MHPより登場したイャンガルルガ素材で作られた大剣。
孤高の刃は近寄る者全てを両断する。
本項では二つ名持ちモンスターである隻眼イャンガルルガの武器も扱う。
目次
概要
- ガルルガ武器なので【烏】→【狼】→【凶】と派生していく。
またMHP2Gでは太刀のダイトウにも派生できる。
- ガルルガ武器では唯一、デザインがクック武器のザンシュトウに転用されている。
性能
- 他のガルルガ武器と同様に攻撃力がやや低いが、優れた斬れ味と高い会心率をもつ。
使うなら、やはり抜刀術主体での立ち回りでは他の大剣の劣化になりがちなので、
思い切って抜刀術を外してデンプシー主体で使うべきだろう。
つまり「孤高の刃は近寄る者全てを両断する」とは
「パーティープレイで近寄るとぶっ飛ばされる」という意味なのだろう。
MHP
- イャンガルルガと共に初登場。
MHPでのイャンガルルガ素材の入手はやや面倒で、(1体狩る毎に)MH2との連動をするか、
もしくは強力な個体の出現するイベントクエストをクリアする必要があった。- 現在はイベントクエストの配信も終わってしまったのでMH2がないとほぼ作成不可能な武器になってしまった。
- 連動できる環境さえあればとあるバグを利用して簡単に作ることができる武器でもある。
この頃は会心率(とスロット)という概念自体が存在していなかったので、
控えめの攻撃力に良斬れ味な無属性武器となっている。
- 具体的には攻撃力864に素でかなり長い白を持つ。
匠不要であることも相まって使い勝手と汎用性は素晴らしいが、
もっと攻撃力の高い大剣に匠をつけて運用するのが一般的であった。そもそも作られることが少なかった
MH2
- MH2に関してはついに会心率が追加されたが当時は抜刀術がなく、
10%と低い数値ではあったがそれでも会心率を保持するのは純粋な強みになる。
また当時は狼でも下位武器だった。
- ガルルガ武器自体が今作は下位強化までではあったものの、
下位レベルでは最強クラスの攻撃力と匠で高補正の白を出せることが特徴でもある。
特に物理重視のハンマーなどは最早上位武器と比べても中堅レベルの実力は持っていたことから
こちらもガルルガ武器特有の高物理・高補正の白ゲージで猛威を振るう……はずだった。
だが蓋を開けると、白ゲージは確かにあるが攻撃力が僅か624、
会心率も10%と他の武器種を考えると異常に低い。
たとえばスイ【狼】が倍率170、ホウテンゲキ【狼】が180と上位武器に肉薄する数値なのに対し
こちらは会心込みで133しかないのである。
MH2は青1.25倍に対して白ゲージ補正が1.5倍と極めて白が強いことで知られているが、
それでも攻撃力768の青ゲージ相当と実力のある下位武器なら余裕で実現できてしまう範囲。
具体的にはジークリンデ(攻撃力816)に完敗し、鋼氷大剣改やティタルニア(768)と同等、
属性の分で負けるという有様である。- 一応少しフォローすると、これがスイやホウテンゲキと同等の数値だった場合、
下位では古龍の角を折れるティタルニアを除き最早ぶっちぎりの一強、
上位でも物理重視である大剣としては中堅以上の性能になったことが予想される以上
他の武器種にスペックが追いついていない事自体は仕方がないことではあった。
ただ、連動必須であることも加味するとそれでも攻撃力倍率130はやりすぎというほかない。
150~160程度であれば連動必須と引き換えに下位大剣最強格という地位は保ちつつ
上位武器のメンツは潰さず……と丁度いい塩梅になっていたかもしれない。
- 一応少しフォローすると、これがスイやホウテンゲキと同等の数値だった場合、
MHP2G
- MHP2Gに登場するもののみ、最終的にスロット3となる。
- 性能は
- まあまあ高い攻撃力1248
- それを大きく底上げする会心率40%
- 匠でアーティに匹敵する紫40
抜刀術が非常に強力な時代であるため、抜刀主体ではアーティわんこトゥーカの三強に大きく負けてしまうが、
デンプシー主体の立ち回りでは最強クラスというような立ち位置にいた。
ナルガ大剣の価値をほぼ食っていたのは言うまでもない。
また、MHP2GのG級大剣でスロット3となるのは、コイン集めに手間取るツワモノブレイドと、
ウカム後にしか作れず会心率0%で攻撃力がセイリュウトウ【凶】と同じ蛇剣【大蛇】G しかないため、
個性は十分ある方になる。
MH4
- 武器の性能が大剣の性質と噛み合わない為、MHP2Gまでは殆ど需要が無かったが、
MH4ではガルルガと共に新たな能力を引っ提げて帰って来た。
覚醒によって毒600という凶悪な性能が付加される様になったのである。
今作の毒大剣には他にクロームデスレイザー、ブラッシュデイム、蛇剣【毒蛇】がある。
セイリュウトウとの比較で紹介していくが、- クロームデスレイザーは倍率が10低く、斬れ味は合格圏だがセイリュウトウには大きく劣る。
そして属性値も低いものの、覚醒不要という点がある。 - ブラッシュデイムは逆に倍率が10高いのだが、斬れ味はまさかの合格圏外。
属性についてはクロームデスレイザーと何も変わらないも同然である。 - 蛇剣は倍率が20も低い上に匠があっても白が出ないと、物理性能で大きく劣っている。
しかし属性値が100も高い上に何と覚醒不要と、属性面では大きく勝っている。
そしてその代償として覚醒が必要なのもセイリュウトウだけである。
その高いバランス性能から、毒状態の維持が重要課題となる
クシャルダオラにソロで挑む場合はセイリュウトウが最適であると言えよう。
但し覚醒が必要なので、お守り次第ではクロームデスレイザーや
ブラッシュデイムにも日の光を浴びるチャンスがあるかもしれない。- PT時は火力を味方に任せられるので、毒状態を維持するのであれば蛇剣が最も(?)適切ではある。
ただ、いくら属性値が高いとはいえ、大剣が状態異常役というのは割が良いとは到底言えないだろう。
- クロームデスレイザーは倍率が10低く、斬れ味は合格圏だがセイリュウトウには大きく劣る。
MH4G
- 今作ではセイリュウトウ【厄】を経由して、黒狼王のエンゲツトウが最終強化になる。
攻撃力は1248、属性値は650まで上がり覚醒込みならばバランス型として安定した一本に仕上がっている。
…のだが、無視できない存在がいる。オオナズチの大剣、グランシャムシールである。
攻撃力はこちらを大きく上回る1392、属性値は660、しかも覚醒要らず。スロットも3つ開いており、
匠で出現する紫ゲージの長さこそたった10と、こちらが勝っているものの、素の攻撃力の差のせいで
白に落ちても、こちらの紫とそれほど変わらないのはきつい。
このようにほぼ上位互換と言っていい代物に仕上がっている。
なら作成難易度はというと、あちらはG★3ながら旅団クエストにも登場するので素材の入手は比較的容易。
戦闘面こそ古龍なので侮れないが、それに関してはガルルガもかなりのものなのでどっちもどっち。
こちらはその気になればG★1上がりたてでも作成可能だが、
それでもイベクエかギルクエ及び探索しか選択肢が無く、また前者は乱入個体か狂竜化個体しか存在しない。
上位個体は旅団クエにも登場するというのに…
作成時期では区別できるものの、結局総合的な作成難度はそこまで変わらないのが実情である。
ただし、あちらは地雷武器の代名詞となってオンラインで担ぎにくい為、こっちを担ぐ方が無難とも言える。- 因みにG★1段階ではブリュンヒルデがライバルとして立ち塞がる。
攻撃力1296に会心率10%・覚醒不要の毒属性450・匠で紫20・スロ2と、
G★1段階では破格とも言える程高性能に仕上がっており、ぶっちゃけ勝ち目は薄い。
- 因みにG★1段階ではブリュンヒルデがライバルとして立ち塞がる。
- 最終強化ではデザインが少し変化し、刀身の先端付近が青龍刀を思わせる形状に変化する。
- 黒狼王のエンゲツトウの説明文では、
とある希代の名君を屠った「黒狼王」と呼ばれる者が手に構えていた妖刀であり、
どんな獲物も容赦なく叩き斬るという。
MHXの説明文では、新たな内容となっており、
黒狼王の比類なき狂気は顕現し、新たな狂王を生むという。
MHX
- 鳥竜種素材の大剣「蛇剣【青蛇】」からスタートし、クック大剣の「ザンシュトウ」を経て
セイリュウトウ【鳥】を作成可能。
その後は通常個体素材の強化でセイリュウトウ【狼】になる他、
獰猛化個体の素材でセイリュウトウ【兇】に分岐する。
こちらは黒狼王のエンゲツトウまで強化可能。
- これとは全く別に、二つ名持ちモンスターである「隻眼イャンガルルガ」の素材を使用した
「セイリュウトウ【禍】」が存在する。
こちらは実に10段階もの強化を経て「隻眼王のエンゲツトウ」になる。
- なお、今作には覚醒が無いので、どう派生強化しても無属性の大剣である。
セイリュウトウ【狼】
- 攻撃力200・会心率20%・スロット2、匠で出る分はそっくりそのまま白という
手堅くかつ高水準にまとまった無属性大剣。
- 本作の大剣は攻撃力200の時点で結構絞られ、その中でも斬れ味レベル+2にしなくても
実用範囲の白が出るものとなるとさらに数が減り、あまつさえスロット2を備えているものは少ない。
黒狼王のエンゲツトウ
- 攻撃力190・会心率25%と若干威力は低いものの、斬れ味は【狼】と同等で、
何より非常に貴重なスロット3を備える。
スロット3であると言う時点で数が少なく戦闘装備でも採掘装備でも重宝する上、
その中でも斬れ味ゲージの問題をクリアできているのはこれとオオナズチ大剣の2本しかない。
そしてナズチ大剣は属性の代わりに攻撃力170しかない。
スロット3だけなら派生直後のセイリュウトウ【兇】の時点からあるのも嬉しい。
- しかし、最終強化に要求される素材のひとつが、まさかのあのアルバトリオンの煌黒龍の翼膜。
他の人が貼ったクエに混ざらない限り、必然的に最終強化はHR80までお預けとなる。
幸いにも【兇】レベル2の状態でも物理期待値と斬れ味レベル+2による白ゲージを
実用圏内で備えるため、決して腐ることはない。
MHXX
セイリュウトウ【凶】
- セイリュウトウ【狼】から2回の強化で、究極強化の「セイリュウトウ【凶】」になる。
性能は- 攻撃力320
- 会心率20%
- 素では白30、匠の追加分は全て紫。
- スロットは2つ
- 斬れ味レベル+1だけで紫ゲージを使えるのはスキル負担が軽く嬉しいところ。
その他は良くも悪くもなくパッとしない無属性大剣のままであるが、実際にはある需要で好まれている。
- それはブシドースタイルやブレイヴスタイル等の、抜刀から連続攻撃することが多いスタイルにおいての運用。
見切り+3と弱点特効、そして超会心を追加すれば容易に会心率100%の高火力が狙えるのだ。
会心率100%なので怯み予測も安定してやりやすく、火力を盛ったガチ狩猟で人気を得ている。- スキル構成は、斬れ味レベル+1・集中・見切り+3・弱点特効・超会心が定番。
この装備は、溜め短縮6スロット3または痛撃6スロット3があれば組むことができる。
この良お守りが手に入ったら是非とも作って損はないだろう。
- スキル構成は、斬れ味レベル+1・集中・見切り+3・弱点特効・超会心が定番。
- その性質上、ライバルは有名なラスボス大剣の真名ネブタジェセル。
あちらは素の火力が最高峰な上に様々な補助スキルも盛りやすい大業物である。
羽飾りを使用しても余裕でデメリットが相殺される防御+60も備えている点は見逃せない。 - また天眼タマミツネの二つ名大剣、もみじばの丹朱漸染剣も
物理性能は紫が10短い以外は同様で、更に水属性と狩技ゲージ補正が付いてくる。
連続攻撃の多用というスタイルの為、斬れ味の違いは大きいが
その分「絶対回避【臨戦】のゲージが溜めやすい」という点でフォローが可能。
ただスロットが無いため、こちらと同様のスキル構成にするには更にお守りのハードルが上がってしまう。
黒狼偃月刀【玄】
- 黒狼王のエンゲツトウから2回の強化で、究極強化の「黒狼偃月刀【玄】」になる。
性能は- 攻撃力310
- 会心率25%
- 素では白40、斬れ味レベル+2で紫30。
- スロットは3つ
- 単品性能で見れば決して使えないほどではないのだが、いかんせんオーリオの存在が大きすぎる。
攻撃力・会心率・スロット数・斬れ味の素白の長さが同じ、それでいて匠で得られる紫はこちらより多い50という
清清しいまでの完全上位互換として存在してしまっているうえに、
作成面に関しても、こちらは完成にHR80で解禁されるG級アルバの素材を要求されるのに対して
あちらはHR上限解放直後で完成できてしまう。
セイリュウトウ【禍】
MHX
- 攻撃力210、会心率10%、斬れ味は素で青・匠の分は全て白、属性とスロットは無し。
手堅くはあるのだが、獰猛個体の黒狼王のエンゲツトウに比べてこれと言った特徴が無い。
攻撃力だけなら通常武器にも比類するものがあるので、使うなら
狩技ゲージがたまりやすい「二つ名武器である」事を生かした戦い方をしたいところ。
MHXX
- 隻眼王のエンゲツトウから5回の強化で、究極強化の「隻眼偃月刀【災】」になる。
- 攻撃力320
- 会心率+20%
- 素で膨大な白80を有しており、斬れ味レベル+2で紫30。
- 属性やスロットはなし
- 狩技ゲージがたまりやすい
決して悪い性能ではないのだが、80もの長さを使い切る活用法が大剣に似合うはずがない。
- 大剣の狩技としてもゲージの溜まりやすい回避2種が好まれることもあり、
こちらの武器も完璧な【凶】の下位互換に成り下がってしまった。
隻眼素材をこれに注ぎ込んでも良いのか、じっくり考えよう。- 余談として、【凶】にはない唯一の独自の強みである狩技ゲージボーナスを生かす方針で考えても、
同攻撃力かつ水属性付きで、匠+1で紫15が出る天眼武器のもみじばの丹朱漸染剣に
長すぎる素の白以外で勝てるところが存在しない。
- 余談として、【凶】にはない唯一の独自の強みである狩技ゲージボーナスを生かす方針で考えても、
大剣の攻撃系狩技を使う武器として
タイムアタックなどには到底使われないような本武器であるが、
震怒竜怨斬やムーンブレイクなどの狩技を使いたい場合には一考の余地がある。
「狩技ボーナスが欲しいので二つ名武器がいい」
「抜刀会心は狩技には非対応なので弱点特効と見切りを使う。素の会心率も20~50%欲しい」
「斬れ味ケアのための臨戦も匠も業物も納刀研磨も使わずに済ませたい」
といった条件で見ていくと、意外にもこれが最有力となる。
二つ名武器で会心率20%以上の四振りのうち、
最も物理期待値と斬れ味長さに優れるのが本武器なのだ。
狩技を多くつけられるギルドやストライカーでの運用もいいが、
抜刀会心をつけない都合上、抜刀しっぱなしで動けるブシドーやブレイヴとの相性もいい。
もし、震怒竜怨斬やムーンブレイクに興味を持ったのなら、本武器を一度考えてみてほしい。
まだ二つ名大剣が何もなく、LV15まで作成強化するのが億劫、
ということなら天眼大剣がお試しとしてオススメだ。
余談
- セイリュウトウとは、漢字では「青龍刀」と書く。
青龍刀とは、あの有名な三国志の登場人物、関羽が愛用していたという薙刀のような大刀である。
正式名称を「青龍偃月刀」といい、
その銘は刃に青龍の装飾が施されている事に起因している。
なお、日本では大きな反りを持つ幅広の片手刀を「青龍刀」と通称する場合が多いが、
正確にはこれは「柳葉刀」と呼ばれる中国刀の一種であり、本来の青龍刀とは別物である。
要するに本来は青龍の装飾があってこその「青龍刀」であり、
奇妙な話だが、セイリュウトウは「青龍刀」ではない。
本来の呼び方を変えるなら「リュウヨウトウ」となるわけだ。
今更ここまで来て名前変更なんてできないのだろう・・・- ここまで読んでいただければお分かりと思うが、
つまりMH4Gから呼ばれるようになった「エンゲツトウ」も名前のモデルは同じく青龍偃月刀である。
そしてこちらも、エンゲツトウは「偃月刀」ではない。 - なお、本来の青龍刀および偃月刀のカテゴリである「大刀」は
ガルルガの太刀「ダイトウ」として登場している。
- ここまで読んでいただければお分かりと思うが、
- MHXでは「失われた黒狼鳥を求めて」というクエストが存在し、
その依頼文には黒狼王と呼ばれる人物の伝承について確認できる。
詳細は不明だが、血なまぐさい内容らしい。
そして、黒狼王の名の通り、イャンガルルガが伝承の謎を解く鍵であるという。
前述の黒狼王のエンゲツトウは彼が使用していた妖刀であり、
説明文にも「とある希代の名君を屠った」と書かれており、この伝承が確かに血なまぐさい内容と言える。
関連項目
モンスター/イャンガルルガ
モンスター/隻眼イャンガルルガ
武器/ガルルガ武器
武器/ザンシュトウ - イャンクック武器