そう言うと、プロブレムは全身についた砂を撫で落とした。
「ぷえぇー、口の中も砂だらへー」
「あはは、お恥ずかしながら私もです」
水着の中も砂だらけですね。砂まみれの2人が笑う。
シオンはというと、カノンの横で髪についた砂をネコのようにクシクシと払いながら、自慢げな顔でこちらを見上げていた。
「運命、とった、1位」
ブレイドライン、アクシオンゲート、ORANGEという三騎士団の KING が揃い踏みしたビーチフラッグス大会は、爆速ネコと化したシオンの優勝で幕を閉じたのだった。
正直、3人ともあまりに速すぎて、審判としての仕事はほとんどできなかったのだが、シオンが圧勝してくれて助かった。
「てか、砂落とすの無謀じゃね? 一回海の中入っちゃった方が一気に全身キレイにできる気がするー」
「それ私も思ってました!」
「しおみずベトベトする」
「最後は私のクーとエーでシャワーしたげるからさ」
「あんまり、冷たいのはいや」
「温水かぁー、よくわかんないけど、たぶんできるんじゃね?」
「相変わらずプロブレムの能力はよくわからないですねー」
「カノンのちからも、正直なぞ」
「ネコに変身できる子に言われたくないですよー」
「あはははは♪ そんじゃま、一回泳ぎにいこっか!」
ん、とプロブレムが手を差し出す。
行きましょう! と屈託のない笑顔でカノンも手を差し伸べる。
連れてって。と既に眠そうなシオンが手を伸ばす。
「あんまり深いところまでは行かないよ?」
もちろん! と3人が笑う。
フェスが終わったあとの海はとても静かで、すこし暑かった。