風雅は廃墟の柱を蹴り、宙を舞った。
視界が回るが、体は微動だにしない。次の瞬間、3つ抱える剣の一振り──千年戦争──が、雷光のように敵の懐へ飛び込む。
鈍い金属の音が響くと同時に、彼女はさらなる動きを繰り出していた。
「まったく、穏やかじゃないですね!」
刹那、次に手に握られていたのは塵禍──
名前の割に美しく煌めくその刀を手に取り、振りかぶる。軽やかな剣筋が廃墟の隙間を縫うように走る。敵の攻撃が迫るが、彼女はそれを寸前でかわし、あっという間に背後へ回り込む。
全てがまるで瞬きする間の出来事のようだ。
しかし、窮地は続く。背後から新たな影が襲いかかる。その瞬間、風雅は既に3本目の剣を握っていた。剣は彼女の手で輝き、空間が切り裂かれるかのように風を切る。
「ケモウタッ!!」
3本目の剣の名、あるいは剣技の名か。
心臓が激しく高鳴るが、それが彼女を奮い立たせる。スリルが全身を駆け巡るたびに、彼女の剣さばきは鋭くなっていく。
瓦礫が飛び散る中、少女はその場に立ち続けた。光のごとき速度で縦横無尽に廃墟を駆け回り、敵の攻撃をかわす度に剣の一閃がその場を切り裂く。
「ふう。罪深いわね。さあ、次はどっち?」
──『感光性ペネトレイト』より抜粋