鶯の初音

Last-modified: 2006-02-11 (土) 16:31:56

うぐいすのはつね

鶯の初音とは、鶯のその年最初の鳴き声のことをいう。
厳しい冬の終わりと、あたたかな春の訪れを告げる鳴き声として、
古くから人々に親しまれてきた。
特に江戸時代は仏教が人々の生活の中で大きな地位を占めていたため、
“法華経”と鳴く鶯は霊鳥として珍重された。

江戸随一の鶯の名所は、根岸だった。
元禄の頃、上野寛永寺の輪王寺宮公弁法親王が、
上方から取り寄せた声の良い鶯を放したことがその始まりだといわれる。
上方の鶯は初音が早いといわれ、初物好きの江戸庶民の間で評判となった。__銅鐘