ロストデータ2

Last-modified: 2018-04-20 (金) 23:38:57

物好きめ。


【番外 超高校級の希望】
――さて、オレは管理人さん!――そして原初の理と言われている人格の集合体。
……何の人格の集合体かって?……決まっている。
【超高校級の希望】の残骸がオレだ。

科学や現代の全てで理解がしきれない、其れが原初の理だ。
――そして、希望をずっと抱いて死んでいった【再演論破】で死亡した【超高校級の成れの果て】
……それがオレだ。
人格のメインとしてコロシアイに巻き込まれて死んだ有翼と言う青年の人格を元にして、今はAIとして
動いている。
――だが、次は恐らくオレは更に擦り切れた人間の人格を持つ事だろう。
そして、――オレには決まった顔は無い。
【超高校級の希望】の死骸だから、当然の事だが。
……再演論破で希望を抱いて、最終的に絶望に落ちて死んでいった者の残骸。
それがオレであり――次は、なんて名乗るかな?オレは。きっとオレの事だ、ネーミングセンスも
無ければクールでもないだろう!

――そう、一旦はこれでおしまい。
終幕、【管理人さん】としての役割は終わってしまった。

だがね
――また、始まるのだ。だから敢えてこう言おう。

「――……さぁ、再演論破を続けよう。
輪廻の先に待つ、ただ一つの結末に向けて。

――決して希望は抱くな。後にそれが絶望になる。
絶望になってしまえば――オレになってしまう。
――オレから言える事、超高校級の希望だった、オレに。

【帰還せよ】、ただ我武者羅に。そして――次に待つのは何だとしても。

――絶望してはならないぞ!」


かつてそこにあった者は消えうせた。
まるで白昼夢を見ていたかの様に。――私はまた彼を見る。
再びそれを続ける彼の背を見る。
……コロシアイと言う狂った舞台の中、私も、彼も――見る物は変わらない。
――帰還して行く彼らを、ただ眺めるだけだ。
私たちに出来る事はそれだけだから、そうだろう?
――再び惨劇を繰り返さないために、未来機関第一支部支部員であった私に出来る事。

「名も無き超高校級よ」
――どうか、忘れないでいて。

また会うならばそれは――彼方の夢で、逢いましょう。


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