桐咲 愛音:
マネージャー おつかれさまです。
準備が整ったら さっそく新人レスラーを 鍛えに行きましょう!
熱血編 1:山吹 旭
桐咲 真梨:
でかっ!
書類で知っては いたけれど…… 実際見ると、 ホント大きいなあ。
山吹 旭:
フフフフフ。
アンタが私のマネージャーか。 私は山吹旭。よろしくな!
桐咲 愛音:
彼女の全高は182㎝。 ですが、ただ高いだけで無く、 全体的にがっしりしている 幹事ですか。 だから、より大きく感じるんで しょうね。
桐咲 真梨:
確かに…… もっとあるように感じるなぁ。 井上さん以上だし。 ウチで2番目におっきい レスラーになるんだね。
桐咲 愛音:
彼女は社長が直接スカウト してきた人材です。 先月入ったばかりなのですが、 見ての通りなので 即戦力になるだろうと。
桐咲 真梨:
あの……
山吹 旭:
なんだ?
桐咲 真梨:
書類によると 「社長が深海にて 見いだした」と あるんだけど……
山吹 旭:
ああ、それ?
嘘は…… 言ってないな……
桐咲 真梨:
え、それって とういう?
試合前
“海洋深層巨神”
山吹 旭:
社長とは、海で出会った
勝利時
山吹 旭:
いやー、 私より小さいヤツに やられるとは。 世界って広いな!
桐咲 真梨:
あの…… 深海で社長に スカウトされたって どういうこと?
山吹 旭:
それか? んーっとな……
私、実家の手伝いで 海女やってんだけどさー。 ここの社長? が 何か見学に来てたんだよね。
……んで。 ちょうど貝探して潜ってた 私と遭遇した。 スカウトされた。
桐咲 真梨:
海女さんだったの!?
山吹 旭:
そうだぞ。 書類に書いてねーの?
桐咲 真梨:
で、深海で 社長と会った?
山吹 旭:
深海ったって、 10メートルくらいの 深さだけどな。
桐咲 真梨:
それで深海って……
山吹 旭:
海面より深海に近いから、 深海って言っても 過言じゃ無いって 社長は言ってたぞ。
桐咲 真梨:
過言だよ!
山吹 旭:
いやー、プロレス界って 大ざっぱなんだなーって 思ったよ。
桐咲 真梨:
……返す言葉もございません。
リザルト
いいじゃないか。好きだぜ、そういうの
敗北時
何だよ。プロってこんなもんか?
熱血編 2:山吹 旭
桐咲 真梨:
でも、すごい体 してるねー。 海女さんって みんなこうなの?
山吹 旭:
まさか。
私は例外だよ。 パワーは自信あるけど、 細かい作業は苦手でさ。 あんまり海女に 向いてないかなって。
海は好きなんだけどね…… 人間の大きい小さいなんか、 関係なく 包み込んでくれるから。
地上では重いこの体も、 海の中じゃ関係ないだろ?
あとさ、海の底から 見上げる空とか…… キレイなんだぜ。 光がゆらゆらしててさ。
桐咲 真梨:
へぇー、 ロマンチック~。
それが、 何でプロレスに?
山吹 旭:
金のためだけど?
私のこの体なら、 がっぽがっぽ稼げるって 社長が言って くれたからね!
桐咲 真梨:
わー、 わかりやすぅーい! ロマンからとぉーい!!
山吹 旭:
フフフフ。 ロマンじゃメシ食えないからね。
がっぽり儲けて、 家族に楽させてやんだ。
試合前
“海洋深層巨神”
山吹 旭:
金はあって困るこたないし!
勝利時
山吹 旭:
くそっ! また負けた! 何で負けるんだ!? 私より小さいのに……
桐咲 愛音:
彼女もそれなりに 修羅場をくぐって きてますからね。
山吹 旭:
そうなのか? そうは見えないけど……
桐咲 愛音:
そりゃ、いくら 逸材とは言え 一ヶ月の子に やられたら プロを名乗れません。
山吹 旭:
うぐぐ……これが 「人は見かけによらない」 ってやつか。地元じゃ、 喧嘩で負けたこと無いのにっ!
リザルト
そう簡単に稼げるはずないかあ
敗北時
こりゃ、大金持ちになる日も遠くないな
熱血編 3:山吹 旭
山吹 旭:
よっしゃ! 今日もご指導おねがいしますぜ!
桐咲 真梨:
おお? なんか気合い 入ってるねー。
山吹 旭:
まあ、前回、前々回と いいように やられてるからな!
山吹 旭:
そろそろいい所見せたいって 思うじゃん? だから、見せてやるよ。 私の……すげえとこ!!
試合前
“海洋深層巨神”
山吹 旭:
いくぜぇっ!
勝利時
山吹 旭:
やられたーっ。 くそーっ、全然敵わないぜ!!
桐咲 真梨:
くそー、 とか言いながら…… 嬉しそうだね?
山吹 旭:
ん? あー、 そう見える?
そうかもな? ほら、言ったじゃん。 私、地元では 喧嘩で負けたこと無いって。
マジでさ。 本当に負けたこと無いんだ。 女どころか、男にも。 私よりでかいヤツとも やったけど、圧勝だった。
だから、プロレスでも あっさり私が 頂点とっちゃうんじゃ ないかなって…… 思ってたんだ。
桐咲 真梨:
自信家だなー…… まぁ、その体じゃ 分からなくは 無いけど。
山吹 旭:
だろ?
でもさ。 それだとつまらない だろうなって気持ちも…… どこかにあったんだ。 むしろ、力をセーブしなきゃ いけないんじゃ無いかって。
したらコレだろ? 生まれて初めてだ…… 全力を出しても、 ねじ伏せられるって。
桐咲 真梨:
あー……たまにいるね。 そういうのが嬉しい人たち。 山吹さんもそのクチかー。
山吹 旭:
フフフ。そのクチさ。
桐咲 愛音:
どうやら、彼女はここが 気に入ったようですね。
どうしますか、マネージャー。 他の新人を見に行っても 良いですし、 彼女をもっと鍛え上げても 構いませんが……?
リザルト
ココに来て、良かったぜ!!
敗北時
ふぅー、いけるな。私も!
クール編 1:クレオパトラ七々瀬
桐咲 真梨:
おー。
クレオパトラ七々瀬:
あら、皆さん。 お待ちしていました。
桐咲 真梨:
似合ってるねー、 クレオパトラ!
クレオパトラ七々瀬:
本当ですか? 私は……少しばかり 恥ずかしいのですが。
桐咲 真梨:
いや、ホントホント。 なんてゆーの? 気品? みたいなのが。 さっすが本物の お金持ちはちがうなーって。
クレオパトラ七々瀬:
そ、そんな事はないですよ。 本物と比べたら、私なんて。
それに私、 社会で働くの 初めてですし。
桐咲 真梨:
働く必要ないもんねー。 お嬢様だから。
クレオパトラ七々瀬:
でも、それだと 駄目だと思うんです! 家の力を頼らず、 1人で立派にやっている所を 見せれば、ママとパパも 安心してくれるでしょうし!
桐咲 真梨:
それでプロレスを選ぶ あたりがとっても 世間知らずな気が するけどなーっ!
桐咲 愛音:
……………… 大丈夫なんですか、 彼女。
ヒール軍"凶獣"
AKINA:
あんまり、 大丈夫じゃないかな。
空手の黒帯らしいんですけど、 そのせいか変に 自信まんまんなんです。 受け身とかの練習、 身を入れてやりませんし。
桐咲 愛音:
そんな子に、 スパーやらせて いいんですか?
AKINA:
預かった 私の立場からは やらせにくいですけど。
怪我させずに 分からせるくらい、 できますよね? あの子、体感しないと わからないと思うし。
桐咲 愛音:
まぁ、彼女なら……
試合前
“悪夢の千夜一夜”
クレオパトラ七々瀬:
あなたなんかでグズグズしてらんないんです!
勝利時
クレオパトラ七々瀬:
ど……どうして…… 体が、動かない……
AKINA:
黒帯さん。 プロで通用するんじゃ 無かったのかしら?
クレオパトラ七々瀬:
こんなはずでは……
はっ! まさか、 今の人が 世界チャンピオン!?
AKINA:
そんなワケないでしょ? どこまで自信満々なの。
上にはまだ化け物がいるの。 プロの世界は甘くないのよ?
どうするの? ……嫌なら、引き返していいのよ? 上に行くには、お嬢様には 想像出来ないくらい苦しい練習が 待ってるから……。
クレオパトラ七々瀬:
………………………… ………………
私に、受け身を教えて いただけますか?
リザルト
ぐはあっ!
敗北時
次! 次は誰!
クール編 2:クレオパトラ七々瀬
蹲踞(そんきょ)の姿勢からの……横受け身!
蹲踞の姿勢からの……後ろ受け身!
蹲踞の姿勢からの……前受け身!!
桐咲 真梨:
おー。 素直に受け身の 練習してる。
クレオパトラ七々瀬:
真梨さん。 私、受け身の大切さを 知りました!
これで、クレオパトラに なる事ができます!
桐咲 真梨:
うん。正確に言えば クレオパトラというギミックを 持ったプロレスラーだけどねっ!
クレオパトラ七々瀬:
私、プロレスを少々軽く 考えていました。 気ばかり焦って しまって……
AKINA:
よかったじゃない。 今、それに気付けて。
クレオパトラ七々瀬:
今こそ、 受け身を覚えたストライカーの 可能性をお見せしましょう!
そこのあなた! リングに上がりなさい!
桐咲 愛音:
……………… 大丈夫なんですか、 彼女。
AKINA:
あんまり 大丈夫じゃないかな。 まだ……
まあ、何事も 経験ですよ。
桐咲 愛音:
そうですね。
試合前
“悪夢の千夜一夜”
クレオパトラ七々瀬:
受け身を覚えたストライカーは強いですよ?
勝利時
クレオパトラ七々瀬:
あんなに練習したのに…… なんで!? なんでなの!? ううう……
やっぱり私には 無理なんだわっ! 私はやっぱり 駄目な子なんだわっ!
桐咲 真梨:
ちょーっと 見切りを付けるのが はやいかなぁー…… あははははは。
クレオパトラ七々瀬:
けど……神様って残酷よね?
血の出る様な努力をしても、 それが実らず、 大きな壁にぶつかり、挫折し、 滴る汗と共にうなだれる私…… 綺麗……まるで70年代の スポ魂アニメみたい…… (註:原文のまま)
AKINA:
……ばか。
七々瀬さん、あのね。 プロレスは受け身だけじゃないの。 レスリングだって必要よ。
リザルト
ま……またしても!
敗北時
受け身の成果が出ました!
クール編 3:クレオパトラ七々瀬
クレオパトラ七々瀬:
手四つからの……力比べ!!
ロックアップからの……ヘッドロック!
そのまま、ロープへ振られての体当たり!
桐咲 真梨:
おー。 七々瀬さんが 基礎練習してる!
クレオパトラ七々瀬:
真梨さん。 私、思い違いを していました。
プロレスにはもっともっと 学ばなくてはならない事が いっぱいあるって 気づいたんです!
桐咲 真梨:
よかった! 本当によかった! すっごい今さらだけど!
桐咲 愛音:
で、どうです?
AKINA:
取り組む意欲だけは 一等賞ですね。 金持ちの甘ちゃんと いう見方は、 撤回して良いかも。
そしてもう一つの 基礎も出来つつ あります。
桐咲 愛音:
もう一つの基礎?
AKINA:
七々瀬、 レスラーとして振る舞って。
クレオパトラ七々瀬:
は、はい。……コホン。
わらわはクレオパトラ七々瀬。 今宵の対戦相手はそちか?
わらわにたてつくとは、 身の程知らずも甚だしい。 そちに恨みはない。 だがしかし、そちの敗北を 民が待っておる。
只今より、そちをわらわが裁く! 異論はないな! いざ、勝負じゃっ!
桐咲 真梨:
雰囲気でてる! いいじゃなーい!
クレオパトラ七々瀬:
そちでは、わらわを 倒す事など出来ぬ!
AKINA:
よし。なかなかのデキよ。 じゃぁ、練習に戻りましょう。
クレオパトラ七々瀬:
そこの民よ! 前回はよくもやって くれたな! リングにあがるがよい!
AKINA:
聞こえたでしょ? 分かったから 基礎練習に戻りましょう。
クレオパトラ七々瀬:
このわらわに生き恥を さらさせるつもりか? この下郎めっ!
AKINA:
七々瀬? なーなーせ? 戻ってきなさい?
クレオパトラ七々瀬:
クレオパトラの 命であるぞ! あがれい!!
AKINA:
…………………… …………
いっちょ、 揉んでやってください。
試合前
“悪夢の千夜一夜”
クレオパトラ七々瀬:
やっとあがってきたか平民め。勝負よっ!
勝利時
クレオパトラ七々瀬:
すみません! すみません! なんか、すっごく役に のめり込んでしまって!
AKINA:
あなたはすぐ 暴走するのが 悪い癖よ。
クレオパトラ七々瀬:
す…… すみません……
AKINA:
まぁ……悪くないけどね。
クレオパトラ七々瀬:
ほ……本当ですか! ありがとうございます!
私……この短期間の間に 様々な事を学んだ気がします。 そして、徐々にではあるけど、 成長してるって実感してます。
……けど、 神様って残酷ですよね……
何も知らない可憐な少女に 突如突き付けられた一つの 課題…… それはクレオパトラとして 闘う事。
クレオパトラの影を 追いかけるにつれ、 少女はクレオパトラと一つに なっていく事を実関する。 それは夢か幻か……。それとも 少女は生まれ変わりか…… 綺麗……まるで、クラシック バレエの主人公みたい……
桐咲 愛音:
あの…… 何か語り始め ましたけど……
AKINA:
たまに、 ああなるんです。 しばらくすれば 元に戻りますから。
リザルト
意識が……
敗北時
そう、そうやってひれ伏し、わらわを崇めよ。
アイドル編 1:唐沢 しおん
唐沢 しおん:
やってらんねぇーっ!
なんでオレが花嫁キャラに 指名されたわけ? フリフリのコス着なきゃ なんねーの!? 何か間違ってない!?
桐咲 真梨:
あれ……おかしいな?
会社からは当人の 希望って聞いたん だけど?
唐沢 しおん:
はぁ!? はあぁっ!? ンなわけないでしょ!!
オレ、見ての通りだよ? そりゃ、炊事・洗濯・料理は (註:原文のまま) ばっちゃんに仕込まれた から多少の自信は あるけど…… 基本、ガサツだよ!?
桐咲 愛音:
でも間違ってないわ。 紫苑さん本人の 希望よ。
唐沢 しおん:
え? だからそんなこと 無いって……
桐咲 愛音:
「わたしの しょおらいのゆめは はなよめさんです」
唐沢 しおん:
……っ!?
桐咲 愛音:
「おムコさんに、おばあちゃんに 教えてもらったおみそ汁を、 まいにち作ってあげたいです。 2ねん3くみ から沢しおん」
と、小学校の文集にばっちりと。
……ね?
唐沢 しおん:
……………… …………な……な……
なんじゃそりゃあっ!?
試合前
“戦う花嫁”
唐沢 しおん:
うわああぁぁぁーっ!
勝利時
唐沢 しおん:
まさか…… 小学校の作文 持ってこられるとはなー。 足元にぽっかり穴あいた 気分ですよ。
不意打ちですわー。 思いもしませんでしたわー。 いやもー、殺して下さいよ。
いっそ殺せって感じですよ!
あり得ないでしょ!? そんなモノでオレの キャラクター決まるって!! どんな会社なんですか!!
桐咲 愛音:
でもね、紫苑さん。 これ……
唐沢 しおん:
なんすか!?
桐咲 愛音:
あなたのお婆様から 送られてきたのよ。 「孫の夢を叶えて欲しい」 って。
唐沢 しおん:
……っ!?
ば……ばっちゃんめ…… 余計なことをッッ!!
リザルト
勘弁してよばっちゃん!
敗北時
い、今なら世界を破壊できる!
アイドル編 2:唐沢 しおん
唐沢 しおん:
あー…… 何でオレがこんな…… (ブツブツ)
桐咲 真梨:
いい加減、 覚悟を決めなよー。
唐沢 しおん:
だって、 こんなカッコですよ? 花嫁ですよ!?
正規軍 新人
琴無 千鶴:
いいなぁ……紫苑……
唐沢 しおん:
千鶴!?
琴無 千鶴:
うらやましいです…… 花嫁レスラー……
唐沢 しおん:
羨ましいかぁ? こんなイロモノ……
琴無 千鶴:
だって! ウエディングドレスは 乙女の憧れじゃないですか!
そうだ! そんなに紫苑が嫌なら、 私がやりますよ。花嫁レスラー!!
唐沢 しおん:
えっ!?
琴無 千鶴:
嫌々だと花嫁衣裳も かわいそうですし。 私、そういうの 憧れでしたし……
唐沢 しおん:
う……うーん…… (確かに、こういうのは 千鶴の方が似合うよな。 つーか、オレが似合わない というか)
(本音のトコ嫌だけど…… でも……この衣装って、 冷静に考えれば、 会社がオレに期待を 寄せてる証明なんだよな)
(期待もしてないヤツに テコ入れなんか しないんだから……)
……悪い。 この衣装は…… オレんだ。
琴無 千鶴:
そうですか…… 残念、です。
試合前
“戦う花嫁”
唐沢 しおん:
うし、いくよ……
勝利時
琴無 千鶴:
似合ってましたよ、紫苑。
とても素敵でした。 その花嫁道、 極めて下さいね。
唐沢 しおん:
花嫁道って……
まあ……悪いな。 オレはコレで一足先に いかせてもら……
???:
千鶴、こんなとこにいたの?
正規軍 女帝直下
ラズベリー咲川:
もー、時間までに 集まりなさいって 言ったでしょ!
琴無 千鶴:
す、すみません。 もう時間でしたか? すぐ行きます!
ラズベリー咲川:
早くね。 みんなで合宿 行くんだから。
唐沢 しおん:
あれ……今の、ラズベリー咲川さん? 女帝直下の?
琴無 千鶴:
ええ。こないだ、 ふとしたことで 神崎さんに目をかけて いただいて……
唐沢 しおん:
女帝にっ!?
琴無 千鶴:
それで、しばらく 咲川さんの下に 付くことに……
唐沢 しおん:
え、それって…… 正規軍正統派 コースじゃんっ!?
琴無 千鶴:
そうなんですか? 私、そういうのは ちょっと疎くて……
唐沢 しおん:
ぐ……
千鶴! 負けねーからなっ! お前にだけは、 ぜってー負けないからな!!
琴無 千鶴:
……え、ええ? お互い、頑張りましょう?
ラズベリー咲川:
千鶴ー?
琴無 千鶴:
あ、はい。すぐ参りますーっ。
唐沢 しおん:
ぐ……ぐぬぬっ!
リザルト
ま。負けてられねえっ!
敗北時
決めぜりふも、花嫁らしくしないとなぁ
アイドル編 3:唐沢 しおん
唐沢 しおん:
あー、もうハラくくりましたよ。 もー。
ばっちゃんからのお願いなら 無下にもできませんし? 千鶴にも負けたくないし! いいです、花嫁キャラ 本気でやっちまいますから!
桐咲 真梨:
おっ、覚悟決めたねー。 覚悟完了だねー。
唐沢 しおん:
まあ、チャンスには 違いないしね!
桐咲 愛音:
なら、後はどれだけ その役目を全うできるかね。
唐沢 しおん:
役目?
桐咲 愛音:
ええ、単に花嫁衣裳を まとっただけならば、 それは衣装に着られた イタいレスラー。
唐沢 しおん:
イタいって……
桐咲 愛音:
でもそうよ。 いかに花嫁になるか。 花嫁を生かした 試合が出来るか…… それが命題となるわ。
唐沢 しおん:
…………………………
熱いみそ汁を 相手にぶっかけるとか?
桐咲 真梨:
何その昼メロの 嫁姑戦争で 出てきそうな技っ!
試合前
“戦う花嫁”
唐沢 しおん:
いいネタだと思ったんだけどなあ
勝利時
唐沢 しおん:
ありがとうございましたっ。
おかげで、 目指すスタイルが 見えてきた気がします。
桐咲 愛音:
まだまだ荒削りですけれど…… 何かを掴んだみたいですね。
どうしますか、マネージャー。 他の新人を見に行っても 良いですし、彼女をもっと 鍛え上げても構いませんが……?
リザルト
よーし、花嫁レスラー修行だ!
敗北時
人間、死ぬ気になれば何とでもなるもんだなあ
育成4人目 1:大木 真琴
石狩 みな:
根性をたたき直して やってくれ。
桐咲 真梨:
え……何、唐突に?
石狩 みな:
いや、これから お前らが担当する 大木の事でな。
ヤツは、私の同期なんだが…… これがもう…… どうしようもないやつなんだ!
桐咲 真梨:
どうしようも ないって……
石狩 みな:
あいつは、 あいつは 才能はあるのに……
大木 真琴:
はあー、 お米がうんめぇ!
石狩 みな:
……おい。
大木 真琴:
あ、みなさ。 やっほ。
石狩 みな:
何を…… している?
大木 真琴:
…………? 見てわからん? 米食ってるんだけど。
あ、みなさも食うか?
石狩 みな:
いらん!
これからスパーがあるって 教えたよな? 昨日も、今朝も念を押したよな!? なのに何故、直前に食っている!?
大木 真琴:
……………………あー。
石狩 みな:
…………
大木 真琴:
………………
えへっ、忘れてた!
石狩 みな:
ゲロまみれにされてこい!!
試合前
“お米パワー”
大木 真琴:
よ、よろしくお願いします
勝利時
大木 真琴:
うっぷ……吐かねぇぞ…… 吐いてたまるかぁ…… お米には88人の 神様がいんだぁ……
石狩 みな:
そうなって 当たり前だ、 バカが……
桐咲 真梨:
みなさん、 何か彼女に 厳しいね。
石狩 みな:
私はなあ、 才能があるのにのほほんと しているヤツを見てると…… イライラするんだ!
大木 真琴:
みなさには、 心配かけるなあ。
石狩 みな:
心配じゃない、 苛立っているんだ!
大木 真琴:
みなさは、 優しい子だから。
石狩 みな:
やめろ、 優しい子とかいうな!
大木 真琴:
かっこよくて 男前だし。
石狩 みな:
女性に対する ほめ言葉じゃ ないからな、それ!
大木 真琴:
これで 女で無かったら 惚れてたよ?
石狩 みな:
その言葉、 ある意味で 私を全否定 してるからな!?
大木 真琴:
だってみなさは 嫁として考えたら 最悪だし……
石狩 みな:
よーし分かった。 喧嘩を売ってるんだな? いくらだ? ワンコインで買えるか?
桐咲 真梨:
(……仲いいなあ)
リザルト
みなさは怒りっぽいなあ
敗北時
はれぇ……だ、大丈夫かぁ!?
育成4人目 2:大木 真琴
星空 こがね:
やっはろー! まこっちゃんの 調子はどうかなっ?
桐咲 真梨:
や、やっはろー? こがねさんも見学?
星空 こがね:
うん。 やっぱり 気になるじゃん。
石狩 みな:
星空。キサマ何をしに来た。
星空 こがね:
何って、 まこっちゃんの 様子を見に。
石狩 みな:
くるな。 大木の教育に悪い。
星空 こがね:
なんでさー。 みなっち、 同期なのに冷たいよ?
石狩 みな:
やかましい。 貴様はその なれなれしいの どうにかしろ。
星空 こがね:
なれなれしいかなー。 そうかなー?
石狩 みな:
なれなれしいだろう!
貴様、こないだの合同練習の時、 滝沢さん(ウチの組長)の事を何と呼んだ!?
星空 こがね:
泉っち。
石狩 みな:
ぶっ殺すぞ貴様!
星空 こがね:
えー、でも滝沢さん 笑ってたじゃん。 嫌がる相手には言わないよ?
石狩 みな:
それでもだ! 尊敬している先輩を 泉っちと呼ばれた方の 身になってみろ!
大木は純朴なんだ。 星空菌がうつったら どうしてくれる!
星空 こがね:
みなっち病が感染しても 大変じゃん! 家事全滅だよ!! そこんとこ分かってる!?
桐咲 真梨:
真琴さん、 愛されてますね~
大木 真琴:
いやぁ、照れるなぁ。
こう、気にされると 頑張んなきゃって気に、 ちったぁなるな!
試合前
“お米パワー”
大木 真琴:
よぉーし、やるぞ!
勝利時
大木 真琴:
ぐ、ぐふぅ…… や、やっぱなまってるのかな?
石狩 みな:
それでも、 さっきよりは 随分動けていた じゃないか。
大木 真琴:
そぉ? それは嬉しいなあ。
桐咲 真梨:
石狩さんと星空さんが こんなに気にかけるなんて…… やっぱ、同期の絆って 強いんだねー。
石狩 みな:
同期だから 気にかけているわけではないぞ。
星空は どうでもいいしな。
星空 こがね:
みなっちひどい!
石狩 みな:
私が気にかけているのは、 大木に才能があるからだ。
入門したての頃は、 私も星空も 敵わなかった。
星空 こがね:
強かったよねー。 あの頃のまこっちゃん。
ただのチョップで 私たちKOされてたもん。
石狩 みな:
ただのでは ないだろう…… 顔面に入れて くるからな。
星空 こがね:
「あ、喰らった」 と思った時には 意識飛ぶしね。
……いつからか、 アレ使わなくなっちゃったよね。
いつからかっていうか…… 他の同期を、アレで怪我 させちゃってからなんだけどさ。 まこっちゃんが攻撃を ためらうようになったの。
もう…… いいと思うよ?
石狩 みな:
ああ。
大木 真琴:
…………
リザルト
…………
敗北時
二人とも、勝ったぞー!
育成4人目 3:大木 真琴
ホワイトフェイス:
やあ、どうだい。 彼女の調子は?
星空 こがね:
あ、シロちゃん。 うん、結構順調だよっ♪
石狩 みな:
だから貴様、 先輩に対して その口のきき方はっ。
ホワイトフェイス:
いいんだいいんだ。 私がそう呼んで欲しいと 頼んでるんだよ。 時代が時代だしね。 全員が全員、 体育会系である必要も無いだろう?
むしろ、みなにも 「シロちゃん」と 呼んで欲しいくらいさ。 「白面さん」でも かまわないよ?
石狩 みな:
いえ、自分はっ ……そんなっ。
ホワイトフェイス:
みなは固いなァ…… まこちゃんは、何がいい?
大木 真琴:
そんじゃあ…… シロちゃんで!
星空 こがね:
うん、 それがしっくりくるよね!
ホワイトフェイス:
いいね。 仲間っぽい呼び方だ。 仲良しな感じがする。 私はそういう気安いやりとり 好きだよ。 その調子で、ぜひ頑張って欲しい。
なにせ 頑張ってくれないと、 仲間でいられなく なってしまうからね。
大木 真琴:
へ?
ホワイトフェイス:
聞いてないかい?
大木 真琴:
何を?
ホワイトフェイス:
役立たずはサヨナラって話さ。
世の中って言うのは なかなか世知辛いものでね。 いつまでも結果を出せない者を 養っていく余裕は、 この会社にだってないんだ。
つまりクビだ。
大木 真琴:
そ、そんなぁ! 困る! 困るよシロちゃん! 故郷のみんなが どんなに心配するか……
ホワイトフェイス:
なら、頑張らないと。 まあ、まこちゃんの 事情も聞いては いるんだ。
大木 真琴:
…………
ホワイトフェイス:
嫌だよね、 人を破壊する感触というものは。 とても嫌だ。 うん、気持ちはわかるよ。 その上で、言わせてもらおう。
あまり人を 馬鹿にしない方がいい。
君程度の若手が放つ技で、 上の人間が壊されてたまるものか。 上どころか、同期の二人だって 今なら耐えてみせるだろう。
もちろん、これから スパーする彼女もね。 すでに二度、 当たっているから わかるだろう?
大木 真琴:
…………
………………はい。
試合前
“お米パワー”
大木 真琴:
……行きます。
勝利時
ホワイトフェイス:
どうかな、まこちゃん。 身の程は思い知ったかい?
大木 真琴:
うん! 全力全開で行ったけど…… ダメだったぁ!
私ごときが 遠慮するなんて…… おこがましかったんだな!
石狩 みな:
……ふん。 昔の大木に 戻ってきたみたい じゃないか。
星空 こがね:
ま、 私は昔の私じゃ ないけどねー。
石狩 みな:
そうだな。 今の私なら、あの まさかりチョップも 受けきってみせる。
星空 こがね:
私だって受けれるよー。 2発くらいは大丈夫だね。
石狩 みな:
……その程度か? 私なら4発は 軽いのだが。
星空 こがね:
安全ラインを 言っただけだもんねー。 本気になれば 6発くらい余裕だしー。
ホワイトフェイス:
だ、そうだ。 仲間の成長を 確かめて あげるといい。
大木 真琴:
うんっ! 4発と6発だねっ!
え、いや……
(ゴスッ)
ちょ、まっ……
(ドガッ)
大木 真琴:
あの、シロちゃん…… 2人とも、一発ずつで 動かなくなっちまったんだけど?
ホワイトフェイス:
大丈夫大丈夫。 ほら、怪我は していないだろう?
大木 真琴:
ほんとだ!
桐咲 愛音:
ふふ……どうやら、 彼女も持ち直したようですね。
どうしますか、マネージャー。 他の新人を見に行っても 良いですし、 彼女をこのまま鍛え上げても 構いませんが……?
リザルト
いやー、安心したらお米食いたくなってきたー!
敗北時
大丈夫……だよね?