概要 
現世とオヒガンの間に存在する物理的な領域であり、オヒガンの特殊な辺縁領域のひとつ。
かつてはより現世に近く、半実体的なオーバーラップポイントや門などが世界各地にいくつか存在し、「ネザー」、「アンダーワールド」、「ヘル」などとも呼ばれていた。
物理世界と実際に「地続き」でもあった神代の時代(暗黒時代)や平安時代においては、ニンジャやモータルがしばしばネザーへと誤って迷い込んだ。
「ネザーオヒガン」の呼び名が定着していった頃には現世とネザーとの論理的距離は次第に離れていった。
現世とオヒガン両方の性質を持ち合わせており、しばしばモータルの夢にもその光景が現れることがある。
オヒガンの領域と同様に複数の時間軸が斜めに交差しているため、時期によっては現実世界と数百年単位の時の流れの齟齬が生ずることもある。
ネザーの地は常に流転しており、磁気嵐がそこかしこで吹き荒れ、地形すらも一定ではない。
空は闇で暗いが、極彩の色が乱れ飛び、太陽のかわりに金色の立方体が浮かんでいる。
詳細はニンジャスレイヤープラスのシャード・オブ・マッポーカリプス(79):狂気の英雄ザンマ・ニンジャとネザーオヒガン を参照のこと。
成り立ち 
紀元前からモータルの持っていた「地獄」という概念に対する恐怖や想像力や物語やコトダマがオヒガン内で集積し、混ざり合って沈み、やがて質量を持って堆積していったものと思われる。
ネザーは人間たちの「地獄」への恐れによって増幅され、強化され、変化し、宗教によりさらに拍車をかけ論理質量を増していった。
西洋と東洋における「地獄観」の相違点と共通点は、「地域差」という形でネザーオヒガンに全て内包されている。
血の池や溶岩の川など、一般的な地獄のイメージに登場する光景が存在する。
ネザーがもともと存在したのか、無数の認識が次第にネザーを生み出したのかは定かではない。
生物 
- オニ
真っ赤な肌で角や牙を持ち、筋肉質で3メートル程の巨躯の人型の生物。おとぎ話に出てくる「鬼」そのものである。
ニンジャのジツによって現実世界に召喚されることもある。
性別が存在するが有性生殖によって増えているわけではなく、ネザーオヒガンのエテルと半ば固定化した集合無意識から生み出されるbotのようなもの。成長した状態で生み出され、最初からある程度の知性と戦闘能力を有している。
ネザーに迷い込んだ人間がエテルや磁気嵐の影響で半オニと化すこともあるという。
詳細はニンジャスレイヤープラスのインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(28)を参照のこと。
- ディダラ
象めいた長い鼻を持つ歪んだ体をした数十メートルの巨獣。
うつ伏せになって這いずって移動する。 - ネザーメア
大きく、黒く、鬣は炎めいて定かならぬ輪郭をした、ネザーに生息する邪悪な馬。
岩壁を垂直に駆け登るほどの脚力を持つ。
ニンジャのジツによって現実世界に召喚されることもある。 - ネザー龍
ネザーに生息する龍。
邪龍オオカゲはネザー龍の中でも特に大きく荒々しい個体であるようだ。 - ヘグイ
不定形の肉塊とも言うべき冒涜的な生物。
膨張と収縮を繰り返して輪郭を泡立たせ、その体からは触手を生じる。
「サフォサフォスサフォスソ……」といった鳴き声を発している。
植物 
- ネザーウィード
詳細不明。作中では香料として使われた。 - ネザージゴクゴケ
潰し汁が赤く、アケチ・ジョウゴ率いる一団がそれを染料に装備を赤色にしている。 - ネザーバンブー
ほんのりと内から光を放っている。 - ネザーマイ
ネザーの穀物。ネザーキョウでは米のように食される。
ザイバツが生産している黒米と似ているようだ。
鉱物 
オニ達によって黒鉄が鍛造されていることから、鉄鉱石と同様のものも採れるようだ。
- ネザー石炭
黒紫の石炭。燃料として使うと邪悪な熱を放つ。
地域 
オニやヘグイのように「人間にとってどうにか理解可能な怪物たち」が暮らしているのは、ネザーの中でも「文明化」されたごく一部の安全地域にすぎず、現世との間に存在する小さく穏やかな浜辺のようなものであるという。
また、現世の地底へと繋がる古き門がネザー内にいくつか存在しているようだ。
- アケチ・ニンジャの支配領域
アケチ・ニンジャが支配しているネザーオヒガンの一領域。
溶岩の川が流れ、河原ではモータルの奴隷がオニに苛まれながら石を積み上げている。
選ばれたチューニンをコクダカの力でニンジャにする儀式を行う場所でもある。
ネザーバンブーに囲まれた、アケチ・ニンジャの秘密の茶室が存在する。 - 暗黒の山脈の如き領域
ネザー内奥にある深淵とも言える場所。
有史以来未だモータルの言語で明文化されたことのない混沌の渦と淵であり、オニたちですらも恐れ、神代のニンジャですらここに足を踏み入れれば容易く狂気に飲み込まれるという。 - 鍛冶師の村
ネザーの火山の麓にへばりつくように存在したオニの鍛冶師の村。
ザンマ・ニンジャの手により滅んだ。 - 極彩色の森
名状し難き怪異の渦巻く地。 - 巨石のトリイ
ネザーオヒガンの果てにある、物理法則を超えて不自然に巨石が積み重ねられて形成されている不気味なトリイ。
このトリイより先はもはやネザーオヒガンではないオヒガンの領域であり、サンズ・リバーに繋がっている。 - 氷の大河
物理世界と重なって存在しているらしく、一説ではコリ・ニンジャがここに自らの肉体を溶かしたことで、現世に残るコリ・ニンジャクランの者たちがこの場所からエテルを引き込めるようになったという。
一言コメント
- >ネザーバンブー ほんのりと内から光を放っている。 光ってるタケノコあったじゃねえかメンタリストこの野郎! -- 2020-12-05 (土) 22:29:34
- ↑ネザーオヒガンにしか無いはずの光るバンブーが生えている…おかしいと思いませんか、あなた -- 2021-04-12 (月) 16:08:25
- インターネットがオヒガンを利用したテックらしいが、同じようにネザーオヒガンを利用した現代テックとか何か作れないかな。ネザーオヒガンを経由したインターネットとか、キキョウ・ジツをテックに落とし込んでジェネレーターや発電に使うとか。オヒガン理論の研究が進めば不可能じゃないと思うんだよな。 -- 2021-12-30 (木) 09:42:45