色ゲージが出現。なおHR5の時点で出現する
- 防御力-500
黄音色なので防御力強化旋律を吹くことができるが、それでも防御力-340という手痛いダウンになるため、
この減少分をどのように考えるかが重要になってくるだろう。
余談 
- 名前の遷移がof武器の状態では叫び(Cry)や嘆き(Sorrow)と暗いもので
THE武器になると「安息を」を意味するラテン語(Requiem)となる。
そしてG級で追加されたグリー(Glee)は歓喜の意味を持ち、
嘆きから安息を経て歓喜に至るというストーリー仕立てになっている。
- 別の観点からシャガルマガラ武器銘を見ると、
最初の銘「レクイエム」は「鎮魂歌、鎮魂曲」という意味でも用いられる単語である。
こちらの意味でのレクイエムは、主に主にキリスト教における、死者へのミサ*2を、
一般人にも馴染みのある形で追求すると、そのミサに使われる聖歌を指す単語としても使われる。
聖歌は、最終段階の銘でもあるグレゴリアの元となったであろう、グレゴリオ聖歌が大元となっており*3、
様々な作曲家の手によって多くのバリエーションが制作、
中でもモーツァルト、ヴェルディ、フォーレの3名が作曲した物は「3大レクイエム」とも呼ばれる。*4- 特に、レクイエムを構成する曲の1つ「怒りの日(Dies irae)」は有名で、
映画や動画サイトの動画作品で用いられているのを聴いた事がある人は多いだろう。 - なおこの内モーツァルト作曲のレクイエムは、
作曲途中でモーツァルトが亡くなってしまったために未完となり、
その後に弟子のジュースマイヤーとフライシュテットラーが補筆、完成し、
詳しい経緯は省くが、その後も様々な音楽家の手によって補作されていった。
そのような経緯を持ちながらも、モーツァルトの傑作曲としてしばしば演奏会等で演奏されている。
- 特に、レクイエムを構成する曲の1つ「怒りの日(Dies irae)」は有名で、
- MHXRでは通称「天笛」と呼ばれるシャガルマガラの狩猟笛がバフと回復ともに非常に優秀であり、
シャガルマガラの強襲クエストの配信から1年ほど経ってもマルチでの使用率が非常に高い。- ただし優秀と言っても、スキル「連動回復・【武】」を発動させたうえで
武技レベルを最大にして武技発動に必要な武技ポイントを35に減らさなければ
マルチではそれほど活躍できない。
ただ天笛が強いという情報のみを知って、上記の条件を満たさないで
準備完了のボタンを押してしまう人が後を絶たず、
高難度クエストですらよく見かけられる。
ホストが知識不足だと、武技レベルや発動スキルをよく見ずに
そのまま出発してクエスト失敗になることもちらほら。
連動回復・【武】を発動させて
武技レベルを最大に上げてからマルチで担ぎたい。
- ただし優秀と言っても、スキル「連動回復・【武】」を発動させたうえで