MHXで初登場と相成ったヤオザミのライトボウガン。
紅白の縞が映えるユニークなデザインの軽弩。
目次
概要
- まるで軍艦か何かのような大ぶりなシルエットが特徴的。
ロングバレルが非常に長く、更にスコープまで付くのでとても目立つ。
装着されるパーツ部分はまさに現代世界のスナイパーライフルそのものと言っていい格好良いものなのだが、
いかんせん素の色合いや形状はそれとは似つかぬ個性的なものであるため、
トータルでみるとミリタリー感はそこまで強くない。
また、このロングバレルは銃口には接続されておらず銃身の上に乗っかっている。
もちろん本来の銃口は剥き出しだが弾は追加された方の銃口から出る。
デフォルト状態を観察しても上部は穴ひとつない平面だがどうなっているのだろうか?
後述する性能もブレがあったり散弾が得意だったりと特に狙撃銃らしい要素はないため、
ひと目見てもよく見ても、なかなかに不思議なデザインである。- 一方のサイレンサーは素材元のヤオザミが背負っている貝殻のようなパーツが上部に取り付けられ、
外見がとてもヤオザミに似たデザインになる。
こちらは普通に元からある銃口にパーツが接続されている。
- 一方のサイレンサーは素材元のヤオザミが背負っている貝殻のようなパーツが上部に取り付けられ、
性能
MHX
- クロスボウガンLV2から派生強化で入手可能。
入手時はヤオザミ素材が主だが強化にはガミザミやダイミョウザザミといった他の甲殻種素材が必要となる。
- グダグダ説明するより、このボウガンの真価はパッと見てもらった方が早い。
最終強化の蟹甲弩ラーバルザザミでは、- 攻撃力200。獰猛化モンスターの素材まで用いるにしてはやや低め。
- リロードやや遅い。少し運用に不安あり。
- ブレ左/小。弾道が安定しそうにないが……?
- 反動やや小。使いやすい反動である。
- 防御力+30。ガンナーには大変ありがたい。
とはいえ、ボウガンの肝は装填弾で決まる。では肝心の扱える弾は、と言うと……- 通常弾7/6/8。極端に少なくはないが、主力にするには厳しい。
- 貫通弾はまさかのゼロ。大型モンスター相手に主力になる弾が全く使えない。
- 散弾は、圧巻の4/6/5、そしてLV1散弾速射対応。
- 内蔵弾は硬化強靭弾(のけぞりを無効にする)3発。
つまりこのライトは徹底した散弾特化のショットガン型ボウガンなのである。- と、こうして見ると前述の基本性能も散弾仕様にチューニングされたものであることがわかる。
反動やや小のおかげでスキルもサイレンサーもなしにLV3散弾を使える上、
厄介なブレも散弾を使うだけなら気にする必要がない。
防御UPも近接戦を強いられがちな散弾との相性が良い。
- 散弾なんてパーティーじゃ使えないだろ?と思われる方も少なくないだろう。
だが、ちょっと待ってほしい。この銃には硬化強靭弾という個性がある。
つまり、パーティーにこれを撃ち込めば一定時間何も気にせず散弾を好きなだけぶちかませるのだ*1。
なお、ブシドースタイルのジャスト回避は味方の攻撃でも発動してしまう点には注意。
また、本作で新たに追加されたエリアルスタイルとの組み合わせも検討の余地がある。
エリアルジャンプからのエア射撃は、通常弾や貫通弾ではかなり当てにくいのだが、
散弾だと面白いように全弾ヒットする。
近接戦から散弾をバシバシ撃ち込んでいく独特な戦闘スタイルは、ガンナーとは何だったのかと思わせるものがあるが…。- なお、属性弾及び状態異常弾にはほぼ適正はない。
一応ザザミ武器らしく水冷弾が速射できるが、最終強化でも3発装填なので、予備弾ぐらいの使い道しかない。
- なお、属性弾及び状態異常弾にはほぼ適正はない。
- 正直、強いか弱いかで言ったらぶっちゃけあまり強い武器ではないのだが、
立ち回りがかなり個性的なので通常のボウガンに飽きたら試しに担いでみるのも一興。
スキル面でもとりあえず散弾強化があれば事足りる上、そこまでレアな素材も要求されない。
あらゆる武器に於いて平均的に4個は要求される事が多い最終強化に要する獰猛化素材も、
性能の一歩及ばずを考慮してか、固有素材の獰猛化盾蟹殻が2個で済む。- では散弾ライトとして独自の地位かと聞かれればそうは問屋が卸さない。
復帰したあの名散弾銃、ド級弩アルデバランが存在するためである。
残念ながら立場はほぼ食われていると言っても過言ではない。- では前述のエリアル戦法ではどうか…と言うと、
同じLV1散弾速射対応で装填数も同じ4発、しかも攻撃力が10上回る210、
更に内蔵弾に硬化強靭弾5発というパールセレブパラソルが存在してしまっている。 - ネタ武器なので日の目を見ない隠れた逸材として錦鯉のアレも肩を並べる。
攻撃力200、リロード「普通」反動「やや小」ブレ「左右/小」そして、スロット2。
同じくLV1散弾とLV1水冷弾が速射に対応し、電撃弾の代わりに氷結弾がオマケに付いて来る。
さらに、LV1&2貫通弾、武器内蔵弾のLV2水冷弾と、手数に於いて大きく上回るどころか、
何と言ってもスロット2が空いているのが決定的な性能の差となってしまう。
ただし、防御ボーナスが無い&ブレが扱い辛い、そして
サポートは鬼人弾のみであり散弾速射銃としては使い勝手が悪い、と言う点では差別化は可能。
- では前述のエリアル戦法ではどうか…と言うと、
- では散弾ライトとして独自の地位かと聞かれればそうは問屋が卸さない。
MHXX
- MHXXではこの武器にも一応G級強化が追加された。
最終的に「蟹殻弩エルバンザザミ」になる。
しかしMHXの頃からどう性能が変わったのかというと、特に変わっていない。
攻撃力200→320、各種装填数が1ずつ増えただけ。
スロットが開いているとかブレが消えているとか新たな弾に対応しているとかは一切ナシ。
引き続き、使うなら接近戦で散弾を撃つくらいだが、
何をするにしてもだいたい上位互換がいるのであまり強くない。- とはいえ、小型モンスター武器故の強化の容易さは据え置きで、支援弾を撃って散弾で攻めるという
単純明快な方針も変わっていないため、他の強力な散弾銃が完成するまでのつなぎとしては十分に使える。
というか他の小型モンスターの武器が熔山弩ウログルトヘルを筆頭に散々な性能の代物が多い中、
性能面で一級品のボウガンに食い下がれている時点でかなりの大健闘である
- とはいえ、小型モンスター武器故の強化の容易さは据え置きで、支援弾を撃って散弾で攻めるという
- 全くの余談として、前作では散々な扱いであった
もう一つの虫系シェル散弾銃が革命的に強化され、
スロット3、および拡散弾対応のアドバンテージを得て、ようやく性能面で互角のライバルとなった。
MHR:S
- ヤオザミおよびダイミョウザザミと共に復活。
骨素材の咬弾チェイサーからの派生もしくは一発強化で入手。
MHXでは散弾ライトだったが、サンブレイクでは放散弾と貫通水冷弾の扱いに長けた銃に生まれ変わった。
ただし癖があるため真に活かせるのはゲーム終盤になってからだろう。
- 最終強化は蟹甲弩ラーバルザザミ。その性能は
- ちょっと低めの攻撃力320
- スロットLv3
- 百竜スロットは属痛竜珠の入るLv3
- リロードやや遅い
- ブレ左右/小
- 貫通水冷弾が3発装填で速射対応、さらに唯一の移動撃ち対応(移動リロードは不可)
ダイミョウザザミのようにカニ歩きしながら連撃もできるぞ!
- 蟹甲弩ラーバルザザミの欠点はメインとなる弾が速射に対応している貫通水冷弾しかなく、
こちらのチャンス時以外の期待値が非常に不安定になってしまうという点。- 速射貫通属性弾の取り扱いについては、該当項目の貫通属性弾の説明を参照されたし。
- また、貫通水冷弾を撃ち切ってしまった後のラーバルザザミは同期の微妙なライトを思わせるかのように貧弱そのもの。
選択肢となる6発装填のLV3放散弾は一見するとそれなりの威力を出しそうだが
速射に対応していないため、スキルでのケアをしなければ
弱点に当たっても1ヒット20以下のダメージ程度しか繰り出せない。- 仮に攻撃と散弾強化を最大まで注ぎこみ、ロングバレルにチューンアップをかけて……と、
火力を積みに積んでいる状態なら、LV3放散弾で相当にダメージを叩きだすことができる。
ただし、それをやろうとすると、いかんせんリロードの遅さとブレの補正が足を引っ張る。
メインとなる貫通水冷弾のために十分にスキルを搭載しようとした上で
さらに放散弾の火力上昇のためにもスキルを割こうとすると、枠がギリギリになってしまう。
神おまを持っていないならば放散弾の併用は諦めよう。
貫通水冷弾に特化できてこそ真価を発揮する武器のため、どっちつかずになってしまうのだけは避けたい。 - ヴァルキリーファイアシリーズなどはまさに、属性弾と放散弾の併せ技な運用が想定されている好例。
あちらは2種の放散弾が速射対応しているからこそ両立を成せるという話なので、
その点でいうと速射非対応の当武器は両立がかなり厳しい。
「絶好の機会にこそ最大火力を出せる弾のみで戦い続けなければならず、サブ弾のような次策や保険がない」のである。
当銃唯一無二の長所である移動撃ちに対応という点をフル活用して常に相手に対する距離・角度を保ち、
時にはダイミョウザザミのようなカニ歩きも駆使して
貫通水冷弾をベストポジションで撃ち続ける腕前と度胸を持つガンナーでなければ
蟹甲弩ラーバルザザミを活かすことは難しいだろう。- 逆に言えば、常に貫通水冷弾を撃ち込める状況を維持し続けられれば
水ライトの中でも随一の火力を引き出せるポテンシャルを持つ。
生憎、この武器は麻痺弾や徹甲榴弾など、ポピュラーな拘束手段を持たない。
罠を駆使したり、あえて操竜待機状態のまま攻撃を続けるなど、相手の動きを制限し続けるには一工夫が必要。- 当銃は減気弾を装填できる。
これを用いて相手の機動力を落とし、相手の動きが鈍る機会を増やすのは効果的。
もちろん、積極的に頭を狙って気絶を狙うのも良いだろう。 - マルチプレイであれば、拘束手段に長ける仲間と共に出撃すれば目覚ましいダメージソースとなれる。
- 当銃は減気弾を装填できる。
- 正直なところ、そもそもギリギリまでDPSを突き詰めるのでなければ、
速射貫通水冷弾一本でも乗り切っていくことはできる。
ただし、大きな壁となるのは最後の難関マガイマガド特殊個体である。
貫通水冷弾速射のDPSを保ち続けるのがかなり難しく、
無理に有利な距離に踏み込もうとすればたちどころに怨念に焼かれる。- 怨嗟響めくマガイマガドのライトボウガンTAでは主にラーバルザザミが起用されていることから
水ライトの中で抜きんでた強ボウガンであるという認識も広まっている。
しかし実際には、上述の通り、速射対応の貫通属性弾は適当に撃ってはダメージが稼げない弾丸である。
TAに関しても、工夫を凝らした上で最高効率を引きだしているという話であり
どんな状況でも蟹甲弩ラーバルザザミが水ライトで最強というわけではない。
むしろ、どちらかというと、
いかなる状況でも常に優位な立ち位置を作り続ける必要がある玄人向けのボウガンである。
こんな話はつい最近もライトボウガン界隈で話題になったような……
ことにマルチプレイでは、無理に自分のペースで狩猟を進めようとすれば
最悪、やろうとしていることが仲間と噛み合わなくなり、地雷まっしぐらである。 - 逆に動きが鈍いバサルモスは、この銃にかかればもはや貫通水冷弾の的である。
グラビモスやウラガンキンの欠席が惜しまれる…。
今作の水弱点の難敵オロミドロ亜種も、図体が大きく、一点に立ち止まっている時間が長いため
貫通水冷弾の速射がよく入る。ただしカウンターが強烈なので、相手の動きを具に観察して使用されたし。
- 怨嗟響めくマガイマガドのライトボウガンTAでは主にラーバルザザミが起用されていることから
- 仮に攻撃と散弾強化を最大まで注ぎこみ、ロングバレルにチューンアップをかけて……と、
- MHR:Sに登場する水属性のライトボウガンは軒並み性質が優れているため、ピーキーな当銃はやや逆風に立たされ気味。
- 今作で人気を集めているのが、貫通水冷弾を単発5装填かつ移動撃ち対応のD=エルデム。
そもそも速射を持っていないなど癖が強いが、
水冷弾2種の装填数が多い上に、どちらも移動撃ち・移動リロードに対応しているなど弾の扱いそのものが柔軟。
調整すれば水属性の猛火力を叩きだせると話題を呼んでいる個性派銃。
弾の消費が早いという欠点も、水冷弾との併用で補っている。あと指が疲れる - あまとぶや軽妙霊水弩は貫通水冷弾速射3発装填と一見似たような性能を持つが、
あちらは貫通水冷弾が移動撃ち不可。
そのぶん移動撃ち・移動リロードが出来る水冷弾を併用可能なため
普段は水冷弾を用い、貫通水冷弾はラッシュ時の固定砲台撃ちに使用する想定になっており
ラーバルザザミとは明確な住み分けになっている。
ついでに、性能の素直さによるスキルの柔軟性とサブに3種の貫通弾が使える点もウリである。- ちなみに、かつて軽妙霊水弩は百竜スロットがLv2であったが
傀異錬成の登場で、あまとぶや軽妙霊水弩にも属痛竜珠を装着できるようになり
この点の優劣関係は埋まった。
もちろん、ストライプシェルはそのぶん攻撃や会心率を乗せられるので、
全く同着になってしまったというわけでもないが。
- ちなみに、かつて軽妙霊水弩は百竜スロットがLv2であったが
- ロアルフォール改は水冷弾を6発装填でき、速射・歩き撃ち・リロードに対応。
同じく序盤モンスター出身ながらこちらと対をなすような性能をしている。
- 今作で人気を集めているのが、貫通水冷弾を単発5装填かつ移動撃ち対応のD=エルデム。
- 無料タイトルアップデート第1弾に登場した防具の傀異錬成により
スロットの拡張性が大幅に上がったため、散弾の火力アップとの併用も現実的になった。
ただ、当銃を扱う場合、サブの散弾を強化するよりは
行動制限を回避する耳栓のような補助スキルをできる限り搭載し
雨が降ろうが槍が降ろうが貫通水冷弾を撃ち続けるよう特化させたほうが賢明かもしれない。
- 今作では各属性に似た性能のボウガンが存在している。
貫通属性弾速射・装填数3・歩き打ち可・百竜スロットLv3という点で共通しているのが
アルケム=Y、氷輪弩ルーナジュナ、サージ電竜砲【瞬電】、そして本武器である。
この錚々たる顔ぶれにラーバルザザミが並ぶとは、随分と出世したものである。- アルケム=Yとサージ電竜砲【瞬電】は貫通属性弾だけでなく通常の属性弾を備えており、
ラーバルザザミより安定感がある。
アルケム=Yのほうは当武器と同様に貫通属性弾に重点を置いた性能になっているが、
特にサージ電竜砲【瞬電】は通常の電撃弾のほうも使い勝手が十分なうえ
速射の貫通電撃弾がラスボスに対して非常に刺さるということで人気の高いライトボウガンになっている。 - 氷輪弩ルーナジュナは、当武器と同じく貫通属性弾速射のみの仲間。
ただし、氷属性ライトはピーキーな性能のものが多いため、相対的に、出番が作りやすくなっている模様。
- アルケム=Yとサージ電竜砲【瞬電】は貫通属性弾だけでなく通常の属性弾を備えており、
- サンブレイク黎明期から最強の貫通水冷弾ライトボウガンとしての立ち位置を我が物にしてきたが、
Ver.15にて漸く対抗馬となり得る凶針【水禍】が登場した。
あちらは装填数が装填拡張込みで3発と心許ないものの、
貫通水冷弾を属性強化リロード最速で運用できるという強みから単純なDPSはこちらを引き離し、
歩きリロードが可能なことに加えて貫通水冷弾が弾切れした時にマトモなサブ弾が無いこちらとは違い
水冷弾を速射で撃てるという強みも持つ。
余談
- 概要の欄で記述したデザインについてより踏み込むと、
甲殻部分を除いたロングバレルやストックの形状はアメリカの軍用銃「M24」に酷似している。
そこから推察するに、この些か突飛にも思えるロングバレルなどの造形は、
星条旗の紅白ストライプのイメージから発展させてデザインされたものなのではないかと考える事ができる。
事実ラーバルザザミの説明文にも、「紅白の縞模様に彩られた銃身が盛大に勝利の祝砲を上げる。」と、
なんとなく仄めかしているとギリギリ言えなくもないような内容が記述されている。
ダイミョウザザミの防具もアメフトやチアガールなど、アメリカを意識したデザインになっているため、
その系譜と考えるとそれなりに説得力もあるだろう。
それにしてもこれまた微妙にマニアックなネタを…
- 武器名の「シェル」は英語では「shell」。
これは「(蟹、昆虫などの)甲殻、貝殻」と言う意味と「弾丸、特に炸裂する弾」と言う意味の2つがある。
ザザミ素材の「甲殻」とこの武器自体の「散弾」の両方の意味合いを上手く表現した絶妙なネーミングと言えよう。
- 武器説明文に記載されているようにこの武器はあくまでもヤオザミの武器である。
最終強化に獰猛化素材まで要求されるもののダイミョウザザミがメインではないとすれば、
通常種武器があれば基本的に用意されているはずの二つ名版が無いことも納得できるだろう。
ライト内でも似たようなものがあるようにMHXでは小型モンスター単独の武具が増えていることが特徴の一つである。- しかしながらMHR:Sでの再登場時には説明文の「ヤオザミ」が「盾蟹」に変えられている。
同作では二つ名武器もないので、わざわざダイミョウザザミの武器かヤオザミの武器かという、
分かりにくいしどっちでも良い違いを残す必要性もなかったためか、この武器も単に盾蟹派生として統合されている。
- しかしながらMHR:Sでの再登場時には説明文の「ヤオザミ」が「盾蟹」に変えられている。