chapter0.5『裏切りの口付け、台本狂った■■』

Last-modified: 2017-11-02 (木) 00:13:49

導入

 ――此処は、此処は何処なんだろう。
……此処にどうやって来たかの記憶が一切無い。 自分は、何故此処に?
 ――その答えかどうかは分からないが、目の前に有るのは不気味なモニター、そして同い年位の学生達。自分を含めて、16人程度……だろうか。
 ――目の前にある不気味なモニターが光を放つ。 そして、そのモニターは我々に語りかける様に文字を映す。

『ようこそ、名も無き超高校級の人々』
『貴方達は超高校級としてこの――学園に選ばれて通う事となった人達です』
『ここで貴方たちは学び、共同生活を行ってもらいます。』
『――入学おめでとうございます。 学園長』

――少しふざけた字体の様にも思えたが、……成程、合点が行った。 どうして記憶が飛んでいるか、それは余り考える事は無いだろう。 ……この人達と共同生活か、と思うと少し荷が重くなる話かもしれないが。……だがしかし、何故だか嫌な気分ではない、何処かで会った事がある気すらする、この個性的な人々には。


異変

――ガ、ガガガッ――
 ――モニターは再起動を始める。 灯りが消えた空間に灯りが照らされる。ノイズ混じりのモニターは、また文字を移し始める。

『―d―あな――t た達 ―に ―k―は こ―こで―』
『コ―ロシア――イ えお s てもらいます。』
『―コロs―t―アイ い―s―が ―い ―に―だっすつ― tほ―h』

『――ない d―す^^』

『と、いう訳で』
『バリバリころしあっちゃってください^^』

――そんな文面を残し、モニターは灯りを消した。


管理人登場

―――
『終わりかと思ったかい?』
『残念、まだ続くよ。』
 ――スピーカーから、だろうか。落ち着いた声色ながらもどことなくふざけた空気を言葉に持つ、男の声が聞こえた。
そしてまた、モニターがノイズ混じりで画面を映す。 画面に映っていたのは人物がモニター越しに此方を覗き込んでいるかの様な風景、背景には数々のモニターが映っていた。
『……あー、あーー、このモニターついてる?』
『あっ、ついた。』
『見えてるー見えてるー??俺が見えてるー?』

 ――全身像は見えないが、先程のスピーカーと同じ声色。……この人物は、男性らしい。
男性は軽く此方に手を振りながらにやけ顔で言葉を続ける。

『――なら良し!』

――モニターはとある人物の全身像を映し出す。

『やあやあ、俺は学園長に任されて此処の管理をしているモノさ、まあなんとでも呼ぶと良いよ。』

――暫くの沈黙、そうして青い髪をした少女にも青年にも取れる男は再び口を開く。
『知っての通り、皆さんにはここでコロシアイをしてもらいまーす、殺し合わないとここからは出れないデース。』
『取り敢えず、分かった?分かった?分かったよね!』

ふざけた口調の男はモニター越しににこにこと笑いながら畳み掛ける様に続ける。

『いやーしかし、良くもまあ集まったモンだよねーハッハッハ、17人だったよね、……あれ、16?』

『……あっれぇ……???』
『まあ、いいか!俺には関係の無い事だ!』
『じゃ、またね』

――満面の笑みでそういうと、モニターは再び暗闇を映した。


――死体発見。

――【???】内にて

――……どこか、下の方で肉が落ちる様な音が響いた。
【???】内に居る生徒はそれを聞いた事だろう。
――下の階に有るのは集められた生徒には見覚えの無い、誰かの【死体】だった。


OP【???】の下の階段


OP 【死体000番】