スマブラ個人小説/シークの小説/封印の思惑

Last-modified: 2010-12-23 (木) 10:18:49






 かつての戦いの後。
 ザコ敵軍団の世界は、勝利したものの、力を失い、征服していた世界は解放された。
 そして、やがてザコ敵軍団の世界は平和な世界へと変わった。

 だが、その中で、まだ過激派は残っていて、彼らはまたもや戦争を仕掛けるべく、動いていた   
 特に、プププランドを第一標的にして。

 そして、プププランドは自らの正義を使い果たしたかのように平和の中に眠っていた。


「おいマスター、どうすんだよ、このままじゃまた始まるぜ、戦争が。」

「ああ、クレイジー、だから私がまたもや降臨しようと思う。」

「またかぁ?」

「世界が闇に沈む時、神は再び甦る。じゃあな。」







 マスターハンドの呼びかけに、真っ先に駆けつけたのが、タブーだった。

 タブーはすぐに駆けつけ、そしてスマッシュブラザーズ64の主なメンバーの子孫、それに
 スマッシュブラザーズ64が解放した地域の戦士達を集めた。


「よし、この団体をスマッシュブラザーズDXと名づけよう。」

「では、前の戦争のように戦いを   ?」

「いや、前はプププランドを拠点にして戦ったが、今はどこかを拠点にして戦ったり出来ない状況だ。
 それに、いま最も狙われているのはプププランドだ。だから、今度はプププランドの住民の目を覚まさせるんだ。
 それに、他の世界にもそれを知らせ、ヤツラに対抗できる一大勢力を築き上げるんだ。」

「世界全てを巻き込んでの戦いか・・・。」

「まあ、それもまずはプププランドの住民の目を覚まさせてからだ。」








 それから何年か、彼らは活動したものの、プププランドの住民を覚まさせることはできず   


「まずいぞ、もう時間がない・・・!」


マスターハンドが呟いた。


「あと少しで、亜空間兵器が作動する・・・。」

「何だそれは?」


タブーがマスターハンドに聞いた。


「亜空間兵器とは、昔、お前も戦ったのだから覚えているだろう、あの戦いを。
 あの戦いで発生した破壊エネルギーによって、時空に歪みが生まれた。それを亜空間という。
 亜空間兵器とは、それを発生させる兵器だが、それを敵は開発したらしい。」


 時空の歪み。

 それを聞いただけでも、威力がうかがえるが、一応聞いてみた。


「どの位の・・・、威力なんだ?」

「・・・巻き込まれた範囲は、強力な衝撃波、熱線、
 そして時空の歪みによってその空間は消える。そろそろ発射されただろう。」


それを聞いて、タブーは立ち上がり、部屋を出て行った。







ドン


音と共に、漆黒の闇が空間を飲み込んで行く。

そして、その漆黒の闇から、煙を出しながら何かが落ちて行く。


タブーだ。

タブーは発射された兵器に突進し、打ち落とした。


そして、タブーが落ちた先は敵の真っ只中であった。

そこでタブーは喋った。


「私は、何者だ・・・?」






記憶喪失したタブーは、すぐに敵に捕らえられた。


「いかが致しましょうっ!」

「ほう、亜空間兵器をくらっても死なんとは。
 そうだな、こんなタフなやつを倒すには時間がかかる。亜空間にでも封じ込めよう。」


一人のザコ敵がそう言った。


そして、タブーは封じられた。亜空間へ。







亜空間兵器は撃ち落されたが、プププランドには軍隊も攻めてきた。

スマッシュブラザーズDXに指示を出しながら、マスターハンドは昔の事を思い出していた。
プププランドにザコ敵軍団が攻めてきた時の事を。

   そう言えば、あの後スマッシュブラザーズ64はどうなったんだ?

そして、マスターハンドはこうも思った。

もう少しで、『古代』が来る・・・。






「スマッシュブラザーズ。」


マスターハンドがそう呼びかけた。


「一度捕まるがいい。やつらは無限に軍隊を送ってくるし、ここで倒したところで無駄だ。」

「じゃ、じゃあプププランドはどうなるのさ!?」


カービィがそう問いかけた。


「ああ、間違いなく滅びるだろう。それに、ここを足場として他の世界も征服していくだろうな。」

「じゃあダメじゃん!」

「ただ、その後ヤツラはある者と戦い、そして滅びるだろう。
 そしてお前達はソイツを倒すことになる。だからその時のために戦力は取っておけ。」


   できれば、戦争が起こる前に止めたかった・・・。







スマッシュブラザーズが捕まった牢屋。


「あなた達もあなたのご先祖様もかわいそうなものですねえ。」


スマッシュブラザーズは門番と話していた。
もしかしたら、情報を聞き出せないかと思いながら。


「スマッシュブラザーズ64は、祖国のために戦っておきつつも結局は負け、処刑されました。
 超小型亜空間兵器によってね。そして、その後は我々がプププランドなどに上手い具合に情報調整をして、
 スマッシュブラザーズ64は悪者になっています。まあ、あなた方がプププランド住民を
 説得できなかったのはあなた方の力不足の他に、そういう原因もあります。そしてあなた方も『悪者』になります。」


と、その時   


「何者かが攻めてきたぞー!」


慌てた声が辺りに響いた。
そしてその声の数秒後に、スマッシュブラザーズがいま居る建物は崩壊した。

空には、緑のローブに身を包んだ人物が浮かんでいた。