MHP2G、MH4(G)に登場する毒属性ハンマー。
ここではMH(P)2での前身、MHX(X)およびMHFに登場する派生形の武器も扱う。
目次
概要
- 毒怪鳥ゲリョスおよびその亜種の素材を用いた毒々しいハンマー。見た目はまんまゲリョスの生首。
頭を模した槌は数あれど、モンスターの中でも指折りの不気味さを持つゲリョスの頭だけにその存在感も凄まじい。
- MHP2(G)ではクックジョーから、MHXではクックピックから派生。
イャンクックの頭をゲリョスの頭に取り替えて強化されたもの。
MH4ではロックボーンから派生。この派生時にクックピックに派生する事も出来る。
また、原型であるヴェノムモンスターはMH2から登場するが、【鳥兜】に派生できるのはMHP2Gからである。
性能
MH2、MHP2
- MH2で初登場。バイオレンスジョーからの強化になる。
下位のヴェノムモンスター、上位のデスヴェノムモンスター共々毒怪鳥の頭を1つずつ要求されるが、- 下位では他に難しい素材がなくゲリョスを倒した時点、即ち比較的序盤で手に入れられるのだが、
攻撃力832・毒260・充分な緑・スロ1と制作時期としては全く隙のない性能を持つ。
村だとゲリョス及びババコンガを倒した後にクシャルダオラの撃退クエストが登場する流れになるので、
運良く頭を手に入れられればこれ以上にない対クシャルダオラ決戦武器に出来るだろう。
物理性能も下位武器としては3番手タイに位置*1し、
後に控えるナナ・テスカトリやテオ・テスカトルと毒の相性も抜群。
これが手に入れば事実上オフライン攻略が決まったようなものである。
現在ではオンラインに繋ぐことは出来ないのもあり、頼れる一本になるだろう。 - 一方で上位の「デスヴェノムハンマー」は攻撃力936・匠で白ゲージも登場と順当に強くなるが、
残念なことに毒属性は増えない。スロットも1のままである。
とはいえやはり制作時期が上位ゲリョス討伐時点、つまりHR31時点ととても早く、
上位を攻略する上では有効な1本になっただろう。
- 下位では他に難しい素材がなくゲリョスを倒した時点、即ち比較的序盤で手に入れられるのだが、
- MHP2でも続投。
下位時点でのMH2の性能はやりすぎと判断されたのか、毒属性はそのままに攻撃力が572にまで激減した。
スロット数及び毒属性値自体は260で据え置き、製作時期も特別な変更はないが
頭を相変わらず使うので意欲的に作りたいとは言えなくなってしまった。
今作でもMH2に引き続き大骨塊が下位攻略の要の1つであり、
毒の存在を考えてもあちらと比べて20も攻撃力倍率差がついてしまっているのは
物理重視のハンマーとしては手痛い差であろう。 - 上位ではデスヴェノムハンマーに強化できるが、こちらは攻撃力936で据え置きつつ、
毒属性値が350に、おまけに会心率10%を手に入れるというなかなかの強化が施された。
しかし立派なクチバシを5つも要求されてしまうので製作は難儀するかもしれない。
ただし毒ハンマーライバルのアルドクレイターも竜玉を3つも要求する曲者であり、
あちらは攻撃力988にスロ2はいいものと毒が200と余り頼りにならない数値。
こちらも実際の期待値としては会心率のおかげで955くらいはあるので、
武器スロットに困ればアルドクレイターを、困らない場合はこちらを選ぶ、
程度の考え方で充分であろう。
MHP2G
- 見た目に違わぬ、高い毒属性を持つ。
- 攻撃力1248とG級武器では平均点だが、会心率15%によって高火力が期待できる。
- かなり高い毒属性400を宿している。
- スロットは1つ空いている。
- 斬れ味はデフォルトで白、斬れ味レベル+1で紫まで現れる。
悪くない攻撃力とかなりの毒属性を併せ持つため、
PTプレイはもちろん、ソロでも大連続狩猟などで真価を発揮する。
- 毒属性を宿す武器として一線級の武器なのだが、当然ライバルもいる。
最大の敵はグラビモスのハンマー、ダイダラボラスであろう。
あちらは毒属性240とこちらと比べてやや低いが、攻撃力は1404と、あのジャガーノートに匹敵する。
おまけにスロ2も有しており、猛攻珠や名人珠など2スロSP3の装飾品の存在も考えると
スキル面では明確にリードされてしまっているといえる。
さぼてんハンマーG…? そういえばいたねぇ…。
ハンマーは一撃重視な武器であるため、総合的な性能に関してはダイダラボラスに一歩劣るだろうか。- しかしながら、あちらは毒属性値がやや低いため、終盤は無属性武器に近い扱い方になる。
無属性武器としてなら結局スイ【凶】やマグニチュードらを使ったほうが効率はよい。
またこちらも爪護符・猫飯込みの期待値は1403とG級でもかろうじて中堅レベルであり、
ダイダラボラスに劣ると言ってもその差はかなり縮む。
グラビモス亜種のように毒が有効なモンスターを選んで使うことを考えれば
その差はスロット差込みで充分に埋められると考えていいだろう。
通常クエストや多くの大連続狩猟ではスイ【凶】やダイダラボラス、
黒グラ絡みの大連続などの、毒属性の効果が相対的に高くなるクエストの
タイムアタックでは鳥兜が使われる場面が比較的多い。
しかし毒の蓄積次第では、ダイダラボラスの方が速いタイムを叩き出すこともままある。 - また、あちらは黒狼鳥の靱尾や岩竜の剛翼、黒鎧竜の天殻など、
妙に面倒なものばかり要求されるため、製作難度で言えばこちらの方が低い。
ただし、鳥兜への強化でこちらにも黒狼鳥の靱尾×2を要求されるため、その点には注意。
- しかしながら、あちらは毒属性値がやや低いため、終盤は無属性武器に近い扱い方になる。
- また、上位のデスヴェノムハンマーは、素材の入手が割と楽であり、攻撃力も他と比べて高め、
なおかつ万能な毒属性を併せ持つと言うことで、攻略におあつらえ向きのハンマーでもある。
G武器では、変色前のデスヴェノムハンマーカラーのままに攻撃力を引き上げた、
ヴェノムモンスターGも登場。
鳥兜より属性値が50低い以外はほぼ同等の性能であり、一応下位互換ではある。
ただ、劣るといっても僅かな差であり、こちらに愛着があるなどの場合は十分使える性能である。
MH4
- MHP2G以来長らく登場する事は無かったがMH4にてなんと毒槌【鳥兜】が復活。
上位までにもかかわらず復活した事は全国のハンマー使いを驚かせ、かつ喜ばせた。
まず最初のヴェノムモンスターを派生強化する為にレア素材である毒怪鳥の頭が必要な他、
鳥兜までに総数で4つ必要と、強化して行くのは少々面倒だが攻略用としては極めて優秀。
強化最後の鳥兜にするには黒狼鳥の尻尾が2つ必要な上、イカしたクチバシが3つも必要。
上位のイャンガルルガのギルドクエストを用意する手間はかかるが、用意出来れば
上位上がりたてで作成する事が出来る。その性能は- 攻撃力936と上位平均点。
- P2G時代すら上回る毒属性420。
- スロットはなんと3つ空き。
- 斬れ味はデフォルトで長い緑、斬れ味レベル+1で青が50まで現れる。
- MH4でのライバルは同じくMHP2G以来の復活となるヴェノムクレイターとスイ【凶】、
及びMHP3から大幅に強化されたベネ・ホワユンが存在する。
火力ではヴェノムクレイター、斬れ味と属性値ではベネ・ホワユンが優秀なので、
鳥兜は作成時期の早さとスロット数で差別化したい。
MH4G
- 引き続き登場、ゲリョパチキを介して最終強化の頭槌ゲリョパッチギへと強化される。
- 攻撃力1352と低くはないものの、斬れ味レベル+1を付けても斬れ味は白止まり
- 属性値は更に強化され毒属性510。
- スロットは引き続き3つ空き。
- イマイチパッとしない性能に見えるかもしれないが、特筆するべきは作成可能時期。
ゲリョパチキはG級ゲリョス通常種、亜種素材があれば強化でき、
イベントクエストでイャンガルルガの素材を入手できれば、なんとG1の段階で最終強化が可能。
ハンマーとは相性が良くないとはいえ、比較的担ぐ相手を選ばない毒属性。
この時点で最終強化まで持っていけばG1~G2の攻略が格段に楽になる。
そこまで行かずとも、ゲリョパチキまで強化できれば十分に役に立つので、
ハンマー使いならばG級に上がった時点で作っておいて損はないだろう。
MHX
- MHXでも続投。ただし、亜種が登場しないため毒槌【鳥兜】の銘にはならない。
そのためというわけでもないだろうが、その鳴りを完全に潜めてしまった。
最終強化であるデスヴェノムハンマーの性能は- やや低い攻撃力180
- 高い毒属性35
- 青30に斬れ味レベル+1で白5、+2で白30
- スロット1
- 強化、作成に自然とは集まりにくいゲリョスの素材を大量に、他ガブラスやドスイーオス、
果ては砕竜ブラキディオスの素材まで使用し作成しにくい。
そのうえ頼みの綱の獰猛派生すら無いという体たらく。
その性能はネタ武器のさぼてんハンマーと五分かそれ以下と言えばわかるだろうか?
MHXX
- 今作でもゲリョス亜種が復活しないため、パープルメイスではなくデスヴェノムハンマーカラーのまま強化される。
前作では微妙な性能だったが、G級で毒槌デスヴェノムとなった今作の性能は、- 攻撃力は及第点な300
- 同属性ハンマー2位の毒41
- 斬れ味は素で白10、斬れ味レベル+2で紫10
- スロット2、会心率0%
ライバルだったさぼてんハンマーの究極強化「覇王樹ノ毒鎚」に攻撃力で30も差をつけた。
あちらは素でMAXの斬れ味と4だけ高い毒属性に優れる。差別化は容易だろう。- 今作でも最高斬れ味が短いのがネック。
今作で紫ゲージが弱体化したとはいえ、宝纏などを相手するなら維持するに越したことはない。
とはいえ、テンプレ装備のグギグギグと臨戦で事足りるので、
宝纏を毒漬けにしつつ顎を剥がすこともできるだろう。
MHF
- MHFではデスヴェノムハンマーから凄腕で「デスヴェノムヘッド」、
さらに「デスヴェノムタンク」へと姿を変える(毒槌【鳥兜】へは派生しない)。
デスヴェノムタンクも同じく毒属性400で攻撃力1144、長い白ゲージなど、
凄腕に上がってから簡単に作れる毒ハンマーの中では比較的高性能。- HC武器ver.として「アルティメトヴェノム」も存在する。
ヴェノムインパクト⇒パンツァーヴェノム⇒ヴェノムフェルス⇒アルティメトヴェノムと強化。
特異個体の外見を反映して、クチバシの部分は毒々しく紫色に変色している。
最終強化では攻撃力1248・会心率10%・毒属性550・スロット1・レア度6と高性能を誇り、
斬れ味レベル+1が発動した状態ならばHCクエストで紫ゲージも発生する。
欠点としては、要求されるHC素材を排出する特異個体モンスターが、
上位ドスランポス、ゲリョス変種、ショウグンギザミ変種とガチ戦で難敵揃いなところと、
真価を発揮できるHCクエストでは状態異常蓄積に関して大きな補正がかかっているところだろう。
- HC武器ver.として「アルティメトヴェノム」も存在する。
余談
- ヴェノムモンスターの説明文から、
その名の通り「毒の怪物」と呼ばれ恐れられる、異形の槌であり、
このハンマーに使用される毒物は、通常の規格から外れた特注品である。
- デスヴェノムハンマーからパープルメイスに強化する際に、
カラーリングが通常種のような藍色から亜種のような赤紫色に変色する。
毒怪鳥の紫剛翼などを素材として使うため、亜種素材の色味だと思うかもしれないが実は違うらしい。
ハンター大全Gの武器設定によれば、このカラーリングは素材の色合いでも工房の意匠でもなく、
塗り込まれた猛毒の影響によって柄の部分まで紫に変色してしまっているのだという。
しかも熟練のハンターでなければ、触れた瞬間毒が皮膚感染してしまうらしい。
いわゆる「使い手を選ぶ」武器のようだ。
ハンターのみならずこれを取り扱う職人もかなり苦労してそうである。
- 一部シリーズに銘される「パチキ」「パッチギ」は頭突きのこと。
ヤンキーコントや任侠物の映画などで「おどれ、パチキかますぞ!ゴルァ!!」など
荒々しい関西弁の啖呵で良く聞かれる御馴染の単語である。
MHでコラボした作品で例を挙げるとこれの序とか旧版4話にさらっと登場している。- しかし、その語源は関西圏で何らか単語が変化したわけではなく朝鮮語であるようだ。
頭部デザインのハンマーは、いずれも何がしかのモンスターのパチキであるとも言える。
- 鳥兜とは、そのまま毒草のトリカブトのことである。
強心作用などがあり、漢方薬にも使われることがあるが、
それは毒性を数千分の一まで弱毒処理したものであり、
本来の毒性では、摂取した者は数秒~10秒弱で死に至る危険なシロモノである。
ゲリョス(=毒怪鳥)の頭(=兜)を模したハンマーであるため、
猛毒のトリカブトになぞらえたのであろう。