美しき紅蓮の音色を奏でる炎帝の琴笛。爪弾けば、火炎が踊る。
MH4Gにて実装された狩猟笛。
MH2から待つこと実に8年半、満を持して登場したテオ・テスカトルの狩猟笛である。
目次
概要 
- 外見は長い柄のついた竪琴(ライアー)といったところ。
例によって笛要素どこだよ、とツッコミたいところであるが、
これを作製する頃には笛はおろか楽器と呼ぶにも怪しい武器がごまんと存在しており、
ハンターも「狩猟笛=音が鳴る鈍器」くらいに解釈し始めているであろう頃なので、
むしろ楽器の形をしている分至極マトモに見えてしまうから恐ろしい。
演奏時に出るペチンペチチンという高い金属音や、やや湾曲したU字の形状などからも竪琴を連想できる。
"lyre"で画像検索されるとよくお分かりいただけるだろう。
- 色はテオ・テスカトルを体現したと言うべき鮮やかな紅色。
新武器公開時にデザインが紹介され、4G発売前から早くも人気を博していた模様。
- MH4Gの店頭体験版で狩猟笛を選ぶとカイザーX一式と当武器を装備したハンターを操り狩場に赴く事になる。
性能 
MH4G 
- 風化した笛からテオ=クエルダへ派生し、テオ=オルフェスへと強化される。
性能も見た目に恥じぬ一級品であり、- 高い攻撃力1404
- こちらも高水準の爆破属性600
- 匠で紫ゲージ30
- 地味に嬉しいスロット1
ここまで高い攻撃力と紫ゲージを両立した武器はほぼ無く、非常に使い勝手が良い。
- 気になる音色は♪♪♪。これはテオのイメージに反して防御寄りの旋律であり、
- 自分強化
- 耐泥&耐雪
- 精霊王の加護
- 状態異常攻撃強化
- 全状態異常無効
オルフェス自身は対応属性を持たない*1ため、状態異常武器全般と組ませると真価を発揮できるだろう。
また、毒や麻痺といった厄介な状態異常使用者に対しても、
汎用性の高い爆破属性でコンスタントにダメージを与えられる点で非常に優秀。
- 唯一にして最大の欠点は、攻撃力強化の旋律を吹けないこと。
火力重視PTでは、いくらこの笛が爆破属性を持つと言えども、
PT全員の攻撃力を上げられる赤音色笛を用いた方が結果的にダメージ効率が良くなるため、
オルフェスよりそちらが優先されてしまうことも多い。
逆に、効率よりも快適な狩猟を重視するカジュアルプレイにはうってつけの音色構成といえる。
その場合は今度はスタミナ減少無効旋律が欲しくなったりするが
- 同じ旋律が使える笛としては、ヤマツカミの龍木ノ古笛系や、
オオナズチ武器のマジンノオカリナが存在する。
最大の差別点は音色2に橙を持つことであり、
音色3に橙を持つ両者と比べ、連音攻撃ですぐに2つ揃えられるという利点が存在する。
最初の攻撃は必ず音色2が出現するため、
連音符で使うことの多い橙が対応している点でかなり優秀なのである。- 実際に比較してみよう。
旋律 テオ=オルフェス マジンノオカリナ、龍木ノ古笛系 弾き方 攻撃回数 弾き方 攻撃回数 耐泥・耐雪(空空空) [A+X] [A+X] [A+X] 3 [↑+A→A] [A] 2 精霊王の加護(紫橙紫空) [X] [↑+A→X] [A+X] 3 [X] [A+X] [X] [A] 4 状態異常攻撃強化(空橙橙紫) [A+X] [↑+A→A] [X] 3 [↑+A→A+X] [A+X] [X] 3 全状態異常無効(空紫橙橙) [A+X] [X] [↑+A→A] 3 [↑+A→X] [A+X] [A+X] 3 - ……と、主要な旋律がすべて攻撃3回分の音符で行使できることがわかる。
汎用性の高い精霊王の加護を攻撃1回分少なく演奏できることは大きい。
また同じく汎用性の高い全状態異常無効についても、
マジンノオカリナや龍木ノ古笛系ではPTプレイで忌避したい叩きつけ攻撃への派生を防ぐために
3音目と4音目の間で一度コンボを切る必要があったが、テオ=オルフェスではその必要がないのも利点。
耐泥・耐雪旋律が、音色3を3回と極めて扱いにくい旋律になっているが、
そもそも全状態異常無効旋律は雪まみれ状態も防ぐため、まず演奏することはないだろう。
MHX 
- MHXにもテオ・テスカトルと共に続投したが、今度は凄く風化した笛は必要なく一発生産できる。
前作で泣く泣くピッケルを振るったカリピストには朗報であろう。
しかし生産画面をよく見ると、いきなり炎王龍の角2本、たてがみ4つ、翼膜を4枚、
そして極めつけの炎王龍の尻尾を2本をのっけから要求される。
尻尾は報酬でも出るには出るが、素直にストライカースタイルの3連柄攻撃斬撃武器で切断するのが吉。
まあ、翼膜や角のために結局下位テオを連戦する事になるかもしれないが…。- 最初からずいぶん無茶な素材を要求するだけあって性能は折り紙つきで、
生産段階から爆破属性30と非常に高い属性値を持ち、スロット1つまで空いている。
また音色が白赤青に変わっており、攻撃力強化【小】を使えるようになった。
- 最初からずいぶん無茶な素材を要求するだけあって性能は折り紙つきで、
- 最終強化はテオ=オルフェス。
攻撃力180に爆破属性42という極めて高い属性値が持ち味。
だたし斬れ味は素で青30、匠+2で白20とやや微妙なところ。
そして音色は、上位テオ素材を投入したところで音色が紫橙青になる。
つまりあのはぴーと同じ旋律、攻撃力&防御力強化【小】を使えるようになった。
MH4Gも上位で武器倍率180・爆破属性42なので、性能はそのままに旋律が攻撃寄りになった。
まあ旋律が邪魔という欠点も抱えているが、そこは演奏タイミングでフォローしよう。
MHXX 
- MHXXでもテオの登場がHR解放後なため強化時期は非常に遅く、
さらにG級なので例によって古龍の大宝玉を要求される。
- 究極強化のテスカ・デル・ムシカになると、
攻撃力300、爆破属性48にスロット1と順当に強化される。
斬れ味は上位よりやや改善されており素の白30は上位の青と同じ長さだが、匠+2で紫30が出るようになっている。
- 爆破属性の笛はG級で2種類追加されており、それぞれ音色は紫橙黄と紫橙空となっている。
どちらも属性値がムシカより高く攻撃力強化こそ使えないものの、
聴覚保護&風圧軽減や全状態異常無効といった強力な防護旋律が使える強豪である。
また、上位同様に燼滅刃の真滅笛イブレスノヴァが
攻撃力300に素で紫ゲージと、こちらの物理性能を完全に上回っている。
二つ名武器であるため製作難度はこちらよりさらに高いが、
G級では5回クエストをクリアすれば証が揃うようになっているため、
MHXのときほどの難度差はなくなっている。
ムシカはスタミナ減少無効や風圧無効の援護や防御力強化の旋律によって攻撃以外の補助も行えるため、
そこを活かせば敵の攻撃の激しい超特殊許可などの高難度クエストで活躍できるだろう。
MHWorld 
- 今作でも無事続投。黒鋼の龍笛からの派生でテオ=クエルダに強化できる。
さらに冥灯龍素材と炎龍の宝玉を使うことで最終強化のテオ=オルフェスとなる。
その性能は- そこそこ高い攻撃力798
- なかなか高い爆破属性390
- 斬れ味は素では短めの青。匠3以上で白ゲージが出現
- 会心率は0
- スロットなし
- 今作の音色は♪♪♪であり、音色2と3が逆転していること以外はMH4Gのものに戻った形になる。
旋律は耐泥&耐雪が導蟲追跡力強化に置き換えられている他は据え置き。
攻撃力の高い旋律3の攻撃繰り返しで、
これまた攻撃力の高い演奏攻撃のための旋律が揃えられないのは若干デメリット。
- 現状では全狩猟笛中で唯一の全状態異常無効の旋律により、
キリン(気絶+麻痺)やヴァルハザク(瘴気侵蝕)等、
危険な状態異常を使うモンスターと対峙する際に安定した戦いができるのが大きな利点。
救難参加システムで気軽にマルチプレイが出来る今作では、
誰もが状態異常耐性をつけてくるとは限らないのでこの旋律の価値も上がっている。
どんなに連続で被弾しても気絶せず、精霊王の加護によるダメージ軽減効果も高いため、
どんなモンスターに担いでいっても腐ることはない。
また、状態異常攻撃力UPの旋律が爆破属性にも適用されるようになったため、
若干ではあるが自らの火力向上も行えるようになった。
とはいえ、攻撃旋律持ちの笛と比べると火力不足気味の性能であるため、
生存性が重視される状況で活かしてあげよう。
MHW:I 
- アイスボーンでは終盤まで古龍が登場しないため、強化は当分お預けとなる。
MRテオ素材で強化することでテスカ・デル・ムシカになる。 - 性能は、
- 平均的な攻撃力1092(武器倍率260)
- あまり成長しなかった爆破属性420
- 斬れ味白30。匠で紫は出ない。
- 会心率10%
- スロットなし
- レア度11
- 会心率が10%付いたが、攻撃面の性能はそこまで変わっていない。
しかし、アイスボーン環境では強力なライバルが次々に現れたため、
上位で持っていた唯一無二の立ち位置を無くしてしまっている。
貴重な素材である古龍の大宝玉を使う必要があるため、
強化を後回しにされがちなのも痛い。
- 同じ音色のライバルとしてはニュクスバローネが存在する。
これまでテオ笛のみの特権であった♪♪♪の音色を持つ上に
ニュクスバローネⅠの時点で攻撃力924と、テオ=オルフェスを圧倒している。
MR序盤から中盤にかけてはオルフェスを強化できない上、
状態異常の厄介なモンスターが現れるため、
旋律でそれらの対策をしたい場合は必然的にニュクスを担ぐことになる。 - 最終強化段階で比較してみるとニュクスバローネⅡは攻撃力1008(武器倍率240)と、
テスカ・デル・ムシカより低いため単純な火力ではテオ笛に軍配が上がる。
睡眠属性は寝かせることで仲間の判断を仰ぐなど一手間かかってしまうが、
それが煩わしい場合は爆破属性でシンプルに使えるこちらを使うと良いだろう。
もちろん相手モンスターの状態異常耐性を比較して決めるのも良い。
- しかし、後のアップデートでこの笛の立場を根本から揺るがす笛が登場してしまう。
ver13.00アップデートで砕光の陽鈴が復活。
同じ音色で爆破属性のうえに攻撃力1260(武器倍率300)、
斬れ味が最初から紫20、スロットLv4とLv3を備える、
という火力も拡張性も大幅に上回る大業物。
ついでに見た目もオリジナルデザインになり隙がない。
テスカ・デル・ムシカがこの笛を上回っているのは爆破属性値と会心率のみで、
圧倒的な火力差はどうにもならない。
元々爆破属性が多い環境だったのもあって立ち位置としてはかなり厳しいものになってしまった。
もうこうなったら見た目と演奏音で差別化するしかないか。それも見た目変更の実装によりできなくなってしまった模様
余談 
- ギリシア神話に登場する、竪琴を得意とする吟遊詩人・オルフェウス(Orpheus)が名前の由来であろう。
また、前身のクエルダの由来はスペイン語で弦、または弦楽器を意味する言葉(cuerda)だと思われる。 - オルフェウスは天才的楽人であり、密儀宗教の代表的存在であるオルフェス教の始祖でもある。
彼は神々に殺された妻を取り戻すために単身冥府に乗り込み(番犬ケルベロスを眠らせ、冥府の川の渡し守カロンを無償で働かせ)、
冥王ハデスと冥妃ペルセポネを持ち前の演奏技術で感動させるという快挙を成し遂げる。
そして条件付で妻を返してもらう運びとなったが、
冥界を抜けるまで決して後ろを振り向いてはならないというハデスの条件を無視し、
出口直前で妻を振り返って見てしまう。それがオルフェスの見た最後の妻の姿であったと伝えられている。
- 究極強化銘のテスカ・デル・ムシカ(Tesca del Musika)はスペイン語であり、
直訳すると「テスカ(トル) の 音楽」となる。
読みをムシカと訳すか、ムジカと訳すかが違うだけで、「音楽」の意を持つのは有頂天外に響くムジカと同じである。
- 元はハンマーの派生武器である狩猟笛だけに、
多くの笛は「巨大な棍棒」と「楽器」を兼ね合わせた意匠を持つ。
しかしテオ=オルフェスはその平べったい形状に加え、打撃部分にも空洞があることから、
ことカリピストにとっては「重厚感のない笛」として違和感を覚えるのではなかろうか。
明らかにコレより重そうな操虫棍とかあったりするし。
もちろん攻撃力や減気値などで他の笛に劣るようなことはない、れっきとしたG級最終武器候補である。- 大半の狩猟笛は打撃に用いる部分が巨大なうえ、
納刀時はそれがハンターの頭の上に大きく突き出す形となるため、
デフォルトのカメラ設定では納刀時の武器が視界不良の原因となる。
しかしテオ=オルフェスは打撃部分に空間があることから、
視界を完全には塞がないということは地味に大きなセールスポイントとなるだろう。
- 大半の狩猟笛は打撃に用いる部分が巨大なうえ、
- MHWより演奏サウンドも一新されている。
以前の神秘的に竪琴を弾いている様子から一転して明るいメロディを奏でるようになった。
比較的地味な落ち着いた演奏サウンドが多いMHWでは珍しく、この点でも異彩を放っている。
- MHW:Iのポーズセット「武器構え」で弦を爪弾くことで竪琴の音が鳴り響くようになり
フレーバーテキストの謳い文句を再現できるようになった。*2
さすがに火炎が踊ったりはしないが情熱的な音は出る。
関連項目 
モンスター/テオ・テスカトル
武器/テスカト武器
武器/エンプレスドラム - メインシリーズに登場する妻の狩猟笛
武器/炎妃笛【妖艶】 - MHFに登場する妻の剛種笛