輪島塗

Last-modified: 2006-08-02 (水) 23:05:02

石川県輪島市で作られている漆器。
江戸中期からおこり、幕末明治期に盛んになる。「堅牢」を売りに豪農などを顧客としていた。
技法的特長は100回を越える工程と、分業制による生産。加飾部門では沈金・蒔絵が行われる。
輪島塗を輪島塗たらしめているのは、「地の粉」と呼ばれる珪藻土の粉末である。蒸し焼きにされ、粒子の細かさで篩い分けて下地塗りに用いられる。
この粉と多くの工程を経ることで、輪島塗の堅牢さがうまれる。
販売方法は行商で、塗師屋と呼ばれる半職人半商人が行っていた。彼らは塗物の受注・生産共に牛耳っている、塗物プロデューサー的存在で、現在でもそのシステムは連綿と続いている。