MHP3、MH3G、MH4G、MHX(X)に登場する、アグナコトルの素材を用いた双剣。
火中を舞う蝶のような危うい美しさを持っている。
目次
概要
MHP3
- ジャギットショテルの強化を経て、フレイムストーム→サラマンダーになる。一発生産も可能。
- アグナ武器の例に漏れず攻撃力は控えめだが、属性値が32(他作品の320)とかなり高く、
さらに会心率35%、斬れ味+1で長い白ゲージが付くなど、非常に優秀な性能となっている。
ウンディーネ
- また、フレイムストームから亜種素材でアクアストリーム→ウンディーネに強化することも可能。
こちらは水属性を帯びており、攻撃力はサラマンダーより高いが属性値が少し低くなっている。
さらに会心率も15%に下がり、斬れ味+1を付けても白ゲージがわずかしか付かないなど、
サラマンダーと比較するとかなり残念な性能となっている。
ただ、MHP3では他の水属性双剣ももう一声なところもあり
ウンディーネはバランス型として扱えたりする。
ガノトトスがMHP3に出てきてたら悲惨の一言だっただろう。
MH3G
炎焔刀イグナトル
- こちらでも続投。本作ではサラマンダーからノワルイグニス→炎焔刀イグナトルへと強化できる。
素材面では剛爪2個がややネックだが、
爪破壊を意識してアグナコトルと連戦すれば余程のことがない限りすぐ集まる。
炎焔刀イグナトルは攻撃力322、火属性340とバランスのとれた性能であるが、
前作での長所であった会心率は15%に落ち、斬れ味+1を付けた際の紫ゲージもたったの10と非常に短い。
さらに斬れ味・属性値共に優秀な咎赦ス火天ノ両掌の存在もあって、
前作とは一転して残念武器として扱われるようになってしまった。
精霊双刃エレメンタ
- 一方、亜種武器のウンディーネは3Gには登場せず、
代わりに通常種・亜種双方の素材を用いた精霊双刃エレメンタが登場した。
これはMHP2Gに登場した氷炎剣ヴィルマフレアと同じく、火と氷の双属性となっている。
…が、属性が火属性150に対し氷属性360とかなり偏っているのでヴィルマフレア以上に使い勝手が悪く、
加えて斬れ味も白止まり、会心率も無いなど、全般的に中途半端な性能となっている。
一応、ドボルベルク、ジンオウガ、イビルジョー飢餓などの両方の属性が効くモンスターや、
火属性で溶岩を軟化しつつ、弱点の氷を浴びせられるアグナコトル、
氷で泥を剥がし、剥がした後は氷に加え火も有効になるボルボロス、
そして弱点の異なる敵が出る大連続狩猟には使えないことも無いが、
汎用性と破壊力に優れた爆破属性の存在もあって、使われることは少ない。
特に双剣はアルコバレノと超硬質ブレードの二強時代と化してしまった。- はっきり言って、麻痺や毒と組み合わせた物が欲しかった…が、
それでも「一つの武器に二つの属性なんてロマンがあって最高じゃないか!」
「双属性はステータスだ!希少価値だ!」と感じる人もいるだろう。
断言するが、そう思ったあなたは決して間違っていない。
- はっきり言って、麻痺や毒と組み合わせた物が欲しかった…が、
- MHXRにも登場するが、アグナコトル亜種の強襲クエストをクリアすると、装備結晶から入手できる事がある。
ここでは、完全な氷属性武器として扱われる。
MH4G
- MH4でも素材交換でアグナコトル素材は入手できたが、フレイムストームが作れるようになるのはMH4Gから。
MH3G同様に炎焔刀イグナトルに強化可能、レア素材として黒鎧竜の天殻を必要とする。
性能はというと、攻撃力336、火属性380、スロット2、匠で紫30と、
会心率は失ってしまったものの属性重視の好バランス。
- 今作のライバルとなるコウリュウノツガイは、
攻撃力こそ406とイグナトルを大きく上回っているが、属性値・斬れ味・スロットは劣っている。
手数型である双剣は特に属性値と斬れ味の長さが重視されるため、コウリュウよりも使いやすい。
さらにレア9であるため、レア10のコウリュウよりも入手難度や時期、極限強化のしやすさで優れるのもありがたい。
総評としては、一撃の攻撃力に優れるコウリュウ、属性値と使い勝手に優れるイグナトルと、
うまく住み分けがなされていると言えるだろう。
- 素材元はリストラされたが、不遇だったMH3Gとは打って変わって優秀な双剣となっている。
性能的に会心率を犠牲により属性重視になったのは属性会心のスキルが出たのでそのバランス取りと
またミラオス素材も復活したもののミラオス武器は復活しなかったため
あれほど極端ではないが低攻撃力・高属性値・斬れ味優良の特徴を引き継いだのかと思われる。
ラスボスのゴグマジオスに対しても頼もしい武器になるだろう。
ちなみにオオナズチを相手する場合に限るが、発掘装備でも火属性双剣がこれを超えるのが難しいとも言われている。
もっとも、オオナズチは非常に肉質が堅く、火属性には滅法弱いモンスターなので
属性重視のこの武器はまさにおあつらえ向きというだけの話ではあるのだが。
とは言え、物理には大きな穴がある上、火属性は発掘武器で最も出やすい属性ではあるので
モンスターによっては普通にこれより早く狩れる武器は発掘可能だろう。
いずれにせよ、発掘火属性双剣を評価する際に基準となると思っていい。
MHX
- アグナコトルの復活に伴って、通常種武器のみ上位から登場。
今回はジャギットショテルがないため、代わりに同じポジションのマクロピアサーからの派生となる。
なお、亜種は存在しないので今回はウンディーネもエレメンタも出番はなし。
- 基礎性能はMHP3から引き継いでおり、低めの攻撃力180を会心率35%と火属性32がカバーする。
そしてこれが、桐花シリーズとの圧倒的シナジーを発揮するのが最大の長所。
一式で発動するのは超会心、連撃の心得、会心撃【属性】。
そしてその手数を狩技「獣宿し【餓狼】」が倍にまで引き上げてエスカレートさせる。
ここまで環境が整うと、もはや斬れ味など関係無しに問答無用の属性攻めが可能になる。
性能はP3と同じだが、周りの環境の変化によって実質最強格とまで言われるほどに地位を押し上げている。
というかキリン双剣と一緒に、大半の龍属性双剣を食ってしまった。- なお今作の火双剣は斬竜双刃エタンゼルや双剣リュウノツガイ、コウリュウノツガイと増えているものの
当武器はとにかく火属性に特化しているため立場は安泰。
そして匠の仕様変更や獣宿し【餓狼】の存在で、
双剣を取り巻く環境そのものが属性寄りになっている点もこの武器の有用性を引き上げていると言えるだろう。 - ところが、USJから双星の紅蓮刃【永遠】が新たな刺客としてやってきた。
あちらは攻撃力170に火属性40と更に高く、3スロまである。
ただし斬れ味が素では青20、匠で白30と匠がほぼ必須である上、
会心率も0%なのでこれも運用が異なると言っていい。
- なお今作の火双剣は斬竜双刃エタンゼルや双剣リュウノツガイ、コウリュウノツガイと増えているものの
- 勿論欠点自体も存在しないわけではない。
- 作成にはマクロピアサーLV4からの派生となる上、最終強化は何故か覇竜の剛爪が必要。
つまり完成にはHR60を要する事になる*1。
また相性が良いのは桐花シリーズであると述べたが、これも獰猛化ジンオウガ⇒獰猛化ブラキディオス
⇒獰猛化ロアルドロス・獰猛化ドボルベルク・獰猛化ジンオウガの連続狩猟をこなす必要がある。
さらに獣宿し【餓狼】IIIの入手には怒り喰らうイビルジョーを下す(捕獲でも可)必要がある。
…要するに最大限の効果を発揮するには多大な準備が必要となるのである。
言い換えれば攻略用には向かない双剣とも言える。作れるのが上位からと言うのも地味に痛い。 - スロットがない為、スキルの幅が狭い。
上記の桐花シリーズは既に完成されたスキル構成だが、拡張性の無さには十分留意したい。
逆に言えば装備を桐花シリーズに縛りがち、とも言える。
サラマンダーも一応匠で白が出るが、今回の匠の付けづらさもあり、やはり専用構築化してしまうのが難点。 - 属性値寄りの性能である為連続狩猟クエストにはあまり向かない。
また、ガムートやザボアザギルは雪や氷の鎧を纏っている間は物理に強く火に弱いが
その鎧を失ったときは逆になる(更に弱点も雷に変わる。)。
そのような場合は汎用性重視の斬竜双刃エタンゼルを初めとした物理型双剣の出番である。
- 作成にはマクロピアサーLV4からの派生となる上、最終強化は何故か覇竜の剛爪が必要。
- 飽くまで上記3対とは強豪ではあるものの異質なのであって一強ではないと言う事を忘れてはいけないだろう。
物理型の双剣同士の差は誤差レベルであり、ほぼ好きに選択できると言っていい。
特に双剣リュウノツガイはこちらとは完全に異なる運用が求められる。
詳細はMHP3からのライバルの項目を参照されたし。 - 一言で総評した場合、極端な言い方をすると当武器は「MH4(G)における発掘武器の立場」と言える。
つまり「完成さえすれば凶悪ではあるが、そこまでのプロセスが”早くともラスボス後”と厳しすぎる」と言うことである。
実際、HR60以上で火に弱いモンスターはアマツマガツチ、ウカムルバス、大雪主くらいなのである。
MHXX
- G級では分岐強化が設定されており、
生産時点の見た目を継承したまま初めてG級強化先として実装されたアエソニークと、
前作G級強化の見た目を継承したノワルイグニス⇒炎焔舞刀イグナクダンがある。
アエソニーク
- さて、MHXで猛威を振るったサラマンダーはどのような強化が施されたかと言うと…
- 属性武器らしく平均的な攻撃力300
- サラマンダーから多少強化された火属性36
- 会心率も35%で変化なし
- こっそり増えたスロット1
- 素の斬れ味はかなり長い青100、匠の追加分は全て白
アグナコトルのG級双剣として斬れ味が青止まりと言う初の危機に直面している。
それが影響し、素の状態では物理火力がやや物足りない。
- 更に属性特化型の最高峰を行く双星の紅蓮刃【夢幻】は大敵である。
攻撃力は同じだが驚異的な火属性47で素白、かつスロット3とこちらの上を行く性能を多数持っており、
属性特化装備を作る場合は単純な火力では負けてしまう。
また、物理性能でも他火竜双剣2種や後述の派生強化と比べて一回り力不足であることは否めない。
- ではこちらの強みは何なのかと言えば、青100というとてつもない継続能力である。
特に研ぐこと自体がリスクとなる超特殊許可ではこの安心感が大きい。
クック双剣ほど使いづらい訳ではなく、会心関係のスキルを整えれば極端に弱い性能ではない。
ライバルの飛躍で埋もれたが、こちらも隠れた良さは健在なので引き続き強化する価値はあるだろう。
- ただ、最終的には険しい地形で超体力の獰猛アグナコトルを討つ必要がある。
更にはここから取れる素材がイグナクダンや夢幻に必要なこともあり、優先的に作るハンターが多いかは怪しいところ。
炎焔舞刀イグナクダン
- 分岐強化として実装されたイグナクダンの性能は
- 大幅に強化された攻撃力320
- 多少下がったが依然として高い火属性34
- 会心率は大幅に下がり15%
- スロットは無し
- 素で白30。斬れ味レベル+2で紫30
紫ゲージは短いが、白ゲージはそこそこの長さで紫ゲージ補正の弱化もあって
十分実用域の斬れ味を持っているといえる。
その性能たるやスロット以外はテンリュウノツガイの上位互換。
単純な火力にしてもディノバルドの双剣である大斬双刃タンゼルヴァを上回り、
属性値も斬れ味のお陰で双星に次いでアエソニークと等しくほぼ同率2位を誇っている凄まじい業物である。
スロットこそないものの、それ以外の全てに隙がない性能なのだから贅沢は言うまい。
またそこそこの会心率が超会心や属性会心などにマッチする為、前作ほどではないが、
属性が飛び抜けている双星以外の全ての火属性双剣を食ってしまっている勢いである。
ただし今作の龍属性双剣は斬れ味がとても優秀で性能の傾向が異なり、
黒龍一族*2も復活しているため、あちらへの侵略は今回は不可能と言っていい。
- 数少ない欠点としては、匠スキルが斬れ味+1では紫ゲージ5しか現れないので、
紫ゲージ運用なら斬れ味レベル+2が必要の事。
幸いにもMHXXではグギグギグ装備など
双剣で重要な業物と共に斬れ味レベル+2を発動させる装備が属性耐性面は劣悪なものの存在しているので、
それを使っての運用を行うとよいだろう。
- 高性能な分作成難易度は高く、
アグナコトルの獰猛素材に加えて上位と同じくアカムトルムの「覇竜の剛裂爪」が必要。
つまり人の貼ったクエストに参加しないのであればHR60までは究極強化出来ないので
その間は最後まで使い分けられる双星やG級序盤から強化できる双剣リュウノツガイなどの
他の双剣を繋ぎとして使うべきだろう。
余談
- サラマンダー、ウンディーネの名称は四精霊の火の精と水の精からとられたものと思われる。
四精霊には他にシルフ(風)、ノーム(地)がいるが、対応する属性がゲーム本編に登場していないので
こちらが採用される可能性は現段階では無いだろう。
エレメンタも四精霊や四大元素を意味するElementからとられたと思われる。- ちなみに、単にサラマンダーと言った場合は英語で両生類サンショウウオを意味する。
- G級強化形の銘であるノワルイグニスはフランス語とラテン語(学名)の組み合わせで、
ノワルはフランス語で「黒色」を意味する「ノワール(Noir)」からで、
「イグニス(ignis)」はラテン語でそのまま「炎」を意味する言葉である。
黒い刀身を持つ火属性の武器ゆえの命名だろう。
双剣なのでこれよりずっとはやい攻撃速度の武器は無い。
- MHXXにおける獰猛派生の名前は炎焔舞刃イグナクダンではなく炎焔舞刀イグナクダンである。
双剣に刀という漢字を使っているのは非常に珍しく、間違えやすいので注意。舞踏とかけているのだと思われる。