恵比寿釣竿

Last-modified: 2013-08-28 (水) 22:11:12

読み

えびすつりさお

意味

FF11のゲーム内で、クエストをクリアすることで手に入る釣竿。
2005年4月21日のバージョンアップで追加された。

FF11内では最高峰の釣竿。
釣りスキルが100に到達した釣り人の多くが、さらに大物を狙うために「恵比寿釣竿」の入手にチャレンジするが、入手難度のあまりの高さにあきらめる者も少なくない。
釣り人の最終装備。Ex属性,Rare属性付きのため、自分でクエストをクリアしなければ手に入らない。

「恵比寿」は、七福神の一柱として日本で古くから親しまれている神である。
商売繁盛や五穀豊穣をもたらす福の神として知られるが、古くは海と漁業の神でもあった。現在でも、漁業の神として祀っている地域は多い。
恵比寿は大きな鯛を釣り上げた姿で描かれることが多く、その鯛を釣った竿が「恵比寿釣竿」のモデルとなっている。
なお、釣竿の説明文では、恵比寿が持っている釣竿そのものではなく、「似た」という表現になっている。

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性能

FF11では、釣竿には大型用の竿と小型用の竿があり、獲物の大きさによって竿を使い分ける必要がある。
大型竿で小型魚を釣ると獲物に逃げられやすい。小型竿で大型魚を釣ると竿が折れてしまう。

これに対して、「恵比寿釣竿」と「太公望の釣竿」は大型魚も小型魚も釣ることができる、両対応の竿*1
獲物を選ばない万能の竿で、他の竿と比べて大きなアドバンテージとなっている。

恵比寿釣竿」最大の特徴は、竿の強度にある。
全釣竿中で最高の強度を持ち、どんな獲物が相手でも、決して折れることがない。太公望の釣竿」でもやすやすと折ってしまうような獲物でも、「恵比寿釣竿」なら釣り上げることもできる。
魚であればどんな相手でも釣り上げる事ができる。それが「恵比寿釣竿」である。
なお、決して折れることはないが、糸切れは起きてしまう。しかしその確率も、「太公望の釣竿」より低くなっている。

アクション釣りで誤入力したとき、魚のHP回復量が少なくなる効果がある。よく暴れる獲物を狙うときには、絶大な威力を発揮する。

現在のアクション釣りには、獲物を釣り上げたときにキャラクターに“疲れ”が溜まり、一定以上の“疲れ”になるとそれ以上は魚が釣れなくなってしまう。この“疲れ”の上限が200匹。
しかし「恵比寿釣竿」を使うと、200匹を超えて獲物を釣ることができる。もちろん、無制限に釣れるわけではないが、“疲れ”を緩和する効果がある*2

伝説魚特効

恵比寿釣竿」と「太公望の釣竿」には、伝説魚を釣りやすくなる特殊効果がある。
伝説魚とは、説明テキストに「伝説の~」と書かれている大型の魚。伝説魚特効がある竿で釣ると、アクション釣りで獲物の体力を削るときにボーナスが発生する。

伝説魚にはスキル上限が100を超える、“師範超級魚”*3と呼ばれるものも多い。中には、スキル上限が120を超えるものもいる。
このような師範超級魚は、他の竿で体力を0にするのは難しい。しかし、伝説魚特効のある竿でなら完全に体力を奪うことができるようになる。

この特効に加えて、「恵比寿釣竿」と「太公望の釣竿」は伝説魚に対して格闘時間延長ボーナスも発生する。
恵比寿釣竿」は、アクション釣りで入力ミスをしても魚の体力の回復量が少ないため、より伝説魚を狙いやすい。

なお、伝説魚特効がある「恵比寿釣竿」と「太公望の釣竿」だが、獲物によってはボーナスの付き方に違いがある。そのため、「恵比寿釣竿」より「太公望の釣竿」の方が魚の体力を削りやすい獲物もいる。

入手方法

ラバオのクエスト「折れぬ魂」をクリアすると手に入る。
クリアに必要なアイテムは「五色の糸」と「剣の枝」。この2つをそろえてNPCにトレードし、コンクェスト集計をまたいで再度話しかけると、クリアとなる。

「折れぬ魂」は、FF11の全クエスト中でも屈指の難度を誇る。多くの釣り人がチャレンジするが、挫折してあきらめる人も少なくない。
このクエストをクリアするには、数年がかりで挑む覚悟が必要となる。レリック武器*4を最終形態まで完成させるよりも、「恵比寿釣竿」を手に入れるほうが難しいと言う人もいるほどだ*5

クエストの発生条件は、「サーペントの伝説」(だいじなもの)を持っていること。
「サーペントの伝説」を手に入れるには、釣りスキルを皆伝(78以上で昇級認定試験に合格)にしなければならない。釣りスキルは、合成スキルの中でも特に上げにくいことで知られ、まずここで脱落する人も少なくない*6*7
そして、指定生産品クエストでギルドポイントと引き換えに、「サーペントの伝説」が手に入る。必要ポイントは95,000と多い。

クリアに必要な「五色の糸」と「剣の枝」は、セルビナのクエスト「ハラキリ」で手に入る。
「五色の糸」は「リク」のハラキリ。「剣の枝」は「ググリューサウルス」のハラキリ。

リクもググリューサウルスも、スキル上限が120を超える師範超級の獲物。そのため、「折れぬ魂」が発生する最低スキルの78では、釣り上げるのは不可能に近い。スキル100になってから、ようやくスタートラインに立てるようなものである。そして、スキル78から100にするまでに、また数ヶ月あるいは1年以上かかる*8
もちろん、「太公望の釣竿」や釣りスキルアップのアイテム類があることは、当然の前提。

ようやくリクやググリューサウルスを釣り上げても、「五色の糸」と「剣の枝」を入手できる確率は恐ろしく低い。ドロップは運しだいなので、運が悪ければ何百匹ハラキリしても手に入らない。
まさに、「折れぬ魂」が必要なクエストである。

「五色の糸」

ルフェーゼ野の特定の水場で釣れる伝説魚「リク」をハラキリすることで手に入る。
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リクを釣り上げるには、多くの難関がある。

まず「サーペントの伝説」を持っていなければ、ヒットすらしない。

餌はミノーかドワーフプギル。
どちらを使用しても獲物の絞り込みはできず、リクが釣れる水域では、ほかの雑魚もヒットしてしまう。

ミノーを使った場合、釣りの格闘時間に20秒のペナルティが付く。さらにリクのヒット率も大幅に落ちる。

ドワーフプギルなら、そこそこのヒットがある。また、だいじなものに「泳がせ釣り」があれば、格闘時間のペナルティもない。
しかし、ドワーフプギルを手に入れるには、師範超級の伝説魚*9のケーブヤビーをハラキリしないといけない。ドワーフプギルの入手確率は20%程度といわれ、低くはないが、リクを狙うのに十分な量を集めようとするとかなり時間がかかってしまう。

リクは格闘難度が高く、強力なリジェネがある。伝説魚特効がある「太公望の釣竿」でも、体力を0にするのは難しい。
しかも、リクは「太公望の釣竿」をへし折る獲物である。糸切れもあり、ヒットしても逃げられてしまうことも多い。
ヒット率の低さもあって、1時間かけてまったく釣れなかったということも珍しくない。

ようやくリクを手に入れても、そのハラから「五色の糸」が出てくる確率は非常に低い。確率は1%未満ともいわれる。

「剣の枝」

特定の航路で釣れる伝説魚「ググリューサウルス」をハラキリすることで手に入る。
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釣ることができるのは、セルビナ-マウラ間航路で海賊が出ているとき,マナクリッパーの一部水域,マウラ-アルザビ間航路。

ググリューサウルスの釣り上げにくさは、リクを上回る。

リクと同じく、「サーペントの伝説」がなければヒットしない。

餌は肉ダンゴかドリルカラマリ。どちらを使用しても、獲物の絞り込みはできない。

ドリルカラマリはシーゾンビをハラキリして手に入れる。シーゾンビは、セルビナ-マウラ間の航路で、海賊が出ているときにしか釣れない。そのため、十分な量のドリルカラマリを手に入れるのは非常に難しい。

ドリルカラマリの入手があまりに困難なので、多くの釣り人は肉ダンゴでググリューサウルスを狙う。この場合、格闘時間に-20秒のペナルティが発生する。アルバトロスリングを併用して格闘時間を延長する人も多い。

航路でしか釣れず、船の航行中しか狙えないという時間制限も難度を高くしている。乗船待ちの間や出入港ムービーの間は釣ることができず、より時間がかかる要因となっている*10

アクション釣りの格闘難度はあまり高くない。しかし、ググリューサウルスの体力は多く、強力なリジェネもあるため、体力を0にする前に逃げられることが多い。
そして、ググリューサウルスも「太公望の釣竿」をへし折る。“船の航行中のみ”という時間制限の中で竿が折れると、釣り人の中の人が受ける心理的ダメージはかなりのものになる*11

こうしてググリューサウルスを手に入れても、ハラキリで「剣の枝」が出てくる確率は低い。これも「五色の糸」同様に1%未満だといわれている。

外部リンク


*1 「大型魚も釣れる小型用釣竿」という扱い。
*2 緩和量は5%といわれている。
*3 スキル100=師範を超えるスキルが必要なことから。
*4 力を失った武器を元に、莫大なコストをかけて4段階の強化すると、本来の力が戻る。1段階目から最終の5段階目まで強化するのに、好条件でも半年から1年かかるといわれる。
*5 レリック武器は、ゴールとなる目標がはっきりしていて運の要素が少ない。そのため、地道にがんばればいつかは必ず完成する。必要となるアイテムは数量として手元に貯まり、武器も強化するたびに変化するので、クリアに近づいているという実感もある。しかし、「恵比寿釣竿」は運の要素が非常に大きい。必要アイテムを入手できる確率は極めて低く、運が悪ければいつまでやっても終わらない。手元の変化は乏しく、クリアに近づいているのかもわからないないまま、何ヶ月、何年と挑戦を続けなければならないため、精神的な負担は計り知れない。
*6 アクション釣りをしないといけないため、時間がかかり集中力も使う。さらに、リアル1日200匹の釣り上げ制限があるため、スキルアップの機会が制限される。
*7 スキル0から初めると、平均的なプレイペースではここまでで1年以上かかる。
*8 どの合成スキルもスキル60以降はスキルアップしにくくなり、1週間かけて1上げるような状態になる。しかし、釣りの場合はさらに時間がかかり、1週間で0.1上がれば「好調」と言われる。スキル80以降はさらにスキルアップのペースが落ち、1ヶ月かけて0.1すら上がらないこともある。こうした背景から、釣りスキルを100にした人は、周囲の人から「バカ」と賞賛される。
*9 ザリガニだが。
*10 定期的に休憩できるというメリットもある。
*11 師範超級の伝説魚で釣り上げが困難+時間制限があるということで、航行中はかなりの集中力を使う。そこにネガティブな要素が加わると、集中力が途切れ焦りも生まれ、ググリューサウルスの体力を奪うことがまるでできなくなってしまう。